第3章 年〜年

サイゼリヤ:上海進出と国内1000店舗への拡大

1998年〜東証1部指定、年130店の出店と神奈川・福島工場の稼働

1999年7月に東京証券取引所市場第2部へ上場し、2000年8月には市場第1部の指定を受けた。上場した期には新株発行費8億87百万円を計上し、同じ期に当時の過去最高となる80店を出して期末の店舗数を254店とした。翌2000年8月期は95店、2001年8月期は130店と出店数を積み増し、期末の店舗数は474店に達した。正垣泰彦社長は2000年の英文年次報告で、2005年ごろまでに1000店舗を運営する計画を示した。2000年8月期と2001年8月期の対処すべき課題でも、筆頭に置かれたのは新規出店数の確保だった。経営の主眼は、株式市場で得た資金を出店の速度に換えることへ移ったとみられる。

  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [1]1999年7月、東京証券取引所市場第2部へ上場
    • [2]2000年8月、東京証券取引所市場第1部に指定
  • 株式会社サイゼリヤ 第27期事業報告書(1998年9月〜1999年8月)
    • [3]1999年8月期は新株発行費8億87百万円を営業外費用に計上し、過去最高となる80店を出店、4店を閉店して期末店舗数は254店
  • 株式会社サイゼリヤ 第28期事業報告書(1999年9月〜2000年8月)
    • [4]2000年8月期は過去最高の95店を出店し、期末店舗数は344店
  • 株式会社サイゼリヤ 第29期事業報告書(2000年9月〜2001年8月)
    • [5]2001年8月期は過去最高の130店を出店し、期末店舗数は474店
    • [7]2000年8月期・2001年8月期とも、会社が対処すべき課題の第1に新規出店数の確保を挙げた
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
    • [6]2005年ごろまでに1000店舗を運営する計画だとする正垣泰彦社長の説明

1998年11月のグランドメニュー改定では、カミッサリーの本格稼働で新鮮な野菜を打ち出した。100円台のスープなどを増やし、料理を組み合わせやすい構成に改めた。それでも1999年8月期の既存店売上高は前期比97.1%にとどまり、次の課題には商品価格の値下げと新鮮野菜の品目増強が並んだ。1999年11月の改定では主力のミラノ風ドリアを480円から290円へ下げ、肉料理の一部も値下げした。2000年8月期の経常利益は64億25百万円と前期比57.6%増えた。要因として、新規出店、規模によるコスト削減、店舗作業の標準化による生産性向上が挙げられた。既存店の弱さを値下げで客数に換え、その原価を出店と規模の利益で吸収する組み立てだった。

  • 株式会社サイゼリヤ 第27期事業報告書(1998年9月〜1999年8月)
    • [8]1998年11月26日、カミッサリーの本格稼働で新鮮な野菜の提供が可能となり、「ますます新鮮」を掲げてグランドメニューを改定
    • [9]スープ等100円台メニューを増やし、料理を組み合わせやすいメニュー構成とした
    • [10]1999年8月期の既存店ベースの売上高は前期比97.1%
    • [11]課題として商品価格の値下げ、新鮮野菜品目の増強、素材の重視、カミッサリーの充実による商品力強化を挙げた
  • 株式会社サイゼリヤ 第28期事業報告書(1999年9月〜2000年8月)
    • [12]1999年11月25日のグランドメニュー改定で「ミラノ風ドリア」を480円から290円に値下げし、肉料理の一部も値下げした
    • [13]2000年8月期の経常利益は6,425百万円(前期比57.6%増)
    • [14]増益は95店の新規出店、スケールメリット等によるコスト削減、店舗作業の標準化推進による生産性の向上が奏効したもの

店舗網の広がりに合わせて加工の拠点を増やし、2001年3月に神奈川県大和市へ神奈川工場を建設して、同年5月に稼働させた。福島工場は同年6月に、リゾット、ドリア、ピラフといった米飯製品の生産を始めた。正垣社長は2000年の時点で、豪州の工場を加えた3件の投資について『When these three investment projects go onstream and we begin processing foods, which we previously had to outsource, we expect to offer even lower prices than at present.』(訳:これら3つの投資が稼働し、これまで外部に委ねるほかなかった食品の加工を始めれば、今よりさらに低い価格を出せると見込んでいる)と語っていた。稼働後の事業報告書は、品質の安定化、店舗作業の改善、配送できる範囲の拡大を効果として挙げた。外注してきた加工を内に取り込むことが、値下げの原資を生む手段と位置づけられていた。

  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [15]2001年3月、神奈川県大和市に神奈川工場を建設
  • 株式会社サイゼリヤ 第29期事業報告書(2000年9月〜2001年8月)
    • [16]神奈川県大和市の神奈川工場は2001年5月に稼動
    • [17]福島県西白河郡の福島工場は2001年6月に米飯製品(リゾット、ドリア、ピラフ)の生産を開始
    • [19]神奈川・福島の工場稼動により品質の安定化、店舗作業の改善、配送供給エリアの拡大が可能になった
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
    • [18]豪州工場・福島県白河の工場・大和の第二カミッサリーの3件の投資が稼働し、外部委託していた食品加工を始めれば、さらに低い価格を提供できるとする正垣社長の説明
参考文献[1]-[19]
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [1]1999年7月、東京証券取引所市場第2部へ上場
    • [2]2000年8月、東京証券取引所市場第1部に指定
    • [15]2001年3月、神奈川県大和市に神奈川工場を建設
  • 株式会社サイゼリヤ 第27期事業報告書(1998年9月〜1999年8月)
    • [3]1999年8月期は新株発行費8億87百万円を営業外費用に計上し、過去最高となる80店を出店、4店を閉店して期末店舗数は254店
    • [8]1998年11月26日、カミッサリーの本格稼働で新鮮な野菜の提供が可能となり、「ますます新鮮」を掲げてグランドメニューを改定
    • [9]スープ等100円台メニューを増やし、料理を組み合わせやすいメニュー構成とした
    • [10]1999年8月期の既存店ベースの売上高は前期比97.1%
    • [11]課題として商品価格の値下げ、新鮮野菜品目の増強、素材の重視、カミッサリーの充実による商品力強化を挙げた
  • 株式会社サイゼリヤ 第28期事業報告書(1999年9月〜2000年8月)
    • [4]2000年8月期は過去最高の95店を出店し、期末店舗数は344店
    • [12]1999年11月25日のグランドメニュー改定で「ミラノ風ドリア」を480円から290円に値下げし、肉料理の一部も値下げした
    • [13]2000年8月期の経常利益は6,425百万円(前期比57.6%増)
    • [14]増益は95店の新規出店、スケールメリット等によるコスト削減、店舗作業の標準化推進による生産性の向上が奏効したもの
  • 株式会社サイゼリヤ 第29期事業報告書(2000年9月〜2001年8月)
    • [5]2001年8月期は過去最高の130店を出店し、期末店舗数は474店
    • [7]2000年8月期・2001年8月期とも、会社が対処すべき課題の第1に新規出店数の確保を挙げた
    • [16]神奈川県大和市の神奈川工場は2001年5月に稼動
    • [17]福島県西白河郡の福島工場は2001年6月に米飯製品(リゾット、ドリア、ピラフ)の生産を開始
    • [19]神奈川・福島の工場稼動により品質の安定化、店舗作業の改善、配送供給エリアの拡大が可能になった
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
    • [6]2005年ごろまでに1000店舗を運営する計画だとする正垣泰彦社長の説明
    • [18]豪州工場・福島県白河の工場・大和の第二カミッサリーの3件の投資が稼働し、外部委託していた食品加工を始めれば、さらに低い価格を提供できるとする正垣社長の説明

2000年〜豪州工場の立ち上げ遅れと、150店から107店への出店計画の縮小

2000年7月、オーストラリアに製造子会社SAIZERIYA AUSTRALIA PTY.LTD.を設立した。メルトンに置く工場ではハンバーグの肉やソースを加工し、2002年1月までに生産を始める予定だった。2002年の英文年次報告で正垣社長は、この工場を国内1000店舗分の生産能力を持つ供給基地と位置づけた。ハンバーグ、ミートソース、ベシャメルソース、スープ類を製造・冷凍して日本へ送る構想である。本格稼働で売上原価を3%下げられると見込み、海外で店を開く際の拠点にも使えるとした。ところが2001年3月に始めた建設は、豪州政府と建設労働組合の対立で大きく遅れた。1000店舗分の供給を1つの海外工場に託す設計は、全社の商品計画をその稼働日程に縛りつけることにもなった。

  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [20]2000年7月、オーストラリアに製造子会社SAIZERIYA AUSTRALIA PTY.LTD.を設立
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
    • [21]豪州メルトンの工場は2002年1月までにハンバーグ用の肉とソースの加工を始める予定
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2002「Interview with the President」
    • [22]豪州工場は国内1000店舗分の生産能力を持つ供給基地
    • [23]豪州工場はハンバーグ、ミートソース、ベシャメルソース、スープ類などを製造・冷凍・輸出する
    • [24]豪州工場の本格稼働で売上原価が3%下がると見込み、海外店舗運営の拠点としても活用できるとした
    • [25]2001年3月に着工した豪州工場の建設は、豪州政府と工場の建設労働組合の対立で大きく遅れた

2003年2月中間期の決算説明会資料は、売上高が計画に届かなかった主因を商品力の改善の遅れに求めた。2002年秋の豪州工場の立ち上げを前提にした新商品開発や季節メニューが、工場の遅れで進まなかったためである。食材買付けのために結んでいた豪ドル建ての為替予約は、立ち上げの遅れでヘッジ会計を適用できなくなり、取引を終えて約5.6億円の為替差益が出た。2003年8月期の連結営業利益は38億85百万円と前期比56.5%減った。減益の第2の要因として、正垣社長は『we reduced the number of new restaurant openings from the initial plan of 150, to 110, after strictly reassessing return on investment, and eventually set up only 107 restaurants.』(訳:投資の収益性を厳しく見直し、新規出店を当初計画の150店から110店へ減らし、最終的に107店の出店にとどめた)と記した。

  • 株式会社サイゼリヤ 平成15年2月中間期決算説明会資料(2003年4月23日)
    • [26]売上高の未達は、商品力(安さ・美味しさ・便利さ)の改善が遅れていることが主な要因
    • [27]豪州工場の2002年秋頃の立ち上げを前提としたニーズ商品開発・季節メニュー等の施策の実行が進まなかった
    • [28]豪州子会社からの食材買付けのための豪ドル建て為替予約が、工場立ち上げの遅れでヘッジ会計の適用を受けられなくなり、取引を終了して約5.6億円の為替差益を計上
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2003「To Our Shareholders and Investors」
    • [29]2003年8月期の連結営業利益は3,885百万円(前期比56.5%減)
    • [30]新規出店を当初計画の150店から110店に減らし、最終的に107店を出店したとする正垣社長の説明

2003年4月には、兵庫県小野市に西日本の配送拠点となる兵庫工場を建設した。豪州工場は2004年8月期に現地調達の食材と生産管理の技術者を増やし、国内全店への供給を担えるまでになった。利益率も当初見込みの水準に近づいている。同じ期はドリンクバーの値下げと新メニューで来店客数が年間で初めて1億人を超え、既存店の客数は前期比109.3%に伸びた。出店は51店に抑え、期末の店舗数は717店となった。2005年8月期の決算説明会資料は、売上総利益率が1.1ポイント上がった主因をオーストラリア工場の安定稼働に置いた。出店の速度を落として工場と既存店へ経営資源を戻したことが、利益の回復につながったと考えられる。

  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [31]2003年4月、兵庫県小野市に西日本エリアの配送拠点となる兵庫工場を建設
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2004「To Our Shareholders」
    • [32]2004年8月期、豪州工場の現地食材調達と生産管理技術者を増やして製造体制を確立し、国内全店への供給を確保
    • [33]豪州工場の体制確立により利益率は当初見込みの水準に近づいた
    • [34]ドリンクバーの値下げと新メニューにより、来店客数が創業以来初めて年間1億人を超えた
  • 株式会社サイゼリヤ 平成16年8月期決算説明会資料(2004年10月20日)
    • [35]2004年8月期の既存店客数は前期比109.3%
    • [36]2004年8月期の新規出店は51店、退店3店で、期末店舗数は717店
  • 株式会社サイゼリヤ 平成17年8月期決算説明会資料(2005年10月20日)
    • [37]2005年8月期の売上総利益の増加(売上高比+1.1%ポイント)は主にオーストラリア工場の安定的稼動が寄与
参考文献[20]-[37]
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [20]2000年7月、オーストラリアに製造子会社SAIZERIYA AUSTRALIA PTY.LTD.を設立
    • [31]2003年4月、兵庫県小野市に西日本エリアの配送拠点となる兵庫工場を建設
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
    • [21]豪州メルトンの工場は2002年1月までにハンバーグ用の肉とソースの加工を始める予定
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2002「Interview with the President」
    • [22]豪州工場は国内1000店舗分の生産能力を持つ供給基地
    • [23]豪州工場はハンバーグ、ミートソース、ベシャメルソース、スープ類などを製造・冷凍・輸出する
    • [24]豪州工場の本格稼働で売上原価が3%下がると見込み、海外店舗運営の拠点としても活用できるとした
    • [25]2001年3月に着工した豪州工場の建設は、豪州政府と工場の建設労働組合の対立で大きく遅れた
  • 株式会社サイゼリヤ 平成15年2月中間期決算説明会資料(2003年4月23日)
    • [26]売上高の未達は、商品力(安さ・美味しさ・便利さ)の改善が遅れていることが主な要因
    • [27]豪州工場の2002年秋頃の立ち上げを前提としたニーズ商品開発・季節メニュー等の施策の実行が進まなかった
    • [28]豪州子会社からの食材買付けのための豪ドル建て為替予約が、工場立ち上げの遅れでヘッジ会計の適用を受けられなくなり、取引を終了して約5.6億円の為替差益を計上
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2003「To Our Shareholders and Investors」
    • [29]2003年8月期の連結営業利益は3,885百万円(前期比56.5%減)
    • [30]新規出店を当初計画の150店から110店に減らし、最終的に107店を出店したとする正垣社長の説明
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2004「To Our Shareholders」
    • [32]2004年8月期、豪州工場の現地食材調達と生産管理技術者を増やして製造体制を確立し、国内全店への供給を確保
    • [33]豪州工場の体制確立により利益率は当初見込みの水準に近づいた
    • [34]ドリンクバーの値下げと新メニューにより、来店客数が創業以来初めて年間1億人を超えた
  • 株式会社サイゼリヤ 平成16年8月期決算説明会資料(2004年10月20日)
    • [35]2004年8月期の既存店客数は前期比109.3%
    • [36]2004年8月期の新規出店は51店、退店3店で、期末店舗数は717店
  • 株式会社サイゼリヤ 平成17年8月期決算説明会資料(2005年10月20日)
    • [37]2005年8月期の売上総利益の増加(売上高比+1.1%ポイント)は主にオーストラリア工場の安定的稼動が寄与

2003年〜上海1号店、豪ドル連動スワップの解約損153億円と社長交代、国内1000店舗

海外の店舗展開は中国から始めることにし、2002年10月に中国事業の専任者を置いた。2003年6月に上海薩莉亜餐飲有限公司を設立し、同年の英文年次報告は、12月中旬に上海で1号店を開いて店舗網を着実に広げると記した。2004年3月には北京にも北京薩莉亜餐飲管理有限公司を設けた。2008年8月期の報告書では上海の店舗が20店に達し、広州、北京、台湾にも出店したことが報告された。2010年8月期の時点で海外は上海34店、広州12店を数え、店舗は全店が直営、現地法人は100%独資だった。国内の低価格のテーブルレストランを作り替えず、そのまま中国の都市へ持ち込んだことになる。

  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2002「Interview with the President」
    • [38]中国を有望市場として準備を進め、2002年10月に中国プロジェクトの専任マネジャーを任命した
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [39]2003年6月、上海に上海薩莉亜餐飲有限公司を設立
    • [41]2004年3月、北京に北京薩莉亜餐飲管理有限公司を設立
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2003「To Our Shareholders and Investors」
    • [40]2003年12月中旬に上海で1号店を開き、海外で店舗網を着実に広げていく方針
  • 株式会社サイゼリヤ 第36期報告書(2007年9月〜2008年8月)「株主の皆様へ」
    • [42]上海が20店舗となり、当期は広州、北京、台湾にも出店した
  • 株式会社サイゼリヤ 2010年8月期決算説明会資料(2010年10月14日)
    • [43]2010年6月時点で上海34店、広州12店。海外は全店直営・100%独資

2008年秋の金融危機に伴う急な円高で、デリバティブ契約に多額の評価損が見込まれ、11月21日に約140億円という見込み額を開示した。対象はBNPパリバ証券と結んだFX参照型豪ドルクーポンスワップで、12月10日に解約して153億10百万円の解約費用を払った。解約の理由について、会社側は『解約した理由は、未曾有の金融危機に起因する為替相場の変動の影響が、当社の経営にとって今後の大きな不安定要因であり、それをいち早く解消することが必要であると判断するに至ったからであります。』と説明した。代表取締役社長には70%の減俸が12か月科された。支払いの原資として長期借入金160億円を調達し、前期まで借入金を持たなかった財務はここで姿を変えた。2009年8月期は営業利益が7年ぶりに過去最高となる一方で、創業以来初めての経常赤字となった。豪州工場から食材を買う仕組みが、豪ドルの為替を扱う取引を抱える下地になったとみられる。

  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ評価損発生見込みに関するお知らせ」(2008年11月21日)
    • [44]未曾有の金融危機に起因する大幅な円高で、デリバティブ契約から約140億円の評価損が発生する見込みとなった
  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ契約解約に関するお知らせ」(2008年12月10日)
    • [45]BNPパリバ証券とのFX参照型豪ドルクーポンスワップ契約を2008年12月10日に解約し、解約費用は153億10百万円
    • [46]為替相場の変動の影響が経営にとって今後の大きな不安定要因であり、早期に解消する必要があると判断したことが解約の理由
    • [47]損失の責任として代表取締役社長に70%の減俸12か月、財務担当取締役に50%の減俸3か月を課した
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第37期(2009年8月期)【連結キャッシュ・フロー計算書】【連結貸借対照表】
    • [48]第37期に長期借入金による収入160億円を計上。第36期末の連結貸借対照表に借入金はなかった
  • 株式会社サイゼリヤ 平成21年8月期決算説明会資料(2009年10月15日)
    • [49]2009年8月期は7年ぶりに営業利益が過去最高となったが、創業初の経常赤字となった

2009年4月1日、正垣泰彦氏が代表取締役会長に、堀埜一成氏が代表取締役社長に就いた。会長は長期のビジョンに沿ってM&A、人材教育、設備投資、採用を担い、社長は中期の経営戦略と毎期の決算に責任を持つという分担だった。創業以来初めての社長交代を、2人は連名で『創業以来、初めての社長交代となります。当社の経営をスポーツにたとえれば、これまで長距離を一人で走り続けてきたマラソンから、一定の区間を走り、次のランナーに襷(たすき)という当社のミッションを渡す駅伝に切り替えるイメージです。』と説明した。2010年8月期の連結営業利益は143億65百万円と前期比56.7%増え、売上高は38期連続の増収となった。堀埜社長は3年後に国内1000店舗体制を実現する目標を示し、2011年6月、大阪市に1000店舗目のフォレオ大阪ドームシティ店を開いた。2000年に2005年ごろと見込んでいた1000店舗は、6年ほど遅れて届いたことになる。

  • 株式会社サイゼリヤ 第37期中間報告書(株主通信、2008年9月〜2009年2月)「就任のごあいさつ」
    • [50]2009年4月1日、正垣泰彦氏が代表取締役会長、堀埜一成氏が代表取締役社長に就任
    • [51]会長は長期的ビジョンに基づきM&A、人材教育、設備投資、採用などに重点をおき、社長は中期の経営戦略を立て毎期の決算に関わる経営に責任を持つ
    • [52]創業以来初めての社長交代を、マラソンから駅伝への切り替えにたとえた会長・社長連名の説明
  • 株式会社サイゼリヤ 第38期年次報告書(2009年9月〜2010年8月)「株主の皆様へ」「社長インタビュー」
    • [53]2010年8月期の連結営業利益は14,365百万円(前期比56.7%増)、売上高は創業以来38期連続の増収
    • [54]3年後に国内1,000店舗体制の実現を目指すとする社長の説明
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [55]2011年6月、大阪府大阪市に1000店舗目となる「フォレオ大阪ドームシティ店」を開店
参考文献[38]-[55]
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2002「Interview with the President」
    • [38]中国を有望市場として準備を進め、2002年10月に中国プロジェクトの専任マネジャーを任命した
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
    • [39]2003年6月、上海に上海薩莉亜餐飲有限公司を設立
    • [41]2004年3月、北京に北京薩莉亜餐飲管理有限公司を設立
    • [55]2011年6月、大阪府大阪市に1000店舗目となる「フォレオ大阪ドームシティ店」を開店
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2003「To Our Shareholders and Investors」
    • [40]2003年12月中旬に上海で1号店を開き、海外で店舗網を着実に広げていく方針
  • 株式会社サイゼリヤ 第36期報告書(2007年9月〜2008年8月)「株主の皆様へ」
    • [42]上海が20店舗となり、当期は広州、北京、台湾にも出店した
  • 株式会社サイゼリヤ 2010年8月期決算説明会資料(2010年10月14日)
    • [43]2010年6月時点で上海34店、広州12店。海外は全店直営・100%独資
  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ評価損発生見込みに関するお知らせ」(2008年11月21日)
    • [44]未曾有の金融危機に起因する大幅な円高で、デリバティブ契約から約140億円の評価損が発生する見込みとなった
  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ契約解約に関するお知らせ」(2008年12月10日)
    • [45]BNPパリバ証券とのFX参照型豪ドルクーポンスワップ契約を2008年12月10日に解約し、解約費用は153億10百万円
    • [46]為替相場の変動の影響が経営にとって今後の大きな不安定要因であり、早期に解消する必要があると判断したことが解約の理由
    • [47]損失の責任として代表取締役社長に70%の減俸12か月、財務担当取締役に50%の減俸3か月を課した
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第37期(2009年8月期)【連結キャッシュ・フロー計算書】【連結貸借対照表】
    • [48]第37期に長期借入金による収入160億円を計上。第36期末の連結貸借対照表に借入金はなかった
  • 株式会社サイゼリヤ 平成21年8月期決算説明会資料(2009年10月15日)
    • [49]2009年8月期は7年ぶりに営業利益が過去最高となったが、創業初の経常赤字となった
  • 株式会社サイゼリヤ 第37期中間報告書(株主通信、2008年9月〜2009年2月)「就任のごあいさつ」
    • [50]2009年4月1日、正垣泰彦氏が代表取締役会長、堀埜一成氏が代表取締役社長に就任
    • [51]会長は長期的ビジョンに基づきM&A、人材教育、設備投資、採用などに重点をおき、社長は中期の経営戦略を立て毎期の決算に関わる経営に責任を持つ
    • [52]創業以来初めての社長交代を、マラソンから駅伝への切り替えにたとえた会長・社長連名の説明
  • 株式会社サイゼリヤ 第38期年次報告書(2009年9月〜2010年8月)「株主の皆様へ」「社長インタビュー」
    • [53]2010年8月期の連結営業利益は14,365百万円(前期比56.7%増)、売上高は創業以来38期連続の増収
    • [54]3年後に国内1,000店舗体制の実現を目指すとする社長の説明

1998年〜2012年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 億円 利益率
1998年08月期 単体 238 n/a n/a n/a 12 5.2% n/a
1999年08月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2000年08月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2001年08月期 連結 518 n/a n/a n/a 46 9.0% n/a
2002年08月期 連結 618 +19.3% n/a 95 55 9.0% n/a
2003年08月期 連結 653 +5.7% n/a 45 22 3.5% n/a
2004年08月期 連結 728 +11.5% n/a 48 25 3.5% n/a
2005年08月期 連結 746 +2.5% 44 45 23 3.1% n/a
2006年08月期 連結 789 +5.8% 56 67 35 4.4% n/a
2007年08月期 連結 828 +4.9% 74 83 44 5.3% n/a
2008年08月期 連結 849 +2.5% 75 79 40 4.7% n/a
2009年08月期 連結 883 +4.0% 92 ▲69 ▲48 ▲5.4% n/a
2010年08月期 連結 994 +12.6% 144 140 78 7.8% n/a
2011年08月期 連結 998 +0.4% 116 120 58 5.8% n/a
2012年08月期 連結 1,042 +4.4% 99 105 54 5.2% n/a

出所:証券 51(9)、有価証券報告書

出典・参考

19件
出典・参考
  • 株式会社サイゼリヤ 平成15年2月中間期決算説明会資料(2003年4月23日)
  • 株式会社サイゼリヤ 平成16年8月期決算説明会資料(2004年10月20日)
  • 株式会社サイゼリヤ 平成17年8月期決算説明会資料(2005年10月20日)
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第37期(2009年8月期)【連結キャッシュ・フロー計算書】【連結貸借対照表】
  • 株式会社サイゼリヤ 平成21年8月期決算説明会資料(2009年10月15日)
  • 株式会社サイゼリヤ 2010年8月期決算説明会資料(2010年10月14日)
  • 株式会社サイゼリヤ 有価証券報告書 第53期(2025年8月期)【沿革】
  • 株式会社サイゼリヤ 第27期事業報告書(1998年9月〜1999年8月)
  • 株式会社サイゼリヤ 第28期事業報告書(1999年9月〜2000年8月)
  • 株式会社サイゼリヤ 第29期事業報告書(2000年9月〜2001年8月)
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2000「Speaking with President Yasuhiko Shogaki」
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2002「Interview with the President」
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2003「To Our Shareholders and Investors」
  • Saizeriya Co., Ltd. Annual Report 2004「To Our Shareholders」
  • 株式会社サイゼリヤ 第36期報告書(2007年9月〜2008年8月)「株主の皆様へ」
  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ評価損発生見込みに関するお知らせ」(2008年11月21日)
  • 株式会社サイゼリヤ お知らせ「デリバティブ契約解約に関するお知らせ」(2008年12月10日)
  • 株式会社サイゼリヤ 第37期中間報告書(株主通信、2008年9月〜2009年2月)「就任のごあいさつ」
  • 株式会社サイゼリヤ 第38期年次報告書(2009年9月〜2010年8月)「株主の皆様へ」「社長インタビュー」

免責事項およびポリシー