不二越の決断社史:経営の意思決定を振り返る

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決断

経営権を自社に残したまま、売れる工具へ経営資源を寄せ直してきた会社である。1930年3月の火災のあと、大阪系の株主は再建資金と引き換えに経営権と販売権の移譲を求めたが、井村荒喜氏は委託経営を拒み、払込資本金を5万7,300円に減資して事業を続けた。あわせて赤字のばねをやめてハクソーに絞り、1931年初めに特約店11店でナチ鋸刃会を結んで販路を固めた。同年9月に三宅工具製作所を買収してドリルへ進み、1932年末に高速度鋼ドリルの製造を始めた。一方で、材料の鋼は輸入材への依存が続き、素材の自社生産が課題として残った。

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