吉野家ホールディングス の歴史

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創業 1958年
創業者 松田瑞穂
創業地 東京都中央区築地
創業
1958年12月、東京・築地で牛丼店を営んでいた松田瑞穂氏が株式会社吉野家を設立した。牛丼一品に絞り、都心の勤め人が短時間で食べて出る回転を前提に店を組んだ。1968年12月には多店舗化を目指して新橋に2号店を開設し、1977年11月には米国西海岸へYOSHINOYA WEST, INC.を設立している。1988年3月にはダンキンドーナツを展開するディー・アンド・シーを吸収合併して、吉野家ディー・アンド・シーへ商号を変え、1990年1月に店頭登録で資本市場へ復帰した。ただし単品への集中は、1973年の牛肉輸入制限で原価が急騰すると、そのまま経営の弱点に変わる。
決断
商品の規格を守るためなら、売る物そのものを止めてきた。1980年7月に会社更生法を申請し、負債122億円を抱えた。商圏人口10万を要する業態で社内の限界とされた200店を超えて出店を重ね、輸入制限を避けて台湾で作った乾燥肉が味を落としたことが重なった結果である。1987年3月に更生手続が終結すると、多角化と株式公開で資本市場へ戻る。2003年12月に米国でBSEが発生すると、牛肉の99%を米国産に依存していた吉野家は2004年2月に代替産地へ切り替えず牛丼の販売を休止した。無借金の財務を支えに、2006年9月の再開まで950日を待った。
現況
多角化で広げた業態を売却し、牛丼とうどんと海外の3つに絞った。2026年2月期の連結売上高2,256億円は、吉野家1,501億円、はなまる327億円、海外293億円で構成され、セグメント利益も吉野家76億円が全体の7割にあたる。2020年2月にステーキ業態のアークミールを安楽亭へ、2021年4月に持ち帰りずしの京樽をFOOD & LIFE COMPANIESへ、2022年4月にマレーシアのSUSHI KINGを譲渡した。持株会社のもとで広げた業態はいずれも収益に結びつかず、コロナ禍の不振がその整理を早めた。連結の売上高営業利益率は3.6%で、価格競争を続けた牛丼の薄い利幅がそのまま残っている。
競合
単品の規格を守った会社と、業態を増やして調達を集約した会社に分かれた。吉野家が米国産ショートプレートの仕様を動かさず2004年2月から950日にわたり牛丼を休止したのに対し、ゼンショーホールディングスは2005年に多業態フードチェーンの構築を掲げ、すき家を軸に業態を重ねた。2026年3月期のゼンショーの売上高1兆2,640億円は、2026年2月期の吉野家ホールディングスの2,256億円の5.6倍にあたる。調達量の差は仕入単価と物流費の差として現れ、価格競争では規模の側が優位に立つ。仕様を動かさない選択は味の一貫性を保った一方、店舗数と調達規模の順位を明け渡す代償を伴った。
吉野家ホールディングス:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2006年2月期2026年2月期

創業ストーリー 松田瑞穂氏の牛丼一筋チェーン化から1980年の会社更生法申請まで (1958年〜)

時給200円で人を集めた牛丼チェーンの急拡大

1958年12月、東京・築地で牛丼店を営んでいた松田瑞穂氏が株式会社吉野家(現・株式会社吉野家ホールディングス)を設立した[1]。牛丼一品に価値を集約するこの型が、その後の急拡大の土台になった。

  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1958年12月に株式会社吉野家(現・吉野家ホールディングス)を設立した

松田瑞穂氏は多店舗化を急いだ。1968年12月にはチェーン展開による多店舗化を目指して新橋に二号店を開き[2]、都心の企業戦士でにぎわう立地に店を重ねた。学歴を問わず適性で若手を抜擢する松田瑞穂氏の登用方針が、現場から幹部を育てる文化をつくった。

  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [2]1968年12月にチェーン展開を目指し新橋に吉野家2号店を開いた

1977年11月には米国西海岸での店舗展開を目的にYOSHINOYA WEST, INC.(現・YOSHINOYA AMERICA, INC.)を設立し[3]、海外へも足を延ばした。牛丼という単品を短時間で回す業態は、都市の勤め人の胃袋を的確につかみ、外食チェーンの成長モデルとして注目を集めた。

  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [3]1977年11月に米国西海岸展開のためYOSHINOYA WEST, INC.(現・YOSHINOYA AMERICA, INC.)を設立した
  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1958年12月に株式会社吉野家(現・吉野家ホールディングス)を設立した
    • [2]1968年12月にチェーン展開を目指し新橋に吉野家2号店を開いた
    • [3]1977年11月に米国西海岸展開のためYOSHINOYA WEST, INC.(現・YOSHINOYA AMERICA, INC.)を設立した

過剰出店と乾燥肉の失敗が招いた会社更生法申請

社内では200店が限界という見方が共通認識だった。それでもフランチャイズオーナーの拡大要請が続いて出店は止まらなかった。一方で牛肉調達は難しさを増す。

松田瑞穂氏は輸入制限を避けるため、米国産の肉を台湾で乾燥肉(フリーズドライ肉)に加工して輸入する方式を考案し、タレも粉末化した。1980年に入ると経営は悪化し、資金繰りに窮した吉野家は大株主でフランチャイズオーナーでもあった不動産管理会社の新橋商事に緊急融資を仰いだ。営業部長だった安部修仁氏も有楽町店の店長へ降格されている。

1980年7月、吉野家は東京地方裁判所[4]に会社更生法の適用を申請し、事実上倒産した。負債は約122億円に上る。同年11月に更生手続開始が決定する。安部修仁氏ら現場の若手は新規出店をすべて止め、九州・広島地区の全店を含む不採算店を閉め、値引きの再建セールで『吉野家ここにあり』を訴えた。1983年3月には会社更生計画が認可[5]される。その後は朝食メニューやカレー、うどんの導入が当たって既存店売上高の更新が続き、1987年3月に会社更生手続が終結した。計画より早い債務完済で、倒産から六年八カ月で再建を果たしている。

  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [4]1980年7月に会社更生手続開始を申し立て、同年11月に更生手続開始が決定した
    • [5]1983年3月に会社更生計画認可、1987年3月に会社更生手続が終結した
  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [4]1980年7月に会社更生手続開始を申し立て、同年11月に更生手続開始が決定した
    • [5]1983年3月に会社更生計画認可、1987年3月に会社更生手続が終結した

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吉野家ホールディングスの沿革1958〜2025年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1958〜1987年松田瑞穂氏の牛丼一筋チェーン化から1980年の会社更生法申請まで吉野家を設立
新橋に「吉野家」2号店を開店
YOSHINOYA WEST,INC.を設立
会社更生法の申請と、不採算店閉鎖・生タレ復帰による再建

1980年7月、吉野家は東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請した。負債は約122億円で、飲食企業への会社更生法の適用は前例がなかった。清算ではなく更生手続を選び、不採算店の閉鎖と味の作り直しで6年8カ月後に再建を終えた経営判断である。

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★★★
会社更生計画認可決定★★
会社更生手続終結決定
1988〜2007年商号変更と株式公開による再上場、そして二度目の危機となったBSEディー・アンド・シー吸収合併による多角化と、京樽買収・東証一部上場

1988年3月、吉野家はセゾングループでダンキンドーナツを営む株式会社ディー・アンド・シーを吸収合併し、商号を吉野家ディー・アンド・シーへ改めた。牛丼一品への集中で一度つまずいた反省から業態の幅を広げ、1990年1月の株式店頭登録、1999年10月の京樽買収を経て、2000年11月に東京証券取引所市場第一部へ上場した。

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★★★
吉野家ディー・アンド・シーに商号変更
日本証券業協会に店頭登録銘柄として登録
安部修仁大東産業の株式を取得
安部修仁ダンキンドーナツ事業から撤退★★
安部修仁更生会社京樽の株式を取得★★
安部修仁東京証券取引所市場第一部に上場
安部修仁米国産牛肉の輸入停止にともなう牛丼販売の休止と、代替牛肉の不採用

2003年12月の米国産牛肉の輸入停止を受け、吉野家ディー・アンド・シーは2004年2月11日に牛丼の販売を休止した。他社が豪州産や中国産で牛丼を続けるなかでも代替の牛肉は採らず、豚丼やカレー丼を組み合わせた品揃えで店を開け続け、950日後の2006年9月18日に牛丼を再開した経営判断である。

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★★★
安部修仁はなまるの株式を取得★★
安部修仁吉野家HDに商号変更★★
2008〜2026年持株会社移行後の牛丼価格競争と事業ポートフォリオの再編安部修仁「吉野家」の牛丼の24時間販売を再開
安部修仁京樽を完全子会社化
河村泰貴はなまるを完全子会社化
河村泰貴SUSHI KING SDN.BHD. の株式を取得
河村泰貴アークミールを完全子会社化
河村泰貴せたが屋の株式を取得
河村泰貴アークミールの全株式を安楽亭へ譲渡
河村泰貴京樽の全株式をFOOD & LIFE COMPANIESへ譲渡★★
河村泰貴SUSHI KING SDN.BHD. の全株式を SUSHI KING HOLDINGS SDN.BHD. へ譲渡
河村泰貴キラメキノ未来の株式を取得
出典・参考
  • 吉野家ホールディングス 有価証券報告書【沿革】

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