- 創業
- 1918年に松下幸之助氏が松下電気器具製作所を興し、1935年の株式会社改組から1961年まで25年間社長を務めた。次いだ娘婿の松下正治氏が16年で、創業家の社長は2代42年、1977年2月に途切れている。孫の松下正幸氏は副会長として残り、2019年6月の退任で役員から松下家が消えた。
- 登用
- 直近20年の3人はいずれも新卒入社の生え抜きで、入社から社長まで32年から35年を要している。全員が理工系の出身で、AVCネットワークス社やオートモーティブ社といった社内カンパニーを一度率いてから本社に上がった。副社長を経ずに専務以下から就く点も2000年以降の4人に共通する。
- 任期
- 松下幸之助氏の25年、松下正治氏の16年に並ぶ長期政権はその後ない。分社経営を壊して構造改革を進めた中村邦夫氏でさえ6年で会長へ移り、直近3代も6年、9年、現任が6年目と収まっている。社長を退いた者が会長として残る型が長く続いた。
- 含意
- 2025年6月に前社長の津賀一宏氏が会長を退いてから会長職は空席で、社外取締役が取締役会の議長を務める。ただし指名諮問委員会は社外3名に社長を加えた4名で、答申までしか出せない。社長候補を社外に求める回路は見当たらない。
歴代社長1949年19601970198019902000201020202026年
1949〜1959年・11年/創業家
1960〜1975年・16年/創業家
1976〜1984年・9年/生え抜き
1985〜1991年・7年/生え抜き
1992〜1998年・7年/生え抜き
1999〜2004年・6年/生え抜き
2005〜2010年・6年/生え抜き
2011〜2019年・9年/生え抜き
楠見雄規現任
2020年〜現在・7年/生え抜き
楠見雄規
くすみ ゆうき
生え抜き(1989年入社)。アプライアンス社上席副社長、オートモーティブ社社長を経て2021年4月にCEO、6月に社長へ
津賀一宏
つが かずひろ
生え抜き(1979年入社)。自動車部品部門・AV機器部門のトップを歴任し、専務取締役から社長へ
大坪文雄
おおつぼ ふみお
生え抜き(1971年入社)。オーディオ事業部長、パナソニックAVCネットワークス社社長を経て専務から社長へ
中村邦夫
なかむら くにお
生え抜き(1962年入社)。米国松下電器パナソニック社長・英国松下電器社長など海外畑を歩き、専務取締役AVC社社長を経て社長へ
森下洋一
もりした よういち
生え抜き(1957年入社)。1987年に取締役、常務・専務・副社長を歴任して社長へ
谷井昭雄
たにい あきお
生え抜き(1956年入社)。敷島紡績・東洋金網を経て入社し、ビデオ事業部の再建で頭角を現して副社長から社長へ
山下俊彦
やました としひこ
生え抜き(1938年入社)。松下電子工業やウエスト電気への出向を経て冷機(エアコン)事業部長、平取締役から社長へ
松下正治
まつした まさはる
創業家(1940年入社)。三井銀行を経て創業者・松下幸之助の女婿として入社し、副社長から社長へ
松下幸之助
まつした こうのすけ
創業者。1918年に松下電気器具製作所を創業し、1935年12月の株式会社松下電器産業への改組で社長に就任