LINE の歴史

創業

2000年

創業者

創業地

東京都渋谷区

直近売上高(2019/12)

2,275億円

長期業績と転換点(2013/12〜2020/12)
売上高(億円純利益率(%)
Q なぜ2011年に、ゲームと検索の会社がメッセンジャーへ全社を移したのか
A LINEは、韓国NHN(現NAVER)が2000年に全額出資で設立した日本子会社である。無料ゲームポータル「ハンゲーム」で10年稼いだが、2009年の日本語検索は利用者134万人で伸びず、2013年に撤退した。検索の見込みを断ったうえで、2011年の震災後に写真共有アプリを中止し、6月23日にメッセンジャー「LINE」を出した。1,000万ダウンロードまで6か月で、Facebookの約28か月を下回った。2013年4月に社名をLINE株式会社へ改め、12年続けたゲーム事業を手放した
Q なぜ2016年に、親会社NAVERが8割を持ったまま日米同時上場を選んだのか
A 2016年7月14日にニューヨーク証券取引所、翌15日に東京証券取引所市場第一部へ上場した。日本企業による日米同時上場の最初の例で、公開価格3,300円に対し東証の初値は4,900円、初値による時価総額は1兆円を超えた。それでもNAVERの持株比率は100%から80.35%へ下がっただけで、支配権は韓国側に残っている。上場直前の月間アクティブユーザー2億1,800万人のうち1億5,200万人を日本・台湾・タイ・インドネシアが占めており、アジアで戦う資金と信用を日米の市場から同時に集める設計を採った
Q なぜ2019年に、自力での競争をやめて経営統合を選んだのか
A 決済の消耗戦に、単独では出口がなかった。PayPayの100億円還元に、2019年5月は300億円で応じた。2019年12月期は売上収益2,275億円に対し営業損失390億円、戦略事業の損失は665億円に達した。ヤフー側も毎日開かれるアプリを欠いており、互いに穴を埋め合う相手だった。同年12月に最終契約を結び、2020年12月に上場を廃止した。ただし法人は消えていない。2021年2月28日に商号をAホールディングス株式会社へ改め、ソフトバンクとNAVERが折半出資する統合持株会社となった

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2000年〜 韓国NHNの全額出資で始まったゲームポータルと、二度目の日本語検索

  1. 2000年 NHNの日本法人としてハンゲームジャパンを設立
  2. 2000年 インターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」のサービスを開始
  3. 2003年 NHN Japanに商号変更
  4. 2007年 本社を移転
  5. 2007年 日本語検索を担うネイバージャパンを設立
  6. 2009年 ネイバージャパンが検索サービス「NAVER」のオープンベータ版を公開

ハンゲームジャパンとして置かれた日本法人

2000年9月4日、韓国のNHN Corporationが東京都渋谷区桜ヶ丘に資本金3,500万円でハンゲームジャパン株式会社を設立[1]した。出資比率は100%[2]で、日本側の共同出資者はいなかった。立ち上げを担ったのは韓国本社の共同創業者の一人と幼なじみだった千良鉉氏[3]で、日本法人は本社の直轄ではなく日本独自のビジネスモデルで伸びた[4]。同年11月にインターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」を始め[5]、囲碁・将棋・麻雀を無料で遊ばせ、集まった利用者を広告とゲーム内のアイテム販売で回収する設計[6]を採った。累計登録会員数は2008年1月末で2,493万ID[7]に達した。

  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
    • [1]2000年9月4日 ハンゲームジャパン株式会社を設立
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
    • [2]設立者は韓国のNHN Corporation、出資比率100%
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
    • [3]ハンゲームジャパンを立ち上げたのは韓国本社の共同創業者・金範洙氏の幼なじみの千良鉉氏
    • [4]日本法人は日本独自のビジネスモデルで成長したと森川亮社長が説明
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [5]2000年11月 インターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」の提供開始
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
    • [6]ハンゲームは無料の卓上遊戯を入り口に広告とアイテム販売で収益を得る設計
  • NHN Japan プレスリリース(2008年2月26日)
    • [7]2008年1月末の累計登録会員数 2,493万ID

2003年8月、グループ会社のネイバー株式会社との合併に伴い[8]、商号をハンゲームジャパン株式会社からNHN Japan株式会社へ改めた[9]。ゲームで稼ぐ構造は変わらず、累計登録ID数は2010年4月時点で3,300万件を超えている[10]。ハンゲームはパソコン向けオンラインゲームの国内売上高で首位[11]に立っていた。社長には、筑波大学を出て日本テレビ放送網とソニーを経て入社した森川亮氏が2007年に就いた[12]。同年9月には本社を東京都品川区大崎へ移している[13]。親会社の韓国NHNは1999年の設立で、検索サービス「NAVER」は韓国でグーグルより高いシェアを占め、韓国のネット利用者の半数が毎日使う存在[14]だった。

  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
    • [8]商号変更はNHN Corporationのグループ会社ネイバー株式会社との合併に伴うもの
    • [13]2007年9月 本社を東京都品川区大崎へ移転
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [9]2003年8月 ハンゲームジャパン株式会社からNHN Japan株式会社へ商号変更
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [10]2010年4月時点の累計登録ID数 3,300万件超
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 ビジネスモデル解剖 無料通話・メールで稼ぐ仕組み」
    • [11]ハンゲームはパソコン上のオンラインゲームで国内売上高首位
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
    • [12]森川亮氏は筑波大学卒業後、日本テレビ放送網・ソニーを経て入社し2007年から社長
    • [14]韓国NHNは1999年設立で「NAVER」は韓国でグーグルより高いシェアを持ち、韓国のネットユーザーの半数が毎日利用
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
    • [1]2000年9月4日 ハンゲームジャパン株式会社を設立
    • [8]商号変更はNHN Corporationのグループ会社ネイバー株式会社との合併に伴うもの
    • [13]2007年9月 本社を東京都品川区大崎へ移転
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
    • [2]設立者は韓国のNHN Corporation、出資比率100%
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
    • [3]ハンゲームジャパンを立ち上げたのは韓国本社の共同創業者・金範洙氏の幼なじみの千良鉉氏
    • [4]日本法人は日本独自のビジネスモデルで成長したと森川亮社長が説明
    • [12]森川亮氏は筑波大学卒業後、日本テレビ放送網・ソニーを経て入社し2007年から社長
    • [14]韓国NHNは1999年設立で「NAVER」は韓国でグーグルより高いシェアを持ち、韓国のネットユーザーの半数が毎日利用
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [5]2000年11月 インターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」の提供開始
    • [9]2003年8月 ハンゲームジャパン株式会社からNHN Japan株式会社へ商号変更
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
    • [6]ハンゲームは無料の卓上遊戯を入り口に広告とアイテム販売で収益を得る設計
  • NHN Japan プレスリリース(2008年2月26日)
    • [7]2008年1月末の累計登録会員数 2,493万ID
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [10]2010年4月時点の累計登録ID数 3,300万件超
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 ビジネスモデル解剖 無料通話・メールで稼ぐ仕組み」
    • [11]ハンゲームはパソコン上のオンラインゲームで国内売上高首位

日本語検索への二度目の挑戦と伸び悩み

2007年11月30日、NHN Japanは検索サービス「NAVER」を扱う子会社としてネイバージャパン株式会社を資本金5,000万円で設立[15]した。日本語検索は二度目の挑戦にあたり、2005年1月に一度サービスを終えている[16]。検索を託されたのは韓国から送り込まれた技術者で、慎ジュンホ氏は2005年6月に韓国の検索サイト1nooNを創業メンバーとして立ち上げ、2006年6月にNHNが同社を約350億ウォンで買収したのに伴い入社[17]した。慎氏は2008年6月に来日し、ネイバージャパンの検索事業の責任者[18]となった。

  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [15]2007年11月30日 検索サービス「NAVER」を扱うネイバージャパン株式会社を設立
  • INTERNET Watch(2007年11月30日)「検索サービス『NAVER』が日本市場に再挑戦、『ネイバージャパン』設立」
    • [16]NHN Japanは2005年1月に日本での検索サービスを終了し2007年に再参入
  • 日経ビジネス(2016年6月10日)「LINE上場、知られざるナンバー2」
    • [17]慎ジュンホ氏は2005年6月に1nooNを創業メンバーとして立ち上げ、2006年6月のNHNによる約350億ウォンでの買収に伴い入社
    • [18]慎ジュンホ氏は2008年6月に来日しネイバージャパンの検索事業を率いた

2009年7月1日に検索サービス「NAVER」のオープンベータ版を公開[19]したものの、利用者は伸びなかった。開始から半年の2009年12月時点で134万人[20]にとどまり、グーグルとヤフーが押さえる日本の検索市場との差は詰まらなかった[21]。2011年3月末になっても月間約2.9億ページビュー・約1,500万ユーザーの規模[22]だった。この時期のネイバージャパンは完成間際だった「知識iN」の開発を中止した直後で、2008年10月に入った舛田淳氏は「全社員がうなだれていたんです」と当時の社内を語っている[23]

  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
    • [19]2009年7月1日 検索サービス「NAVER」の提供開始
    • [22]2011年3月末のNAVERは月間約2.9億PV・約1,500万ユーザー
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [20]開始6か月時点のNAVER利用者 134万人
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [21]日本語検索はヤフーとグーグルの寡占で、NAVERは韓国ほどのシェアを取れなかった
  • 日経ビジネス(2016年6月17日)「LINE開発の引き金となった『暗黒時代』」
    • [23]舛田淳氏は入社当時のネイバージャパンを「知識iN」中止直後で全社員がうなだれていたと語った
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [15]2007年11月30日 検索サービス「NAVER」を扱うネイバージャパン株式会社を設立
  • INTERNET Watch(2007年11月30日)「検索サービス『NAVER』が日本市場に再挑戦、『ネイバージャパン』設立」
    • [16]NHN Japanは2005年1月に日本での検索サービスを終了し2007年に再参入
  • 日経ビジネス(2016年6月10日)「LINE上場、知られざるナンバー2」
    • [17]慎ジュンホ氏は2005年6月に1nooNを創業メンバーとして立ち上げ、2006年6月のNHNによる約350億ウォンでの買収に伴い入社
    • [18]慎ジュンホ氏は2008年6月に来日しネイバージャパンの検索事業を率いた
  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
    • [19]2009年7月1日 検索サービス「NAVER」の提供開始
    • [22]2011年3月末のNAVERは月間約2.9億PV・約1,500万ユーザー
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [20]開始6か月時点のNAVER利用者 134万人
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [21]日本語検索はヤフーとグーグルの寡占で、NAVERは韓国ほどのシェアを取れなかった
  • 日経ビジネス(2016年6月17日)「LINE開発の引き金となった『暗黒時代』」
    • [23]舛田淳氏は入社当時のネイバージャパンを「知識iN」中止直後で全社員がうなだれていたと語った

2010年〜 ライブドアの買収と、東日本大震災を挟んだメッセンジャーへの全面転換

63億円で買ったライブドアの技術と人

2010年4月12日、NHN Japanは株式会社LDHとの間で、株式会社ライブドアの全株式10万株を約63億円で取得[24]する株式譲渡契約を締結した。掲げた目的は、子会社ネイバージャパンが運営する検索サービス「NAVER」事業の強化・推進[26]にあった。買ったのはポータルサイトlivedoorの月間約23億ページビューと約3,000万人の利用者[27]である。森川亮社長は、ユーザー参加型のコンテンツが多いライブドアとの連携でNAVERのロボット型検索やナレッジプラットフォームの品質を高めたい[28]と述べた。株式譲渡は同年5月10日に実行され、6月に完全子会社[29]となった。 [25]

  • 日経クロステック(2010年4月13日)「NHN Japanがライブドアを子会社化」
    • [24]取得したのはLDH保有のライブドア株式全部10万株、取得金額 約63億円
    • [28]森川亮社長はライブドアとの連携でNAVERのロボット型検索やナレッジプラットフォームの品質を高めたいと発言
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [25]2010年4月12日 NHN JapanがLDHとライブドア株式の譲渡契約を締結
    • [26]買収の目的は子会社ネイバージャパンが運営する検索サービス「NAVER」事業の強化・推進
    • [27]ポータル「livedoor」は月間約23億ページビュー・ユニークユーザー約3,000万人
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [29]株式譲渡の実行は2010年5月10日、6月に完全子会社化

買収先は、2006年1月の事件で経営陣が刑事責任を問われたあとのライブドアである。NHN Japanは、事件以降の厳しい環境下でも「技術のライブドア」と呼ばれる業界トップレベルの技術力が残っていたとして、経営面の独立性と現サービスの継続性を保ち、社名・ブランド名および役員・従業員の雇用を維持する方針[31]を示した。森川亮社長は会見で、社名・ブランド・サービス・組織の継続、現常勤取締役の留任、従業員の雇用継続を含む5項目を基本方針に掲げ[32]、ハンゲームとNAVERにライブドアを加えて日本最良のインターネット企業を目指す[33]と述べた。 [30]

  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [30]NHN Japanは2006年1月の「ライブドア事件」以降も「技術のライブドア」と呼ばれる技術力が残っていたと評価
    • [31]NHN Japanはライブドアの経営の独立性・サービスの継続性と社名・ブランド名・雇用の維持を明言
  • INTERNET Watch(2010年4月12日)「LDH、ライブドアの全株式をNHN Japanに譲渡」
    • [32]森川亮社長は会見で社名・ブランド・サービス・組織の継続、現常勤取締役の留任、雇用継続を含む5項目を基本方針として掲げた
    • [33]森川亮社長はハンゲーム・NAVERにライブドアを加えて日本最良のインターネット企業を目指すと述べた

NHN Japanが買ったのは、2007年4月に設立された資本金1億円の株式会社ライブドアで、2009年10月現在の従業員は360名[34]だった。社長を務めた出澤剛氏は、2002年にオン・ザ・エッヂへ入社し、2007年にライブドア社長へ就いて経営再建にあたった[35]人物である。オン・ザ・エッヂは堀江貴文氏が社長を務めたインターネットシステム開発会社で、1999年末には東証マザーズへの上場を控えていた[36]。出澤氏は会見で、前株主のLDHが新規の大規模投資に消極的だったと述べ、新株主の支援によって新規投資やM&Aを積極化したい[37]と語り、NHN Japanとは企業文化や組織の親和性が非常に高いと応じた[38]

  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [34]株式会社ライブドアは2007年4月設立・資本金1億円・従業員360名(2009年10月現在)
    • [38]出澤剛社長はNHN Japanとの企業文化・組織の親和性が非常に高いと述べた
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 Interview ツートップが語る LINEの未来 LINE CWO 慎ジュンホ/LINE CEO 出澤剛」
    • [35]出澤剛氏は2002年にオン・ザ・エッヂ入社、2007年にライブドア社長へ就任し経営再建に従事
  • 週刊東洋経済 1999年12月11日号「ニュービジネス創造 サイバーエージェント 営業代行で開眼 ネット広告で急成長」
    • [36]オン・ザ・エッヂはインターネットシステム開発会社で社長は堀江貴文氏、1999年12月時点でマザーズ上場予定
  • 日経クロステック(2010年4月13日)「NHN Japanがライブドアを子会社化」
    • [37]出澤剛社長は前株主LDHが新規の大規模投資に消極的だったとし、新株主の支援で新規投資・M&Aを積極化したいと発言
  • 日経クロステック(2010年4月13日)「NHN Japanがライブドアを子会社化」
    • [24]取得したのはLDH保有のライブドア株式全部10万株、取得金額 約63億円
    • [28]森川亮社長はライブドアとの連携でNAVERのロボット型検索やナレッジプラットフォームの品質を高めたいと発言
    • [37]出澤剛社長は前株主LDHが新規の大規模投資に消極的だったとし、新株主の支援で新規投資・M&Aを積極化したいと発言
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
    • [25]2010年4月12日 NHN JapanがLDHとライブドア株式の譲渡契約を締結
    • [26]買収の目的は子会社ネイバージャパンが運営する検索サービス「NAVER」事業の強化・推進
    • [27]ポータル「livedoor」は月間約23億ページビュー・ユニークユーザー約3,000万人
    • [30]NHN Japanは2006年1月の「ライブドア事件」以降も「技術のライブドア」と呼ばれる技術力が残っていたと評価
    • [31]NHN Japanはライブドアの経営の独立性・サービスの継続性と社名・ブランド名・雇用の維持を明言
    • [34]株式会社ライブドアは2007年4月設立・資本金1億円・従業員360名(2009年10月現在)
    • [38]出澤剛社長はNHN Japanとの企業文化・組織の親和性が非常に高いと述べた
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [29]株式譲渡の実行は2010年5月10日、6月に完全子会社化
  • INTERNET Watch(2010年4月12日)「LDH、ライブドアの全株式をNHN Japanに譲渡」
    • [32]森川亮社長は会見で社名・ブランド・サービス・組織の継続、現常勤取締役の留任、雇用継続を含む5項目を基本方針として掲げた
    • [33]森川亮社長はハンゲーム・NAVERにライブドアを加えて日本最良のインターネット企業を目指すと述べた
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 Interview ツートップが語る LINEの未来 LINE CWO 慎ジュンホ/LINE CEO 出澤剛」
    • [35]出澤剛氏は2002年にオン・ザ・エッヂ入社、2007年にライブドア社長へ就任し経営再建に従事
  • 週刊東洋経済 1999年12月11日号「ニュービジネス創造 サイバーエージェント 営業代行で開眼 ネット広告で急成長」
    • [36]オン・ザ・エッヂはインターネットシステム開発会社で社長は堀江貴文氏、1999年12月時点でマザーズ上場予定

震災の直後に作り替えたメッセンジャー

新規事業の検討は2010年末に始まり、当初は写真共有アプリを先に出す計画[39]だった。2011年4月末に本格的な開発へ入り[40]、6月23日にモバイルメッセンジャー「LINE」の提供を開始[41]している。本格開発の開始から公開までは2か月弱[42]だった。開発チームにいた稲垣あゆみ氏は「地震でメッセージングのアプリが日本で求められていると判断し、メッセージングアプリの開発を4月末から本格始動しました」と述べた[43]。提供主体はNHN Japanではなく子会社のネイバージャパンで[44]、この時点の「LINE」は会社の名ではなくサービスの名前だった。

  • サイボウズ式(2012年11月7日)「どのようにしてLINEは生まれたのか――世界規模で広がる日本発アプリを生み出したチーム」
    • [39]稲垣あゆみ氏はプロジェクト開始は2010年末で当初は写真共有アプリを先に出す予定だったと説明
    • [40]稲垣あゆみ氏は震災を受けメッセージングアプリの開発を4月末から本格始動したと述べた
    • [43]稲垣あゆみ氏の発言「地震でメッセージングのアプリが日本で求められていると判断し、メッセージングアプリの開発を4月末から本格始動しました」
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [41]2011年6月23日 モバイルメッセンジャー「LINE」の提供開始
  • 日経ビジネス(2016年6月21日)「LINE開発前夜、振り切った「決断」」
    • [42]本格開発を決めてから公開までは2か月弱
  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
    • [44]「LINE」の提供主体はNHN Japanの子会社ネイバージャパン株式会社

2011年6月27日のローンチ時のリリースに、震災への言及はない[45]。そこに置かれたのは市場認識と設計の説明で、不特定多数との気軽な情報交換には便利な一方、実世界で面識のない相手やビジネス上の知り合いも混じるSNSは身近な友人や家族とのやり取りに必ずしも向かない[46]とし、スマートフォンのアドレス帳と電話番号を登録の鍵に使う仕組み[47]を掲げていた。震災を動機とする説明は当事者の回顧と後年の公式発表で繰り返され、2024年にはLINEヤフーが、2011年3月11日の震災で家族や友人の安否確認ができなかった経験から、電話回線がダウンしてもつながる手段を作ったと説明している[48]

  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
    • [45]2011年6月27日のローンチ時リリースに震災への言及はなく、公開型SNSとの対比で説明されていた
    • [46]ローンチ時リリースはSNSが実世界で面識のない相手との交流に便利な反面、身近な友人・家族向けには利便性が高いとは言えないと説明
    • [47]ローンチ時リリースはスマートフォンのアドレス帳と電話番号を登録キーとする設計を説明
  • ITmedia ねとらぼ(2024年5月20日)「LINE誕生のきっかけは「東日本大震災」だった――運営が語る"開発の背景"とは 緊急時の活用法も紹介」
    • [48]LINEヤフーは2024年、東日本大震災で安否確認ができなかった経験から電話回線がダウンしてもつながる手段としてLINEを開発したと説明

メッセンジャーへの転換は、当時の社内で最大の投資対象だった日本語検索から人と時間を引き揚げることを伴った。慎ジュンホ氏は「今しかない」「絶対にこのトレンドは来る。フルコミットしよう」「もしダメだったら、責任をとろう」と語り、自らの検索部隊の開発者をメッセンジャーの開発へ振り向けた。LINEは韓国本社の指示ではなく、ネイバージャパンが独自に企画・開発した製品[50]である。社名の候補には「グリーントーク」や「ネイバートーク」もあり、「LINE」が挙がったときにほぼ全員のスタッフが賛同した[51]と舛田淳氏は述べている。 [49]

  • 日経ビジネス(2016年6月21日)「LINE開発前夜、振り切った「決断」」
    • [49]慎ジュンホ氏は「今しかない」「フルコミットしよう」「もしダメだったら、責任をとろう」と語り検索からメッセンジャーへ資源を振り向けた
  • 日経ビジネス(2016年6月10日)「LINE上場、知られざるナンバー2」
    • [50]LINEは本社命令ではなくネイバージャパンが独自に企画・開発した製品
  • 日本経済新聞(2013年3月25日)「ユーザー1億人突破の「LINE」責任者 舛田淳氏」
    • [51]舛田淳氏は社名候補のなかから「LINE」が挙がったときほぼ全員のスタッフが賛同したと述べた
  • サイボウズ式(2012年11月7日)「どのようにしてLINEは生まれたのか――世界規模で広がる日本発アプリを生み出したチーム」
    • [39]稲垣あゆみ氏はプロジェクト開始は2010年末で当初は写真共有アプリを先に出す予定だったと説明
    • [40]稲垣あゆみ氏は震災を受けメッセージングアプリの開発を4月末から本格始動したと述べた
    • [43]稲垣あゆみ氏の発言「地震でメッセージングのアプリが日本で求められていると判断し、メッセージングアプリの開発を4月末から本格始動しました」
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [41]2011年6月23日 モバイルメッセンジャー「LINE」の提供開始
  • 日経ビジネス(2016年6月21日)「LINE開発前夜、振り切った「決断」」
    • [42]本格開発を決めてから公開までは2か月弱
    • [49]慎ジュンホ氏は「今しかない」「フルコミットしよう」「もしダメだったら、責任をとろう」と語り検索からメッセンジャーへ資源を振り向けた
  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
    • [44]「LINE」の提供主体はNHN Japanの子会社ネイバージャパン株式会社
    • [45]2011年6月27日のローンチ時リリースに震災への言及はなく、公開型SNSとの対比で説明されていた
    • [46]ローンチ時リリースはSNSが実世界で面識のない相手との交流に便利な反面、身近な友人・家族向けには利便性が高いとは言えないと説明
    • [47]ローンチ時リリースはスマートフォンのアドレス帳と電話番号を登録キーとする設計を説明
  • ITmedia ねとらぼ(2024年5月20日)「LINE誕生のきっかけは「東日本大震災」だった――運営が語る"開発の背景"とは 緊急時の活用法も紹介」
    • [48]LINEヤフーは2024年、東日本大震災で安否確認ができなかった経験から電話回線がダウンしてもつながる手段としてLINEを開発したと説明
  • 日経ビジネス(2016年6月10日)「LINE上場、知られざるナンバー2」
    • [50]LINEは本社命令ではなくネイバージャパンが独自に企画・開発した製品
  • 日本経済新聞(2013年3月25日)「ユーザー1億人突破の「LINE」責任者 舛田淳氏」
    • [51]舛田淳氏は社名候補のなかから「LINE」が挙がったときほぼ全員のスタッフが賛同したと述べた

1,000万ダウンロードと3社の一本化

累計ダウンロード数は2011年11月8日に500万件、同年12月25日時点で1,000万件へ達した[52]。1,000万人へ届くまでにFacebookは約28か月、Twitterは約26か月、mixiは約39か月を要しており、LINEはそこを約6か月で通過している[53]。海外でも早くから使われ、公開2か月で50万ダウンロードを超え、2011年8月下旬にはクウェートで1日約2万ダウンロードを記録[54]した。2011年10月4日には無料音声通話機能を加え、同じ月からスタンプの提供[55]も始めている。利用者の男女比はほぼ半々で、30歳未満が半分以上[56]を占めた。

  • ネイバージャパン(2011年12月27日)「無料通話・無料メールアプリ「LINE」、サービス公開からわずか6ヶ月で1,000万ダウンロード達成」
    • [52]累計ダウンロードは2011年11月8日に500万件、12月25日に1,000万件で到達まで約6か月
    • [53]1,000万人到達までFacebook約28か月・Twitter約26か月・mixi約39か月
  • ネイバージャパン(2011年9月1日)「グループメッセージアプリ「LINE」、中東地域で利用者が急増」
    • [54]2011年6月23日の公開から2か月で50万ダウンロードを突破、クウェートで1日約2万ダウンロード
  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
    • [55]2011年10月 無料音声通話機能とスタンプ機能を追加
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 日本発のソーシャルメディア LINE大爆発!」
    • [56]LINE利用者の男女比は男性51%・女性49%で半数以上が10〜20代

2011年11月7日、NHN Japan・ネイバージャパン・ライブドアの3社は経営統合を発表[57]した。存続会社はNHN Japanで、森川亮氏が社長を続け、ウェブサービス本部の代表には出澤剛氏が就いた[58]。手続きは単一の合併ではなく、2011年12月にネイバージャパンを吸収合併し、2012年1月に株式会社ライブドアのメディア事業を吸収分割で承継[59]する2段階を採った。ライブドアの法人は残り、株式会社データホテルへ商号を改めている[60]。2012年5月には韓国本社からの増資を受け、同年10月に本社を大崎から渋谷ヒカリエへ移した[61]

  • ITmedia NEWS(2011年11月7日)「NHN Japan、ネイバージャパン、ライブドアが経営統合」
    • [57]2011年11月7日 NHN Japan・ネイバージャパン・ライブドアの3社が経営統合を発表
    • [58]経営統合後も社長は森川亮氏が継続し、ウェブサービス本部代表に出澤剛氏が就任
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [59]2011年12月 ネイバージャパンを吸収合併、2012年1月 ライブドアのメディア事業を吸収分割で承継
    • [60]株式会社ライブドアは株式会社データホテルへ商号変更
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
    • [61]2012年5月に韓国本社からの増資、同年10月に大崎から渋谷ヒカリエへ本社移転

2012年5月に企業向けの「LINE公式アカウント」、[62]7月に「LINE Channel」を軸とするプラットフォーム戦略、11月にゲームプラットフォーム「LINE GAME」を始めた[63]。同月に出した「LINE POP」は公開12日で世界累計1,000万ダウンロードを超えている[64]。ゲームの収益化では、射幸心をあおる電子くじを使わない方針を採り、外部のコンテンツ提供会社との間に不満も生んだ[65]。舛田淳氏は当時、収益を考えるよりも利用者数を伸ばすための投資段階にあるととらえていた[66]。2012年12月12日現在で世界の登録者は8,500万人、うち国内は3,700万人を突破[67]した。

  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [62]2012年5月に「LINE公式アカウント」、同年11月に「LINE GAME」を開始
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 ビジネスモデル解剖 無料通話・メールで稼ぐ仕組み」
    • [63]2012年7月にLINEをコミュニケーションツールからプラットフォームにする戦略を発表し「LINE Channel」を設けた
    • [64]2012年11月公開の「LINE POP」はリリース後12日で世界累計1,000万ダウンロードを突破
    • [65]NHN Japanは射幸心をあおる電子くじ(ガチャ)を導入しない方針を採り、一部のゲーム会社の理解を得られなかった
    • [66]舛田淳氏は収益を考えるよりユーザー数を伸ばすための投資フェーズととらえていると述べた
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 日本発のソーシャルメディア LINE大爆発!」
    • [67]2012年12月12日現在で世界の登録者8,500万人、うち国内3,700万人
  • ネイバージャパン(2011年12月27日)「無料通話・無料メールアプリ「LINE」、サービス公開からわずか6ヶ月で1,000万ダウンロード達成」
    • [52]累計ダウンロードは2011年11月8日に500万件、12月25日に1,000万件で到達まで約6か月
    • [53]1,000万人到達までFacebook約28か月・Twitter約26か月・mixi約39か月
  • ネイバージャパン(2011年9月1日)「グループメッセージアプリ「LINE」、中東地域で利用者が急増」
    • [54]2011年6月23日の公開から2か月で50万ダウンロードを突破、クウェートで1日約2万ダウンロード
  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
    • [55]2011年10月 無料音声通話機能とスタンプ機能を追加
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 日本発のソーシャルメディア LINE大爆発!」
    • [56]LINE利用者の男女比は男性51%・女性49%で半数以上が10〜20代
    • [67]2012年12月12日現在で世界の登録者8,500万人、うち国内3,700万人
  • ITmedia NEWS(2011年11月7日)「NHN Japan、ネイバージャパン、ライブドアが経営統合」
    • [57]2011年11月7日 NHN Japan・ネイバージャパン・ライブドアの3社が経営統合を発表
    • [58]経営統合後も社長は森川亮氏が継続し、ウェブサービス本部代表に出澤剛氏が就任
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [59]2011年12月 ネイバージャパンを吸収合併、2012年1月 ライブドアのメディア事業を吸収分割で承継
    • [60]株式会社ライブドアは株式会社データホテルへ商号変更
    • [62]2012年5月に「LINE公式アカウント」、同年11月に「LINE GAME」を開始
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
    • [61]2012年5月に韓国本社からの増資、同年10月に大崎から渋谷ヒカリエへ本社移転
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 ビジネスモデル解剖 無料通話・メールで稼ぐ仕組み」
    • [63]2012年7月にLINEをコミュニケーションツールからプラットフォームにする戦略を発表し「LINE Channel」を設けた
    • [64]2012年11月公開の「LINE POP」はリリース後12日で世界累計1,000万ダウンロードを突破
    • [65]NHN Japanは射幸心をあおる電子くじ(ガチャ)を導入しない方針を採り、一部のゲーム会社の理解を得られなかった
    • [66]舛田淳氏は収益を考えるよりユーザー数を伸ばすための投資フェーズととらえていると述べた

2013年〜 主力事業の入れ替えと、日本企業で初の東京・ニューヨーク同時上場

LINEの業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2013年 ハンゲーム事業を新設のNHN Japanへ承継
  2. 2013年 LINEに商号変更
  3. 2013年 検索サービス「NAVER」の日本国内での提供終了を発表
  4. 2014年 モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を公開
  5. 2015年 出澤剛氏が代表取締役社長CEOに就任
  6. 2016年 韓国NAVER傘下のままでの東京証券取引所第一部・ニューヨーク証券取引所への同時上場 日本の会社として値をつけられるか、世界のテック企業として並べられるか——親会社の持分を8割強残したまま日米の市場に出た資本政策

12年続けたゲーム事業を手放した商号変更

2013年4月1日、NHN Japan株式会社はLINE株式会社へ商号を変更した[68]。同時に会社分割で創業以来の主力だったハンゲーム事業を新設のNHN Japan株式会社へ承継させ、その会社は親会社側へ渡って資本関係が切れた[69]。同年11月22日には日本国内のNAVER検索サービスの終了を発表し、12月18日にPCとスマートフォンなど全デバイスでWeb検索・ニュース検索を停止して、経営資源をNAVERまとめとLINEへ集中させた[70]。ライブドア買収が掲げた検索事業の強化という目的は、ここで成り立たなくなった。舛田淳氏は後年、自分たちのスキルを含めて生かすことができず「失敗だったかもしれない」と振り返った。 [71]

  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [68]2013年4月1日 NHN Japan株式会社からLINE株式会社へ商号変更
    • [69]会社分割でハンゲーム事業を新設のNHN Japan株式会社へ承継し親会社側へ移管
  • ITmedia NEWS(2013年11月22日)「『NAVER検索』終了 NAVERブランドは『まとめ』に集約」
    • [70]2013年11月22日にNAVER検索の終了を発表し12月18日に全デバイスで検索を停止、経営資源をNAVERまとめとLINEへ集中
  • 日経ビジネス(2016年6月17日)「LINE開発の引き金となった『暗黒時代』」
    • [71]舛田淳氏はライブドア買収について自分たちのスキルを含めて生かせず失敗だったかもしれないと評価

登録ユーザー数は2013年1月18日に世界で1億人を超えた。サービス開始から約19か月にあたる。月間アクティブユーザー数は2013年7月に1億人、2015年3月に2億人を突破[73]した。海外展開の実務は2013年2月に韓国へ設けたLINE Plus Corporationが担い、出資比率はLINEが60%、NHNが40%[74]だった。連結売上収益は2013年12月期の395億円から2015年12月期の1,206億円へ伸びた一方、2013年12月期は83億円の税引前損失を計上[75]している。2015年12月期は音楽配信サービスの撤退に伴う減損処理などで95億円の営業赤字[76]となった。 [72]

  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
    • [72]2013年1月18日 登録ユーザー数が世界で1億人を突破、開始から約19か月
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [73]MAUは2013年7月に1億人、2015年3月に2億人を突破
    • [74]2013年2月にLINE60%・NHN40%の出資でLINE Plus Corporationを韓国に設立
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【主要な経営指標等の推移】
    • [75]連結売上収益は2013年12月期395億円から2015年12月期1,206億円、2013年12月期は税引前損失83億円
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [76]2015年12月期は音楽配信サービス撤退に伴う減損処理などで営業赤字95億円
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [68]2013年4月1日 NHN Japan株式会社からLINE株式会社へ商号変更
    • [69]会社分割でハンゲーム事業を新設のNHN Japan株式会社へ承継し親会社側へ移管
    • [73]MAUは2013年7月に1億人、2015年3月に2億人を突破
    • [74]2013年2月にLINE60%・NHN40%の出資でLINE Plus Corporationを韓国に設立
  • ITmedia NEWS(2013年11月22日)「『NAVER検索』終了 NAVERブランドは『まとめ』に集約」
    • [70]2013年11月22日にNAVER検索の終了を発表し12月18日に全デバイスで検索を停止、経営資源をNAVERまとめとLINEへ集中
  • 日経ビジネス(2016年6月17日)「LINE開発の引き金となった『暗黒時代』」
    • [71]舛田淳氏はライブドア買収について自分たちのスキルを含めて生かせず失敗だったかもしれないと評価
  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
    • [72]2013年1月18日 登録ユーザー数が世界で1億人を突破、開始から約19か月
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【主要な経営指標等の推移】
    • [75]連結売上収益は2013年12月期395億円から2015年12月期1,206億円、2013年12月期は税引前損失83億円
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [76]2015年12月期は音楽配信サービス撤退に伴う減損処理などで営業赤字95億円

勝てる4か国へ広告費を絞った選択

2015年初頭から主要国へのマーケティングを集中させ、日本・台湾・タイ・インドネシアの4か国では月間アクティブユーザーが増えた一方、4か国以外では減少[77]した。上場時の目論見書は、この減少が続く可能性をリスクとして記載している[78]。2016年3月31日時点で世界の月間アクティブユーザーは2億1,800万人で、うち1億5,200万人をこの4か国が占めた[79]。米国ではFacebookのメッセンジャーが月間9億人、傘下のWhatsAppが同10億人[80]を抱えており、LINE幹部は「今から食い込むのはそうとう難しい」と語った[81]

  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
    • [77]2015年より主要国へのマーケティング集中で4か国のMAUは増加、4か国以外は減少
    • [78]目論見書は4か国以外のMAU減少が継続する可能性をリスクとして記載
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
    • [79]2016年3月31日時点の世界MAU 218百万人・上位4か国 152百万人
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [80]米Facebookのメッセンジャーは月間利用者9億人、傘下WhatsAppは10億人
    • [81]LINE幹部は米国市場について「今から食い込むのはそうとう難しい」と述べた

2014年12月16日にモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を公開[82]し、2015年には音楽配信の「LINE MUSIC」と生放送の「LINE LIVE」を始めた[83]。2016年3月にはJCBと提携したプリペイド式の「LINE Payカード」を発行[84]し、同年夏にはNTTドコモの回線を借りて月額500円から使える「LINEモバイル」を立ち上げると発表[85]した。一方で2013年末に始めたフリマアプリ「LINEモール」は2016年2月に撤退を決めている[86]。2015年10〜12月期の売上高326億円の内訳は、ゲームが37%、広告が33%、スタンプが23%[87]で、この3事業で9割を超えた。

  • LINE プレスリリース(2014年12月16日)
    • [82]2014年12月16日 モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」の提供開始
  • 週刊東洋経済 2016年1月15日号「この人に聞く LINE社長 出澤剛 株式上場は選択肢の一つ 音楽や生動画と連携急ぐ」
    • [83]2015年に音楽定額配信「LINE MUSIC」(6月)と生動画配信「LINE LIVE」(12月)を開始
  • 週刊東洋経済 2016年4月1日号「核心リポート02 新規参入と撤退が混在 LINE再成長のリアル」
    • [84]2016年3月にJCBと提携したプリペイド式「LINE Payカード」を発行
    • [85]2016年夏にNTTドコモの回線を借りるMVNO「LINEモバイル」を月額500円から提供すると発表
    • [86]2013年末に開始したフリマアプリ「LINEモール」の撤退を2016年2月に決定
    • [87]2015年10〜12月期の売上高326億円の構成はゲーム37%・広告33%・スタンプ23%

2015年4月、森川亮氏が社長を退き[88]、2014年にCOOを務めていたライブドア出身の出澤剛氏[89]が代表取締役社長CEOへ就いた。就任後は3か月ごとに経営指標を見て事業の継続を判断する方針を採り、100を超える事業を抱えるなかで取捨を続けた[90]。上場は2014年に続いて2015年も見送り、出澤氏はできるだけ早く成長するには何がベストかという判断だと説明[91]したうえで、上場の利点として人材獲得を挙げ、ストックオプションなどで報酬体系を柔軟にすれば海外のネット企業の優秀な人材を引き付けられる[92]と述べた。

  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [88]2015年4月に森川亮社長が退任し出澤剛氏が代表取締役社長CEOへ就任
  • 週刊東洋経済 2016年1月15日号「この人に聞く LINE社長 出澤剛 株式上場は選択肢の一つ 音楽や生動画と連携急ぐ」
    • [89]出澤剛氏は2014年にLINE COO、2015年4月から社長
    • [91]出澤剛社長は2014年に続き2015年も上場を見送り、成長に何がベストかという判断だと説明
    • [92]出澤剛社長は上場の利点として人材獲得を挙げ、ストックオプション等で報酬体系を柔軟にすれば海外ネット企業の人材を引き付けられると述べた
  • 週刊東洋経済 2016年4月1日号「核心リポート02 新規参入と撤退が混在 LINE再成長のリアル」
    • [90]出澤剛社長は3か月ごとに経営指標を見て判断していると説明し、100以上の事業を手掛けていた
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
    • [77]2015年より主要国へのマーケティング集中で4か国のMAUは増加、4か国以外は減少
    • [78]目論見書は4か国以外のMAU減少が継続する可能性をリスクとして記載
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
    • [79]2016年3月31日時点の世界MAU 218百万人・上位4か国 152百万人
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [80]米Facebookのメッセンジャーは月間利用者9億人、傘下WhatsAppは10億人
    • [81]LINE幹部は米国市場について「今から食い込むのはそうとう難しい」と述べた
  • LINE プレスリリース(2014年12月16日)
    • [82]2014年12月16日 モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」の提供開始
  • 週刊東洋経済 2016年1月15日号「この人に聞く LINE社長 出澤剛 株式上場は選択肢の一つ 音楽や生動画と連携急ぐ」
    • [83]2015年に音楽定額配信「LINE MUSIC」(6月)と生動画配信「LINE LIVE」(12月)を開始
    • [89]出澤剛氏は2014年にLINE COO、2015年4月から社長
    • [91]出澤剛社長は2014年に続き2015年も上場を見送り、成長に何がベストかという判断だと説明
    • [92]出澤剛社長は上場の利点として人材獲得を挙げ、ストックオプション等で報酬体系を柔軟にすれば海外ネット企業の人材を引き付けられると述べた
  • 週刊東洋経済 2016年4月1日号「核心リポート02 新規参入と撤退が混在 LINE再成長のリアル」
    • [84]2016年3月にJCBと提携したプリペイド式「LINE Payカード」を発行
    • [85]2016年夏にNTTドコモの回線を借りるMVNO「LINEモバイル」を月額500円から提供すると発表
    • [86]2013年末に開始したフリマアプリ「LINEモール」の撤退を2016年2月に決定
    • [87]2015年10〜12月期の売上高326億円の構成はゲーム37%・広告33%・スタンプ23%
    • [90]出澤剛社長は3か月ごとに経営指標を見て判断していると説明し、100以上の事業を手掛けていた
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
    • [88]2015年4月に森川亮社長が退任し出澤剛氏が代表取締役社長CEOへ就任

日米同時上場と、動かなかった親子関係

2013年10月25日、LINEが2014年夏をめどに東京証券取引所へ上場する方針を固め、時価総額は1兆円規模になる可能性[93]があることが明らかになった。2014年7月に上場を申請したものの、その2か月後に親会社の韓国ネイバーが年内上場の見送りを決め[94]、ネイバーのCFOだった黄仁埈氏は業績拡大による企業価値の最大化を理由に挙げた[95]。LINEが一度目指したのは普通株の10倍の議決権を持つ種類株を発行しての上場で、2015年6月にネイバー保有の全株を種類株へ転換したが、2016年3月に普通株へ戻して断念した[96]。仕切り直しで選んだのが、日米同時上場[97]だった。

  • 日本経済新聞(2013年10月25日)「LINEが14年夏東証上場へ 時価総額1兆円規模」
    • [93]2013年10月25日、LINEが2014年夏をめどに東証へ上場する方針で時価総額1兆円規模になる可能性
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [94]2014年7月に上場を申請したが2か月後に親会社ネイバーが年内上場見送りを発表
    • [96]LINEは普通株の10倍の議決権を持つ種類株での上場を目指し、2015年6月に全株を種類株へ転換、2016年3月に普通株へ戻して断念
    • [97]仕切り直しで踏み切ったのが日米同時上場
  • 東洋経済オンライン(2014年9月24日)「LINEは、なぜ年内上場を見送るのか 韓国ネイバーの黄CFOが理由を説明」
    • [95]ネイバーの黄仁埈CFOは業績拡大による企業価値の最大化を年内上場見送りの理由として説明

2016年6月10日に東京証券取引所が新規上場を承認し、同日、米国証券取引委員会へ登録届出書を提出[98]した。公開価格は仮条件上限の3,300円に決まり、日米市場で1,320億円を調達[99]している。2016年7月14日にニューヨーク証券取引所へ、翌15日に東京証券取引所市場第一部へ上場[100]した。ニューヨークでのティッカーはLN、東証の証券コードは3938[101]である。ニューヨークの初値は42.00ドルで公開価格を28%上回り[102]、東証の初値は4,900円と公開価格を48.4%上回って時価総額は約1兆円となったが、終値は4,345円にとどまった[103]。日本企業が東証とニューヨークへ同時に上場した例は、これが最初[104]となる。

  • LINE ニュースリリース 2016年6月10日「東京証券取引所への新規上場承認及びニューヨーク証券取引所への新規上場に関するお知らせ」
    • [98]2016年6月10日に東証が新規上場を承認し、同日SECへForm F-1を提出
  • 日本経済新聞(2016年7月11日)「LINE、日米市場で1320億円調達 公開価格3300円」
    • [99]公開価格は仮条件上限の3,300円、日米市場で1,320億円を調達
  • LINE ニュースリリース 2016年7月15日「東京証券取引所市場第一部上場およびニューヨーク証券取引所上場のお知らせ」
    • [100]2016年7月14日にNYSE、7月15日に東証市場第一部へ上場
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
    • [101]NYSEのティッカーはLN、証券コードは3938
  • 日本経済新聞(2016年7月14日)「LINEが米国上場、初値42ドル 公開価格28%上回る」
    • [102]NYSEの初値は42.00ドルで公開価格を28%上回った
  • 東洋経済オンライン(2016年7月15日)「今年最大のLINE上場、時価総額1兆円 終値は4345円と伸び悩み」
    • [103]東証初値は4,900円で公開価格を48.4%上回り時価総額は約1兆円、終値は4,345円
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [104]日本企業として初の東証・ニューヨーク同時上場

東証1部への新規上場は原則として35%以上の株式が市場に出回ることを求めるが、海外市場への同時上場では個別に判断する特例があり、LINEはこれに拠った[105]。ネイバーの持株比率は上場前の100%から2016年末で80.35%、2019年末でも72.57%[106]を保った。李海珍氏は親会社ネイバーの取締役会議長とLINEの取締役会長を兼ね[107]、上場直後の取材で持分を段階的に下げる考えを示しつつ、「LINEを独立した大人、一人前の会社にしていくことが、ネイバーとLINE、お互いの発展のためにもいい」と述べた[108]。2014年に予定した上場を2年延ばした理由については、「安定的で継続性のある収益を上げられる体制が確立していないままIPOをして、一般の株主の方々から資金を得るというのは、責任感のないことだと思います」と説明[109]している。

  • 日本経済新聞(2016年7月15日)「LINE上場、異例ずくめ 流通する株少なく」
    • [105]東証1部への新規上場は原則35%以上の流通を求めるが、海外市場への同時上場は個別判断の特例がある
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [106]ネイバーの持株比率は上場前100%、2016年末80.35%、2019年末72.57%
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
    • [107]ネイバー取締役会議長の李海珍氏がLINE取締役会長を兼任
  • 日経ビジネス(2016年7月16日)「LINE上場、親会社ネイバー創業者が初めて語る」
    • [108]李海珍氏は持株比率を段階的に下げる考えを示し「LINEを独立した大人、一人前の会社にしていくことが、ネイバーとLINE、お互いの発展のためにもいい」と述べた
    • [109]李海珍氏は安定的で継続性のある収益体制が確立しないままのIPOは責任感のないことだと述べた
  • 日本経済新聞(2013年10月25日)「LINEが14年夏東証上場へ 時価総額1兆円規模」
    • [93]2013年10月25日、LINEが2014年夏をめどに東証へ上場する方針で時価総額1兆円規模になる可能性
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
    • [94]2014年7月に上場を申請したが2か月後に親会社ネイバーが年内上場見送りを発表
    • [96]LINEは普通株の10倍の議決権を持つ種類株での上場を目指し、2015年6月に全株を種類株へ転換、2016年3月に普通株へ戻して断念
    • [97]仕切り直しで踏み切ったのが日米同時上場
    • [104]日本企業として初の東証・ニューヨーク同時上場
  • 東洋経済オンライン(2014年9月24日)「LINEは、なぜ年内上場を見送るのか 韓国ネイバーの黄CFOが理由を説明」
    • [95]ネイバーの黄仁埈CFOは業績拡大による企業価値の最大化を年内上場見送りの理由として説明
  • LINE ニュースリリース 2016年6月10日「東京証券取引所への新規上場承認及びニューヨーク証券取引所への新規上場に関するお知らせ」
    • [98]2016年6月10日に東証が新規上場を承認し、同日SECへForm F-1を提出
  • 日本経済新聞(2016年7月11日)「LINE、日米市場で1320億円調達 公開価格3300円」
    • [99]公開価格は仮条件上限の3,300円、日米市場で1,320億円を調達
  • LINE ニュースリリース 2016年7月15日「東京証券取引所市場第一部上場およびニューヨーク証券取引所上場のお知らせ」
    • [100]2016年7月14日にNYSE、7月15日に東証市場第一部へ上場
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
    • [101]NYSEのティッカーはLN、証券コードは3938
  • 日本経済新聞(2016年7月14日)「LINEが米国上場、初値42ドル 公開価格28%上回る」
    • [102]NYSEの初値は42.00ドルで公開価格を28%上回った
  • 東洋経済オンライン(2016年7月15日)「今年最大のLINE上場、時価総額1兆円 終値は4345円と伸び悩み」
    • [103]東証初値は4,900円で公開価格を48.4%上回り時価総額は約1兆円、終値は4,345円
  • 日本経済新聞(2016年7月15日)「LINE上場、異例ずくめ 流通する株少なく」
    • [105]東証1部への新規上場は原則35%以上の流通を求めるが、海外市場への同時上場は個別判断の特例がある
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [106]ネイバーの持株比率は上場前100%、2016年末80.35%、2019年末72.57%
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
    • [107]ネイバー取締役会議長の李海珍氏がLINE取締役会長を兼任
  • 日経ビジネス(2016年7月16日)「LINE上場、親会社ネイバー創業者が初めて語る」
    • [108]李海珍氏は持株比率を段階的に下げる考えを示し「LINEを独立した大人、一人前の会社にしていくことが、ネイバーとLINE、お互いの発展のためにもいい」と述べた
    • [109]李海珍氏は安定的で継続性のある収益体制が確立しないままのIPOは責任感のないことだと述べた

2017年〜 広告への傾斜、決済の消耗戦、Zホールディングスとの統合

LINEの業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2019年 ZHDとの経営統合に関する最終契約を締結
  2. 2021年 AHDに商号変更
  3. 2021年 ヤフーのZホールディングス改称とLINEとの経営統合 PayPayとLINEペイの消耗戦の裏で、なぜ競合統合による防衛的再編を選んだのか

広告が過半を占めるまでの収益構成の入れ替え

2016年12月期の売上収益は1,407億円で前期比16.9%増、営業利益198億円、最終利益75億円と黒字へ転じた[110]。内訳はスタンプなどのコミュニケーションが292億円、LINE GAMEなどのコンテンツが447億円、LINE広告が445億円[111]である。2019年12月期には広告が1,248億円で全体の54.9%を占め、コミュニケーションは12.4%、コンテンツは16.9%[112]まで下がった。コミュニケーションの売上そのものは292億円から283億円へほぼ横ばいで、構成比の変化は広告の増加によるもの[113]だった。

  • LINE 2016年12月期 通期決算発表(連結・IFRS)
    • [110]2016年12月期 売上収益1,407億円(前期比16.9%増)・営業利益198億円・最終利益75億円で黒字転換
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
    • [111]2016年12月期の内訳はコミュニケーション292億円・コンテンツ447億円・LINE広告445億円
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [112]2019年12月期の広告売上1,248億円・構成比54.9%、コミュニケーション12.4%、コンテンツ16.9%
    • [113]コミュニケーション売上は2016年292億円から2019年283億円でほぼ横ばい

2017年には音声アシスタント「LINE Clova」を載せたスピーカー端末を発売し、グーグルとアマゾンが先行する領域へ入った[114]。2019年7月には法人向けに「LINE BRAIN」を始め、AIチャットボット・文字認識・音声認識の技術の販売を開始[115]している。AI関連の技術者は親会社との連携を含めて1,000人[116]を数えた。2019年6月末に始めた「LINEスコア」は登録者数が20日足らずで100万を超え[117]、みずほ銀行とオリエントコーポレーションの与信アルゴリズムも使う設計[118]だった。一定以上のスコアを持つ利用者は、民泊仲介のエアビーアンドビーや食品通販のオイシックスなど提携先を通じた特典を受けられた[119]

  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [114]2017年に音声AIアシスタント「LINE Clova」搭載のスピーカー端末を発売しグーグル・アマゾンに挑んだ
    • [115]2019年7月に「LINE BRAIN」を開始しAIチャットボット・文字認識・音声認識技術を法人向けに販売
    • [117]2019年6月末開始の「LINEスコア」は登録者数が20日足らずで100万を突破
    • [118]LINEスコアはみずほ銀行とオリエントコーポレーションの与信アルゴリズムも活用
    • [119]一定以上のスコアを持つ利用者はエアビーアンドビーやオイシックスなどパートナー企業を通じた特典を受けられた
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 Interview ツートップが語る LINEの未来 LINE CWO 慎ジュンホ/LINE CEO 出澤剛」
    • [116]AIエンジニアは親会社との連携を含め1,000人でアジアトップクラスの規模

2019年2月、意思決定を速めるために8つのカンパニーへ分け、それぞれにCEOを置くカンパニー制を導入[120]した。同じ年度から3年間で、グループ役職員へ発行済み株式総数の約10.8%に相当するストックオプションなどを発行することも決めている[121]。慎ジュンホ氏は2019年2月にCWOへ就き、4月には代表取締役となって出澤剛氏との2人体制[122]に入った。出澤氏は、グローバルで7,400人へ増えた社員のなかで驚きのあるサービスづくりを追う精神が薄まったと述べ、この転換を「第2の創業」と呼んだ[123]。人材の獲得については、他社よりも高い水準の報酬を支給する[124]とも語っている。

  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [120]2019年2月に意思決定の迅速化を目的として8つのカンパニーにCEOを置くカンパニー制を導入
    • [121]今期から3年間合計でグループ役職員へ発行済み株式総数の約10.8%相当のストックオプション等を発行
    • [122]慎ジュンホ氏は2019年2月にCWOへ就任、同年4月に代表取締役となり出澤剛CEOとのツートップ体制になった
    • [123]出澤剛CEOは社員数がグローバルで7,400人に増えるなかでWOWを追求する精神が薄まったと述べ「第2の創業」を掲げた
    • [124]出澤剛CEOはいい人材を獲得するため思い切って他社よりも高い水準の報酬を支給すると述べた
  • LINE 2016年12月期 通期決算発表(連結・IFRS)
    • [110]2016年12月期 売上収益1,407億円(前期比16.9%増)・営業利益198億円・最終利益75億円で黒字転換
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
    • [111]2016年12月期の内訳はコミュニケーション292億円・コンテンツ447億円・LINE広告445億円
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [112]2019年12月期の広告売上1,248億円・構成比54.9%、コミュニケーション12.4%、コンテンツ16.9%
    • [113]コミュニケーション売上は2016年292億円から2019年283億円でほぼ横ばい
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [114]2017年に音声AIアシスタント「LINE Clova」搭載のスピーカー端末を発売しグーグル・アマゾンに挑んだ
    • [115]2019年7月に「LINE BRAIN」を開始しAIチャットボット・文字認識・音声認識技術を法人向けに販売
    • [117]2019年6月末開始の「LINEスコア」は登録者数が20日足らずで100万を突破
    • [118]LINEスコアはみずほ銀行とオリエントコーポレーションの与信アルゴリズムも活用
    • [119]一定以上のスコアを持つ利用者はエアビーアンドビーやオイシックスなどパートナー企業を通じた特典を受けられた
    • [120]2019年2月に意思決定の迅速化を目的として8つのカンパニーにCEOを置くカンパニー制を導入
    • [121]今期から3年間合計でグループ役職員へ発行済み株式総数の約10.8%相当のストックオプション等を発行
    • [122]慎ジュンホ氏は2019年2月にCWOへ就任、同年4月に代表取締役となり出澤剛CEOとのツートップ体制になった
    • [123]出澤剛CEOは社員数がグローバルで7,400人に増えるなかでWOWを追求する精神が薄まったと述べ「第2の創業」を掲げた
    • [124]出澤剛CEOはいい人材を獲得するため思い切って他社よりも高い水準の報酬を支給すると述べた
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 Interview ツートップが語る LINEの未来 LINE CWO 慎ジュンホ/LINE CEO 出澤剛」
    • [116]AIエンジニアは親会社との連携を含め1,000人でアジアトップクラスの規模

300億円を配った決済競争と390億円の営業損失

2018年12月にソフトバンクとヤフーの合弁であるPayPayが100億円を配る還元策を打ち[125]、LINEは2019年5月に総額300億円を配る「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」で応じた[126]。2019年12月期の新規事業への投資額は前期の倍近い600億円で、その過半を決済事業のLINE Payが占めた[127]。利用者の属性や利用傾向といった決済データを主力の広告事業へ生かす狙いで、短期の回収は見込んでいなかった[128]。2018年12月にはスターバックス コーヒー ジャパンと包括的業務提携を結び、国内の全店へLINE Payを順次導入[129]している。

  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [125]2018年にPayPayが100億円還元キャンペーンで知名度を高め、スマホ決済で高額還元合戦が続いた
  • ITmedia NEWS(2019年5月20日)
    • [126]2019年5月にLINE Payで総額300億円を還元する「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」を実施
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [127]2019年12月期の新規事業投資は前期比倍近い600億円で過半をLINE Payが占めた
    • [128]LINEはスマホ決済を「データの宝庫」とみて決済で得たデータを主力の広告事業に生かす狙いを持った
    • [129]2018年12月にスターバックス コーヒー ジャパンと包括的業務提携を締結し国内全店にLINE Payを順次導入

2019年12月期の売上収益は2,275億円と前年から9.8%伸びた一方、営業損益は390億円の損失へ転じた[130]。内訳を見ると、コア事業は1,967億円の売上で316億円の営業利益を出しており、戦略事業の営業損失665億円がこれを上回った[131]。国内の月間アクティブユーザーは8,300万人で、主要4か国の合計は1億6,500万人[132]だった。スマートフォン決済でLINEが向き合ったのは、ソフトバンクとヤフー連合のPayPayと楽天の「楽天ペイ」で、いずれも資本力と組織力を備えていた[133]。そのPayPayも2019年度上期に345億円の営業赤字を計上しており、還元の応酬はどちらの側にも損失を積み上げた[134]

  • LINE株式会社 2019年12月期 決算短信(2020年1月29日)
    • [130]2019年12月期 売上収益2,275億円・営業損失390億円
    • [131]コア事業は売上1,967億円・営業利益316億円、戦略事業は営業損失665億円
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [132]2019年末の日本のMAU 8,300万人、主要4か国合計 1億6,500万人
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [133]スマホ決済でのライバルはソフトバンク・ヤフー連合のPayPayと楽天の「楽天ペイ」で圧倒的な資本力と組織力を持つ
  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [134]PayPayは2019年度上期(4〜9月)に営業損益345億円の赤字

国内の利用者数が頭打ちとなるなかで1人当たりの収益を増やす方向へ動き[135]、2016年10月に福岡市と情報発信強化に関する連携協定を結び、2018年8月には範囲を広げる新たな連携協定を締結[136]した。2017年に開いた福岡市のLINE公式アカウントの友だち登録数は2019年7月時点で約162万に達し、市の人口約159万人を上回った[137]。市役所や区役所の20の窓口と、美術館や動植物園など39の公共施設でLINE Payが使えるようになり、粗大ゴミの回収受付では一部地域で全体の30%近くがLINE経由[138]となった。

  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 福岡市のアカウント登録者は約162万人 生活空間の中に入り込めるか」
    • [135]国内月間8,000万のユーザー数は天井が見えており、利用頻度と1人当たり収益の拡大が成長の鍵とされた
    • [136]2016年10月に福岡市と情報発信強化に関する連携協定、2018年8月に範囲を拡大する新協定を締結
    • [137]2017年開設の福岡市LINE公式アカウントの友だち登録数は2019年7月時点で約162万、市の人口は約159万人
    • [138]福岡市では市役所・区役所の20の窓口と39の公共施設でLINE Payが使え、粗大ゴミ回収受付は一部地域で30%近くがLINE経由
  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [125]2018年にPayPayが100億円還元キャンペーンで知名度を高め、スマホ決済で高額還元合戦が続いた
    • [134]PayPayは2019年度上期(4〜9月)に営業損益345億円の赤字
  • ITmedia NEWS(2019年5月20日)
    • [126]2019年5月にLINE Payで総額300億円を還元する「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」を実施
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
    • [127]2019年12月期の新規事業投資は前期比倍近い600億円で過半をLINE Payが占めた
    • [128]LINEはスマホ決済を「データの宝庫」とみて決済で得たデータを主力の広告事業に生かす狙いを持った
    • [129]2018年12月にスターバックス コーヒー ジャパンと包括的業務提携を締結し国内全店にLINE Payを順次導入
    • [133]スマホ決済でのライバルはソフトバンク・ヤフー連合のPayPayと楽天の「楽天ペイ」で圧倒的な資本力と組織力を持つ
  • LINE株式会社 2019年12月期 決算短信(2020年1月29日)
    • [130]2019年12月期 売上収益2,275億円・営業損失390億円
    • [131]コア事業は売上1,967億円・営業利益316億円、戦略事業は営業損失665億円
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [132]2019年末の日本のMAU 8,300万人、主要4か国合計 1億6,500万人
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 福岡市のアカウント登録者は約162万人 生活空間の中に入り込めるか」
    • [135]国内月間8,000万のユーザー数は天井が見えており、利用頻度と1人当たり収益の拡大が成長の鍵とされた
    • [136]2016年10月に福岡市と情報発信強化に関する連携協定、2018年8月に範囲を拡大する新協定を締結
    • [137]2017年開設の福岡市LINE公式アカウントの友だち登録数は2019年7月時点で約162万、市の人口は約159万人
    • [138]福岡市では市役所・区役所の20の窓口と39の公共施設でLINE Payが使え、粗大ゴミ回収受付は一部地域で30%近くがLINE経由

Zホールディングスとの統合と、4年5か月の上場

2019年11月18日、ZホールディングスとLINEは経営統合を発表し、12月23日に最終契約を締結[139]した。同日、親会社であるネイバーとソフトバンクが共同で公開買付けを行う予定も開示[140]された。ヤフーの国内月間利用者は約6,700万人、LINEは約8,200万人[141]で、統合後はAI領域へ年間1,000億円規模の開発投資を行う計画[142]を掲げた。出澤剛氏は会見で、日本やアジアを足場に最高の利用者体験と社会課題の解決で全世界をリードするAIテックカンパニーになりたいと語った[143]。Zホールディングスの川邊健太郎社長は同じ会見で「最強のOne Teamを目指す」と意気込みを示した[144]

  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [139]2019年11月18日に基本合意、12月23日に最終契約を締結
    • [140]最終契約と同日にネイバーとソフトバンクによる共同公開買付けの予定が開示された
  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [141]ヤフーの国内月間利用者は約6,700万人、LINEは約8,200万人
    • [142]統合後はAI領域へ年間1,000億円規模の開発投資を行う予定
    • [143]出澤剛CEOは会見で日本やアジアを足場に全世界をリードするAIテックカンパニーになりたいと語った
    • [144]ZHDの川邊健太郎社長は会見で「最強のOne Teamを目指す」と述べた

LINE Payは2019年3月にメルカリのメルペイと提携し、加盟店を相互に開放する枠組みMobile Payment Allianceを設けており、そこにNTTドコモとKDDIも加わっていた[145]。一方でPayPayは大手で唯一の単独路線を通していた。経営統合により、この決済の対立軸が一つ消えた。日本の外でLINEが広く使われていたのはタイ・台湾・インドネシアの3か国にとどまり[147]、出澤剛氏は世界展開について「正直、それ一発で解決するようなアイデアはまだない」としたうえで、新会社から新しいプロダクトを作りたいと述べた[148][146]

  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [145]2019年3月にLINE PayとメルペイがMobile Payment Allianceを設立し、その後NTTドコモとKDDIも参加
    • [146]スマホ決済大手で唯一「単独路線」を貫いていたのがPayPayで、経営統合により最大のライバルが味方になる
    • [147]日本以外でLINEが広く利用されていたのはタイ・台湾・インドネシアの3か国だけ
    • [148]出澤剛CEOは世界展開について「正直、それ一発で解決するようなアイデアはまだない」とし、新会社から新しいプロダクトを作りたいと述べた

公開買付けは2020年8月から9月にかけて1株5,380円で実施[149]され、LINE株は2020年12月28日を最後の取引として、翌29日に上場を廃止した。上場期間は4年5か月にとどまり、確定した最後の通期業績は2019年12月期となった。2021年2月28日、LINE株式会社は吸収分割で全事業をLINE分割準備株式会社へ承継させ、同じ日に商号をAホールディングス株式会社へ改めた[151]。翌3月1日に経営統合が完了し、Aホールディングスはソフトバンクとネイバーが50%ずつ出資する戦略的持株会社として、統合後のZホールディングス株式の65.3%を保有した。2000年に韓国資本の子会社として置かれた法人は、ここで事業会社としての歩みを終えた。 [150][152]

  • ソフトバンク プレスリリース(2020年9月16日)
    • [149]共同公開買付けは2020年8月から9月にかけて1株5,380円で実施
  • 日本経済新聞(2020年12月28日)「LINE株が最後の取引、29日上場廃止 ZHDと来春統合へ」
    • [150]LINE株は2020年12月28日が最後の取引、12月29日に上場廃止
  • ソフトバンク ニュースリリース 2021年2月24日「Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合に伴う戦略的持株会社の商号の変更および体制に関するお知らせ」
    • [151]2021年2月28日に吸収分割で全事業をLINE分割準備株式会社へ承継し、同日Aホールディングス株式会社へ商号変更
    • [152]Aホールディングスはソフトバンクとネイバーが50%ずつ出資し、統合後のZホールディングス株式の65.3%を保有
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
    • [139]2019年11月18日に基本合意、12月23日に最終契約を締結
    • [140]最終契約と同日にネイバーとソフトバンクによる共同公開買付けの予定が開示された
  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
    • [141]ヤフーの国内月間利用者は約6,700万人、LINEは約8,200万人
    • [142]統合後はAI領域へ年間1,000億円規模の開発投資を行う予定
    • [143]出澤剛CEOは会見で日本やアジアを足場に全世界をリードするAIテックカンパニーになりたいと語った
    • [144]ZHDの川邊健太郎社長は会見で「最強のOne Teamを目指す」と述べた
    • [145]2019年3月にLINE PayとメルペイがMobile Payment Allianceを設立し、その後NTTドコモとKDDIも参加
    • [146]スマホ決済大手で唯一「単独路線」を貫いていたのがPayPayで、経営統合により最大のライバルが味方になる
    • [147]日本以外でLINEが広く利用されていたのはタイ・台湾・インドネシアの3か国だけ
    • [148]出澤剛CEOは世界展開について「正直、それ一発で解決するようなアイデアはまだない」とし、新会社から新しいプロダクトを作りたいと述べた
  • ソフトバンク プレスリリース(2020年9月16日)
    • [149]共同公開買付けは2020年8月から9月にかけて1株5,380円で実施
  • 日本経済新聞(2020年12月28日)「LINE株が最後の取引、29日上場廃止 ZHDと来春統合へ」
    • [150]LINE株は2020年12月28日が最後の取引、12月29日に上場廃止
  • ソフトバンク ニュースリリース 2021年2月24日「Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合に伴う戦略的持株会社の商号の変更および体制に関するお知らせ」
    • [151]2021年2月28日に吸収分割で全事業をLINE分割準備株式会社へ承継し、同日Aホールディングス株式会社へ商号変更
    • [152]Aホールディングスはソフトバンクとネイバーが50%ずつ出資し、統合後のZホールディングス株式の65.3%を保有

LINEの沿革2000〜2021年における主な出来事を抜粋

年月社長・CEO出来事重要度
NHNの日本法人としてハンゲームジャパンを設立
インターネットゲーム・ポータルサイト「ハンゲーム」のサービスを開始
NHN Japanに商号変更
本社を移転
日本語検索を担うネイバージャパンを設立
ネイバージャパンが検索サービス「NAVER」のオープンベータ版を公開
ライブドアの63億円での買収と、検索サービス「NAVER」への取り込み自力で作るか、買って時間を得るか——日本語検索に届かなかったNHN Japanと、事件後のライブドア 詳細を読む★★★
メッセンジャーアプリ「LINE」の投入と、検索・ゲームからの主力転換育てかけの検索を守るか、2か月で書き上げたアプリに人を移すか——NHN Japan とネイバージャパンの選択 詳細を読む★★★
3社の経営統合を完了★★
LINEに商号変更
ハンゲーム事業を新設のNHN Japanへ承継★★
検索サービス「NAVER」の日本国内での提供終了を発表
モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を公開★★
出澤剛氏が代表取締役社長CEOに就任
韓国NAVER傘下のままでの東京証券取引所第一部・ニューヨーク証券取引所への同時上場日本の会社として値をつけられるか、世界のテック企業として並べられるか——親会社の持分を8割強残したまま日米の市場に出た資本政策 詳細を読む★★★
ZHDとの経営統合に関する最終契約を締結★★
AHDに商号変更
ヤフーのZホールディングス改称とLINEとの経営統合PayPayとLINEペイの消耗戦の裏で、なぜ競合統合による防衛的再編を選んだのか 詳細を読む★★★
出典・参考
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第17期・2017年3月31日提出)
  • SEC Form F-1(LINE Corporation・2016年6月10日提出)
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 異色企業のNHN Japan 「LINE」を生んだパワーの源」
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【沿革】
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業の内容】
  • NHN Japan プレスリリース(2008年2月26日)
  • NHN Japan・ネイバージャパン「株式会社ライブドアの株式取得に関するお知らせ」(2010年4月12日)
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 ビジネスモデル解剖 無料通話・メールで稼ぐ仕組み」
  • INTERNET Watch(2007年11月30日)「検索サービス『NAVER』が日本市場に再挑戦、『ネイバージャパン』設立」
  • 日経ビジネス(2016年6月10日)「LINE上場、知られざるナンバー2」
  • ネイバージャパン(2011年6月27日)「NAVER、全機種(スマートフォン/携帯電話)・全キャリア対応 グループコミュニケーションサービス「LINE」提供開始」
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 「メッセンジャー会社」から脱皮できるか LINEの岐路」
  • 日経ビジネス(2016年6月17日)「LINE開発の引き金となった『暗黒時代』」
  • 日経クロステック(2010年4月13日)「NHN Japanがライブドアを子会社化」
  • INTERNET Watch(2010年4月12日)「LDH、ライブドアの全株式をNHN Japanに譲渡」
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 Interview ツートップが語る LINEの未来 LINE CWO 慎ジュンホ/LINE CEO 出澤剛」
  • 週刊東洋経済 1999年12月11日号「ニュービジネス創造 サイバーエージェント 営業代行で開眼 ネット広告で急成長」
  • サイボウズ式(2012年11月7日)「どのようにしてLINEは生まれたのか――世界規模で広がる日本発アプリを生み出したチーム」
  • 日経ビジネス(2016年6月21日)「LINE開発前夜、振り切った「決断」」
  • ITmedia ねとらぼ(2024年5月20日)「LINE誕生のきっかけは「東日本大震災」だった――運営が語る"開発の背景"とは 緊急時の活用法も紹介」
  • 日本経済新聞(2013年3月25日)「ユーザー1億人突破の「LINE」責任者 舛田淳氏」
  • ネイバージャパン(2011年12月27日)「無料通話・無料メールアプリ「LINE」、サービス公開からわずか6ヶ月で1,000万ダウンロード達成」
  • ネイバージャパン(2011年9月1日)「グループメッセージアプリ「LINE」、中東地域で利用者が急増」
  • NHN Japan(2013年1月18日)「「LINE」、世界1億ユーザーを突破」
  • 週刊東洋経済 2013年1月13日号「【特集 LINE大爆発!】 日本発のソーシャルメディア LINE大爆発!」
  • ITmedia NEWS(2011年11月7日)「NHN Japan、ネイバージャパン、ライブドアが経営統合」
  • ITmedia NEWS(2013年11月22日)「『NAVER検索』終了 NAVERブランドは『まとめ』に集約」
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【主要な経営指標等の推移】
  • 週刊東洋経済 2016年6月25日号「ニュース最前線05 やっとLINEが上場 成長鈍化で活路はアジア」
  • LINE株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部、2016年6月10日提出)【事業等のリスク】
  • LINE プレスリリース(2014年12月16日)
  • 週刊東洋経済 2016年1月15日号「この人に聞く LINE社長 出澤剛 株式上場は選択肢の一つ 音楽や生動画と連携急ぐ」
  • 週刊東洋経済 2016年4月1日号「核心リポート02 新規参入と撤退が混在 LINE再成長のリアル」
  • 日本経済新聞(2013年10月25日)「LINEが14年夏東証上場へ 時価総額1兆円規模」
  • 東洋経済オンライン(2014年9月24日)「LINEは、なぜ年内上場を見送るのか 韓国ネイバーの黄CFOが理由を説明」
  • LINE ニュースリリース 2016年6月10日「東京証券取引所への新規上場承認及びニューヨーク証券取引所への新規上場に関するお知らせ」
  • 日本経済新聞(2016年7月11日)「LINE、日米市場で1320億円調達 公開価格3300円」
  • LINE ニュースリリース 2016年7月15日「東京証券取引所市場第一部上場およびニューヨーク証券取引所上場のお知らせ」
  • 日本経済新聞(2016年7月14日)「LINEが米国上場、初値42ドル 公開価格28%上回る」
  • 東洋経済オンライン(2016年7月15日)「今年最大のLINE上場、時価総額1兆円 終値は4345円と伸び悩み」
  • 日本経済新聞(2016年7月15日)「LINE上場、異例ずくめ 流通する株少なく」
  • LINE株式会社 有価証券報告書(第20期・2020年3月27日提出)
  • 日経ビジネス(2016年7月16日)「LINE上場、親会社ネイバー創業者が初めて語る」
  • LINE 2016年12月期 通期決算発表(連結・IFRS)
  • 週刊東洋経済 2019年11月30日号「深層リポート01 ヤフー・LINEが統合 国内ガリバー飛躍の条件」
  • ITmedia NEWS(2019年5月20日)
  • LINE株式会社 2019年12月期 決算短信(2020年1月29日)
  • 週刊東洋経済 2019年8月3日号「【第2特集 LINEの岐路】 福岡市のアカウント登録者は約162万人 生活空間の中に入り込めるか」
  • ソフトバンク プレスリリース(2020年9月16日)
  • 日本経済新聞(2020年12月28日)「LINE株が最後の取引、29日上場廃止 ZHDと来春統合へ」
  • ソフトバンク ニュースリリース 2021年2月24日「Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合に伴う戦略的持株会社の商号の変更および体制に関するお知らせ」

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