決断
量産の移し先は、賃金ではなくアルミの値段で決めた。1996年、崎谷文雄氏は2月にシンガポール、3月に台湾、11月に米国へ販売の拠点を開設し、10月にはベトナム・ハイフォンへ量産拠点を開設した。中国と比べたうえでベトナムを選んだ理由は、納期を守る労働力と世界有数に安いアルミ素材にあった。設計と営業を福山本社に残して標準品の量産をハイフォンへ移す機能別の分業を組み、2017年11月にはバクニン省へ第二の生産拠点を加えている。この費用構造が試されたのがリーマンショックで、2008年2月期に136億円あった売上は2010年2月期に36億円へ縮んだ。開発と量産を国で割った設計が、数年で売上が3倍にも4分の1にもなる事業を、少ない固定費で受け止められるようにした。
2023年1月 イアスの子会社化
イアスの子会社化半導体装置の売り切り型モデルは投資循環の振れに弱く、リーマンショック後の急縮小で収益の脆さが露呈した。最高益を元手に、周辺の半導体分析・洗浄装置と創薬向けライフサイエンスへ連続買収で事業領域を拡大し、受注変動に左右されにくい収益基盤を築こうとした同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移2022 2023 2026 売上高(億円) 670 945 1,288 営業利益率(%) 23.6 27.9 24.2 1996年10月 ハイフォンに量産拠点設立