東海旅客鉄道 JR東日本型の多角化を回避 私鉄型の多角化を後追いしない選択 ── 名古屋圏の集客力という制約

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時期 2001年5月
当時の社長 葛西敬之
論点 完全民営化後の関連事業戦略
何をなぜ決めたか
概要

2001年、完全民営化を前にJR東日本が駅の集客力を活かした非鉄道事業の強化を打ち出すなか、東海旅客鉄道(JR東海)が同じ道を追わず、鉄道事業そのものへ資源を集中する方針をとった経営判断。

背景

1999年度の1日平均乗車人数はJR東日本に10万人以上の駅が32あり、新宿75万人、池袋57万人を数えたのに対し、JR東海で最大の名古屋駅は16万人にとどまった。JR東日本の営業圏で成り立つ駅ビル型のビジネスモデルは、名古屋圏を地盤とするJR東海では同じようには成立しなかった。

内容

JR東海は関連事業を鉄道がアドバンテージになる事業と、鉄道が生んだ技術を別分野で使う事業の二つに分けて捉え、前者を後追いしない立場をとった。名古屋駅のセントラルタワーズは私鉄型の事業にあたるが、名古屋の一等地という条件から例外と位置づけ、百貨店・ホテル・賃貸のいずれも開業初年度から黒字を確保した。

含意

関連事業を広げない選択は、収益を東海道新幹線へ集中させる構造を固定した。2006年3月期の運輸業セグメント利益3271億円は連結営業利益の約94%を占め、2019年3月期も運輸業6648億円が約94%と比率は変わらなかった。この一極集中は高い利益率を生む一方、2020年からのコロナ禍では発足以来初の純損失として弱さが表れた。

いつ何が起きたか 4件
業績の推移
同じ問いに直面した会社
参考文献
出典・参考
  • 東海旅客鉄道 有価証券報告書(2025年3月期)【沿革】
  • 東海旅客鉄道 有価証券報告書(2006年3月期)
  • 東海旅客鉄道 有価証券報告書(2019年3月期)

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