1973年〜 技術者派遣の源流とグッドウィル帝国の崩壊
- 1973年 プラント設計等を事業目的として、日設エンジニアリング設立
- 1988年 クリスタルの子会社としてハイテックを設立
- 1995年 クリスタルの子会社としてランプロイデインターナショナルを設立
- 1996年 ランプロイデインターナショナルがハタシに商号変更
- 1997年 クリスタルの子会社としてハイテックインターナショナルを設立
- 2000年 日設エンジニアリングが技術者派遣業務を開始
- 2006年 グッドウィル・グループがクリスタルを子会社化
クリスタル系子会社が担った技術者派遣事業の形成
テクノプロ・ホールディングスの事業の源流は、業務請負最大手だったクリスタルグループの技術者派遣事業にある。クリスタルは前身の綜合サービスが1974年に京都市で設立され、自動車車体工場の清掃業務を出発点に業務請負へ広がった企業集団で、創業オーナーの林純一氏がグループ全社を実質的に一人株主として支配していた。同グループの年商は1990年度の約540億円から2004年度には5120億円へと14年で十倍近くに拡大し、200社を超える子会社を機能ごとに競わせるアメーバ方式で急成長を遂げた。テクノプロの現在の事業会社群は、この巨大な人材サービス集団の内側で技術者派遣を担った子会社として生まれている。 [1][2][3]
- 週刊東洋経済(2006/12/2)
- [1]クリスタルの前身「綜合サービス」が1974年に京都市で設立
- 週刊東洋経済(2006/10/14)
- [2]創業オーナーの林純一が実質的な一人株主としてグループを支配
- [3]グループ年商が1990年度約540億円から2004年度5120億円へ拡大
現在のグループ会社の設立をたどると、1973年に東京都豊島区でプラント設計を目的に日設エンジニアリングが、1988年には大阪市中央区で研究開発を担うハイテックが、クリスタルの子会社として設立されている。これらの会社は2000年前後から相次いで技術者派遣へ業態を移し、日設エンジニアリング(後のフジオーネ・テクノ・ソリューションズ)はプラント設計とソフトウェア開発の技術者派遣を、ハイテックは医薬品の研究開発領域の技術者派遣を手がけた。2005年にはインタープロジェクトがシーテックへ商号を変え、生産技術やIT、構想設計の領域へ広がった。個々の専門分野に特化した事業会社を積み上げる形で、後のテクノプロを構成する技術者派遣の骨格が整った。 [4][5][6]
- テクノプロ・ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
- [4]1973年に日設エンジニアリングが東京都豊島区でプラント設計目的に設立
- [5]1988年にハイテックが大阪市中央区でクリスタルの子会社として設立
- [6]2005年にインタープロジェクトがシーテックへ商号変更し生産技術・IT・構想設計へ拡大
- 週刊東洋経済(2006/12/2)
- [1]クリスタルの前身「綜合サービス」が1974年に京都市で設立
- 週刊東洋経済(2006/10/14)
- [2]創業オーナーの林純一が実質的な一人株主としてグループを支配
- [3]グループ年商が1990年度約540億円から2004年度5120億円へ拡大
- テクノプロ・ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
- [4]1973年に日設エンジニアリングが東京都豊島区でプラント設計目的に設立
- [5]1988年にハイテックが大阪市中央区でクリスタルの子会社として設立
- [6]2005年にインタープロジェクトがシーテックへ商号変更し生産技術・IT・構想設計へ拡大
グッドウィル傘下入りと偽装請負問題による帝国崩壊
2006年10月、人材・介護サービス大手のグッドウィル・グループが投資ファンドを通じてクリスタル株の67%を取得し、883億円で連結子会社化した。折口雅博会長が率いるグッドウィルは連結売上高が2000億円足らずで、その約三倍の規模を持つクリスタルを飲み込む買収で、クリスタル中核の技術者派遣2位シーテックにシナジーを見込んだ。しかし当時のクリスタルは、労働者派遣法違反の偽装請負や一方的な降格・賃金カットなど多くの法令順守上の問題を抱えており、買収の直前には中核子会社コラボレートが偽装請負を理由に史上初の事業停止命令を受けていた。 [7][8][9]
- 週刊東洋経済(2006/12/2)
- [7]2006年10月にグッドウィル・グループがクリスタル株67%を883億円で連結子会社化
- [8]グッドウィル・グループを率いたのは折口雅博会長
- 週刊東洋経済(2006/10/14)
- [9]クリスタル中核子会社コラボレートが偽装請負で史上初の事業停止命令を受けた
グッドウィルはクリスタル買収を機に1兆円企業への飛躍を掲げたが、日雇い派遣や偽装請負をめぐる社会問題が深刻化し、折口帝国は2008年に急速に崩壊へ向かった。製造請負・日雇い派遣が相次いで撤退や違法性を問われるなか、クリスタル中核として残った技術者派遣事業は、旧クリスタルグループの主軸として存続した。この事業が、グッドウィルの解体とその後の再編を経て、外資系の投資ファンドの手に渡った。人材業界を揺るがした一連の不祥事の渦中で、技術者派遣という相対的に付加価値の高い領域だけが生き残り、次の企業へと引き継がれる素地になった。
- 週刊東洋経済(2006/12/2)
- [7]2006年10月にグッドウィル・グループがクリスタル株67%を883億円で連結子会社化
- [8]グッドウィル・グループを率いたのは折口雅博会長
- 週刊東洋経済(2006/10/14)
- [9]クリスタル中核子会社コラボレートが偽装請負で史上初の事業停止命令を受けた