決断
稼ぎを他所へ散らさず、線路も車両も自前で持つ基準を発足以来変えない。1991年10月に東海道新幹線の鉄道施設を5兆956億円で取得してリースを離れ、償却できる資産と自主権を得た。2001年には長期債務の返済策を国から引き出したうえで完全民営化を受け入れた。同じ年、駅の集客力で非鉄道事業を広げる私鉄型の多角化は名古屋圏の駅では成り立たないと見て後追いしなかった。車両も自主開発し、2008年10月に日本車輌製造を子会社化して製造まで抱えた。自前の線路と車両が1時間に最大12本を走らせる「のぞみ12本ダイヤ」という運行密度を生み、東海道の利益を次の路線の建設費へ充当する構想を可能にした。ただし全額自己負担の原則は2016年の財政投融資3兆円で崩れている。
2020年3月 のぞみ・N700系の自主開発
のぞみ・N700系の自主開発多角化に走らず、収益の約9割を占める東海道新幹線一本に車両・ダイヤ・施設を集約し、対航空の競争のなかで「のぞみ」の自主開発と高速化・高頻度化によって単一路線の競争力を極限まで高めた選択と集中同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略業績の推移2019 2020 2025 売上高(兆円) 1.9 1.8 1.8 営業利益率(%) 37.8 35.6 38.4 2014年10月 リニア中央新幹線を自己負担建設
リニア中央新幹線を自己負担建設運賃収入の約9割を東海道新幹線に依存する構造のもと、輸送力が限界に近づいた大動脈の代替路線を自社で確保するため、国費に頼らず全額自己負担で中央新幹線を建設する長期の資本配分同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略業績の推移2013 2014 2019 売上高(兆円) 1.6 1.7 1.9 営業利益率(%) 26.9 29.9 37.8 2001年5月 JR東日本型の多角化を回避
業績の推移2000 2001 2006 売上高(兆円) 1.2 1.3 1.5 経常利益率(%) 5.5 5.4 14.5 2001年2月 扇千景案の受諾と完全民営化
扇千景案の受諾と完全民営化規制からの解放を急ぐより、旧国鉄から承継した4.7兆円の長期債務の返済策を国から引き出すことを優先し、条件を得たうえで完全民営化を受け入れた同じ経営論点に直面した企業 | ガバナンス業績の推移2000 2001 2006 売上高(兆円) 1.2 1.3 1.5 経常利益率(%) 5.5 5.4 14.5