LINE の歴史

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創業 2000年
創業者
創業地 東京都渋谷区
創業
2000年9月、韓国の検索最大手NHN Corporationが、東京都渋谷区桜ヶ丘でハンゲームジャパン株式会社を設立した。出資比率は100%で、日本側の共同出資者はいない。同年11月に囲碁・将棋・麻雀を無料で遊ばせる『ハンゲーム』を始め、集めた利用者を広告とアイテム販売で回収した。2003年8月にネイバー株式会社との合併でNHN Japanへ商号を変え、2007年11月には子会社ネイバージャパンを設けて日本語検索へ二度目の挑戦に出る。ただし検索では、ヤフーとグーグルが占める市場では最後まで規模に達しなかった。
決断
メッセンジャーであるLINEに経営資源を集中したことが転換点であった。日本語検索が自力では伸びないと見るや、2010年にライブドアを63億円で買収し、国内における事業基盤を確保した。東日本大震災の直後には開発中だった写真共有アプリを捨て、検索の開発部隊をメッセンジャーへ集中することで、2か月弱で書き上げたアプリをLINEとして2011年6月に公開した。2013年4月には社名をLINEへ改め、12年続けた祖業のゲーム事業を会社分割で手放すことで、LINEサービスに集中投資した。2016年には親会社の持分を8割強残したまま東証とニューヨークへ同時上場した。いずれも企業成長はLINEの利用拡大に支えられたが、一方で単一事業に依存する事業構造となった。
現況
LINEは事業法人として残存するが、ヤフーとの経営統合で独立経営に終止符を打っている。ソフトバンク系列のPayPayとの決済アプリをめぐる競争で、販促費を捻出できずに疲弊したことを受け、共倒れを防ぐ観点から2019年11月にZホールディングスとの経営統合を発表。2020年12月29日に東証とニューヨークの上場を廃止した。翌2021年2月28日、全事業を吸収分割でLINE分割準備株式会社へ移し、同じ日に商号をAホールディングス株式会社へ改めた。ソフトバンクとNAVERが50%ずつ出資する持株会社となり、統合完了時にZホールディングス株式の65.3%を握った。
競合
優位に立った市場と劣位に沈んだ市場が明確に分かれる。日本語検索には二度挑んだが、ヤフーとグーグルの規模に達せず、2013年12月に国内サービスを終えた。メッセンジャーでは逆に先行し、2019年末の国内月間アクティブユーザーは8,300万人に達した。しかし決済では2018年12月、ソフトバンクとヤフーが出資するPayPayが大型還元を実施し、2019年5月に300億円を配って応じた結果、同年12月期の戦略事業は665億円の営業損失を出した。楽天メルペイも加わったポイント還元の消耗戦で、メッセンジャーという単一事業では、数百億円にのぼる販促費を捻出し続けることができなかった。
LINE:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2013年12月期2019年12月期
LINEにおける経営の転換点(その1) Q なぜ2011年に、ゲームと検索の会社がメッセンジャーへ全社を移したのか
A LINEは、韓国NHN(現NAVER)が2000年に全額出資で設立した日本子会社である。無料ゲームポータル『ハンゲーム』で10年稼いだが、2009年の日本語検索は利用者134万人で伸びず、2013年に撤退した。検索の見込みを断ったうえで、2011年の震災後に写真共有アプリを中止し、6月23日にメッセンジャー『LINE』を出した。1,000万ダウンロードまで6か月で、Facebookの約28か月を下回った。2013年4月に社名をLINE株式会社へ改め、12年続けたゲーム事業を手放した
LINEにおける経営の転換点(その2) Q なぜ2016年に、親会社NAVERが8割を持ったまま日米同時上場を選んだのか
A 2016年7月14日にニューヨーク証券取引所、翌15日に東京証券取引所市場第一部へ上場した。会社はその狙いを、アジア市場での優位性を確固たるものにし、グローバル展開に一層積極的に取り組むためと説明している。上場直前の月間アクティブユーザー2億1,800万人のうち1億5,200万人を日本・台湾・タイ・インドネシアが占めており、アジアで戦う資金と信用を日米の市場から同時に集める設計であった。それでもNAVERの持株比率は100%から2016年末の80.35%へ下がっただけで、支配権は韓国側に残っている。上場後最初の通期となる2016年12月期は売上収益1,407億円・営業利益198億円で黒字に転じた
LINEにおける経営の転換点(その3) Q なぜ2019年に、自力での競争をやめて経営統合を選んだのか
A 決済の消耗戦に、単独では出口がなかった。PayPayの100億円還元に、2019年5月は300億円で応じた。2019年12月期は売上収益2,275億円に対し営業損失390億円、戦略事業の損失は665億円に達した。ヤフー側も毎日開かれるアプリを欠いており、互いに穴を埋め合う相手だった。同年12月に最終契約を結び、2020年12月に上場を廃止した。ただし法人は消えていない。2021年2月28日に商号をAホールディングス株式会社へ改め、ソフトバンクとNAVERが折半出資する統合持株会社となった

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LINEの沿革2000〜2021年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
2000〜2009年韓国NHNの全額出資で始まったゲームポータルと、二度目の日本語検索NHNの日本法人としてハンゲームジャパンを設立
インターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」のサービスを開始
NHN Japanに商号変更
本社を移転
日本語検索を担うネイバージャパンを設立
ネイバージャパンが検索サービス「NAVER」のオープンベータ版を公開
2010〜2012年ライブドアの買収と、東日本大震災を挟んだメッセンジャーへの全面転換ライブドアの63億円での買収と、検索サービス「NAVER」への取り込み

2010年4月12日、韓国NHNの日本法人であるNHN Japan株式会社は、株式会社LDHとの間でライブドア株式の譲渡契約を締結した。取得したのはLDHが保有するライブドア株式全部にあたる10万株で、取得金額は63億円。子会社ネイバージャパンが運営する検索サービス『NAVER』を強化することを目的に掲げ、月間約23億ページビューのポータルサイト『livedoor』と、事件後も残った技術者を丸ごと取り込んだ。

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★★★
メッセンジャーアプリ「LINE」の投入と、検索・ゲームからの主力転換

2011年6月23日、韓国NHN(現NAVER)の日本法人であるNHN Japan傘下のネイバージャパンが、モバイルメッセンジャー『LINE』を公開した。本格開発の開始は4月末で、開発期間は2か月弱であった。

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★★★
3社の経営統合を完了★★
2013〜2016年主力事業の入れ替えと、日本企業で初の東京・ニューヨーク同時上場LINEに商号変更
ハンゲーム事業を新設のNHN Japanへ承継★★
検索サービス「NAVER」の日本国内での提供終了を発表
モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を公開★★
出澤剛氏が代表取締役社長CEOに就任
韓国NAVER傘下のままでの東京証券取引所第一部・ニューヨーク証券取引所への同時上場

2016年7月14日(現地時間)にニューヨーク証券取引所へ、翌15日に東京証券取引所市場第一部へ、LINEが同時に上場した経営判断。日本企業が東証とニューヨークに同時上場した初の例で、公開価格は3,300円、報道ベースの調達額は1,320億円と、2016年最大の新規株式公開となった。

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★★★
2017〜2021年広告への傾斜、決済の消耗戦、Zホールディングスとの統合ZHDとの経営統合に関する最終契約を締結★★
AHDに商号変更
ヤフーのZホールディングス改称とLINEとの経営統合

2019年、ヤフー株式会社が商号をZホールディングスへ改め、コミュニケーションアプリで国内最大級の利用者を抱えるLINEとの経営統合を発表した経営判断。傘下のPayPayとLINEペイが大規模な還元を競い合い、両社ともに巨額の赤字を出していた消耗戦を止め、決済・広告・電子商取引を一体で再設計するための、競合同士による防衛的な再編であった。

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★★★
出典・参考
  • NHN Japan プレスリリース(2008年2月26日)
  • LINE プレスリリース(2014年12月16日)
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【主要な経営指標等の推移】
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
  • LINE ニュースリリース 2016年6月10日「東京証券取引所への新規上場承認及びニューヨーク証券取引所への新規上場に関するお知らせ」
  • LINE ニュースリリース 2016年7月15日「東京証券取引所市場第一部上場およびニューヨーク証券取引所上場のお知らせ」
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
  • LINE株式会社 2019年12月期 決算短信(2020年1月29日)
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
  • ソフトバンク プレスリリース(2020年9月16日)
  • ソフトバンク ニュースリリース 2021年2月24日「Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合に伴う戦略的持株会社の商号の変更および体制に関するお知らせ」
  • INTERNET Watch(2007年11月30日)
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
  • INTERNET Watch(2010年4月12日)
  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
  • ネイバージャパン(2011年12月27日)「無料通話・無料メールアプリ「LINE」、サービス公開からわずか6ヶ月で1,000万ダウンロード達成」
  • ネイバージャパン(2011年9月1日)「グループメッセージアプリ「LINE」、中東地域で利用者が急増」
  • ITmedia NEWS(2011年11月7日)
  • サイボウズ式(2012年11月7日)「どのようにしてLINEは生まれたのか――世界規模で広がる日本発アプリを生み出したチーム」
  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
  • ITmedia NEWS(2013年11月22日)
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
  • LINE 2016年12月期 通期決算発表(連結・IFRS)
  • ITmedia NEWS(2019年5月20日)
  • ITmedia ねとらぼ(2024年5月20日)

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