決断
作った音源の権利を渡さないという条件を、創業から外していない。制作会社や出版社に権利を渡すと、ヒットが出ても一時の販売益しか手元に残らない。そう考えた同社は、CDを出す際の原盤権を原則100%、低くとも50%は自社で持つ方針を崩さなかった。1992年からはテレビスポットを大量に流し、自社で作った音源にブランドを載せて売り込む費用も自前で賄った。もっとも権利の源は社員でなく所属アーティストにあり、2004年8月に創業メンバーの松浦勝人専務が辞めると歌手の間で移籍を匂わせる動きが続き、8月2日に株価はストップ安をつけた。会社に権利が残っても、それを生む人が会社に留まるとは限らないという構造が、ここで一度だけ露わになった。