SHIFT:システムアイなどの連続買収による多角化
調達150億円からSHIFTグロース・キャピタルへ
2019年〜買収原資の確保に向けたMSワラント52億円の調達
2019年7月、SHIFTは新株予約権の発行により51億9,700万円を調達した。同年8月期の連結売上高は195億円で、前期127億円の約1.5倍、営業利益は15億円だった。人員は2,001名まで増え、5年前の上場時148名の13.5倍に達していた。伸びは自力の採用で作れていたが、会社はそこで止めなかった。決算説明会では、この52億円に借入50億円を重ねた100億円を、次のM&Aにつながる資金と位置づけている。エンジニア単価の上昇と買収後の統合により売上総利益率は1.4ポイント改善しており、買った会社を伸ばす手応えは既にあった。同年10月、SHIFTは上場市場を東京証券取引所市場第一部へ変更した。調達と市場変更は、買収の原資と信用を同時に用意する段取りだった。
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [1]2019年7月 新株予約権の発行により総額5,197百万円(51.97億円)の資金調達
- [7]2019年10月 東京証券取引所市場第一部に上場市場を変更
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)
- [2]2019年8月期 連結売上高19,531百万円(195.3億円)。前期12,792百万円の約1.53倍
- [3]2019年8月期 連結営業利益1,540百万円(15.4億円)
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)【従業員の状況】
- [4]2019年8月期 連結従業員数2,001名(2014年8月期148名の約13.5倍)
- SHIFT 2019年8月期 決算説明会資料
- [5]「7月18日をもって、52億円の調達に成功。さらに借入で50億円調達することで、次期M&Aにつながる100億の調達を目指す」
- [6]エンジニア単価の上昇とPMIにより売上総利益率が1.4ポイント改善
買った会社を伸ばし続ける型を、SHIFTは2020年8月期の決算説明会で三つの成長源に分けて示した。第一は単体のオーガニック成長で、年間60億円の増収を積む。第二は参画したグループ会社の成長であり、買収後は平均して年間120%の売上成長をたどるとした。第三が年間70億円規模の新規買収である。会社はこの三つに数値目標を当て、グループ会社の売上を200億円・500億円・1,500億円と段に置き、成長率も20%・30%・35%へ引き上げる筋道を描いた。買収は案件ごとの判断ではなく、毎年決まった規模で繰り返す工程として設計された。2020年8月期の連結売上高は287億円、営業利益は23億円だった。
- SHIFT 2020年8月期 決算説明会資料
- [8]中期戦略全体像として、オーガニック成長・グループ会社の成長・毎年のM&Aの3本を提示
- [9]「SHIFT単体で年間60億円の成長を遂げ、増加額も年々増えている」
- [10]「グループ企業は、参画してから平均年間120%の売上成長するようになる」(平均成長率120%)
- [11]「年間70億円規模でのM&Aを実施」
- [12]PMIのKPIとしてグループ会社売上200億円・500億円・1,500億円、グループ会社成長率20%・30%・35%を段階で設定
- SHIFT 有価証券報告書 第15期(2020年8月期)
- [13]2020年8月期 連結売上高28,712百万円(287.1億円)・営業利益2,353百万円(23.5億円)
2020年、SHIFTは1年のうちに5社を連結子会社にした。3月にナディアとxbs、4月にエスエヌシー、9月にCLUTCHとホープスである。買収で新たに加わった会社の売上は2019年の13億円、2020年の18億円から、2021年には68億円が見込まれた。速度を上げると同時に、資金の手当ても厚くした。同年11月、海外募集による新株式の発行で97億9,800万円を調達し、前年7月分と合わせた調達額は149億9,500万円に達した。自己資本は2019年8月期の86億円から2021年8月期には223億円へ、約2.6倍に積み上がる。一方で有利子負債は45億円から42億円へわずかに減った。買収の原資は借入ではなく株式で作られた。
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [14]2020年3月 ナディア及びxbs、4月 エスエヌシー、9月 CLUTCH及びホープスを株式取得により連結子会社化(暦年で5社)
- [16]2020年11月 海外募集による新株式の発行により総額9,798百万円(97.98億円)の資金調達
- [17]2019年7月5,197百万円と2020年11月9,798百万円の合計14,995百万円(約150億円)
- SHIFT 2020年8月期 決算説明会資料
- [15]M&Aで新規参画したグループ会社の売上は FY2019 13.1億円 → FY2020 18.6億円 → FY2021 参画予定68.0億円
- SHIFT 有価証券報告書 第16期(2021年8月期)
- [18]自己資本 2019年8月期8,647百万円(86.5億円)→2021年8月期22,396百万円(223.9億円)。約2.59倍
- [19]有利子負債残高(借入金等の合計) 2020年8月期4,587百万円(45.9億円)→2021年8月期4,216百万円(42.2億円)
参考文献[1]-[19]
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [1]2019年7月 新株予約権の発行により総額5,197百万円(51.97億円)の資金調達
- [7]2019年10月 東京証券取引所市場第一部に上場市場を変更
- [14]2020年3月 ナディア及びxbs、4月 エスエヌシー、9月 CLUTCH及びホープスを株式取得により連結子会社化(暦年で5社)
- [16]2020年11月 海外募集による新株式の発行により総額9,798百万円(97.98億円)の資金調達
- [17]2019年7月5,197百万円と2020年11月9,798百万円の合計14,995百万円(約150億円)
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)
- [2]2019年8月期 連結売上高19,531百万円(195.3億円)。前期12,792百万円の約1.53倍
- [3]2019年8月期 連結営業利益1,540百万円(15.4億円)
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)【従業員の状況】
- [4]2019年8月期 連結従業員数2,001名(2014年8月期148名の約13.5倍)
- SHIFT 2019年8月期 決算説明会資料
- [5]「7月18日をもって、52億円の調達に成功。さらに借入で50億円調達することで、次期M&Aにつながる100億の調達を目指す」
- [6]エンジニア単価の上昇とPMIにより売上総利益率が1.4ポイント改善
- SHIFT 2020年8月期 決算説明会資料
- [8]中期戦略全体像として、オーガニック成長・グループ会社の成長・毎年のM&Aの3本を提示
- [9]「SHIFT単体で年間60億円の成長を遂げ、増加額も年々増えている」
- [10]「グループ企業は、参画してから平均年間120%の売上成長するようになる」(平均成長率120%)
- [11]「年間70億円規模でのM&Aを実施」
- [12]PMIのKPIとしてグループ会社売上200億円・500億円・1,500億円、グループ会社成長率20%・30%・35%を段階で設定
- [15]M&Aで新規参画したグループ会社の売上は FY2019 13.1億円 → FY2020 18.6億円 → FY2021 参画予定68.0億円
- SHIFT 有価証券報告書 第15期(2020年8月期)
- [13]2020年8月期 連結売上高28,712百万円(287.1億円)・営業利益2,353百万円(23.5億円)
- SHIFT 有価証券報告書 第16期(2021年8月期)
- [18]自己資本 2019年8月期8,647百万円(86.5億円)→2021年8月期22,396百万円(223.9億円)。約2.59倍
- [19]有利子負債残高(借入金等の合計) 2020年8月期4,587百万円(45.9億円)→2021年8月期4,216百万円(42.2億円)
2021年〜子会社所属が連結の半数を占めるグループ型への移行
2021年8月期、SHIFTの連結従業員数は4,440名となり、前期2,958名から1,482名増えた。このうち単体は2,254名で、差の2,186名は子会社に所属する。連結の49.2%が買収で加わった会社の側にいた。単体が中心にあって周りに子会社が並ぶ形から、人員の半分を子会社が抱える形へ移ったことになる。のれん残高も30億円から64億円へ倍増した。連結売上高は460億円、営業利益は39億円だった。上期はコロナ禍と新規買収の影響で売上総利益率が一時的に低下した一方、営業一人当たりの売上額は前年比1.3倍に拡大した。
- SHIFT 有価証券報告書 第16期(2021年8月期)
- [20]連結従業員数 2020年8月期2,958名 → 2021年8月期4,440名
- [21]2021年8月期 単体従業員数2,254名
- [22]2021年8月期 連結4,440名と単体2,254名の差2,186名は子会社所属で、連結の49.2%
- [23]のれん残高 2020年8月期3,027百万円(30.3億円)→2021年8月期6,484百万円(64.8億円)
- [24]2021年8月期 連結売上高46,004百万円(460.0億円)・営業利益3,994百万円(39.9億円)
- SHIFT 2021年8月期 決算説明会資料
- [25]「上期にコロナ、新規M&Aなどにより売上総利益率が」一時的に低下する一方、「昨年比、営業一人当たり売上額が1.3倍に拡大」
2021年、SHIFTは会社との関わり方を増やした。1月にVISH、7月にDICOを連結子会社とする一方、同じ期にマイノリティ出資により3社と資本業務提携を締結している。全株を取得して連結に取り込む形だけでなく、少数持分にとどめて関係を結ぶ手を並べたことになる。決算説明会はこれを提携手法の多様化と呼び、効率的な提携の進め方として位置づけた。買収の件数を増やすほど、全株の譲渡に応じる相手は減る。持分を下げれば話のできる相手は広がり、相手も経営の独立を保ったまま組める。SHIFTは連結に入れる会社と、出資にとどめる会社を使い分け始めた。
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [26]2021年1月 VISH、2021年7月 DICOの株式を取得し連結子会社化
- SHIFT 2021年8月期 決算説明会資料
- [27]「マイノリティ出資により、3社と資本業務提携を締結」
- [28]「提携手法の多様化により、効率的な」提携を進めたと説明
2022年8月期、SHIFTはセグメントの区分を組み替えた。2021年8月期までは、エンタープライズ市場とエンターテインメント市場の2区分である。この期からソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービス、その他近接サービスの3区分になった。顧客がどの市場にいるかではなく、どの役務を売っているかで事業を切り直したことになる。買収で開発とSESが積み上がり、テスト専業の枠では事業構成を説明できなくなっていた。会社は同期の決算説明会で、エンジニア採用・検定合格者・退職率の改善・年間取引社数・M&A3件を中長期の成長を支えるKPIとして並べている。連結売上高は648億円、営業利益は69億円、連結従業員数は6,208名で単体は3,247名だった。同年4月、上場市場は市場第一部からプライム市場へ移行した。
- SHIFT 有価証券報告書 第17期(2022年8月期)
- [29]2021年8月期までのセグメント開示はエンタープライズ市場/エンターテインメント市場の2区分
- [30]2022年8月期からセグメント開示は3区分(ソフトウェアテスト関連サービス/ソフトウェア開発関連サービス/その他近接サービス)
- [32]2022年8月期 連結売上高64,873百万円(648.7億円)・営業利益6,913百万円(69.1億円)
- [33]2022年8月期 連結従業員数6,208名・単体従業員数3,247名
- SHIFT 2022年8月期 決算説明会資料
- [31]中長期的な成長を支えるKPIとして、エンジニア採用・検定合格者・退職率改善・年間取引社数・M&A3件を掲げた
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [34]2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行
参考文献[20]-[34]
- SHIFT 有価証券報告書 第16期(2021年8月期)
- [20]連結従業員数 2020年8月期2,958名 → 2021年8月期4,440名
- [21]2021年8月期 単体従業員数2,254名
- [22]2021年8月期 連結4,440名と単体2,254名の差2,186名は子会社所属で、連結の49.2%
- [23]のれん残高 2020年8月期3,027百万円(30.3億円)→2021年8月期6,484百万円(64.8億円)
- [24]2021年8月期 連結売上高46,004百万円(460.0億円)・営業利益3,994百万円(39.9億円)
- SHIFT 2021年8月期 決算説明会資料
- [25]「上期にコロナ、新規M&Aなどにより売上総利益率が」一時的に低下する一方、「昨年比、営業一人当たり売上額が1.3倍に拡大」
- [27]「マイノリティ出資により、3社と資本業務提携を締結」
- [28]「提携手法の多様化により、効率的な」提携を進めたと説明
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [26]2021年1月 VISH、2021年7月 DICOの株式を取得し連結子会社化
- [34]2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行
- SHIFT 有価証券報告書 第17期(2022年8月期)
- [29]2021年8月期までのセグメント開示はエンタープライズ市場/エンターテインメント市場の2区分
- [30]2022年8月期からセグメント開示は3区分(ソフトウェアテスト関連サービス/ソフトウェア開発関連サービス/その他近接サービス)
- [32]2022年8月期 連結売上高64,873百万円(648.7億円)・営業利益6,913百万円(69.1億円)
- [33]2022年8月期 連結従業員数6,208名・単体従業員数3,247名
- SHIFT 2022年8月期 決算説明会資料
- [31]中長期的な成長を支えるKPIとして、エンジニア採用・検定合格者・退職率改善・年間取引社数・M&A3件を掲げた
2022年〜SHIFTグロース・キャピタルによる買収機能の内製化
2022年3月、SHIFTは連結子会社として株式会社SHIFTグロース・キャピタルを設立した。前期までの買収は年3件を目標に置く水準で、案件の発掘から交渉、買収後の統合までを本体の担当が兼ねていた。会社を買う仕事そのものを一つの事業として切り出したのが、この会社である。設立後、SHIFTは検討できる案件の範囲を広げ、グループ会社が自ら行う買収を支える体制も整えた。SHIFTはIT業界の買収・事業譲渡を年に約520件と見積もっている。そのうち情報を得た案件は2022年度227件に対し、2023年度は180件と絞られた。一方で意思表示まで進んだ案件は14件から34件へ、受理は3件から14件へ増えている。
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [35]2022年3月 連結子会社として株式会社SHIFTグロース・キャピタルを設立
- SHIFT 2022年8月期 決算説明会資料
- [36]2022年8月期のターゲットKPIにM&A3件を掲げた
- SHIFT 2023年8月期 決算説明会資料
- [37]「SGCの本格始動により、検討範囲が拡大」「グループ会社のM&Aをサポートできる体制の整備」
- [38]IT業界における買収/事業譲渡は年約520件(民間データベースを基にSHIFT推計)
- [39]IM(情報取得) FY2022 227件 → FY2023 180件
- [40]LOI(意思表示) FY2022 14件 → FY2023 34件、受理 3件 → 14件
案件を成約まで運ぶ人員を、SHIFTは専門職で固めた。2023年8月期の時点でM&Aチームは10名、PMIチームは15名。M&Aチームは80%がM&A経験者、40%が海外勤務経験者で、PMIチームは93%が経営管理または統合の経験者、53%が公認会計士である。案件の入口も変わり、情報の取得経路は仲介会社中心から、グループ会社の紹介と金融機関の紹介が増えた。2023年度のクロージングは9件で、前年度の2件から4.5倍に増えた。日本のIT系M&A案件に占める割合は1.7%だった。連結従業員数は8,423名に達した。
- SHIFT 2023年8月期 決算説明会資料
- [41]M&Aチーム10名、PMIチーム15名の体制
- [42]M&Aチームの構成はM&A経験者80%、海外勤務経験者40%、海外大学等出身者40%
- [43]PMIチームの構成は経営管理/PMI経験者93%、公認会計士53%
- [44]IMの取得経路はM&A仲介中心から、グループ会社からの紹介と金融機関からの紹介が増加
- [45]クロージング FY2022 2件 → FY2023 9件(「過去最大9件のM&Aの成約に成功」)
- [46]日本中のIT系M&A案件のシェア率1.7%
- SHIFT 有価証券報告書 第18期(2023年8月期)
- [47]2023年8月期 連結従業員数8,423名
2023年8月期、SHIFTの連結売上高は880億円、営業利益は115億円となり、いずれもそれまでの最高である。売上総利益率は前期の32.5%から34.0%へ1.5ポイント上がった。会社は同期、戦略コストを87億円から117億円へ積み増し、うちM&A関連を10億円から17億円へ増やした。採用人数は2,497名から2,630名、検定合格者は215名から519名と伸びた一方、退職率は7.9%から8.7%へ上がっている。会社はこれらの投資を、売上高2,000億円を掲げる「SHIFT2000」に向けた先行投資と位置づけた。買収で人を集める速さと、集めた人を留める力は別の問題である。
- SHIFT 有価証券報告書 第18期(2023年8月期)
- [48]2023年8月期 連結売上高88,030百万円(880.3億円)・営業利益11,565百万円(115.7億円)
- SHIFT 2023年8月期 決算説明会資料
- [49]売総率 FY2022 32.5% → FY2023 34.0%(+1.5pt)
- [50]戦略コスト FY2022 87億円 → FY2023 117億円
- [51]戦略コストのうちM&A FY2022 10億円 → FY2023 17億円
- [52]採用人数 FY2022 2,497人 → FY2023 2,630人
- [53]検定合格者数(単体) FY2022 215人 → FY2023 519人
- [54]退職率 FY2022 7.9% → FY2023 8.7%
- [55]FY2023の投資を「SHIFT2000」(売上高2,000億円)に向けた先行投資と位置づけた
参考文献[35]-[55]
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】
- [35]2022年3月 連結子会社として株式会社SHIFTグロース・キャピタルを設立
- SHIFT 2022年8月期 決算説明会資料
- [36]2022年8月期のターゲットKPIにM&A3件を掲げた
- SHIFT 2023年8月期 決算説明会資料
- [37]「SGCの本格始動により、検討範囲が拡大」「グループ会社のM&Aをサポートできる体制の整備」
- [38]IT業界における買収/事業譲渡は年約520件(民間データベースを基にSHIFT推計)
- [39]IM(情報取得) FY2022 227件 → FY2023 180件
- [40]LOI(意思表示) FY2022 14件 → FY2023 34件、受理 3件 → 14件
- [41]M&Aチーム10名、PMIチーム15名の体制
- [42]M&Aチームの構成はM&A経験者80%、海外勤務経験者40%、海外大学等出身者40%
- [43]PMIチームの構成は経営管理/PMI経験者93%、公認会計士53%
- [44]IMの取得経路はM&A仲介中心から、グループ会社からの紹介と金融機関からの紹介が増加
- [45]クロージング FY2022 2件 → FY2023 9件(「過去最大9件のM&Aの成約に成功」)
- [46]日本中のIT系M&A案件のシェア率1.7%
- [49]売総率 FY2022 32.5% → FY2023 34.0%(+1.5pt)
- [50]戦略コスト FY2022 87億円 → FY2023 117億円
- [51]戦略コストのうちM&A FY2022 10億円 → FY2023 17億円
- [52]採用人数 FY2022 2,497人 → FY2023 2,630人
- [53]検定合格者数(単体) FY2022 215人 → FY2023 519人
- [54]退職率 FY2022 7.9% → FY2023 8.7%
- [55]FY2023の投資を「SHIFT2000」(売上高2,000億円)に向けた先行投資と位置づけた
- SHIFT 有価証券報告書 第18期(2023年8月期)
- [47]2023年8月期 連結従業員数8,423名
- [48]2023年8月期 連結売上高88,030百万円(880.3億円)・営業利益11,565百万円(115.7億円)
筆者考察
SHIFTが2019年からの5年で解いたのは、人を採る速さでは追いつかない、という制約だった。ソフトウェアテストの受託は、売上が人数と単価の積でしか増えない。検定で人材を標準化しても、1年に増やせる人数には天井がある。そこで選んだのが、人を採る代わりに人のいる会社を買うことだった。2019年7月の新株予約権51億円と2020年11月の海外募集97億円、合わせて149億円は、その買い物の原資である。借入ではなく株式で作ったため、返済の期限に追われずに買い続けられた。同じ期間に有利子負債はむしろ減っている。
買収を重ねるうちに、SHIFTは買収そのものを事業にした。2022年3月に設立したSHIFTグロース・キャピタルは、案件を探し、条件を詰め、買った後の統合を回すための会社である。成約数は前年度の2件から9件へ増え、連結の従業員は8,423名まで膨らんだ。テストの現場を仕組みに変えて売ってきた会社が、今度は会社を買う手順そのものを仕組みに変えたことになる。ただし買う数が増えるほど、辞める人数も増える。2023年8月期の退職率は前期の7.9%から8.7%へ上がった。集める速さと留める力のどちらが先に限界を迎えるかは、まだ決まっていない。
2019年〜2023年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | 億円 | |||
| 2019年08月期 | 連結 | 195 | n/a | 15 | 15 | 7.7% | 10 | n/a |
| 2020年08月期 | 連結 | 287 | +47.2% | 24 | 25 | 8.7% | 16 | n/a |
| 2021年08月期 | 連結 | 460 | +60.3% | 40 | 47 | 10.2% | 28 | n/a |
| 2022年08月期 | 連結 | 649 | +41.1% | 69 | 76 | 11.7% | 50 | n/a |
| 2023年08月期 | 連結 | 880 | +35.6% | 116 | 120 | 13.6% | 62 | n/a |
出典・参考
12件
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)
- SHIFT 有価証券報告書 第14期(2019年8月期)【従業員の状況】
- SHIFT 2019年8月期 決算説明会資料
- SHIFT 2020年8月期 決算説明会資料
- SHIFT 有価証券報告書 第15期(2020年8月期)
- SHIFT 有価証券報告書 第16期(2021年8月期)
- SHIFT 2021年8月期 決算説明会資料
- SHIFT 有価証券報告書 第17期(2022年8月期)
- SHIFT 2022年8月期 決算説明会資料
- SHIFT 2023年8月期 決算説明会資料
- SHIFT 有価証券報告書 第18期(2023年8月期)
- SHIFT 有価証券報告書 第20期(2025年8月期)【沿革】