すかいらーくホールディングス:東証一部への再上場と資さんの買収
2014年〜東証一部への再上場、約450店の出店計画と深夜営業の短縮
すかいらーくは2014年10月、ベインキャピタルの傘下にあるまま東京証券取引所市場第一部へ株式を上場した。上場を機に、ベイン側へ払ってきた経営助言の定期報酬は、以後は生じない一時的な費用として利益の調整項目に回された。投資家へ示した中期事業計画は、既存店の売上拡大、新規出店、コスト削減の3本を柱に据えた。出店余地は約950店と見積もって年45〜70店を出し、2014〜2016年の3年で100億円のコストを削る計画だった。インフレによる90億円のコスト増は、あらかじめ計画に織り込んだ。2014年の実績では、47億円のインフレ影響を42億円のコスト削減と52億円の売上成長で打ち消したと説明した。ファンドが出口として選んだ市場に対し、まず原価の上昇を吸収できる収益の組み立てを示す必要があったとみられる。
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [1]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(2011年11月にBCJホールディングス6の子会社となって以降の経緯を含む)
- すかいらーく 2014年度通期 決算説明資料(2015年2月)
- [2]BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー定期報酬額と上場関連費用を「上場後発生しないと見込まれる一時的費用」として調整後EBITDA・調整後当期利益で加算
- [3]中期事業計画における成長戦略の骨子は、既存店売上拡大・新規出店・コスト削減の3本
- [4]約950店の新規出店余地を特定し年間45〜70店の新規出店を予定、2014年から2016年の3年間で100億円のコスト削減を目標
- [5]インフレによるコスト増90億円は中期事業計画に織り込み済み
- [6]2014年の連結調整後EBITDAは、47億円のインフレ影響をコスト削減42億円と売上成長52億円で打ち返した
2015年9月に事業会社のすかいらーくレストランツを設け、2016年1月に持株会社体制へ移った。2016年12月期は売上高3545億円、営業利益312億円で、当期利益は2年続けて過去最高を更新した。これを受けて谷真社長は、2017〜2019年の3年で過去3年の3倍を超える約450店を新規に出す計画を打ち出した。新ブランドの開発で出店余地は約2300カ所に広がったと見積もり、駅前や商業施設に加えてロードサイドの出店を再び強める方針とした。谷社長は方針転換の理由を『当社が積極的な出店数拡大戦略へと大きく舵を切った最大の理由は、これまでの事業構造改革を通じて、お客様のライフスタイルやマーケットの変化に、迅速・的確に対応するビジネス基盤を構築できたと確信しているからです。』と記した。閉店と転換で採算を立て直した期間を終え、店舗数の積み増しで売上規模を伸ばす段階へ移す区切りと位置づけたのだろう。
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [7]2015年9月 株式会社すかいらーくレストランツを設立、2016年1月 持株会社体制へ移行
- Skylark Group 統合報告書2016「CEOメッセージ」(谷真)
- [8]2016年12月期 連結売上高3,545億円(前期比1.0%増)・営業利益312億円(同12.4%増)、当期利益は2年連続で過去最高益を更新
- [9]2017年から2019年までの3年間で、過去3年間の3倍以上となる約450店を新規出店する計画
- [11]出店数拡大へ転じた最大の理由を、事業構造改革を通じて市場の変化に対応できる事業基盤を築いたことに置いた
- すかいらーく 2016年度通期 決算説明資料(2017年2月)
- [10]新ブランド開発により出店余地は約2,300箇所に拡大。駅前・ショッピングセンターに加え、ロードサイドへの新ブランド出店に注力
計画に対し、新規出店は2017年が97店、2018年が89店、2019年が86店で、3年の合計は約270店にとどまった。並行して働き方改革を掲げ、2017年2月から原則として深夜2時閉店・朝7時開店へ営業時間を縮めた。短縮は4月までに600店弱で終わり、第1四半期の売上を約3億円押し下げたが、会社側はほぼ想定どおりと答えた。出店の中身は専門店へ寄り、2018年末には「から好し」が41店、「しゃぶ葉」が202店となった。2019年は客数の減少と第4四半期の減損で、営業利益が前年から23億円減った。その間の2018年7月に、商号をすかいらーくホールディングスへ改めた。出店余地の見積もりより、人手と物件の確保が出店の速度を決めたと推察される。
- すかいらーく 2017年度通期 決算説明資料(2018年2月)/すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)/すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- [12]新規出店数は2017年97店、2018年89店、2019年86店
- すかいらーく 2016年度通期 決算説明資料(2017年2月)
- [13]2016年12月、ワークライフバランス推進と従業員満足度向上を目的に深夜営業時間の短縮を決定。原則深夜2時閉店・朝7時開店、2月実施
- すかいらーく 2017年第1四半期決算説明会 質疑応答集(2017年5月10日)
- [14]4月で当初計画をほぼ完了し600店弱で深夜営業時間を短縮。2017年第1四半期の売上へ約3億円のマイナス影響、ほぼ想定通り
- すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)
- [15]2018年12月末の店舗数は「から好し」41店、「しゃぶ葉」202店(200店舗を突破)
- すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- [16]2019年の営業利益は第4四半期の減損計上や客数減により前年比23億円(10.0%)の減益
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [17]2018年7月 株式会社すかいらーくホールディングスに商号変更
参考文献[1]-[17]
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [1]2014年10月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(2011年11月にBCJホールディングス6の子会社となって以降の経緯を含む)
- [7]2015年9月 株式会社すかいらーくレストランツを設立、2016年1月 持株会社体制へ移行
- [17]2018年7月 株式会社すかいらーくホールディングスに商号変更
- すかいらーく 2014年度通期 決算説明資料(2015年2月)
- [2]BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー定期報酬額と上場関連費用を「上場後発生しないと見込まれる一時的費用」として調整後EBITDA・調整後当期利益で加算
- [3]中期事業計画における成長戦略の骨子は、既存店売上拡大・新規出店・コスト削減の3本
- [4]約950店の新規出店余地を特定し年間45〜70店の新規出店を予定、2014年から2016年の3年間で100億円のコスト削減を目標
- [5]インフレによるコスト増90億円は中期事業計画に織り込み済み
- [6]2014年の連結調整後EBITDAは、47億円のインフレ影響をコスト削減42億円と売上成長52億円で打ち返した
- Skylark Group 統合報告書2016「CEOメッセージ」(谷真)
- [8]2016年12月期 連結売上高3,545億円(前期比1.0%増)・営業利益312億円(同12.4%増)、当期利益は2年連続で過去最高益を更新
- [9]2017年から2019年までの3年間で、過去3年間の3倍以上となる約450店を新規出店する計画
- [11]出店数拡大へ転じた最大の理由を、事業構造改革を通じて市場の変化に対応できる事業基盤を築いたことに置いた
- すかいらーく 2016年度通期 決算説明資料(2017年2月)
- [10]新ブランド開発により出店余地は約2,300箇所に拡大。駅前・ショッピングセンターに加え、ロードサイドへの新ブランド出店に注力
- [13]2016年12月、ワークライフバランス推進と従業員満足度向上を目的に深夜営業時間の短縮を決定。原則深夜2時閉店・朝7時開店、2月実施
- すかいらーく 2017年度通期 決算説明資料(2018年2月)/すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)/すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- [12]新規出店数は2017年97店、2018年89店、2019年86店
- すかいらーく 2017年第1四半期決算説明会 質疑応答集(2017年5月10日)
- [14]4月で当初計画をほぼ完了し600店弱で深夜営業時間を短縮。2017年第1四半期の売上へ約3億円のマイナス影響、ほぼ想定通り
- すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)
- [15]2018年12月末の店舗数は「から好し」41店、「しゃぶ葉」202店(200店舗を突破)
- すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- [16]2019年の営業利益は第4四半期の減損計上や客数減により前年比23億円(10.0%)の減益
2020年〜新型コロナ下の178店閉店、428億円の増資と配膳ロボット3000台
新型コロナウイルスの感染拡大で、2020年12月期の売上高は前年から870億円減って2884億円となり、営業損益は230億円の赤字に転じた。既存店の客数は28.1%減った一方、デリバリーは39%増の332億円、テイクアウトは2.1倍の172億円に伸びた。コスト削減155億円と設備投資の削減80億円などで、計246億円の資金流出を抑えた。損益分岐点の売上高は2019年売上高の85%から80%の水準へ下がったと、会社側は説明した。同じ年に「ガスト」を中心に178店を閉じ、53店を他のブランドへ転換した。2021年2月には外食を核に中食・内食へ広げる3段階の構想を掲げ、2021〜2022年の第1フェーズで不採算店の閉店を進めた。売上の戻る時期が読めないなかで、固定費の水準を先に引き下げる手順を選んだと思われる。
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)
- [18]2020年度 売上高2,884億円(前年比870億円減、23%減)、営業利益230億円の損失(前年比436億円減)
- [19]2020年度 既存店客数前年比28.1%減、デリバリー売上高332億円(前年比39%増)、テイクアウト売上172億円(前年比2.1倍)
- [20]コスト削減155億円・原価低減8億円・設備投資削減80億円・店舗閉店による抑制3億円で計246億円のキャッシュアウトを抑制
- [21]2020年度末の損益分岐点売上高は2019年売上高対比で85%から80%へ低減(期末の損益分岐点は5%低下)
- [22]2020年通期 閉店は「ガスト」を中心に178店、業態転換は「から好し」「ガスト」を中心に53店
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)/すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [23]「食の総合型企業」へ向けた3段階のフェーズを提示(第1フェーズ2021〜2022年)。第1フェーズでキャッシュアウトを抑制するためコストを削減し、不採算店舗の閉店を決定
2021年6月、新株の発行で428億円を調達した。谷真会長兼社長は、DX投資で来るべきコスト上昇に備えることを、コロナ後に向けた3つの基本戦略の一つに挙げていた。調達した資金は、約3000台のフロアサービスロボットの導入、全店のPOSレジ刷新、一部店舗へのキャッシュレスセルフレジ導入などに振り向けた。2022年10月末までに7ブランドへ猫型の配膳ロボット2654台を入れ、1台で1日約2.5キロの配膳を担うと会社側は説明した。2023年上半期にはフロア従業員の歩行数が42%減り、新しいPOSで1日当たりの労働時間が0.5時間縮んだ。賃金の上昇と採用難を、店内作業の機械化で吸収する狙いがあったと読める。
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [24]2021年6月に新株発行により428億円を調達
- [26]調達資金を3,000台のフロアサービスロボット導入、全店でのPOSレジ刷新、一部店舗へのキャッシュレスセルフレジ導入などのDX投資と、新規出店・業態転換・店舗改装などの設備投資に充当
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2021年12月期)「CEOメッセージ」(谷真)
- [25]コロナ後を見据えた3つの基本戦略の3つ目に、DX投資を強力に推進し来るべきコスト上昇に備えることを掲げた
- すかいらーくホールディングス 2022年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2022年11月11日)
- [27]2022年10月末までに7ブランドに猫型ロボット2,654台の導入を完了。1台で1日あたり約2.5キロを運ぶ
- すかいらーくホールディングス 2023年度第2四半期決算説明会 書き起こし(2023年8月10日)
- [28]配膳ロボットでフロア従業員の歩行数が42%削減、刷新したPOSの操作性改善で日当たりの労働時間が0.5時間削減
2022年に入ると、値ごろな価格帯の品ぞろえを厚くして客数を取り戻す策をとった。ガストとバーミヤンでは700円台の商品から500〜600円台へ比重を移し、谷社長はその狙いを『決して単純にメニューを値下げしたということではなく、これによって、まず客数増をしっかりと実現し、次に併売率を上げて客単価を上げていくという戦術に移行する』と語った。ところが円安と資源高で食材とエネルギーの費用が膨らみ、2022年12月期のインフレ影響は110億円に達した。店舗の減損55億円と給与計算に関する臨時損失20億円も重なり、営業損失56億円を計上して無配となった。10月のメニュー改定でガストは通常・都市型・超都心の3つの価格体系を入れ、客単価の引き上げへ軸を移した。客数を先に取る順序は、コスト上昇の速さに追いつかなかったといえる。
- すかいらーくホールディングス 2022年度第1四半期決算説明会 書き起こし(2022年5月13日)
- [29]2022年のメニュー戦略で値ごろ感のある価格帯の品ぞろえを増やし、客数増を先に実現する方針
- [30]バーミヤン・ガストで700円台の品ぞろえから500円台・600円台の値ごろ感のある価格帯の品ぞろえを多くした
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)/すかいらーくホールディングス 2022年度通期 決算説明資料(2023年2月)
- [31]2022年は第6波〜第8波で売上が想定に届かず、合計110億円のインフレ影響。背景は円安による食材価格の高騰とエネルギー価格の高騰など
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [32]一過性コストとして店舗減損損失55億円と給与計算に関する臨時損失20億円などを計上し、56億円の営業損失。2022年度は無配
- すかいらーくホールディングス 2022年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2022年11月11日)
- [33]2022年10月6日のガストのメニュー改定で通常価格・都市型価格・超都心価格の三つの価格体系を導入し、客単価の上昇を実現
参考文献[18]-[33]
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)
- [18]2020年度 売上高2,884億円(前年比870億円減、23%減)、営業利益230億円の損失(前年比436億円減)
- [19]2020年度 既存店客数前年比28.1%減、デリバリー売上高332億円(前年比39%増)、テイクアウト売上172億円(前年比2.1倍)
- [20]コスト削減155億円・原価低減8億円・設備投資削減80億円・店舗閉店による抑制3億円で計246億円のキャッシュアウトを抑制
- [21]2020年度末の損益分岐点売上高は2019年売上高対比で85%から80%へ低減(期末の損益分岐点は5%低下)
- [22]2020年通期 閉店は「ガスト」を中心に178店、業態転換は「から好し」「ガスト」を中心に53店
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)/すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [23]「食の総合型企業」へ向けた3段階のフェーズを提示(第1フェーズ2021〜2022年)。第1フェーズでキャッシュアウトを抑制するためコストを削減し、不採算店舗の閉店を決定
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [24]2021年6月に新株発行により428億円を調達
- [26]調達資金を3,000台のフロアサービスロボット導入、全店でのPOSレジ刷新、一部店舗へのキャッシュレスセルフレジ導入などのDX投資と、新規出店・業態転換・店舗改装などの設備投資に充当
- [32]一過性コストとして店舗減損損失55億円と給与計算に関する臨時損失20億円などを計上し、56億円の営業損失。2022年度は無配
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2021年12月期)「CEOメッセージ」(谷真)
- [25]コロナ後を見据えた3つの基本戦略の3つ目に、DX投資を強力に推進し来るべきコスト上昇に備えることを掲げた
- すかいらーくホールディングス 2022年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2022年11月11日)
- [27]2022年10月末までに7ブランドに猫型ロボット2,654台の導入を完了。1台で1日あたり約2.5キロを運ぶ
- [33]2022年10月6日のガストのメニュー改定で通常価格・都市型価格・超都心価格の三つの価格体系を導入し、客単価の上昇を実現
- すかいらーくホールディングス 2023年度第2四半期決算説明会 書き起こし(2023年8月10日)
- [28]配膳ロボットでフロア従業員の歩行数が42%削減、刷新したPOSの操作性改善で日当たりの労働時間が0.5時間削減
- すかいらーくホールディングス 2022年度第1四半期決算説明会 書き起こし(2022年5月13日)
- [29]2022年のメニュー戦略で値ごろ感のある価格帯の品ぞろえを増やし、客数増を先に実現する方針
- [30]バーミヤン・ガストで700円台の品ぞろえから500円台・600円台の値ごろ感のある価格帯の品ぞろえを多くした
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)/すかいらーくホールディングス 2022年度通期 決算説明資料(2023年2月)
- [31]2022年は第6波〜第8波で売上が想定に届かず、合計110億円のインフレ影響。背景は円安による食材価格の高騰とエネルギー価格の高騰など
2023年〜金谷実社長の中期事業計画、資さんの買収とマレーシアすき屋の取得
2023年3月、野村證券と野村プリンシパル・ファイナンスを経て2008年に移ってきた金谷実氏が社長に就き、谷真氏は会長として残った。金谷社長は就任時の報告書で、約3000店の既存店の収益性を上げることを全社の最重要テーマに置いた。2023年には100店強を閉じ、のれんの除却損約30億円を計上した。同じ年に41店を業態転換し、八戸ではガスト1店をしゃぶ葉に替えて売上が約2.4倍となり、近くに残るガストも22%伸びたと会社側は説明した。2023年12月期の営業利益は117億円となり、前年の赤字から黒字へ戻った。店舗が密集した地域で自社ブランド同士が客を奪い合う構図を、転換で解きほぐした年だったと考えられる。
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
- [34]金谷実氏は1981年野村證券入社、2004年野村プリンシパル・ファイナンス執行役員、2008年1月にすかいらーく専務取締役。2023年3月代表取締役社長に就任し、谷真氏は代表取締役会長
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [35]約3,000店の規模がある既存店の収益性向上は極めて重要なテーマで、全社をあげて取り組むとした
- すかいらーくホールディングス 2023年度通期決算説明会 書き起こし(2024年2月14日)
- [36]2023年は100店強の閉店により、のれんの除却損約30億円を計上
- すかいらーくホールディングス 2023年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2023年11月10日)/すかいらーくホールディングス 2023年度通期 決算説明資料(2024年2月)
- [37]八戸のガスト1店舗をしゃぶ葉に変更し売上が約2.4倍、残ったガストもカニバリ解消で売上22%増。2023年度の業態転換は41店
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2023年12月期)
- [38]2023年12月期 連結営業利益117億円(2022年12月期は営業損失56億円)
2024年2月、それまで控えてきた中期事業計画の数値を開示し、2025〜2027年に国内約300店、海外約100店を出す目標を示した。金谷社長は同じ場で、『加えて M&A についても、これまで行ってきておりませんが、2027 年までに 3~5 件程度を行いたいと考えています。』と述べた。最初の案件として、2024年10月にうどんチェーンの資さんを子会社化した。金谷社長はその意味を『資さんうどんは当社にはない、低価格で幅広い顧客層に支持を受けているブランドポジションにあるブランドで、当社の今後に向けて意味のある M&A だったと思っています。』と説明し、約3000店の店舗網を使って数年内に200店規模へ広げる計画を示した。買収で約240億円の資金が流出し、2024年末の有利子負債は1063億円となった。統合報告書2025は、インフレでガストなど主力ブランドの客単価が上がり、日常使いの低価格帯が手薄になったことを買収の背景に挙げた。値上げで空いた価格帯を、自社の業態開発ではなく買収で埋めたと解される。
- すかいらーくホールディングス 2023年度通期決算説明会 書き起こし(2024年2月14日)
- [39]中期事業計画の定量的数字の開示を控えてきたが開示に転じ、2025〜2027年に国内年間100店程度・3年で300店、海外3年で100店程度の出店を計画
- [40]M&Aをこれまで行ってこなかったが、2027年までに3〜5件程度を行う方針
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [41]2024年10月 株式会社資さんの株式取得により同社を子会社化
- すかいらーくホールディングス 2024年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2024年11月13日)
- [42]資さんうどんを当社にない低価格で幅広い顧客層に支持されるブランドと位置づけ、3,000店舗の店舗網を活用して数年以内に現状の3倍程度の200店規模へ拡大する予定
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)/すかいらーくホールディングス 2024年度通期 決算説明資料(2025年2月)
- [43]資さんうどんのM&Aにより約240億円のキャッシュアウト。有利子負債は1,063億円
- すかいらーくグループ 統合報告書 2025「CEOメッセージ」(谷真)
- [44]インフレの加速でガストなど主力ブランドの客単価が上がり、日常的に手軽に利用できるブランドが手薄になったため、低価格領域を充足させるべく資さんうどんのM&Aを実施
海外では2020年8月にクアラルンプールで、2021年9月に米国シカゴで、しゃぶ葉の1号店を開いた。2025年1月には、ハラル対応のしゃぶしゃぶ食べ放題「Suki-ya」をマレーシアで営むCreateriesなどを子会社化した。しゃぶ葉が主に中華系の客を相手にするのに対し、Suki-yaはマレー系のムスリム客を対象とし、金谷社長はその市場を『ムスリム系の方々は所得水準が上がってきて外食の機会が増えてきておりますが、それに見合った飲食店、チェーン店が少なく、いわゆるブルーオーシャン状態で、Suki-ya の店舗はどこも大行列になっているという状況です。』と語った。2025年12月期は売上高4578億円、営業利益300億円で3期続けての増収増益となり、2件の買収が売上を233億円押し上げた。谷真会長CEOは、中期事業計画の最終年度に置いた営業利益320億円を1年早い2026年に達成できる見込みとした。国内の転換と買収で積み上げた利益が、アジアでの出店の原資へ回り始めたように映る。
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [45]2020年8月 マレーシア(クアラルンプール)にしゃぶ葉1号店、2021年9月 米国(シカゴ)にしゃぶ葉1号店をオープン
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】/すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- [46]2025年1月 Createries Consultancy Sdn.Bhd.等の株式取得により子会社化。Suki-yaはハラル対応・ポークフリーのしゃぶしゃぶ食べ放題業態
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- [47]しゃぶ葉は豚肉を提供し主に中華系を対象とするのに対し、Suki-yaはマレー系のムスリムを対象とする業態。出店余地はマレーシアだけで70店以上と見る
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)/すかいらーくホールディングス 2025年度通期 決算説明資料(2026年2月)
- [48]2025年12月期 連結売上高4,578億円・営業利益300億円。資さんうどん・すき屋のM&Aにより233億円の増収
- すかいらーくグループ 統合報告書 2025「CEOメッセージ」(谷真)
- [49]2025年度は3期連続で増収増益。2025〜2027年中期事業計画の最終年度(2027年)の営業利益目標320億円は1年前倒しの2026年に達成できる見込み
参考文献[34]-[49]
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
- [34]金谷実氏は1981年野村證券入社、2004年野村プリンシパル・ファイナンス執行役員、2008年1月にすかいらーく専務取締役。2023年3月代表取締役社長に就任し、谷真氏は代表取締役会長
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- [35]約3,000店の規模がある既存店の収益性向上は極めて重要なテーマで、全社をあげて取り組むとした
- すかいらーくホールディングス 2023年度通期決算説明会 書き起こし(2024年2月14日)
- [36]2023年は100店強の閉店により、のれんの除却損約30億円を計上
- [39]中期事業計画の定量的数字の開示を控えてきたが開示に転じ、2025〜2027年に国内年間100店程度・3年で300店、海外3年で100店程度の出店を計画
- [40]M&Aをこれまで行ってこなかったが、2027年までに3〜5件程度を行う方針
- すかいらーくホールディングス 2023年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2023年11月10日)/すかいらーくホールディングス 2023年度通期 決算説明資料(2024年2月)
- [37]八戸のガスト1店舗をしゃぶ葉に変更し売上が約2.4倍、残ったガストもカニバリ解消で売上22%増。2023年度の業態転換は41店
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2023年12月期)
- [38]2023年12月期 連結営業利益117億円(2022年12月期は営業損失56億円)
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- [41]2024年10月 株式会社資さんの株式取得により同社を子会社化
- [45]2020年8月 マレーシア(クアラルンプール)にしゃぶ葉1号店、2021年9月 米国(シカゴ)にしゃぶ葉1号店をオープン
- すかいらーくホールディングス 2024年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2024年11月13日)
- [42]資さんうどんを当社にない低価格で幅広い顧客層に支持されるブランドと位置づけ、3,000店舗の店舗網を活用して数年以内に現状の3倍程度の200店規模へ拡大する予定
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)/すかいらーくホールディングス 2024年度通期 決算説明資料(2025年2月)
- [43]資さんうどんのM&Aにより約240億円のキャッシュアウト。有利子負債は1,063億円
- すかいらーくグループ 統合報告書 2025「CEOメッセージ」(谷真)
- [44]インフレの加速でガストなど主力ブランドの客単価が上がり、日常的に手軽に利用できるブランドが手薄になったため、低価格領域を充足させるべく資さんうどんのM&Aを実施
- [49]2025年度は3期連続で増収増益。2025〜2027年中期事業計画の最終年度(2027年)の営業利益目標320億円は1年前倒しの2026年に達成できる見込み
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】/すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- [46]2025年1月 Createries Consultancy Sdn.Bhd.等の株式取得により子会社化。Suki-yaはハラル対応・ポークフリーのしゃぶしゃぶ食べ放題業態
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- [47]しゃぶ葉は豚肉を提供し主に中華系を対象とするのに対し、Suki-yaはマレー系のムスリムを対象とする業態。出店余地はマレーシアだけで70店以上と見る
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)/すかいらーくホールディングス 2025年度通期 決算説明資料(2026年2月)
- [48]2025年12月期 連結売上高4,578億円・営業利益300億円。資さんうどん・すき屋のM&Aにより233億円の増収
2014年〜2026年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | |||
| 2014年12月期 | 連結 | 3,400 | n/a | n/a | 95 | 2.8% | n/a |
| 2015年12月期 | 連結 | 3,511 | +3.3% | n/a | 151 | 4.3% | n/a |
| 2016年12月期 | 連結 | 3,545 | +1.0% | n/a | 182 | 5.1% | n/a |
| 2017年12月期 | 連結 | 3,594 | +1.4% | n/a | 155 | 4.3% | n/a |
| 2018年12月期 | 連結 | 3,664 | +1.9% | 229 | 114 | 3.1% | n/a |
| 2019年12月期 | 連結 | 3,754 | +2.5% | 206 | 95 | 2.5% | n/a |
| 2020年12月期 | 連結 | 2,884 | ▲23.2% | ▲230 | ▲172 | ▲6.0% | n/a |
| 2021年12月期 | 連結 | 2,646 | ▲8.3% | 182 | 87 | 3.3% | n/a |
| 2022年12月期 | 連結 | 3,037 | +14.8% | ▲56 | ▲64 | ▲2.1% | n/a |
| 2023年12月期 | 連結 | 3,548 | +16.8% | 117 | 48 | 1.4% | n/a |
| 2024年12月期 | 連結 | 4,011 | +13.0% | 242 | 140 | 3.5% | n/a |
| 2025年12月期 | 連結 | 4,578 | +14.1% | 300 | 167 | 3.6% | n/a |
| 2026年 | n/a | n/a | n/a | n/a | n/a | n/a | n/a |
出典・参考
26件
- すかいらーく 2014年度通期 決算説明資料(2015年2月)
- Skylark Group 統合報告書2016「CEOメッセージ」(谷真)
- すかいらーく 2016年度通期 決算説明資料(2017年2月)
- すかいらーく 2017年度通期 決算説明資料(2018年2月)/すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)/すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- すかいらーく 2017年第1四半期決算説明会 質疑応答集(2017年5月10日)
- すかいらーく 2018年度通期 決算説明資料(2019年2月)
- すかいらーくホールディングス 2019年度通期 決算説明資料(2020年2月)
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)
- すかいらーくホールディングス 2020年度通期 決算説明資料(2021年2月12日)/すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2021年12月期)「CEOメッセージ」(谷真)
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)
- すかいらーくホールディングス 2022年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2022年11月11日)
- すかいらーくホールディングス 2022年度第1四半期決算説明会 書き起こし(2022年5月13日)
- すかいらーくホールディングス 統合報告書(2022年12月期)「新社長メッセージ」(金谷実)/すかいらーくホールディングス 2022年度通期 決算説明資料(2023年2月)
- すかいらーくホールディングス 2023年度第2四半期決算説明会 書き起こし(2023年8月10日)
- すかいらーくホールディングス 2023年度通期決算説明会 書き起こし(2024年2月14日)
- すかいらーくホールディングス 2023年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2023年11月10日)/すかいらーくホールディングス 2023年度通期 決算説明資料(2024年2月)
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2023年12月期)
- すかいらーくホールディングス 2024年度第3四半期決算説明会 書き起こし(2024年11月13日)
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)/すかいらーくホールディングス 2024年度通期 決算説明資料(2025年2月)
- すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
- すかいらーくグループ 統合報告書 2025「CEOメッセージ」(谷真)
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】/すかいらーくホールディングス 2024年度通期決算説明会 書き起こし(2025年2月13日)
- すかいらーくホールディングス 有価証券報告書(2025年12月期)/すかいらーくホールディングス 2025年度通期 決算説明資料(2026年2月)