リクルートHD:USG People買収とHRテクノロジーでの過去最高益
2014年〜東証一部への上場と、Chandler Macleod・USG Peopleの人材派遣会社の買収
2014年10月、リクルートホールディングスは東京証券取引所市場第一部に株式を上場した。リクルートは2012年10月に米国の求人検索サイトIndeedを買収し、海外の人材事業の基盤を得ていた。佐川恵一取締役はAnnual Report 2015で、海外の成長はM&Aで速める方針を示した。上場の効果については、『Our IPO opens up a variety of financial strategy options.』(訳:上場により財務戦略の選択肢が広がる)と記した。投資は中長期で約7,000億円を見込み、資金は国内格付機関のA格を保てる範囲の借入を優先するとした。 リクルートは上場で、調達額以上に、大型の買収を借入で賄っても信用を失わない財務の裏付けを得たとみられる。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- [1]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に上場。2012年10月 Indeed, Inc. を買収
- [2]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に上場。2012年10月 Indeed, Inc. を買収
- Recruit Holdings Annual Report 2015(CFO メッセージ)
- [3]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
- [4]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
- [5]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
2015年1月、リクルートホールディングスは豪州の人材派遣会社2社の取得を相次いで決めた。Chandler Macleod Group Limitedは290百万豪ドルで全株式を、Peoplebank Holdingsは全議決権を取得した。有価証券報告書は、米国の買収で国内の派遣の経営手法が海外でも通じると判断し、その取り組みを広げるためと目的を記す。2014年11月のFAQで会社側は、海外派遣の利益率の改善を、強みとする効率的な経営が進んだ結果と説明していた。ただ2社が加わった2016年3月期上半期は、利益率の低い派遣会社の連結で、EBITDAの伸びが9.3%と売上高の19.3%を下回った。 経営手法の移植で利益率を上げられるという読みが、規模の拡大を先に進める判断を支えたのだろう。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第55期・2015年3月期)【企業結合等関係】【重要な後発事象】
- [6]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- [7]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- [8]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2014年11月)
- [9]海外派遣領域は当社の強みである効率的な経営が進展し、EBITDAマージンが改善
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2015年11月)
- [10]2016年3月期上半期 売上高19.3%増に対しEBITDA 9.3%増。利益率の低い派遣のPeoplebank・Chandler・Atterroの業績寄与が要因
2016年6月1日、リクルートホールディングスはオランダの人材派遣会社USG People N.V.を子会社98社とともに傘下に置いた。2015年12月22日に公開買付けを決め、取得原価は181,140百万円、取得後の議決権比率は98.68%だった。有価証券報告書は、米国と豪州に続けて派遣の海外展開を加速するためと目的を記す。佐川恵一取締役は統合報告書2016で、5,000億円程度の投資余力を持ち、不足分は借入を優先すると説明した。連結売上高の海外比率は、派遣会社の買収とIndeedの成長で、2012年3月期の3.6%から2017年3月期に40.1%へ上がった。 USG Peopleで派遣の海外拠点は北米・豪州・欧州にそろい、以後の大型買収はHRテクノロジー事業へ移ったと推察される。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第57期・2017年3月期)【企業結合等関係】
- [11]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- [12]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- [13]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CFO メッセージ)
- [14]CFO 佐川恵一:5,000億円程度の投資余力、手元資金で賄えない場合は借入を優先、A格維持
- リクルートホールディングス 統合報告書 2017(CFO メッセージ)
- [15]連結売上高の海外比率 2012年3月期3.6% → 2017年3月期40.1%。要因は買収した派遣会社の業績貢献とIndeedの成長
参考文献[1]-[15]
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- [1]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に上場。2012年10月 Indeed, Inc. を買収
- [2]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に上場。2012年10月 Indeed, Inc. を買収
- Recruit Holdings Annual Report 2015(CFO メッセージ)
- [3]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
- [4]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
- [5]CFO 佐川恵一:国内はデジタル技術で既存事業を強化し海外はM&Aで成長を加速。中長期で約7,000億円の投資余地、上場で財務戦略の選択肢が拡大、外部資金は借入を優先しA格を維持
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第55期・2015年3月期)【企業結合等関係】【重要な後発事象】
- [6]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- [7]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- [8]2015年1月14日 Chandler Macleod Group Limited 全株式を290百万豪ドルで取得決定(4月16日子会社化)、1月30日 Peoplebank Holdings 議決権100%取得。目的は国内で確立した派遣の経営手法の海外展開の加速・拡大
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2014年11月)
- [9]海外派遣領域は当社の強みである効率的な経営が進展し、EBITDAマージンが改善
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2015年11月)
- [10]2016年3月期上半期 売上高19.3%増に対しEBITDA 9.3%増。利益率の低い派遣のPeoplebank・Chandler・Atterroの業績寄与が要因
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第57期・2017年3月期)【企業結合等関係】
- [11]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- [12]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- [13]2015年12月22日 公開買付けを決議、2016年6月1日 USG People N.V. を子会社98社とともに取得。取得原価181,140百万円、議決権比率98.68%。海外派遣の取り組みの加速・拡大が目的
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CFO メッセージ)
- [14]CFO 佐川恵一:5,000億円程度の投資余力、手元資金で賄えない場合は借入を優先、A格維持
- リクルートホールディングス 統合報告書 2017(CFO メッセージ)
- [15]連結売上高の海外比率 2012年3月期3.6% → 2017年3月期40.1%。要因は買収した派遣会社の業績貢献とIndeedの成長
2016年〜HRテクノロジーを中核とした3事業体制と、Glassdoorの1,430億円での買収
2016年4月、リクルートホールディングスは事業を3つの戦略ビジネスユニット(SBU)に組み替えた。区分は「グローバルオンラインHR」「メディア&ソリューション」「グローバル派遣」の3つだった。佐川恵一取締役は統合報告書2017で、ネット事業の変化に合わせ、ユニットごとに早く意思決定する目的を示した。峰岸真澄社長は統合報告書2016で、海外の人材メディアをIndeed中心に拡大するとし、『3年間で最低でも2倍の売上高に成長させたいと考えています。』と記した。2018年4月には、各SBUの子会社と事業を統括する会社を置いた。 3事業に分けたのは、成長の速いIndeedの判断を国内事業の手続きから切り離すためだったと考えられる。
- リクルートホールディングス 統合報告書 2017(CFO メッセージ)
- [16]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- [17]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- [18]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CEO メッセージ)
- [19]海外人材メディアはIndeedを基軸に成長を目指し、3年間で売上高を最低2倍にする計画
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- [20]2018年4月 SBU配下の子会社・事業を統括するSBU統括会社を設置
2018年6月21日、リクルートホールディングスは米国のGlassdoorの持分100%を143,045百万円で取得した。Glassdoorは2007年に米国で創業し、求人情報に加え、利用者が投稿した企業の評判と給与の情報を持っていた。峰岸真澄社長はAnnual Report 2018で、HRテクノロジー事業を求人広告の外へ広げる方針を示した。Glassdoorの取得はその一手で、企業の情報とIndeedの技術を組み合わせ、採用の手間を減らす構想だった。2018年5月のFAQで会社側は、2019年3月期に8か月分を取り込み、売上収益約160億円、EBITDA約△30億円を見込んだ。 赤字を見込んで取得したのは、求職者が応募の前に確かめる情報を押さえることを優先したためと思われる。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第59期・2019年3月期)【企業結合等】
- [21]2018年6月21日 Glassdoor, Inc. の議決権付資本持分100%を取得、取得対価143,045百万円
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- [22]Glassdoorは2007年米国創業、求人情報とユーザー投稿の企業レビュー・給与情報のデータベースを展開
- Recruit Holdings Annual Report 2018(CEO メッセージ)
- [23]CEO 峰岸真澄:HRテクノロジーは求人広告以外のHR領域へ拡大、R&DとM&Aで採用の効率化。GlassdoorとIndeedの技術を組み合わせる
- [24]CEO 峰岸真澄:HRテクノロジーは求人広告以外のHR領域へ拡大、R&DとM&Aで採用の効率化。GlassdoorとIndeedの技術を組み合わせる
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2018年5月)
- [25]Glassdoor 8か月取り込みで2019年3月期に売上収益約160億円・EBITDA約△30億円を見込む
2020年5月、リクルートホールディングスはHRテクノロジー事業とメディア&ソリューション事業の広告宣伝費を段階的に削減する方針を示した。2020年4月の連結売上収益は前年同月比約21%減り、HRテクノロジー事業は米ドルベースで約35%減った。会社側は、中長期の戦略に要る投資は続け、事業の状況に合わせて変えられる費用から削減すると説明した。2021年3月期の連結営業利益は162,823百万円で、前期の206,011百万円を下回った。HRテクノロジー事業の売上高は417,831百万円で、前期の417,737百万円と同じ水準を保った。 求人の量に連動して増減できる広告費から削減したことで、減益の幅を抑えられたと推測される。
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2020年5月)
- [26]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- [27]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- [28]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- [29]連結営業利益 2020年3月期206,011百万円 → 2021年3月期162,823百万円。HRテクノロジー事業売上高 417,737百万円 → 417,831百万円
- [30]連結営業利益 2020年3月期206,011百万円 → 2021年3月期162,823百万円。HRテクノロジー事業売上高 417,737百万円 → 417,831百万円
参考文献[16]-[30]
- リクルートホールディングス 統合報告書 2017(CFO メッセージ)
- [16]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- [17]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- [18]2016年4月 グローバルオンラインHR・メディア&ソリューション・グローバル派遣の3 SBU を構成。目的はネット事業環境の変化への対応と迅速な意思決定。2017年3月期からHRテクノロジー・メディア&ソリューション・人材派遣の3報告セグメント
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CEO メッセージ)
- [19]海外人材メディアはIndeedを基軸に成長を目指し、3年間で売上高を最低2倍にする計画
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- [20]2018年4月 SBU配下の子会社・事業を統括するSBU統括会社を設置
- [22]Glassdoorは2007年米国創業、求人情報とユーザー投稿の企業レビュー・給与情報のデータベースを展開
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第59期・2019年3月期)【企業結合等】
- [21]2018年6月21日 Glassdoor, Inc. の議決権付資本持分100%を取得、取得対価143,045百万円
- Recruit Holdings Annual Report 2018(CEO メッセージ)
- [23]CEO 峰岸真澄:HRテクノロジーは求人広告以外のHR領域へ拡大、R&DとM&Aで採用の効率化。GlassdoorとIndeedの技術を組み合わせる
- [24]CEO 峰岸真澄:HRテクノロジーは求人広告以外のHR領域へ拡大、R&DとM&Aで採用の効率化。GlassdoorとIndeedの技術を組み合わせる
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2018年5月)
- [25]Glassdoor 8か月取り込みで2019年3月期に売上収益約160億円・EBITDA約△30億円を見込む
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2020年5月)
- [26]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- [27]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- [28]2020年4月 連結売上収益 前年同月比約21%減、HRテクノロジー事業 米ドルベース約35%減。中長期の投資は継続し、広告宣伝費など調整可能なコストを段階的に削減
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- [29]連結営業利益 2020年3月期206,011百万円 → 2021年3月期162,823百万円。HRテクノロジー事業売上高 417,737百万円 → 417,831百万円
- [30]連結営業利益 2020年3月期206,011百万円 → 2021年3月期162,823百万円。HRテクノロジー事業売上高 417,737百万円 → 417,831百万円
2021年〜出木場久征社長の就任と、6,000億円に拡大した自己株式取得
2021年4月、出木場久征氏が峰岸真澄社長の後任として社長兼CEOに就任した。出木場久征社長は同年5月の決算説明会で、『この4月から私が新しくCEOになったわけですが、特に戦略に大きな変更があるということではなく』と述べ、それまでの戦略を引き継ぐとした。出木場久征社長は2010年にグローバル化担当の役員となり、Indeedの創業者と会ってグループに迎えた。直前の3年間は、グループ全体の経営戦略の策定と執行を担っていた。就任前の2021年3月期、HRテクノロジー事業のセグメント利益は66,786百万円で、メディア&ソリューション事業の106,778百万円を下回っていた。 利益でまだ主力でない事業の出身者を社長に据えたことから、成長の軸をHRテクノロジーに移す意思がうかがえる。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【役員の状況】
- [31]2021年4月 出木場久征が代表取締役社長兼CEOに就任、峰岸真澄は代表取締役会長兼取締役会議長
- リクルートホールディングス 決算説明会 書き起こし(2021年5月)
- [32]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- [33]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- [34]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】
- [35]2021年3月期 セグメント利益 HRテクノロジー66,786百万円、メディア&ソリューション106,778百万円
2022年3月期、リクルートホールディングスの営業利益は378,929百万円となり、2020年3月期の206,011百万円を上回った。HRテクノロジー事業のセグメント利益は前期の66,786百万円から323,345百万円へ増え、3事業で最大になった。2022年10月17日、事業会社株主の売却によらない初めての自己株式取得を上限1,500億円で決めた。2024年5月、荒井淳一執行役員はネットの現預金が1兆1,000億円程度に達したとし、『このネットの現預金水準をここから2年間で約6,000億円程度にまで引き下げるということを目標に置く』と述べた。同年7月、リクルートホールディングスは上限6,000億円の自己株式取得を決めた。 手元資金を還元に充てて資本効率を上げる方針へ、成長投資一辺倒から移ったと読み取れる。
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第62期・2022年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- [36]2022年3月期 営業利益378,929百万円(2020年3月期206,011百万円)、HRテクノロジー事業セグメント利益323,345百万円(前期66,786百万円)
- [37]2022年3月期 営業利益378,929百万円(2020年3月期206,011百万円)、HRテクノロジー事業セグメント利益323,345百万円(前期66,786百万円)
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2022年11月)
- [38]2022年10月17日 上限1,500億円・4,200万株の市場買付けによる自己株式取得を決議。事業会社株主の持分売却に関連しない初の単独実施、目的は資本効率の向上と株主還元
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2024年5月)
- [39]荒井淳一:2024年3月末のネット現預金は1兆1,000億円程度、2年間で約6,000億円程度へ引き下げる目標
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【自己株式の取得等の状況】
- [40]2024年7月 取得価額上限6,000億円の自己株式取得を決議
2025年7月10日(米国時間)、HRテクノロジー事業傘下のIndeedとGlassdoorは約1,300名の人員削減を発表した。この人数は、同事業の同年4月1日時点の従業員数の約6%にあたる。出木場久征社長は2024年5月、仕事探しの今後について『特にこのAIの進化によって、全く今までと変わった、違った経験になっていくんじゃないかな』と述べていた。2025年4月には国内の求人広告と人材紹介をHRテクノロジー事業に統合していた。荒井淳一常務執行役員は2025年8月、削減の背景に、新サービスの開発で書くコードの約3割がすでに機械化されていたことを挙げた。 求人の減少とAIによる開発の効率化が重なり、人員を増やさずに事業を拡大する体制へ移したと解釈できる。
- リクルートホールディングス お知らせ(2025年7月11日)
- [41]米国時間2025年7月10日 IndeedとGlassdoorがHRテクノロジー事業の2025年4月1日時点従業員数の約6%に当たる約1,300名の人員削減を発表。財務影響は2026年3月期予想に織り込み済み
- [42]米国時間2025年7月10日 IndeedとGlassdoorがHRテクノロジー事業の2025年4月1日時点従業員数の約6%に当たる約1,300名の人員削減を発表。財務影響は2026年3月期予想に織り込み済み
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2024年5月)
- [43]出木場久征:仕事探しは今後5〜10年でAIの進化により全く違う経験になると確信
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年5月)
- [44]2025年4月からマッチング&ソリューション事業の人材領域(採用広告・人材紹介)をHRテクノロジー事業に統合
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年8月)
- [45]荒井淳一:人員削減の背景として、新サービス開発のコーディングの約3割が機械化され、開発効率化の中で適正な人員数を見直した
参考文献[31]-[45]
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【役員の状況】
- [31]2021年4月 出木場久征が代表取締役社長兼CEOに就任、峰岸真澄は代表取締役会長兼取締役会議長
- リクルートホールディングス 決算説明会 書き起こし(2021年5月)
- [32]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- [33]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- [34]出木場久征:1999年入社、2010年グローバル化担当役員としてIndeed創業者と出会いグループに迎える。過去3年はグループの経営戦略策定と執行を担当。CEO就任後も戦略に大きな変更はない
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】
- [35]2021年3月期 セグメント利益 HRテクノロジー66,786百万円、メディア&ソリューション106,778百万円
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第62期・2022年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- [36]2022年3月期 営業利益378,929百万円(2020年3月期206,011百万円)、HRテクノロジー事業セグメント利益323,345百万円(前期66,786百万円)
- [37]2022年3月期 営業利益378,929百万円(2020年3月期206,011百万円)、HRテクノロジー事業セグメント利益323,345百万円(前期66,786百万円)
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2022年11月)
- [38]2022年10月17日 上限1,500億円・4,200万株の市場買付けによる自己株式取得を決議。事業会社株主の持分売却に関連しない初の単独実施、目的は資本効率の向上と株主還元
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2024年5月)
- [39]荒井淳一:2024年3月末のネット現預金は1兆1,000億円程度、2年間で約6,000億円程度へ引き下げる目標
- [43]出木場久征:仕事探しは今後5〜10年でAIの進化により全く違う経験になると確信
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【自己株式の取得等の状況】
- [40]2024年7月 取得価額上限6,000億円の自己株式取得を決議
- リクルートホールディングス お知らせ(2025年7月11日)
- [41]米国時間2025年7月10日 IndeedとGlassdoorがHRテクノロジー事業の2025年4月1日時点従業員数の約6%に当たる約1,300名の人員削減を発表。財務影響は2026年3月期予想に織り込み済み
- [42]米国時間2025年7月10日 IndeedとGlassdoorがHRテクノロジー事業の2025年4月1日時点従業員数の約6%に当たる約1,300名の人員削減を発表。財務影響は2026年3月期予想に織り込み済み
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年5月)
- [44]2025年4月からマッチング&ソリューション事業の人材領域(採用広告・人材紹介)をHRテクノロジー事業に統合
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年8月)
- [45]荒井淳一:人員削減の背景として、新サービス開発のコーディングの約3割が機械化され、開発効率化の中で適正な人員数を見直した
2014年〜2026年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | 億円 | |||
| 2014年03月期 | 連結 | 11,915 | n/a | 1,174 | 1,220 | 10.2% | 654 | n/a |
| 2015年03月期 | 連結 | 12,999 | +9.1% | 1,225 | 1,256 | 9.7% | 697 | n/a |
| 2016年03月期 | 連結 | 15,886 | +22.2% | 1,140 | 1,193 | 7.5% | 645 | n/a |
| 2017年03月期 | 連結 | 18,399 | +15.8% | 1,272 | 1,317 | 7.2% | 854 | n/a |
| 2018年03月期 | 連結 | 21,733 | +18.1% | 1,918 | 1,992 | 9.2% | 995 | n/a |
| 2019年03月期 | 連結 | 23,107 | +6.3% | 2,231 | 2,398 | 10.4% | 1,743 | n/a |
| 2020年03月期 | 連結 | 23,994 | +3.8% | 2,060 | 2,261 | 9.4% | 1,799 | n/a |
| 2021年03月期 | 連結 | 22,693 | ▲5.4% | 1,628 | 1,685 | 7.4% | 1,314 | n/a |
| 2022年03月期 | 連結 | 28,717 | +26.5% | 3,789 | 3,827 | 13.3% | 2,968 | n/a |
| 2023年03月期 | 連結 | 34,295 | +19.4% | 3,443 | 3,677 | 10.7% | 2,698 | n/a |
| 2024年03月期 | 連結 | 34,164 | ▲0.4% | 4,025 | n/a | n/a | 3,537 | n/a |
| 2025年03月期 | 連結 | 35,574 | +4.1% | 4,905 | n/a | n/a | 4,085 | n/a |
| 2026年03月期 | 連結 | 36,974 | +3.9% | 6,306 | n/a | n/a | 4,969 | n/a |
出所:有価証券報告書
出典・参考
24件
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2014年11月)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第55期・2015年3月期)【企業結合等関係】【重要な後発事象】
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2015年11月)
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CFO メッセージ)
- リクルートホールディングス 統合報告書 2016(CEO メッセージ)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第57期・2017年3月期)【企業結合等関係】
- リクルートホールディングス 統合報告書 2017(CFO メッセージ)
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2018年5月)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第59期・2019年3月期)【企業結合等】
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2020年5月)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【役員の状況】
- リクルートホールディングス 決算説明会 書き起こし(2021年5月)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第61期・2021年3月期)【セグメント情報】
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第62期・2022年3月期)【セグメント情報】【主要な経営指標等の推移】
- リクルートホールディングス 決算説明会 FAQ(2022年11月)
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2024年5月)
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【沿革】
- リクルートホールディングス 有価証券報告書(第65期・2025年3月期)【自己株式の取得等の状況】
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年5月)
- リクルートHD 決算説明会 質疑応答(2025年8月)
- Recruit Holdings Annual Report 2015(CFO メッセージ)
- Recruit Holdings Annual Report 2018(CEO メッセージ)
- リクルートホールディングス お知らせ(2025年7月11日)