決断
損失の処理を先送りし、そのたびに外から期限を切られてきた。1976年、航空機の売り込みでロッキード事件の舞台となり、経営陣は訴追と退任に追い込まれる。1987年に就任した春名和雄社長は、売上至上・国内商売の弱さ・タテワリ組織という総合商社化の負の側面を自ら名指しした。1992年10月には鳥海巌社長が財テクの後始末として子会社の清算と統合に着手したが、含み損の抜本処理は先送りされ、1998年以降の不良資産問題として戻ってきた。株価が100円台まで沈んだ2002年、勝俣宣夫社長が不良資産を抜本処理して財務を立て直した。2020年3月期には市況急落とコロナ禍のもとでチリ銅と石油ガスの権益を一括減損し、18年ぶり・過去最大の最終赤字を受け入れた。
2026年1月 指名委員会等設置会社へ移行
取締役の人数と社外・社内の内訳2025 2026 2027 うち社外取締役(名) 6 7 10 社内取締役(名) 4 4 5 2025年2月 GC2027で10兆円目標
GC2027で10兆円目標18年ぶりの最終赤字からの回復を経た丸紅が、2025年に出戻りの大本晶之社長を14人抜きで据え、3年で1兆7,000億円(うち1兆2,000億円を農業資材・北米モビリティ・電力など成長分野へ)を投じ、2030年度に時価総額10兆円超を目指す中期経営戦略「GC2027」を掲げた、守りから攻めへの資本配分の転換同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略業績の推移2024 2025 2026 売上高(兆円) 7.3 7.8 8.3 税引前利益率(%) 7.8 8.1 8.0 2020年3月 チリ銅権益の減損
チリ銅権益の減損資源ブーム期に積み上げたチリ銅・石油ガス権益の含み損を、市況急落とコロナ禍のもとで一括減損し、18年ぶり・過去最大の最終赤字を受け入れて非資源シフトと投資規律の立て直しへ進んだ構造改革同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ業績の推移2019 2020 2025 売上高(兆円) 7.4 6.8 7.8 税引前利益率(%) 3.9 -2.4 8.1 2013年 米ガビロンの買収
米ガビロンの買収非資源シフトの目玉として米穀物大手ガビロンを2,712億円で取得したが、業績が事業計画を下回り続けて二度の減損に至り、2022年10月に穀物事業をヴィテラへ譲渡して肥料事業と一部の集荷資産だけを残した買収から出口までの一連の判断同じ経営論点に直面した企業 | M&A・買収ガビロンに対するのれんと減損損失2014 2023 ガビロンに対するのれん(億円) 1,251 403 減損損失(百万円) 0 0 2002年 勝俣宣夫の不良資産処理
勝俣宣夫の不良資産処理不良資産処理の遅れで信用不安に陥り株価100円台まで沈んだ丸紅が、勝俣宣夫社長のもとで抜本処理・グループ整理・鉄鋼統合・融資枠確保で財務を立て直し、資源高を追い風に最高益へ転じた再建同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ業績の推移2001 2002 2007 売上高(兆円) 9.4 9.0 9.6 経常利益率(%) 0.1 − − 1992年10月 子会社見直しと原油ディーリング清算
子会社見直しと原油ディーリング清算バブル期の財テク(特金・ファントラ)の後始末を迫られた丸紅が、鳥海巌社長のもとで「素顔の美しい会社」を掲げ、子会社の清算・統合という初期リストラに着手した経営判断。含み損の抜本処理は先送りされ、1998年以降の不良資産問題へ持ち越された同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ業績の推移1992 1997 売上高(兆円) 18.7 14.0 経常利益率(%) 0.3 0.4 1976年 ロッキード事件への関与
業績の推移1975 1976 1981 売上高(兆円) 5.6 5.8 10.2 経常利益率(%) 0.3 0.3 0.2