三井化学:初の連結純損失とHeraeus Kulzer歯科材料事業の買収
2012年〜フェノール・PTAの特別損失と、ヘレウスクルツァーの歯科材料
2012年3月期の三井化学は、営業利益216億円、当期純損失10億円で決算を終えた。2011年度の営業利益は上期の287億円から下期に▲71億円へ悪化し、PTAとフェノールの利幅縮小が基礎化学品セグメントを赤字にした。欧州金融危機でアジアの需要が急減したところへ、タイの洪水と歴史的な円高が重なった。最終損益を悪化させたのはリーマン・ショック以来赤字が続くポリウレタン材料事業で、第3四半期に減損処理を行った。連結の純損失は2009年3月期の952億円に続くもので、2013年3月期に81億円、2014年3月期に251億円と3期続いた。同じ年度にタイとブラジルの農薬会社へ資本参加していたが、市況製品の損失を埋める規模には遠かったとみられる。
- 三井化学 有価証券報告書(2012年3月期)
- [1]2012年3月期の連結営業利益は216億円、当期純損失は10億円
- 三井化学「アニュアルレポート2012(2012年3月期)」
- [2]2011年度の営業利益は上期287億円・下期▲71億円。欧州金融危機によるアジア需要の低迷、タイ洪水、円高で、PTA・フェノールのマージンが悪化し基礎化学品セグメントが悪化した
- [3]2011年度の営業利益は上期287億円・下期▲71億円。欧州金融危機によるアジア需要の低迷、タイ洪水、円高で、PTA・フェノールのマージンが悪化し基礎化学品セグメントが悪化した
- [4]リーマン・ショック以降の需要後退でポリウレタン材料事業が赤字に陥り、2011年度第3四半期に減損処理を行った
- [6]2011年、農薬事業でタイとブラジルの農薬製造販売会社と資本提携した
- 三井化学 有価証券報告書(2009年3月期・2013年3月期・2014年3月期)
- [5]連結当期純損失は2009年3月期952億円、2013年3月期81億円、2014年3月期251億円
赤字に転じた三井化学は、2012年度から経営資源を3つの重点強化分野に集め、その筆頭に健康・高齢化や食糧確保に応える高機能製品群を置いた。この分野はM&Aや提携で早く事業を広げる方針とし、同年度に韓国KOC社を買収してメガネレンズ材料を強めた。さらにメガネレンズ材料と不織布に続くヘルスケア材料の第3の柱として、歯科材料事業の大型買収を決めた。この時期の中期経営計画はポートフォリオ変革を掲げ、その中身は景気の波を受けにくい事業の比重を上げることだった。その動きとして、2013年6月にドイツのHeraeus HoldingからHeraeus Kulzerを含む歯科材料事業を買収し、同月には米国DENTCA社の株式も取得して、歯科の事業の土台を広げた。
- 三井化学「アニュアルレポート2013(2013年3月期)」
- [7]2012年度より、景気変動を受けにくい事業ポートフォリオへの変革を加速するため、経営資源を3つの重点強化分野に集中し、その第一は健康・高齢化や食糧確保に対応する高機能製品群(M&Aや提携による早期事業拡大)
- [8]12年度に韓国KOC社を買収し、メガネレンズ・不織布に並ぶヘルスケア材料分野の第3の柱として歯科材料事業の大型買収を決断した
- [9]12年度に韓国KOC社を買収し、メガネレンズ・不織布に並ぶヘルスケア材料分野の第3の柱として歯科材料事業の大型買収を決断した
- [10]2012年度より、景気変動を受けにくい事業ポートフォリオへの変革を加速するため、経営資源を3つの重点強化分野に集中し、その第一は健康・高齢化や食糧確保に対応する高機能製品群(M&Aや提携による早期事業拡大)
- [12]歯科材料事業の拡大のため、米国DENTCA社の株式を取得した(2013年6月)
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [11]2013年6月、ドイツHeraeus Holding GmbHよりHeraeus Kulzer GmbHを含む歯科材料事業を買収した
2013年3月期は岩国大竹工場の事故と基礎化学品の市況低迷が響き、営業利益は43億円に縮んだ。事業再構築の特別損失も加わり、純損失は81億円に膨らんだ。同期の年報で当時の社長は『痛みを伴う改革をやり遂げる決断が出来るかどうか、これがマネジメントの責任だと思っている。』と記し、低収益の大型事業に手を入れる方針を示した。2014年2月に発表した大型市況製品の再構築では、インドネシアのPTA事業をBPへ売ることを決めた。千葉のフェノール25万トンと市原のBPAを止め、鹿島工場のTDIも閉じる計画だった。再構築の費用は約600億円に及び、2014年3月期の純損失は251億円となった。同年5月の14中期経営計画説明会で、新社長の淡輪敏氏は再構築の完遂と財務体質の早期改善を計画の使命に掲げた。
- 三井化学「アニュアルレポート2013(2013年3月期)」
- [13]2012年度は岩国大竹工場の事故と基礎化学品の世界的な市況低迷で営業利益43億円、事業再構築の特別損失計上により当期純損失81億円
- [14]2012年度は岩国大竹工場の事故と基礎化学品の世界的な市況低迷で営業利益43億円、事業再構築の特別損失計上により当期純損失81億円
- [15]社長は低収益事業の構造改革について、痛みを伴う改革をやり遂げる決断がマネジメントの責任だと述べた
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [16]2014年2月に大型市況製品の再構築を発表した(社外との対談での言及)
- 三井化学「14中期経営計画説明会資料」(2014年5月21日)
- [17]大型市況製品の再構築として、インドネシアPTA事業のBPへの売却(14年2月末)、千葉フェノール停止(25万t)、市原BPA停止、鹿島工場TDI閉鎖(16年12月末目途)を進める
- [18]大型市況製品の再構築として、インドネシアPTA事業のBPへの売却(14年2月末)、千葉フェノール停止(25万t)、市原BPA停止、鹿島工場TDI閉鎖(16年12月末目途)を進める
- [19]事業再構築費用は約600億円、2013年度の当期純損失は251億円
- [20]2014年5月21日、社長淡輪敏が14中期経営計画を説明し、事業再構築の確実な実行と財務体質の早期改善を使命とした
参考文献[1]-[20]
- 三井化学 有価証券報告書(2012年3月期)
- [1]2012年3月期の連結営業利益は216億円、当期純損失は10億円
- 三井化学「アニュアルレポート2012(2012年3月期)」
- [2]2011年度の営業利益は上期287億円・下期▲71億円。欧州金融危機によるアジア需要の低迷、タイ洪水、円高で、PTA・フェノールのマージンが悪化し基礎化学品セグメントが悪化した
- [3]2011年度の営業利益は上期287億円・下期▲71億円。欧州金融危機によるアジア需要の低迷、タイ洪水、円高で、PTA・フェノールのマージンが悪化し基礎化学品セグメントが悪化した
- [4]リーマン・ショック以降の需要後退でポリウレタン材料事業が赤字に陥り、2011年度第3四半期に減損処理を行った
- [6]2011年、農薬事業でタイとブラジルの農薬製造販売会社と資本提携した
- 三井化学 有価証券報告書(2009年3月期・2013年3月期・2014年3月期)
- [5]連結当期純損失は2009年3月期952億円、2013年3月期81億円、2014年3月期251億円
- 三井化学「アニュアルレポート2013(2013年3月期)」
- [7]2012年度より、景気変動を受けにくい事業ポートフォリオへの変革を加速するため、経営資源を3つの重点強化分野に集中し、その第一は健康・高齢化や食糧確保に対応する高機能製品群(M&Aや提携による早期事業拡大)
- [8]12年度に韓国KOC社を買収し、メガネレンズ・不織布に並ぶヘルスケア材料分野の第3の柱として歯科材料事業の大型買収を決断した
- [9]12年度に韓国KOC社を買収し、メガネレンズ・不織布に並ぶヘルスケア材料分野の第3の柱として歯科材料事業の大型買収を決断した
- [10]2012年度より、景気変動を受けにくい事業ポートフォリオへの変革を加速するため、経営資源を3つの重点強化分野に集中し、その第一は健康・高齢化や食糧確保に対応する高機能製品群(M&Aや提携による早期事業拡大)
- [12]歯科材料事業の拡大のため、米国DENTCA社の株式を取得した(2013年6月)
- [13]2012年度は岩国大竹工場の事故と基礎化学品の世界的な市況低迷で営業利益43億円、事業再構築の特別損失計上により当期純損失81億円
- [14]2012年度は岩国大竹工場の事故と基礎化学品の世界的な市況低迷で営業利益43億円、事業再構築の特別損失計上により当期純損失81億円
- [15]社長は低収益事業の構造改革について、痛みを伴う改革をやり遂げる決断がマネジメントの責任だと述べた
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [11]2013年6月、ドイツHeraeus Holding GmbHよりHeraeus Kulzer GmbHを含む歯科材料事業を買収した
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [16]2014年2月に大型市況製品の再構築を発表した(社外との対談での言及)
- 三井化学「14中期経営計画説明会資料」(2014年5月21日)
- [17]大型市況製品の再構築として、インドネシアPTA事業のBPへの売却(14年2月末)、千葉フェノール停止(25万t)、市原BPA停止、鹿島工場TDI閉鎖(16年12月末目途)を進める
- [18]大型市況製品の再構築として、インドネシアPTA事業のBPへの売却(14年2月末)、千葉フェノール停止(25万t)、市原BPA停止、鹿島工場TDI閉鎖(16年12月末目途)を進める
- [19]事業再構築費用は約600億円、2013年度の当期純損失は251億円
- [20]2014年5月21日、社長淡輪敏が14中期経営計画を説明し、事業再構築の確実な実行と財務体質の早期改善を使命とした
2015年〜韓国SKCとのポリウレタン統合と、営業利益1,021億円を出した長期経営計画
再構築を終えても、ポリウレタン材料は需要の停滞と中東・アジアの能力増強による供給過剰で、海外の市況が崩れたままだった。三井化学は2015年7月、韓国SKCとポリウレタン材料事業を統合した。受け皿として持分法適用の合弁会社Mitsui Chemicals & SKC Polyurethanes(MCNS)を設けた。国内では鹿島工場のTDI設備を止め、生産能力も削減した。業界再編について問われた淡輪敏社長は『キーワードは規模のメリットがあるのかないのかだと思います。』と答え、統合の効果は事業ごとに見極めるべきだとした。しかし事業を移した後も、MCNS向けの製造受託は市況の低迷で収益を落とした。この合弁は、7年後の2022年7月に解消した。
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [21]2015年度のポリウレタン材料は、需要の停滞と中東・アジアの生産能力増強による供給過剰で海外市況が低迷し収益が悪化した
- [23]韓国SKC社との合弁会社・三井化学SKCポリウレタン(MCNS)を2015年7月に設立。国内生産能力削減のため鹿島工場TDI設備を停止
- [24]韓国SKC社との合弁会社・三井化学SKCポリウレタン(MCNS)を2015年7月に設立。国内生産能力削減のため鹿島工場TDI設備を停止
- [25]淡輪社長は国内再編について、規模のメリットの有無が鍵で、事業ごとの視点が大事だと述べた
- [26]ポリウレタン材料は2015年7月設立の三井化学SKCポリウレタンに事業を移管したが、同社向け製造受託事業が海外市況低迷で収益悪化した
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [22]2015年7月、SKC Co., Ltd.とポリウレタン材料事業を統合しMitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc.(持分法適用会社)を設立。2022年7月に合弁を解消した
- [27]2015年7月、SKC Co., Ltd.とポリウレタン材料事業を統合しMitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc.(持分法適用会社)を設立。2022年7月に合弁を解消した
2016年、三井化学は2025年度までを見通す長期経営計画VISION 2025を策定した。計画が注力したのは、14中計で定めたモビリティ、ヘルスケア、フード&パッケージングの3つのターゲット事業領域だった。基盤素材は、産業と社会を支える事業領域として別に位置づけた。14中計は作り手の発想から市場の発想への転換を掲げ、最終消費者にとっての使用価値から製品とサービスを組み立てる方針をとっていた。VISION 2025は2016年度から10年間で成長投資1兆円を見込み、うち4,000億円を戦略投資に充てた。研究開発費も倍の700億円へ増やす計画だった。市況製品の値動きに業績を預ける体質から離れることが、この計画の狙いだったと思われる。
- 三井化学 経営概況説明会資料(2020年6月2日)
- [28]長期経営計画VISION2025は2016年に策定された
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [29]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- [30]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- [31]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- 三井化学 経営概況説明会資料(2019年5月31日)
- [32]VISION2025の基本戦略として、FY16→25の成長投資1兆円(うち戦略投資4,000億円)、研究開発費2倍(FY25に700億円)を掲げた
- [33]VISION2025の基本戦略として、FY16→25の成長投資1兆円(うち戦略投資4,000億円)、研究開発費2倍(FY25に700億円)を掲げた
営業利益は2016年3月期に709億円まで戻った。淡輪敏社長はこのとき『2020年近傍での1000億円のターゲットも前倒しで達成できる確信を深めているところです。』と語った。実際に2017年3月期の営業利益は1,021億円となり、14中計が2020年近傍に置いた1,000億円を4年早く上回った。2019年の説明会では、基盤素材も再構築の結果、営業利益300億円近傍で安定する体質になったと説明した。他方で歯科材料は2018年3月期に、Kulzerののれん等の無形固定資産143億円を減損し、純利益を95億円押し下げた。東欧・ロシアでの社名変更の承認遅れとドイツでのアナログ製品の減販に、小型デジタル製品の立ち上げ遅れが重なったためだった。
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [34]淡輪社長は、2015年度の営業利益が当初計画を上回る709億円となり、2020年近傍1000億円のターゲットの前倒し達成に確信を深めていると述べた
- [35]淡輪社長は、2015年度の営業利益が当初計画を上回る709億円となり、2020年近傍1000億円のターゲットの前倒し達成に確信を深めていると述べた
- 三井化学 有価証券報告書(2017年3月期)
- [36]2017年3月期の連結営業利益は1,021億円(102,149百万円)
- 三井化学「14中期経営計画説明会資料」(2014年5月21日)
- [37]14中計の中長期目標として、2020年近傍に営業利益1,000億円を掲げた
- 三井化学 経営概況説明会資料(2019年5月31日)
- [38]基盤素材は着実な再構築の実行でボラティリティを改善し、営業利益300億円近傍での安定した収益基盤になった
- 三井化学 経営概況説明会資料(2018年5月30日)
- [39]Kulzerの減損としてのれん等の無形固定資産143億円を計上し当期純利益への影響は▲95億円。要因は東欧・ロシアでの社名変更承認遅れ、ドイツでのアナログ製品減販、小型デジタル製品の立上げ遅れ
- [40]Kulzerの減損としてのれん等の無形固定資産143億円を計上し当期純利益への影響は▲95億円。要因は東欧・ロシアでの社名変更承認遅れ、ドイツでのアナログ製品減販、小型デジタル製品の立上げ遅れ
参考文献[21]-[40]
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- [21]2015年度のポリウレタン材料は、需要の停滞と中東・アジアの生産能力増強による供給過剰で海外市況が低迷し収益が悪化した
- [23]韓国SKC社との合弁会社・三井化学SKCポリウレタン(MCNS)を2015年7月に設立。国内生産能力削減のため鹿島工場TDI設備を停止
- [24]韓国SKC社との合弁会社・三井化学SKCポリウレタン(MCNS)を2015年7月に設立。国内生産能力削減のため鹿島工場TDI設備を停止
- [25]淡輪社長は国内再編について、規模のメリットの有無が鍵で、事業ごとの視点が大事だと述べた
- [26]ポリウレタン材料は2015年7月設立の三井化学SKCポリウレタンに事業を移管したが、同社向け製造受託事業が海外市況低迷で収益悪化した
- [29]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- [30]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- [31]14中計はプロダクトアウトからマーケットイン型への転換をポイントとし、モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージングの3領域を成長を牽引するターゲット事業領域、基盤素材を産業や社会を支える事業領域とした
- [34]淡輪社長は、2015年度の営業利益が当初計画を上回る709億円となり、2020年近傍1000億円のターゲットの前倒し達成に確信を深めていると述べた
- [35]淡輪社長は、2015年度の営業利益が当初計画を上回る709億円となり、2020年近傍1000億円のターゲットの前倒し達成に確信を深めていると述べた
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [22]2015年7月、SKC Co., Ltd.とポリウレタン材料事業を統合しMitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc.(持分法適用会社)を設立。2022年7月に合弁を解消した
- [27]2015年7月、SKC Co., Ltd.とポリウレタン材料事業を統合しMitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc.(持分法適用会社)を設立。2022年7月に合弁を解消した
- 三井化学 経営概況説明会資料(2020年6月2日)
- [28]長期経営計画VISION2025は2016年に策定された
- 三井化学 経営概況説明会資料(2019年5月31日)
- [32]VISION2025の基本戦略として、FY16→25の成長投資1兆円(うち戦略投資4,000億円)、研究開発費2倍(FY25に700億円)を掲げた
- [33]VISION2025の基本戦略として、FY16→25の成長投資1兆円(うち戦略投資4,000億円)、研究開発費2倍(FY25に700億円)を掲げた
- [38]基盤素材は着実な再構築の実行でボラティリティを改善し、営業利益300億円近傍での安定した収益基盤になった
- 三井化学 有価証券報告書(2017年3月期)
- [36]2017年3月期の連結営業利益は1,021億円(102,149百万円)
- 三井化学「14中期経営計画説明会資料」(2014年5月21日)
- [37]14中計の中長期目標として、2020年近傍に営業利益1,000億円を掲げた
- 三井化学 経営概況説明会資料(2018年5月30日)
- [39]Kulzerの減損としてのれん等の無形固定資産143億円を計上し当期純利益への影響は▲95億円。要因は東欧・ロシアでの社名変更承認遅れ、ドイツでのアナログ製品減販、小型デジタル製品の立上げ遅れ
- [40]Kulzerの減損としてのれん等の無形固定資産143億円を計上し当期純利益への影響は▲95億円。要因は東欧・ロシアでの社名変更承認遅れ、ドイツでのアナログ製品減販、小型デジタル製品の立上げ遅れ
2020年〜橋本修社長のアーク・本州化学の子会社化と、ポリオレフィン統合を掲げたVISION 2030
VISION 2025が折り返し点を迎えた2020年6月、橋本修社長はポートフォリオ変革の速度を一段と上げる方針を示し、その最初の一手に、自動車向けに設計・試作・金型を手がける開発支援会社アークの完全子会社化を据えた。アークは2018年1月の公開買付けですでに三井化学の連結子会社となっており、2020年5月に株式交換契約を結んだうえで8月に完全子会社とされた。自動車産業の急変で顧客の要求が変わり続けるなか、素材の知識とアークの開発支援の知見を一体で動かす必要があるという判断だった。同じ説明会では、タフマーの能力増強や半導体向けEUVペリクルの新設備と並べて、アークの取得を成長投資の一覧に載せた。材料・設計・金型・試作をまとめて提供する、ソリューション強化の中核という位置づけだった。
- 三井化学 経営概況説明会資料(2020年6月2日)
- [41]2020年6月2日、社長橋本修は、2020年度がVISION2025の折り返し地点でありポートフォリオ変革を一層加速させると述べた
- [46]タフマー能力増強・EUVペリクル新設備などの成長投資と並べ、ARRK社の株式取得・完全子会社化を、材料・設計・金型・試作のトータルソリューションを提供するソリューション強化策として示した
- [47]タフマー能力増強・EUVペリクル新設備などの成長投資と並べ、ARRK社の株式取得・完全子会社化を、材料・設計・金型・試作のトータルソリューションを提供するソリューション強化策として示した
- 三井化学「当社による株式会社アークの完全子会社化に関する株式交換契約締結について」(2020年5月14日)
- [42]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- [43]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- [45]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [44]2020年8月、株式交換によりアークを完全子会社化した
2021年5月、三井化学は三井物産と共同で本州化学工業への公開買付けを始め、同社を非公開化したうえで9月に連結子会社とした。本州化学はクレゾール誘導品や特殊ビスフェノールで需要の伸びが見込まれ、機動的な設備増強と開発力の強化が課題とされていた。同じ年、三井化学は長期経営計画VISION 2030を新たに策定した。策定の背景は『VISION 2025 策定時から大きく変容した外部環境と、成長戦略の限界が見えつつある内部環境を踏まえ』と説明した。計画はライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICTを成長領域とし、M&Aを含む資源を投じる方針を示した。一方で基盤素材はベーシック&グリーン・マテリアルズに組み直し、低収益事業の再構築を別の軸で進めた。
- 三井化学「本州化学工業株式会社株券に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2021年5月14日)
- [48]三井化学と三井物産(公開買付者ら)は、本州化学のクレゾール誘導品・ビフェノール・特殊ビスフェノール等の需要拡大に合わせた設備投資と、製品開発力・生産技術力の強化を課題として共同公開買付けを行う
- [50]三井化学と三井物産(公開買付者ら)は、本州化学のクレゾール誘導品・ビフェノール・特殊ビスフェノール等の需要拡大に合わせた設備投資と、製品開発力・生産技術力の強化を課題として共同公開買付けを行う
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [49]2021年9月、本州化学工業を三井物産と共同公開買付けにより非公開化した上で連結子会社化した
- 三井化学「三井化学レポート2021(2021年3月期)」
- [51]VISION 2025策定時から変容した外部環境と、成長戦略の限界が見えつつある内部環境を踏まえ、2030年に向けた長期経営計画VISION 2030を新たに策定した
- [52]VISION 2025策定時から変容した外部環境と、成長戦略の限界が見えつつある内部環境を踏まえ、2030年に向けた長期経営計画VISION 2030を新たに策定した
- 三井化学「ポリオレフィン事業統合を中心としたB&GM事業戦略説明会」資料(2025年9月10日)
- [53]VISION 2030では、L&HC・モビリティ・ICTの成長領域にM&Aを含む積極的な資源投下を行い、B&GMは収益性・資本効率に課題のある事業の再構築を進める
- [54]VISION 2030では、L&HC・モビリティ・ICTの成長領域にM&Aを含む積極的な資源投下を行い、B&GMは収益性・資本効率に課題のある事業の再構築を進める
残る課題は、国内に抱えた石化設備の過剰だった。2025年9月の説明会で三井化学は、人口減と生活習慣の変化で国内のポリオレフィン必要能力が半減するとみて、再編は不可避とした。同時に、出光興産との合弁会社プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し、住友化学を株主に迎える案を出した。11月の説明会で橋本修社長は、千葉地区のクラッカーを2027年度に自社設備へ集約する協議が出光興産と進んでいると述べた。そのうえで『国内の石油化学企業は最終的には数社に収斂して行くものと見ており、その早期の実現に向け再編に取り組んでいきます。』と語った。汎用品を他社と統合して縮小し、成長領域に資源を回す構図は、2014年の再構築の延長にあるとみてよいだろう。
- 三井化学「ポリオレフィン事業統合を中心としたB&GM事業戦略説明会」資料(2025年9月10日)
- [55]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- [56]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- [57]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- 三井化学「2025年11月 経営概況説明会 質疑応答要旨」(2025年11月26日)
- [58]橋本社長は、千葉地区では2027年度の当社設備への集約に向けた出光興産との協議が進み、住友化学の国内PO事業がプライムポリマーに加わると述べ、国内石化企業は数社に収斂するとの見方を示した
- [59]橋本社長は、千葉地区では2027年度の当社設備への集約に向けた出光興産との協議が進み、住友化学の国内PO事業がプライムポリマーに加わると述べ、国内石化企業は数社に収斂するとの見方を示した
参考文献[41]-[59]
- 三井化学 経営概況説明会資料(2020年6月2日)
- [41]2020年6月2日、社長橋本修は、2020年度がVISION2025の折り返し地点でありポートフォリオ変革を一層加速させると述べた
- [46]タフマー能力増強・EUVペリクル新設備などの成長投資と並べ、ARRK社の株式取得・完全子会社化を、材料・設計・金型・試作のトータルソリューションを提供するソリューション強化策として示した
- [47]タフマー能力増強・EUVペリクル新設備などの成長投資と並べ、ARRK社の株式取得・完全子会社化を、材料・設計・金型・試作のトータルソリューションを提供するソリューション強化策として示した
- 三井化学「当社による株式会社アークの完全子会社化に関する株式交換契約締結について」(2020年5月14日)
- [42]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- [43]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- [45]アークは商品企画・設計・試作・金型等を担う開発支援企業で、2018年1月24日に公開買付けで連結子会社化。自動車産業の急速な環境変化で両社のより強固な連携が不可欠として、2020年5月14日に株式交換契約を締結した
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- [44]2020年8月、株式交換によりアークを完全子会社化した
- [49]2021年9月、本州化学工業を三井物産と共同公開買付けにより非公開化した上で連結子会社化した
- 三井化学「本州化学工業株式会社株券に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2021年5月14日)
- [48]三井化学と三井物産(公開買付者ら)は、本州化学のクレゾール誘導品・ビフェノール・特殊ビスフェノール等の需要拡大に合わせた設備投資と、製品開発力・生産技術力の強化を課題として共同公開買付けを行う
- [50]三井化学と三井物産(公開買付者ら)は、本州化学のクレゾール誘導品・ビフェノール・特殊ビスフェノール等の需要拡大に合わせた設備投資と、製品開発力・生産技術力の強化を課題として共同公開買付けを行う
- 三井化学「三井化学レポート2021(2021年3月期)」
- [51]VISION 2025策定時から変容した外部環境と、成長戦略の限界が見えつつある内部環境を踏まえ、2030年に向けた長期経営計画VISION 2030を新たに策定した
- [52]VISION 2025策定時から変容した外部環境と、成長戦略の限界が見えつつある内部環境を踏まえ、2030年に向けた長期経営計画VISION 2030を新たに策定した
- 三井化学「ポリオレフィン事業統合を中心としたB&GM事業戦略説明会」資料(2025年9月10日)
- [53]VISION 2030では、L&HC・モビリティ・ICTの成長領域にM&Aを含む積極的な資源投下を行い、B&GMは収益性・資本効率に課題のある事業の再構築を進める
- [54]VISION 2030では、L&HC・モビリティ・ICTの成長領域にM&Aを含む積極的な資源投下を行い、B&GMは収益性・資本効率に課題のある事業の再構築を進める
- [55]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- [56]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- [57]人口減・生活習慣の変化による内需減退で国内の必要生産能力が半減する見込みで事業再編は不可避とし、プライムポリマーに住友化学の国内PP・LLDPE事業を統合し住友化学が資本参加する
- 三井化学「2025年11月 経営概況説明会 質疑応答要旨」(2025年11月26日)
- [58]橋本社長は、千葉地区では2027年度の当社設備への集約に向けた出光興産との協議が進み、住友化学の国内PO事業がプライムポリマーに加わると述べ、国内石化企業は数社に収斂するとの見方を示した
- [59]橋本社長は、千葉地区では2027年度の当社設備への集約に向けた出光興産との協議が進み、住友化学の国内PO事業がプライムポリマーに加わると述べ、国内石化企業は数社に収斂するとの見方を示した
2012年〜2026年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 億円 | 利益率 | |||
| 2012年03月期 | 連結 | 14,540 | n/a | 216 | 229 | ▲10 | ▲0.1% | n/a |
| 2013年03月期 | 連結 | 14,062 | ▲3.3% | 43 | 92 | ▲81 | ▲0.6% | Prime Evolue Singaporeを設立(2012/10) |
| 2014年03月期 | 連結 | 15,660 | +11.4% | 249 | 225 | ▲251 | ▲1.6% | n/a |
| 2015年03月期 | 連結 | 15,500 | ▲1.0% | 420 | 444 | 172 | 1.1% | n/a |
| 2016年03月期 | 連結 | 13,438 | ▲13.3% | 709 | 632 | 229 | 1.7% | n/a |
| 2017年03月期 | 連結 | 12,122 | ▲9.8% | 1,021 | n/a | 648 | 5.3% | n/a |
| 2018年03月期 | 連結 | 13,285 | +9.6% | 1,035 | n/a | 715 | 5.4% | n/a |
| 2019年03月期 | 連結 | 14,829 | +11.6% | 934 | n/a | 761 | 5.1% | n/a |
| 2020年03月期 | 連結 | 13,389 | ▲9.7% | 646 | n/a | 379 | 2.8% | n/a |
| 2021年03月期 | 連結 | 12,048 | ▲10.0% | 781 | n/a | 560 | 4.6% | n/a |
| 2022年03月期 | 連結 | 16,126 | +33.8% | 1,473 | n/a | 1,099 | 6.8% | n/a |
| 2023年03月期 | 連結 | 18,795 | +16.6% | 1,290 | n/a | 829 | 4.4% | n/a |
| 2024年03月期 | 連結 | 17,497 | ▲6.9% | 741 | n/a | 499 | 2.9% | n/a |
| 2025年03月期 | 連結 | 18,091 | +3.4% | 783 | n/a | 322 | 1.8% | n/a |
| 2026年03月期 | 連結 | 16,688 | ▲7.8% | 738 | n/a | 344 | 2.1% | n/a |
出所:有価証券報告書
出典・参考
16件
- 三井化学 有価証券報告書(2009年3月期・2013年3月期・2014年3月期)
- 三井化学 有価証券報告書(2012年3月期)
- 三井化学「アニュアルレポート2012(2012年3月期)」
- 三井化学「アニュアルレポート2013(2013年3月期)」
- 三井化学 有価証券報告書(2017年3月期)
- 三井化学 有価証券報告書(2025年3月期)「沿革」
- 三井化学「14中期経営計画説明会資料」(2014年5月21日)
- 三井化学「三井化学レポート2016(2016年3月期)」
- 三井化学 経営概況説明会資料(2018年5月30日)
- 三井化学 経営概況説明会資料(2019年5月31日)
- 三井化学 経営概況説明会資料(2020年6月2日)
- 三井化学「当社による株式会社アークの完全子会社化に関する株式交換契約締結について」(2020年5月14日)
- 三井化学「本州化学工業株式会社株券に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2021年5月14日)
- 三井化学「三井化学レポート2021(2021年3月期)」
- 三井化学「ポリオレフィン事業統合を中心としたB&GM事業戦略説明会」資料(2025年9月10日)
- 三井化学「2025年11月 経営概況説明会 質疑応答要旨」(2025年11月26日)