レゾナックHD の歴史

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創業 1908年
創業者 森矗昶
創業地 千葉県
創業
1908年、森矗昶氏が千葉県興津で海辺のカジメからヨードを製造する総房水産を設立した。第一次大戦後の不況で行き詰まり、1919年に東信電気へ合併されて法人は一度消える。1925年11月に興津・舘山の両工場が森興業へ譲渡され、翌1926年10月、これを母体として資本金100万円の日本沃度が設立された。同社はこの日を創業の日としている。水力の電力を化学品へ変える構想のもと、1931年に日本初の国産法硫安、1934年に日本初のアルミ製錬工業化を実現した。1939年6月に日本電気工業と昭和肥料が合併して昭和電工となり、2023年1月に商号をレゾナック・ホールディングスへ改めている。
決断
市況が底にある事業を買収し、その益でまた次を買収してきた。1988年に英BOCの北米黒鉛電極事業を取得し、2017年10月には斜陽とされた市況の底で世界2位の独SGLの黒鉛電極事業を取得した。発表当時は同業各社が赤字で、昭和電工の黒鉛電極も2013年から2016年まで赤字だった。買収の直後に中国の地条鋼禁止で市況が急騰し、2018年12月期は営業利益1,800億円・純利益1,115億円の過去最高益となる。ここで手に入れた現金が、次の買収の原資になった。
現況
営業利益の大半を半導体・電子材料が出し、祖業に連なる石油化学は損失を計上した。2025年12月期の連結売上高は1兆3,471億円、営業利益は466億円である。セグメント利益は半導体・電子材料が1,083億円を稼ぐ一方、ケミカルは54億円の損失、2025年1月に石油化学事業を承継したクラサスケミカルは46億円にとどまる。この構成は2020年4月に約9,600億円で日立化成を買収したことで決まった。売上5,063億円の半導体・電子材料は、後工程材料の世界シェアを日立化成ごと取り込んだ結果である。
競合
市況で稼ぐ会社から、市況に左右されない会社へ替わる途中にある。総合化学からの離脱そのものは、三井化学が1985年にエチレンの浮島集約を掲げた例が先行する。レゾナックが違うのは、不採算事業を譲渡して絞るのではなく、買収して入れ替える順序を取った点にある。2023年1月には持株会社体制へ移行して事業会社レゾナックへ全事業を承継し、1939年から84年続いた社名も捨てた。ただし2025年12月期の営業利益は前期の890億円から466億円へ半減している。半導体・電子材料が1,083億円を稼いでなお全社が減益になるのは、入れ替えるはずのケミカルがまだ損失を出しているからである。
レゾナックHD:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
1996年12月期2025年12月期
レゾナックHDにおける経営の転換点(その1) Q なぜ1939年に日本電気工業と昭和肥料を合併させ昭和電工を発足させたのか
A 森矗昶氏は、資源の乏しい日本で唯一豊富な水を電力へ変え、輸入依存だったアルミ・化学肥料を国産へ置き換える事業哲学を持っていた。日本沃度(後の日本電気工業)と昭和肥料を別法人として並走させ、1931年に日本初の国産法硫安、1934年に日本初のアルミ製錬工業化を実現する。ただし合併の引き金は国策会社だった。日本軽金属の設立計画は大電源を持たない日本電気工業に衝撃を与え、同社は対抗の方針を固める。森氏が両社の社長と東信電気の専務を兼ねていたため、1939年6月に両社を合併して強大な競争力を確立しようと図った
レゾナックHDにおける経営の転換点(その2) Q なぜ2020年に約9600億円で日立化成を買収したのか
A 総合化学のままでは構造的な収益力が改善しないと判断し、研究開発と顧客基盤を併せ持つ先端材料会社を丸ごと取り込む道を選んだためである。2017年のSGL買収で黒鉛電極を世界トップ級とし、電炉鋼向け市況の高騰で2018年12月期に営業利益1800億円・純利益1115億円の過去最高益を得た。買収費用の大半を銀行借入で賄って2020年4月に約9600億円で日立化成を買収し、半導体パッケージ封止材など後工程材料で世界トップ級のシェアを取り込んだ
レゾナックHDにおける経営の転換点(その3) Q なぜ2023年に84年続いた「昭和電工」の社名を捨ててレゾナックへ改めたのか
A 髙橋秀仁社長は、半導体・電子材料へ経営資源を集中してグローバルで戦う方針を内外へ明示するため、業態転換を社名で不可逆にする選択をした。1939年から84年続いた昭和電工は総合化学を象徴する社名であり、その看板を残せば先端材料企業という新しい顔が伝わりにくい。2023年1月に持株会社体制へ移行すると同時に商号をレゾナック・ホールディングスへ変え、子会社の昭和電工マテリアルズもレゾナックへ改称して全事業を承継した

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レゾナックHDの沿革1908〜2025年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1908〜1955年電気化学のパイオニアと事業ポートフォリオ再編総房水産設立
高田アルミニューム器具製作所設立
日本沃度設立
昭和肥料設立
国産法による硫安製造に成功
国産アルミニウムの工業化に成功
日本沃度を日本電気工業に商号変更
日本電気工業と昭和肥料が合併し昭和電工設立★★
川崎工場復旧、硫安出荷再開
日野原節三東京証券取引所等に上場
日野原節三中央研究所を新設
1956〜1985年石油化学への業態転換と減量経営永井清次昭和合成化学工業を合併
永井清次昭和油化設立
安西正夫千葉工場でアルミニウム製造開始
安西正夫スカイアルミニウム設立
安西正夫千鳥工場を新設
安西正夫新潟水俣病損害賠償訴訟提訴★★
安西正夫大分石油化学コンビナート営業運転開始
鈴木治雄アルミ千葉増設を断念し大分2期計画に集中★★
鈴木治雄昭和軽金属設立
鈴木治雄大分石油化学コンビナート増設
鈴木治雄昭和油化を合併
1986〜2002年新規事業への転進とトリプトファンの誤算村田一国内アルミ製錬事業を完全停止★★
村田一エチレン1号機再開
村田一ザ・ビー・オー・シー・グループ社のエアコ・カーボン事業部黒鉛電極事業を買収★★
村田一新本社ビルが竣工
村田一大分エチレン年産73万トン体制確立
村田一日本ポリオレフィン設立
大橋光夫昭和アルミニウムを合併
2003〜2022年半導体材料企業への変態と事業基盤の拡充大橋光夫三菱化学グループのハードディスク事業を買収★★
高橋恭平営業赤字・純損失に転落
高橋恭平富士通のハードディスク事業を買収
高橋恭平昭和炭酸を完全子会社化
高橋恭平昭和高分子を合併
市川秀夫サンアロマーを子会社化
森川宏平社長交代
森川宏平SGLの黒鉛電極事業買収による世界トップ化「逆張り買収」の断行

2017年10月、昭和電工が市況低迷期のドイツSGL GE Holdingを買収し、旧BOCの北米拠点と合わせて黒鉛電極で世界トップ級のシェアを確保した経営判断である。森川宏平社長の主導によるもので、買収発表当時は黒鉛電極を手がける各社が赤字という中での『逆張り買収』であった。

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森川宏平過去最高益達成
森川宏平営業赤字・純損失に転落
森川宏平昭和電工による日立化成の買収とレゾナック誕生(2020年成立)

2019年12月、昭和電工が日立製作所の上場子会社・日立化成を1株4630円・総額約9600億円のTOBで完全子会社化すると発表し、2020年に買収を完了した案件。半導体・電子材料を一気に取り込んだ。

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森川宏平日立化成の約9600億円買収と「レゾナック」への業態転換

2019年12月18日、昭和電工が日立製作所グループの日立化成を約9600億円で買収すると発表した経営判断。2020年2月開始のTOBで完全子会社化し、日本の化学業界で過去最大のM&Aとなった。森川宏平社長が主導した。

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髙橋秀仁昭和電工と昭和電工マテリアルズの統合・レゾナック発足(2023年成立)

2023年1月1日、昭和電工と完全子会社の昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が統合し、持株会社レゾナック・ホールディングス(証券コード4004)と事業会社レゾナックが発足した案件。半導体後工程材料で世界級の機能性化学メーカーが誕生した。

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髙橋秀仁石油化学事業をクラサスケミカルへ承継★★

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