第6章 年〜年

パナソニック:プラズマ撤退と持株会社パナソニックHDへの移行

2012年〜7,721億円の純損失と、49事業部への括り直し

三洋電機とパナソニック電工の完全子会社化を終えた2011年4月から一年で、収益基盤は崩れた。2012年3月期の純損失は7,721億円に達した。2012年度も赤字が続いて二年連続の大赤字となり、資金リスクの拡大から無配に転落した。ネット資金は1兆円を超えるマイナスに沈み、これをマイナス5,000億円以内へ戻すことが当面の課題となった。2012年6月、大坪文雄氏に代わって津賀一宏氏が取締役社長に就任した。津賀一宏氏は財務危機からの脱出を最優先に置き、グループ全体に資金創出活動を課した。買収で電池と住宅設備の事業を取り込む一方、テレビとデバイスの赤字を止める仕組みを持たず、家電で積んだ収益は流出し続けた。

  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [1]2012年3月期に当期純損失7,721億円を計上。2011年4月にパナソニック電工と三洋電機を完全子会社化した直後にあたる
    • [2]2012年3月期に当期純損失7,721億円を計上。2011年4月にパナソニック電工と三洋電機を完全子会社化した直後にあたる
    • [5]2012年6月、津賀一宏氏が取締役社長に就任
  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [3]2012年度は二年連続の大赤字となり、資金リスクの拡大により無配へ転落
    • [4]ネット資金は2012年央時点でマイナス1兆円超。2013年度第1四半期末にマイナス5,778億円まで改善
    • [6]財務危機からの脱出を喫緊の課題と位置づけ、グループを挙げた資金創出活動を実施

津賀一宏氏が最初に手を付けたのは、会社の形の再構築である。本社の機能を大幅に絞り込み、2013年4月に9ドメイン・88のビジネスユニットを49の事業部へ括り直して、これを経営の基軸に位置づけた。事業部はグローバルな開発・製造・販売の責任と、資金・利益を継続的に増やす責任を負う。同時に、複数の事業部を統括する4社からなるカンパニー制を導入し、事業部単独では難しい大型の事業展開・新規事業の創出・基幹デバイスの強化を担わせた。1933年に松下幸之助氏が製品別の事業部へ損益責任まで持たせた自主責任経営に、組織を戻す作業だった。1933年の型を呼び戻したのは復古ではなく、損益の帰属を曖昧にしない仕組みが他に無かったためとみられる。

  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [7]津賀一宏氏は社長就任後の取り組みの第一に「会社の形」の再構築を挙げ、本社機能を大幅に絞り込んだ
    • [8]2013年4月、9ドメイン・88のビジネスユニットを49の事業部へ再編し、事業部を「経営の基軸」と位置づけ
    • [9]事業部はグローバルな開発・製造・販売の責任と、資金・利益を継続的に増やす責任を負う
    • [10]2013年4月、複数の事業部を統括する4社からなるカンパニー制を併せて導入
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [11]1933年5月に製品別の事業部制を採用。自主責任経営の基本に立ち返る趣旨で2013年に事業部制を復活

49の事業部はすべて対等に置かれ、それぞれの経営状況が全役員と事業部長へ見えるようになった。この見える化を前提に、2013年4月から中期経営計画「CV2015」を始めた。主要な赤字5事業には1,300億円の赤字改善を課した。2015年度の到達点は、赤字事業部ゼロ、営業利益3,500億円以上、営業利益率5%以上に置いた。携帯電話事業では個人向けスマートフォンの新製品開発を休止し、光事業では国内拠点の再編を完了した。2013年度下期には、他の事業部へ統合される事業部と、他社の出資を仰いで外へ出る事業部が現れた。事業部制は、撤退の対象を損益で機械的に取り出す装置として働いた。

  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [12]49事業部はすべて対等とし、各事業部の経営状況を全役員・事業部長へ「見える化」
    • [13]中期経営計画「CV2015」を2013年4月に開始
    • [14]主要赤字5事業に1,300億円の赤字改善を設定。2015年度目標は赤字事業部ゼロ、営業利益3,500億円以上・営業利益率5%以上、3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上
    • [15]主要赤字5事業に1,300億円の赤字改善を設定。2015年度目標は赤字事業部ゼロ、営業利益3,500億円以上・営業利益率5%以上、3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上
  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
    • [16]2013年度上期に携帯電話事業でBtoCスマートフォンの新製品開発を休止、光事業で国内拠点の再編を完了
    • [17]2013年度下期から、他事業部へ統合される事業部と、他社の出資を受けて社外へ出る事業部が発生
参考文献[1]-[17]
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [1]2012年3月期に当期純損失7,721億円を計上。2011年4月にパナソニック電工と三洋電機を完全子会社化した直後にあたる
    • [2]2012年3月期に当期純損失7,721億円を計上。2011年4月にパナソニック電工と三洋電機を完全子会社化した直後にあたる
    • [5]2012年6月、津賀一宏氏が取締役社長に就任
    • [11]1933年5月に製品別の事業部制を採用。自主責任経営の基本に立ち返る趣旨で2013年に事業部制を復活
  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [3]2012年度は二年連続の大赤字となり、資金リスクの拡大により無配へ転落
    • [4]ネット資金は2012年央時点でマイナス1兆円超。2013年度第1四半期末にマイナス5,778億円まで改善
    • [6]財務危機からの脱出を喫緊の課題と位置づけ、グループを挙げた資金創出活動を実施
    • [7]津賀一宏氏は社長就任後の取り組みの第一に「会社の形」の再構築を挙げ、本社機能を大幅に絞り込んだ
    • [8]2013年4月、9ドメイン・88のビジネスユニットを49の事業部へ再編し、事業部を「経営の基軸」と位置づけ
    • [9]事業部はグローバルな開発・製造・販売の責任と、資金・利益を継続的に増やす責任を負う
    • [10]2013年4月、複数の事業部を統括する4社からなるカンパニー制を併せて導入
    • [12]49事業部はすべて対等とし、各事業部の経営状況を全役員・事業部長へ「見える化」
    • [13]中期経営計画「CV2015」を2013年4月に開始
    • [14]主要赤字5事業に1,300億円の赤字改善を設定。2015年度目標は赤字事業部ゼロ、営業利益3,500億円以上・営業利益率5%以上、3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上
    • [15]主要赤字5事業に1,300億円の赤字改善を設定。2015年度目標は赤字事業部ゼロ、営業利益3,500億円以上・営業利益率5%以上、3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上
  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
    • [16]2013年度上期に携帯電話事業でBtoCスマートフォンの新製品開発を休止、光事業で国内拠点の再編を完了
    • [17]2013年度下期から、他事業部へ統合される事業部と、他社の出資を受けて社外へ出る事業部が発生

2013年〜プラズマ終息と、テスラ向け20億個の円筒形電池

テレビ用パネルの内製は、固定費の圧縮、大型化、電子黒板への展開を重ねても採算へ戻らなかった。液晶の大型化と4Kの展開に需要の縮小が止まらず、2013年度のプラズマディスプレイパネル事業の営業赤字は200億円を超える見通しとなった。2013年10月31日、津賀一宏氏はプラズマディスプレイパネル事業の終息に踏み切った。パネル生産は同年12月末で終えた。テレビ・パネル事業は流通を含む総連結で300億円以上の営業赤字となる見通しにあり、米国では流通チャネルを絞り込んで工場直販へ移した。画質の優位は、価格競争の進んだ市場で買い手の支払意思へ翻訳されなくなっていた。

  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
    • [18]プラズマディスプレイパネル事業は固定費圧縮・大型化・電子黒板への展開で再生に当たったが採算に至らず
    • [19]液晶の大型化と4K展開により需要縮小が継続し、2013年度のプラズマディスプレイパネル事業の営業赤字は200億円超の見通し
    • [21]テレビ・パネル事業は2013年度に流通を含む総連結で300億円以上の営業赤字見通し。米国は流通チャネルを絞り込み工場直販へ移行
  • パナソニック ニュースリリース(2013年10月31日)「プラズマディスプレイの生産終了について」
    • [20]2013年12月末にプラズマパネルの生産を終了し、2013年度中を目途に事業を終息

終息を決めた同じ日、津賀一宏氏はテスラモーターズとの合意を公表した。2014年からの4年間で約20億個の円筒形電池を供給する内容で、2012年と2013年の2年間の供給見通し約2億個の10倍にあたる。既に決めていた約130億円に約180億円の追加投資を決定し、既存拠点と遊休施設の活用によって投資対効果を確保した。車載電池は、テレビのような消費者向け商品と異なり、取引先からの需要が数量で確定している。車載リチウムイオン電池は、この時点で大手自動車メーカー5社・10車種以上から受注を得ていた。電池技術そのものは、2009年12月の子会社化と2011年4月の完全子会社化を経て三洋電機から取り込んだものである。撤退の判断と次へ張る判断は、順序ではなく同じ日の対として出された。

  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
    • [22]2013年10月30日、テスラモーターズと車載用円筒形電池の供給で合意。翌31日の説明会で公表
    • [23]2014年からの4年間で約20億個を供給する合意。2012年・2013年の2年間の供給見通しは約2億個
    • [24]車載電池に約130億円の投資を決定済みで、さらに約180億円の追加投資を決定。既存拠点・遊休施設の活用で投資対効果を確保
    • [25]車載電池はコンシューマー商品と異なり、パートナーからの需要が明確化されているとの位置づけ
    • [26]車載リチウムイオン電池は大手自動車メーカー5社・10車種以上で受注
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2009年12月に三洋電機を子会社化し、2011年4月に完全子会社化。車載用リチウムイオン電池の基盤を取得

2014年8月、津賀一宏氏はテスラのギガファクトリーへの製造機能ごとの参画を決めた。2013年の時点で、全社の売上のうち家電事業は25%にすぎず、残りの75%はすでにBtoB事業が占めていた。2015年度に全社で戦略投資へ回した約2,000億円は、およそ3分の1がオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社の取り分となった。その資金はギガファクトリーの設備とフィコサ社への出資に向かった。テスラと交わした基本契約では、国内の拠点を動かし続け、足りない分はギガファクトリーから補うことを定めた。車載電池の受注先は14社・23車種に広がった。ハイブリッド車から電気自動車までの求めに応えるには、角形と円筒形をともに持つことが条件になった。家電の会社という自認と、売上構成の実態は、この時点で既に離れていた。

  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [28]2013年時点の売上構成は家電25%、BtoB75%。うち住宅関連1.1兆円(15%)、自動車関連約1兆円(14%)
  • Panasonic IR Day 2015 質疑録(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社、2015年5月20日)
    • [29]2015年度の全社戦略投資は約2,000億円で、約3分の1がオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社分。主な内容はギガファクトリーの設備投資とフィコサ社への出資
    • [30]2015年度の全社戦略投資は約2,000億円で、約3分の1がオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社分。主な内容はギガファクトリーの設備投資とフィコサ社への出資
    • [31]テスラとの基本契約に、国内拠点の稼働維持と不足分のギガファクトリーからの供給を明記
    • [32]車載電池は14社・23車種で受注展開。角形・円筒形の両方を保有し、PHEV・EV・HEVの各要望に対応
参考文献[18]-[32]
  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
    • [18]プラズマディスプレイパネル事業は固定費圧縮・大型化・電子黒板への展開で再生に当たったが採算に至らず
    • [19]液晶の大型化と4K展開により需要縮小が継続し、2013年度のプラズマディスプレイパネル事業の営業赤字は200億円超の見通し
    • [21]テレビ・パネル事業は2013年度に流通を含む総連結で300億円以上の営業赤字見通し。米国は流通チャネルを絞り込み工場直販へ移行
    • [22]2013年10月30日、テスラモーターズと車載用円筒形電池の供給で合意。翌31日の説明会で公表
    • [23]2014年からの4年間で約20億個を供給する合意。2012年・2013年の2年間の供給見通しは約2億個
    • [24]車載電池に約130億円の投資を決定済みで、さらに約180億円の追加投資を決定。既存拠点・遊休施設の活用で投資対効果を確保
    • [25]車載電池はコンシューマー商品と異なり、パートナーからの需要が明確化されているとの位置づけ
    • [26]車載リチウムイオン電池は大手自動車メーカー5社・10車種以上で受注
  • パナソニック ニュースリリース(2013年10月31日)「プラズマディスプレイの生産終了について」
    • [20]2013年12月末にプラズマパネルの生産を終了し、2013年度中を目途に事業を終息
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2009年12月に三洋電機を子会社化し、2011年4月に完全子会社化。車載用リチウムイオン電池の基盤を取得
  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
    • [28]2013年時点の売上構成は家電25%、BtoB75%。うち住宅関連1.1兆円(15%)、自動車関連約1兆円(14%)
  • Panasonic IR Day 2015 質疑録(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社、2015年5月20日)
    • [29]2015年度の全社戦略投資は約2,000億円で、約3分の1がオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社分。主な内容はギガファクトリーの設備投資とフィコサ社への出資
    • [30]2015年度の全社戦略投資は約2,000億円で、約3分の1がオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社分。主な内容はギガファクトリーの設備投資とフィコサ社への出資
    • [31]テスラとの基本契約に、国内拠点の稼働維持と不足分のギガファクトリーからの供給を明記
    • [32]車載電池は14社・23車種で受注展開。角形・円筒形の両方を保有し、PHEV・EV・HEVの各要望に対応

2015年〜10兆円目標の取り下げと、事業会社制への移行

中期経営計画「CV2015」が掲げた3つの目標のうち、2つは2014年度に一年前倒しで達成した。残る目標は営業利益率5%以上のみとなった。課題事業と位置づけた7事業も方向づけを完了し、事業構造改革は完遂との整理に至った。その先に置いたのが、2018年度に売上10兆円という目標である。ところが2015年度は、売上が年初目標に対して4,500億円、営業利益が200億円の下方修正となった。増収の牽引役を期待した大規模6事業部が、その役を果たさなかった。2016年3月、津賀一宏氏は中期的に目指す指標を利益成長へ置き換え、売上をその手段の一つへ格下げした。5つの事業領域を4つへ組み替え、2018年度の目標を営業利益5,000億円・当期純利益2,500億円以上に引き直した。

  • パナソニック 2015年度事業方針説明会(2015年3月26日)
    • [33]CV2015の3目標のうち、営業利益3,500億円以上と3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上を2014年度に一年前倒しで達成。残る目標は営業利益率5%以上のみ
    • [34]CV2015の3目標のうち、営業利益3,500億円以上と3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上を2014年度に一年前倒しで達成。残る目標は営業利益率5%以上のみ
    • [35]主要な課題事業と位置づけた7事業の方向づけを完了し、CV2015における事業構造改革は完遂と認識
    • [36]2018年度の売上目標を10兆円に設定
  • パナソニック 2016年度事業方針説明会(2016年3月31日)
    • [37]2015年度は売上を年初目標比4,500億円、営業利益を200億円下方修正。大規模6事業部が増収の牽引役とならず、他の大半の事業部も当初の売上目標を下回る
    • [38]2015年度は売上を年初目標比4,500億円、営業利益を200億円下方修正。大規模6事業部が増収の牽引役とならず、他の大半の事業部も当初の売上目標を下回る
    • [39]2016年3月、中期的に目指す経営指標を「利益成長」とし、売上をその手段の一つと整理
    • [40]5つの事業領域を4つへ組み替え、2018年度の全社目標を営業利益5,000億円・当期純利益2,500億円以上に設定

2021年6月、楠見雄規氏が代表取締役社長に就任した。同年9月、サプライチェーンソフトを手がけるブルーヨンダーの株式80%分を7,760億円で追加取得して完全子会社化した。2020年7月に取得した20%分873億円と合わせた取得対価は8,633億円、計上したのれんと無形資産等は約9,600億円に達する。翌2022年4月、楠見雄規氏は持株会社制・事業会社制への移行を実行した。競合に劣後する事業を複数抱えたままでは使命の達成に届かないとの判断から、就任後の2年間を競争力強化に集中する期間と定めていた。1933年の事業部制が損益責任を事業部へ置いたのに対し、事業会社制は法人格ごと分けて自主責任経営を制度化した。

  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [41]2021年6月、楠見雄規氏が代表取締役社長に就任
  • パナソニック 2021年度第2四半期決算説明会(2021年10月28日)
    • [42]2021年9月、ブルーヨンダーの株式80%分を7,760億円で追加取得し完全子会社化
    • [43]2020年7月の20%分873億円と合わせた全株式の取得対価は8,633億円。のれん・無形資産等は約9,600億円と想定
  • パナソニック ホールディングス グループ戦略説明会(2023年5月18日)
    • [44]競合に劣後する事業が複数存在するとの認識から、2021年度からの2年間を競争力強化に集中する期間と位置づけ、事業会社制へ会社の形を変更

2022年度以降の目標は2024年度まで届かないままで、販管費率も同業他社を上回っていた。その間の2023年11月に楠見雄規氏は車載システム事業への外部資本の導入を決め、2024年度には500億円の株式譲渡損を計上して、パナソニックオートモーティブシステムズを連結子会社から持分法適用会社へ移した。続く2025年5月の国内外1万人規模の人員適正化も、楠見雄規氏の決断による。方針としては、課題事業を2025年度のうちに見極めて2026年度末までに撲滅することを掲げ、一方で赤字の事業は地域ごと・商品ごとに見極めて、終息か事業譲渡かを順に決める手順とした。それでも家電事業領域を縮小する意図は置かず、スマートライフ領域で調整後営業利益率10%を目標に据えた。やめたのは家電ではなく、家電を一社で抱える会社の形である。

  • パナソニック ホールディングス 2024年度決算説明会・グループ経営改革説明会 質疑(2025年5月9日)
    • [45]2022年度から2024年度にかけて目標未達が継続。同業他社と比較して販管費率が高い状況
    • [47]課題事業はROICがWACCを下回る事業と定義し2025年度中に見極めて2026年度末までに撲滅。赤字事業は地域別・商品別に終息や事業譲渡の方針を順次決定
    • [48]課題事業はROICがWACCを下回る事業と定義し2025年度中に見極めて2026年度末までに撲滅。赤字事業は地域別・商品別に終息や事業譲渡の方針を順次決定
    • [49]家電事業領域を縮小する意図はなく、スマートライフ領域で調整後営業利益率10%を目標
  • パナソニック ホールディングス 2023年度決算説明会(2024年5月9日)
    • [46]2024年度にパナソニックオートモーティブシステムズの株式譲渡損500億円を計上。譲渡後は連結子会社から持分法適用会社へ移行
参考文献[33]-[49]
  • パナソニック 2015年度事業方針説明会(2015年3月26日)
    • [33]CV2015の3目標のうち、営業利益3,500億円以上と3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上を2014年度に一年前倒しで達成。残る目標は営業利益率5%以上のみ
    • [34]CV2015の3目標のうち、営業利益3,500億円以上と3年累計フリーキャッシュフロー6,000億円以上を2014年度に一年前倒しで達成。残る目標は営業利益率5%以上のみ
    • [35]主要な課題事業と位置づけた7事業の方向づけを完了し、CV2015における事業構造改革は完遂と認識
    • [36]2018年度の売上目標を10兆円に設定
  • パナソニック 2016年度事業方針説明会(2016年3月31日)
    • [37]2015年度は売上を年初目標比4,500億円、営業利益を200億円下方修正。大規模6事業部が増収の牽引役とならず、他の大半の事業部も当初の売上目標を下回る
    • [38]2015年度は売上を年初目標比4,500億円、営業利益を200億円下方修正。大規模6事業部が増収の牽引役とならず、他の大半の事業部も当初の売上目標を下回る
    • [39]2016年3月、中期的に目指す経営指標を「利益成長」とし、売上をその手段の一つと整理
    • [40]5つの事業領域を4つへ組み替え、2018年度の全社目標を営業利益5,000億円・当期純利益2,500億円以上に設定
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [41]2021年6月、楠見雄規氏が代表取締役社長に就任
  • パナソニック 2021年度第2四半期決算説明会(2021年10月28日)
    • [42]2021年9月、ブルーヨンダーの株式80%分を7,760億円で追加取得し完全子会社化
    • [43]2020年7月の20%分873億円と合わせた全株式の取得対価は8,633億円。のれん・無形資産等は約9,600億円と想定
  • パナソニック ホールディングス グループ戦略説明会(2023年5月18日)
    • [44]競合に劣後する事業が複数存在するとの認識から、2021年度からの2年間を競争力強化に集中する期間と位置づけ、事業会社制へ会社の形を変更
  • パナソニック ホールディングス 2024年度決算説明会・グループ経営改革説明会 質疑(2025年5月9日)
    • [45]2022年度から2024年度にかけて目標未達が継続。同業他社と比較して販管費率が高い状況
    • [47]課題事業はROICがWACCを下回る事業と定義し2025年度中に見極めて2026年度末までに撲滅。赤字事業は地域別・商品別に終息や事業譲渡の方針を順次決定
    • [48]課題事業はROICがWACCを下回る事業と定義し2025年度中に見極めて2026年度末までに撲滅。赤字事業は地域別・商品別に終息や事業譲渡の方針を順次決定
    • [49]家電事業領域を縮小する意図はなく、スマートライフ領域で調整後営業利益率10%を目標
  • パナソニック ホールディングス 2023年度決算説明会(2024年5月9日)
    • [46]2024年度にパナソニックオートモーティブシステムズの株式譲渡損500億円を計上。譲渡後は連結子会社から持分法適用会社へ移行

2012年〜2026年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率
2012年03月期 連結 78,462 n/a ▲8,128 ▲7,721 ▲9.8% n/a
2013年03月期 連結 73,030 ▲6.9% ▲3,984 ▲7,542 ▲10.3% n/a
2014年03月期 連結 77,365 +5.9% 2,062 1,204 1.6% n/a
2015年03月期 連結 77,150 ▲0.3% 1,825 1,794 2.3% n/a
2016年03月期 連結 76,263 ▲1.1% 2,170 1,652 2.2% n/a
2017年03月期 連結 73,437 ▲3.7% 2,768 1,493 2.0% n/a
2018年03月期 連結 79,821 +8.7% 3,805 2,360 3.0% n/a
2019年03月期 連結 80,027 +0.3% 4,115 2,841 3.6% n/a
2020年03月期 連結 74,906 ▲6.4% 2,938 2,257 3.0% n/a
2021年03月期 連結 66,987 ▲10.6% 2,586 1,650 2.5% n/a
2022年03月期 連結 73,887 +10.3% 3,575 2,553 3.5% n/a
2023年03月期 連結 83,789 +13.4% 2,886 2,655 3.2% n/a
2024年03月期 連結 84,964 +1.4% 3,610 4,439 5.2% n/a
2025年03月期 連結 84,581 ▲0.5% 4,265 3,662 4.3% n/a
2026年03月期 連結 80,487 ▲4.8% 2,364 1,895 2.4% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

11件
出典・参考
  • パナソニック ニュースリリース(2013年10月31日)「プラズマディスプレイの生産終了について」
  • パナソニック 2021年度第2四半期決算説明会(2021年10月28日)
  • パナソニック ホールディングス 2023年度決算説明会(2024年5月9日)
  • パナソニック ホールディングス 2024年度決算説明会・グループ経営改革説明会 質疑(2025年5月9日)
  • パナソニックホールディングス 有価証券報告書【沿革】
  • パナソニック 事業戦略説明会(2013年9月18日)
  • パナソニック 事業変革の取り組み説明会(2013年10月31日)
  • Panasonic IR Day 2015 質疑録(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社、2015年5月20日)
  • パナソニック 2015年度事業方針説明会(2015年3月26日)
  • パナソニック 2016年度事業方針説明会(2016年3月31日)
  • パナソニック ホールディングス グループ戦略説明会(2023年5月18日)

免責事項およびポリシー