決断
加藤馨氏は配達をやめ、来店客に売る量販店へ業態を移した。量販店の値引きが地方の電器店にも及び始め、配達で得意客をつなぎとめる売り方では客を保てないと見たためである。蛍光灯を届けてほしいという電話には、今後は店頭で買ってほしいと答えている。1972年5月に水戸市城南に駅南店を開設した頃、ダイエーの水戸進出が迫った。東京の店ではパイオニアのオーディオが2割引きで売られ、問屋経由の仕入れでは1割引きの売価でも原価に近かった。加藤馨氏は問屋を通さずメーカーと直接取引を交渉し、売価をダイエーと同じ水準まで下げた。それでも客が流れたため、ダイエーへ向かう街道沿いに大型店を出して「水戸の秋葉原」の看板を掲げた。