第3章 年〜年

光通信:自社商材への転換とウォーターダイレクトなどの買収

2005年〜オペレーター3,600名の保険取次と、法人回線のストック利益

2005年3月期の決算短信で、光通信は法人事業と保険事業を「ストック事業」と位置づけた。顧客へ販売した後も使用量に応じた収入が続くので、今期に獲得した契約が翌期以降の入金を積み上げるという整理だった。目標とする指標には営業利益と営業キャッシュ・フローを置き、顧客数と顧客単価の増加、解約率の抑制を打ち手に挙げた。同じ短信は、携帯電話とPHSの総契約数が2005年3月に9,000万件を超え、国内出荷台数も前年を下回ったとして、市場の成熟を認めた。2005年3月期の営業利益は21,702百万円で、2年前の10,269百万円から2倍を超えた。2006年3月期の短信も同じ定義を引き継ぎ、営業利益は27,344百万円へ26.0%増加した。

  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
    • [1]法人事業・保険事業は販売後も使用量等に応じた継続収入が見込まれるストック事業で、現在の販売が将来のキャッシュ・フローを積み上げると定義
    • [2]法人事業・保険事業は販売後も使用量等に応じた継続収入が見込まれるストック事業で、現在の販売が将来のキャッシュ・フローを積み上げると定義
    • [3]重要な経営指標を営業利益と営業キャッシュ・フローとし、顧客数の増大・顧客単価の向上・解約率の抑制を掲げる
    • [4]携帯電話・PHSの総契約数は2005年3月に9,000万件超、国内出荷台数は前年比減少で成熟期に移行したと記す
    • [5]営業利益 2005年3月期21,702百万円・2003年3月期10,269百万円、営業キャッシュ・フロー 48,081百万円・8,180百万円
  • 光通信 2006年3月期 決算短信(連結)
    • [6]目標とする経営指標で法人事業・保険事業をストック事業とする定義を継続。2006年3月期の営業利益27,344百万円(前年同期比26.0%増)

保険の取次は、法人の訪問営業とは別に、電話で保険契約を取り次ぐテレマーケティングで規模を拡大した。2005年3月期の短信は、医療保険などの第三分野を中心に市場が成長しているとし、課題に管理体制の強化と人材の育成を挙げた。顧客の個人情報を日々扱うため、情報管理の研修とセキュリティの見直しも課題に置いた。2007年3月期も堅調な医療保険市場を背景に営業体制を拡大し、期末の営業オペレーターは3,600名に達した。保険事業の売上高は20,838百万円、営業利益は6,373百万円で、利益率は法人事業の約1割、SHOP事業の約3%を大きく上回った。オペレーターを増やすほど保有契約が積み上がる事業だったので、採用の規模がそのまま継続手数料の源泉になったとみられる。

  • 光通信 2007年3月期 決算短信(連結)
    • [7]保険事業はテレマーケティング手法による保険契約の取次ぎ・販売を行う
    • [10]2007年3月期は堅調な医療保険市場を背景に営業体制を拡大し、期末の営業オペレーター数3,600名
    • [11]2007年3月期 保険事業 売上高20,838百万円・営業利益6,373百万円、法人事業 82,296百万円・8,078百万円、SHOP事業 110,150百万円・3,559百万円
  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
    • [8]保険事業は第三分野保険を中心に市場成長に伴い順調、課題は管理体制の強化と人材の育成
    • [9]保険事業は高度な個人情報を扱うため、顧客情報管理・セキュリティの見直しと情報管理研修を課題とする

2006年10月24日に携帯電話の番号ポータビリティが導入されると、光通信は代理店を中心に店舗網を拡大し、端末の販売台数を増加させた。2008年3月期の売上高は314,135百万円と前期比48.3%増加し、うちSHOP事業は61.0%増加した。一方で売上原価率は5.6ポイント上昇して52.1%となり、代理店経由を中心とする端末販売の増加がその要因だった。SHOP事業は同期の上期で新規出店計画を一通り終え、課題を不採算店舗の見直しと既存店舗の生産性向上へ移した。同じ短信は継続コミッションの対象となる保有件数の積み上がりを業績全般の冒頭に記し、ストック事業の例にもSHOP事業を加えた。端末の販売で売上高が膨らんでも利幅は薄く、手元に残るのは回線の保有件数から続く手数料だと見定めた判断と推察される。

  • 光通信 2007年3月期 決算短信(連結)
    • [12]2006年10月24日の番号ポータビリティ導入以降、代理店を中心とした店舗網の拡大で携帯電話端末の販売台数が拡大
  • 光通信 2008年3月期 決算短信(連結)
    • [13]2008年3月期 売上高314,135百万円(前年同期比48.3%増)、SHOP事業は前年同期比61.0%増
    • [14]売上原価率は5.6ポイント上昇して52.1%、要因は代理店経由を中心とする携帯電話端末の販売台数増加
    • [15]SHOP事業は上期で新規出店計画が一通り完了し、不採算店舗の見直しを中心とする既存店舗の生産性向上が課題
    • [16]業績全般で継続コミッション対象の保有件数が順調に積み上がったと記し、目標とする経営指標でストック事業の例を法人事業とSHOP事業とする
参考文献[1]-[16]
  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
    • [1]法人事業・保険事業は販売後も使用量等に応じた継続収入が見込まれるストック事業で、現在の販売が将来のキャッシュ・フローを積み上げると定義
    • [2]法人事業・保険事業は販売後も使用量等に応じた継続収入が見込まれるストック事業で、現在の販売が将来のキャッシュ・フローを積み上げると定義
    • [3]重要な経営指標を営業利益と営業キャッシュ・フローとし、顧客数の増大・顧客単価の向上・解約率の抑制を掲げる
    • [4]携帯電話・PHSの総契約数は2005年3月に9,000万件超、国内出荷台数は前年比減少で成熟期に移行したと記す
    • [5]営業利益 2005年3月期21,702百万円・2003年3月期10,269百万円、営業キャッシュ・フロー 48,081百万円・8,180百万円
    • [8]保険事業は第三分野保険を中心に市場成長に伴い順調、課題は管理体制の強化と人材の育成
    • [9]保険事業は高度な個人情報を扱うため、顧客情報管理・セキュリティの見直しと情報管理研修を課題とする
  • 光通信 2006年3月期 決算短信(連結)
    • [6]目標とする経営指標で法人事業・保険事業をストック事業とする定義を継続。2006年3月期の営業利益27,344百万円(前年同期比26.0%増)
  • 光通信 2007年3月期 決算短信(連結)
    • [7]保険事業はテレマーケティング手法による保険契約の取次ぎ・販売を行う
    • [10]2007年3月期は堅調な医療保険市場を背景に営業体制を拡大し、期末の営業オペレーター数3,600名
    • [11]2007年3月期 保険事業 売上高20,838百万円・営業利益6,373百万円、法人事業 82,296百万円・8,078百万円、SHOP事業 110,150百万円・3,559百万円
    • [12]2006年10月24日の番号ポータビリティ導入以降、代理店を中心とした店舗網の拡大で携帯電話端末の販売台数が拡大
  • 光通信 2008年3月期 決算短信(連結)
    • [13]2008年3月期 売上高314,135百万円(前年同期比48.3%増)、SHOP事業は前年同期比61.0%増
    • [14]売上原価率は5.6ポイント上昇して52.1%、要因は代理店経由を中心とする携帯電話端末の販売台数増加
    • [15]SHOP事業は上期で新規出店計画が一通り完了し、不採算店舗の見直しを中心とする既存店舗の生産性向上が課題
    • [16]業績全般で継続コミッション対象の保有件数が順調に積み上がったと記し、目標とする経営指標でストック事業の例を法人事業とSHOP事業とする

2009年〜自社商材の販売と、エフティグループの子会社化

光通信は2009年4月に自社商材の販売を本格化した。それまでの取次の収益は、通信事業者やメーカーと結ぶ販売代理業務契約の条件に左右され、相手先の方針変更がそのまま収益性に響いた。2010年3月期の短信はストックコミッションの積上げを最重要課題に置き、収益モデルを一時金型からストック型へ移す方針を示した。自社商材では獲得時に販売パートナーへ一時金を支払い、利用料は毎月ユーザーから回収するので、費用が収入に先行した。この結果、2010年3月期の営業利益は3,847百万円と前期比82.1%減少した。利幅と契約期間を自社で決められる商材へ移る代わりに、数年の減益を引き受ける選択だった。

  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [17]2009年4月 自社商材の販売を本格化
  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
    • [18]主要事業は通信事業者やメーカーの販売代理業務で、契約内容・条件と相手先の方針変更が収益性に影響するとリスクに記載
  • 光通信 2010年3月期 決算短信(連結)
    • [19]ストックコミッションの積上げを経営の最重要課題とし、販売網拡大と収益モデルの一時金型からストック型への移行で安定した利益成長を目指す
    • [20]自社商材は獲得時に販売パートナーへ一時金を支払い、当社は毎月ユーザーから回収する利用料が収益となるため費用が先行
    • [21]2010年3月期 売上高349,097百万円(4.6%増)、営業利益3,847百万円(82.1%減)

2011年3月期、光通信はストックコミッションの単価が高い自社商材と通信サービスの販売に注力した。主な顧客は中小企業で、全国の販売網を通じて業務効率の向上とコストの適正化を提案した。契約件数は積み上がったものの先行する顧客獲得費用がかさみ、法人事業は売上高184,306百万円に対して4,860百万円の営業損失を計上した。年度末の東日本大震災で商戦期の販売が見込みを下回り、販売件数に応じたボリュームインセンティブも想定に届かなかった。翌2012年3月期は先行投資を要する事業の生産性向上を優先し、連結の営業利益は18,371百万円へ回復した。獲得の翌期以降に利用料が積み上がる自社商材の損益が、2期を経て黒字として表れた。

  • 光通信 2011年3月期 決算短信(連結)
    • [22]ストックコミッション単価の高い自社商材や通信サービスの販売に注力
    • [24]顧客獲得費用が先行して増大する一方、ストックコミッション対象の契約件数は積上がり、法人事業は売上高184,306百万円・営業損失4,860百万円
    • [25]震災の影響で年度末商戦期の販売が見込みを下回り、ボリュームインセンティブが想定以下
  • 光通信 2012年3月期 決算短信(連結)
    • [23]メイン顧客の中小企業に、全国の販売網と商材を通じて業務効率向上とコスト適正化を提案
    • [26]2012年3月期は先行投資事業の生産性向上を優先、法人事業営業利益10,815百万円、連結営業利益18,371百万円(前期2,594百万円)

光通信は2013年6月、エフティコミュニケーションズ(現エフティグループ)を子会社にした。2014年3月期の短信は、法人事業の課題に代理店網の開拓、営業人員の増強、web販路の構築による販売網の拡大を挙げた。保有顧客数を増やしたうえで、付帯商材と自社商材の比率を高めて一顧客あたりの単価を上げる方針も併記した。同期の法人事業は直営の営業人員の補強と代理店の拡大を進め、飲食・医療・美容など業種別のシステム提案で新たな顧客層を開拓した。法人事業の営業利益は22,997百万円となり、連結の営業利益は24,594百万円から31,763百万円へ増加した。営業人員を一から採用して育てるより、中小企業へ回線や機器を販売してきた会社を取り込むほうが、販売網の拡大は早かったのだろう。

  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2013年6月 株式会社エフティグループ(旧:株式会社エフティコミュニケーションズ)を子会社化
  • 光通信 2014年3月期 決算短信(連結)
    • [28]法人事業の課題として、代理店網の開拓・営業人員の増強・web販路など新たな販売チャネルの構築による販売網拡大を掲げる
    • [29]付帯商材や自社商材の販売比率を高めて一顧客あたり単価を増大させ、保有顧客数を増やしてストック利益を積み上げる
    • [30]直営販売網の営業人員補強と代理店拡大、飲食・医療・美容など業種特化のシステムソリューション提案で新規顧客層を開拓
    • [31]2014年3月期 法人事業営業利益22,997百万円、連結営業利益31,763百万円(前期24,594百万円)
参考文献[17]-[31]
  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [17]2009年4月 自社商材の販売を本格化
    • [27]2013年6月 株式会社エフティグループ(旧:株式会社エフティコミュニケーションズ)を子会社化
  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
    • [18]主要事業は通信事業者やメーカーの販売代理業務で、契約内容・条件と相手先の方針変更が収益性に影響するとリスクに記載
  • 光通信 2010年3月期 決算短信(連結)
    • [19]ストックコミッションの積上げを経営の最重要課題とし、販売網拡大と収益モデルの一時金型からストック型への移行で安定した利益成長を目指す
    • [20]自社商材は獲得時に販売パートナーへ一時金を支払い、当社は毎月ユーザーから回収する利用料が収益となるため費用が先行
    • [21]2010年3月期 売上高349,097百万円(4.6%増)、営業利益3,847百万円(82.1%減)
  • 光通信 2011年3月期 決算短信(連結)
    • [22]ストックコミッション単価の高い自社商材や通信サービスの販売に注力
    • [24]顧客獲得費用が先行して増大する一方、ストックコミッション対象の契約件数は積上がり、法人事業は売上高184,306百万円・営業損失4,860百万円
    • [25]震災の影響で年度末商戦期の販売が見込みを下回り、ボリュームインセンティブが想定以下
  • 光通信 2012年3月期 決算短信(連結)
    • [23]メイン顧客の中小企業に、全国の販売網と商材を通じて業務効率向上とコスト適正化を提案
    • [26]2012年3月期は先行投資事業の生産性向上を優先、法人事業営業利益10,815百万円、連結営業利益18,371百万円(前期2,594百万円)
  • 光通信 2014年3月期 決算短信(連結)
    • [28]法人事業の課題として、代理店網の開拓・営業人員の増強・web販路など新たな販売チャネルの構築による販売網拡大を掲げる
    • [29]付帯商材や自社商材の販売比率を高めて一顧客あたり単価を増大させ、保有顧客数を増やしてストック利益を積み上げる
    • [30]直営販売網の営業人員補強と代理店拡大、飲食・医療・美容など業種特化のシステムソリューション提案で新規顧客層を開拓
    • [31]2014年3月期 法人事業営業利益22,997百万円、連結営業利益31,763百万円(前期24,594百万円)

2014年〜ウェブクルー・ウォーターダイレクトの買収と、電力小売への参入

2015年3月期の光通信は、取次に加えて自社開発商材やMVNO、継続収益の一部を受け取るレベニューシェア型商材の獲得を増やした。情報通信の外でもウォーターサーバーや保険といった生活関連サービスを拡大し、販売力を活かして収益力を高める方針を示した。期中にはウェブクルーを子会社にし、のれんの計上などで総資産は前期末比54,536百万円増の393,352百万円となった。同じ短信は、ストック利益の収入に通信キャリアや保険会社から受け取るものと並べて、ユーザーから直接受け取るものを含めた。翌2016年3月期にはアイフラッグを子会社にし、総資産はさらに17,000百万円増の410,352百万円となった。法人の顧客数に上限が見えるなか、個人へ継続課金の商材を届ける販路を事業会社ごと取り込んだ。

  • 光通信 2015年3月期 決算短信(連結)
    • [32]取次ぎ(販売代理店モデル)に加え、自社開発商材・MVNOサービス・レベニューシェア型の商品サービス(高ストックモデル)の獲得が伸長
    • [33]情報通信以外にウォーターサーバーや保険など生活関連サービスも拡大し、販売力を活かして収益力向上を図る
    • [34]総資産はウェブクルーの子会社化によるのれんの計上等で54,536百万円増の393,352百万円
    • [35]ストック利益は、通信キャリア・保険会社などから受け取る場合とユーザーから直接受け取る場合がある
  • 光通信 2016年3月期 決算短信(連結)
    • [36]総資産はアイフラッグの子会社化によるのれんの計上等で17,000百万円増の410,352百万円

光通信は2015年2月、ウォーターダイレクト(現プレミアムウォーターホールディングス)を子会社にした。2015年3月期の法人事業は、LED照明や業務用空調機器、太陽光発電システムと並べて、ウォーターサーバーを中小企業へ販売していた。同じ期の短信は、ウォーターサーバーを保険と並ぶ生活関連サービスに数え、情報通信以外の収益源に位置づけた。2016年3月期のSHOP事業では「実質0円端末」の廃止で携帯電話の販売台数が減少し、光通信は店舗の統廃合と直営店の代理店への譲渡を進めた。同期の法人事業は売上高275,780百万円、営業利益24,500百万円となり、SHOP事業の営業利益13,642百万円を上回った。毎月の注文が続く宅配水は、端末の販売台数が減るほど、利用料が直接入る商材として比重を増したと思われる。

  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2015年2月 株式会社プレミアムウォーターホールディングス(旧:株式会社ウォーターダイレクト)を子会社化
  • 光通信 2015年3月期 決算短信(連結)
    • [38]法人事業で LED 照明・業務用空調機器・太陽光発電システム・ウォーターサーバー等の環境関連商材を販売
    • [39]情報通信以外にウォーターサーバーや保険など生活関連サービスも拡大
  • 光通信 2016年3月期 決算短信(連結)
    • [40]SHOP事業は移動体通信市場の成熟と「実質0円端末」廃止で販売台数が落ち込み、店舗の統廃合や直営店の代理店への譲渡を実施
    • [41]2016年3月期 法人事業 売上高275,780百万円・営業利益24,500百万円、SHOP事業 売上高271,383百万円・営業利益13,642百万円

光通信は2017年4月に電力事業を本格化した。直前の2017年3月期は自社開発商材やMVNOの獲得が増え、販売手数料がかさむなかでも顧客契約数の増加でストック利益が増加した。同期の売上収益は428,913百万円と4.2%減少した一方、営業利益は41,561百万円へ10.4%増加した。2018年3月期の短信は保険、ウォーターサーバーと並べて電力を生活関連サービスに挙げ、長期に安定した収益が見込める事業と位置づけた。同期の営業利益は49,483百万円へ19.1%増加し、自社商材の販売費用が増えるなかでも顧客契約数の増加でストック利益は増加した。家庭も企業も毎月支払う電気料金は、回線や宅配水の顧客に重ねて販売できる継続課金の商材だった。

  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [42]2017年4月 電力事業を本格化
  • 光通信 2017年3月期 決算短信(連結)
    • [43]自社開発商材・MVNO・レベニューシェア型の獲得数が増え、販売手数料など費用は増加したが顧客契約数の伸びでストック利益が増加
    • [44]2017年3月期 売上収益428,913百万円(4.2%減)、営業利益41,561百万円(10.4%増)
  • 光通信 2018年3月期 決算短信(連結)
    • [45]情報通信事業に限らず、保険・ウォーターサーバー・電力といった生活関連サービスなど長期的に安定した収益が期待できる事業に取り組む
    • [46]2018年3月期 営業利益49,483百万円(19.1%増)、自社商材の販売活動費用は増加したが顧客契約数の伸びでストック利益が増加
参考文献[32]-[46]
  • 光通信 2015年3月期 決算短信(連結)
    • [32]取次ぎ(販売代理店モデル)に加え、自社開発商材・MVNOサービス・レベニューシェア型の商品サービス(高ストックモデル)の獲得が伸長
    • [33]情報通信以外にウォーターサーバーや保険など生活関連サービスも拡大し、販売力を活かして収益力向上を図る
    • [34]総資産はウェブクルーの子会社化によるのれんの計上等で54,536百万円増の393,352百万円
    • [35]ストック利益は、通信キャリア・保険会社などから受け取る場合とユーザーから直接受け取る場合がある
    • [38]法人事業で LED 照明・業務用空調機器・太陽光発電システム・ウォーターサーバー等の環境関連商材を販売
    • [39]情報通信以外にウォーターサーバーや保険など生活関連サービスも拡大
  • 光通信 2016年3月期 決算短信(連結)
    • [36]総資産はアイフラッグの子会社化によるのれんの計上等で17,000百万円増の410,352百万円
    • [40]SHOP事業は移動体通信市場の成熟と「実質0円端末」廃止で販売台数が落ち込み、店舗の統廃合や直営店の代理店への譲渡を実施
    • [41]2016年3月期 法人事業 売上高275,780百万円・営業利益24,500百万円、SHOP事業 売上高271,383百万円・営業利益13,642百万円
  • 光通信 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2015年2月 株式会社プレミアムウォーターホールディングス(旧:株式会社ウォーターダイレクト)を子会社化
    • [42]2017年4月 電力事業を本格化
  • 光通信 2017年3月期 決算短信(連結)
    • [43]自社開発商材・MVNO・レベニューシェア型の獲得数が増え、販売手数料など費用は増加したが顧客契約数の伸びでストック利益が増加
    • [44]2017年3月期 売上収益428,913百万円(4.2%減)、営業利益41,561百万円(10.4%増)
  • 光通信 2018年3月期 決算短信(連結)
    • [45]情報通信事業に限らず、保険・ウォーターサーバー・電力といった生活関連サービスなど長期的に安定した収益が期待できる事業に取り組む
    • [46]2018年3月期 営業利益49,483百万円(19.1%増)、自社商材の販売活動費用は増加したが顧客契約数の伸びでストック利益が増加

筆者考察

架空契約と株価の暴落で「目立つことの代償」を学んだ光通信は、稼ぎ方を変えただけでなく、語り方も引っ込めたと筆者はみる。2000年、携帯電話の販売店HIT SHOPで、契約を一定期間だけ寝かせて手数料を得る架空契約が明るみに出て、株価は20日連続のストップ安を記録した。それ以前の光通信は、1998〜2001年に年報を毎年1〜2冊出し、英文の年報やファクトシート、社長の事業説明資料まで揃えていた。ところが光通信は2002年から年報を出さなくなり、次の年報は2024年の統合報告書だった。その間の23年、光通信は決算短信と有価証券報告書のほかに自社を語る資料をほぼ出さなかった。急騰と急落の両方を招いた話題性を、光通信は開示の面でも断ったのだろう。

語らない23年のあいだに、光通信は継続課金の契約を積み続けた。2005年に法人回線と保険をストック事業と定め、2009年に自社商材へ移り、2015年に宅配水、2017年に電力を加えた。いずれも顧客が毎月料金を払う商材で、光通信は獲得した契約の残高から後追いで利益を得る。英文資料も2003〜2004年の16本から2010年代は年0〜3本へ減り、決算説明会の質疑応答の公開は2024年からになる。語らない利点は、先払いの獲得費用で2010年3月期の営業利益が82.1%減った局面でも、市場の期待に合わせて方針を曲げずに済んだことだったのかもしれない。代価は、積み上がった残高の中身を外から読み取りにくくしたことにある。光通信が2020年以降にお知らせを年30〜70本へ増やしたのは、語り方を改める時期が来たという判断に見える。

2005年〜2017年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 億円 利益率
2005年03月期 連結 1,710 n/a n/a 296 194 11.3% n/a
2006年03月期 連結 1,928 +12.7% 273 299 205 10.6% n/a
2007年03月期 連結 2,118 +9.9% 186 204 184 8.7% n/a
2008年03月期 連結 3,141 +48.3% 229 235 28 0.9% n/a
2009年03月期 連結 3,336 +6.2% 215 209 ▲10 ▲0.3% n/a
2010年03月期 連結 3,490 +4.6% 38 28 7 0.2% n/a
2011年03月期 連結 4,490 +28.7% 26 12 ▲7 ▲0.2% n/a
2012年03月期 連結 4,993 +11.2% 184 176 78 1.6% n/a
2013年03月期 連結 5,003 +0.2% 246 n/a 168 3.4% n/a
2014年03月期 連結 5,651 +13.0% 318 n/a 293 5.2% n/a
2015年03月期 連結 5,625 ▲0.5% 321 n/a 207 3.7% n/a
2016年03月期 連結 5,745 +2.1% 375 n/a 250 4.4% n/a
2017年03月期 連結 5,674 ▲1.2% 416 n/a 271 4.8% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

13件
出典・参考
  • 光通信 2005年3月期 決算短信(連結)
  • 光通信 2006年3月期 決算短信(連結)
  • 光通信 2007年3月期 決算短信(連結)
  • 光通信 2008年3月期 決算短信(連結)
  • 光通信 2010年3月期 決算短信(連結)
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  • 光通信 有価証券報告書【沿革】

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