神戸製鋼所 新日鉄と相互出資 住友金属工業と結んだ株式の持ち合いと、23年後に迎えたその解消
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筆者の見解
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傘は一度も開かなかった
株を持ち合ったのは、合併しないためであった。数%という比率は、相手の経営に手を入れるには小さすぎ、買収提案が来たときに相談する相手を確保するにはおそらく足りていた。時価総額1.3兆円の会社が独立を続けるための費用として、払える最小の額だったとみられる。
ただ、その傘が実際に開いた場面は一度もなかった。ミタル・スチールが神戸製鋼所へ手を伸ばすことはなく、三社覚書の共同検討が動くこともない。2007年12月に相互へ約150億円ずつを積み増して比率を引き上げたあとも、傘は使われないまま置かれていた。2014年に半数を、2025年に残りを手放した理由はどちらも財務体質と資本効率であって、提携の中身ではなかった。23年を経て残ったのは株式ではなく、鉄源の融通という実務のほうであった。
Yutaka Sugiura, 2026年8月
業績の推移
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参考文献
- 神戸製鋼所「新日本製鐵(株)・住友金属工業(株)・(株)神戸製鋼所間の連携施策の推進状況と更なる深化を確実にするための三社覚書締結について」(2006年3月29日)
- 神戸製鋼所「新日本製鐵(株)・住友金属工業(株)・(株)神戸製鋼所間の連携深化・拡大に伴う相互の株式追加取得について」(2007年12月19日)
- 神戸製鋼所「新日鐵住金(株)への出資の見直しについて」(2014年12月3日)
- 神戸製鋼所「日本製鉄株式会社株式の売却について」(2025年2月6日)
- 日本製鉄「株式会社神戸製鋼所株式の売却について」(2025年2月6日)
- 神戸製鋼所 有価証券報告書(連結・米国基準)