ローツェの決断社史:経営の意思決定を振り返る

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決断

量産の移し先は、賃金ではなくアルミの値段で決めた。1996年、崎谷文雄氏は2月にシンガポール、3月に台湾、11月に米国へ販売の拠点を開設し、10月にはベトナム・ハイフォンへ量産拠点を開設した。中国と比べたうえでベトナムを選んだ理由は、納期を守る労働力と世界有数に安いアルミ素材にあった。設計と営業を福山本社に残して標準品の量産をハイフォンへ移す機能別の分業を組み、2017年11月にはバクニン省へ第二の生産拠点を加えている。この費用構造が試されたのがリーマンショックで、2008年2月期に136億円あった売上は2010年2月期に36億円へ縮んだ。開発と量産を国で割った設計が、数年で売上が3倍にも4分の1にもなる事業を、少ない固定費で受け止められるようにした。

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