ケンコーマヨネーズ:香港合弁持分の譲渡と島本国一の社長就任
2015年〜頂可(香港)の持分譲渡と『KENKO Five Code』の売上高750億円目標
2015年6月、ケンコーマヨネーズは中国事業の持株会社である頂可(香港)控股股份有限公司の持分を、全額を頂全(開曼島)控股有限公司へ譲渡した。この会社は議決権の50%を持つ関連会社で、ケンコーマヨネーズは前年度の2014年3月期に財務基盤を補う目的で5億4400万円の増資を引き受けたばかりだった。代わって海外の軸に据えたのは国内工場からの輸出で、2015年6月時点の輸出先は29の国と地域に及んでいた。翌7月にはカナダにVancouver Research Officeを置き、海外の食の動向を拾う拠点とした。資本を入れた翌年の撤収で、出資が半分では経営を握れない合弁から、自社の手が届く輸出と情報拠点へ海外事業を組み替えた判断とみられる。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [1]2015年6月、頂可(香港)控股股份有限公司の当社持分を頂全(開曼島)控股有限公司へ全額譲渡した。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第57期・2014年3月期)【関連当事者情報】
- [2]頂可(香港)控股股份有限公司は議決権所有割合50.0%の関連会社で、2014年3月期に財務基盤の強化を目的とする増資544百万円を引き受けた。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2015年6月)
- [3]2015年6月時点で、製品の輸出先は29カ国・地域に広がっていた。
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- [4]2015年、カナダのバンクーバーにVancouver Research Officeを開設した。
同じ2015年4月、ケンコーマヨネーズは3か年の中期経営計画『KENKO Five Code 2015-2017』を始めた。前の中期経営計画IVは、2015年3月期に売上高600億円、経常利益27億円の目標を満たして終わった。新計画は2018年3月期に連結売上高750億円、経常利益率5%を置き、自己資本比率50%の維持とROE8%以上を添えた。売上高で3年に25%の上積みを求める計画で、支えとしたのは2014年4月に動き出した静岡富士山工場の全ライン稼働と、各工場の高い稼働率だった。計画の重点には、メーカーとしての製造、子会社の総菜製造、サラダカフェの店舗での情報収集と発信の三つを結び合わせる経営を置いた。工場がすでに埋まりかけていた以上、目標の達成は次の設備投資を前提としていたとみられる。
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- [5]2015-2017年度の中期経営計画として『KENKO Five Code 2015-2017』を実施した。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2015年6月)
- [6]中期経営計画IV(2012-2014)の目標である売上高600億円、経常利益27億円を達成した。
- [7]『KENKO Five Code』の2017年度目標は連結売上高750億円、連結経常利益率5%、自己資本比率50%をキープ、ROE8%以上。
- [8]2014年4月稼働の静岡富士山工場の全ライン稼働に加え、各生産拠点が高い稼働率を保ち、設備拡充を検討する段階にあった。
- [9]メーカー機能、連結子会社の総菜機能、サラダカフェによる情報収集・発信機能を結合させた三位一体経営を進めるとした。
最終年度の2018年3月期、連結売上高は727億5900万円で、目標の750億円に22億円余り届かなかった。経常利益は41億4900万円で、売上高に対する比率は5.7%となり、利益率の目標は満たした。一方で自己資本比率は、2017年2月に資本金を54億2400万円へ増やした増資で2017年3月期に55.3%へ上がったものの、2018年3月期には47.8%へ下がった。この年度の投資キャッシュ・フローは118億1100万円の支出で、次の計画で掲げる工場の新設・増設が先に資金を食った。売上高と財務の目標を譲っても、生産能力の天井を先に上げることを選んだとみられる。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第61期・2018年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- [10]2018年3月期の連結売上高は72,759百万円。
- [11]2018年3月期の連結経常利益は4,149百万円。
- [14]2018年3月期の投資活動によるキャッシュ・フローは△11,811百万円。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [12]2017年2月、資本金を5,424百万円に増資した。
- ケンコーマヨネーズ 会社説明会資料(2019年7月)
- [13]自己資本比率は2017年3月期55.3%、2018年3月期47.8%。
参考文献[1]-[14]
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [1]2015年6月、頂可(香港)控股股份有限公司の当社持分を頂全(開曼島)控股有限公司へ全額譲渡した。
- [12]2017年2月、資本金を5,424百万円に増資した。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第57期・2014年3月期)【関連当事者情報】
- [2]頂可(香港)控股股份有限公司は議決権所有割合50.0%の関連会社で、2014年3月期に財務基盤の強化を目的とする増資544百万円を引き受けた。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2015年6月)
- [3]2015年6月時点で、製品の輸出先は29カ国・地域に広がっていた。
- [6]中期経営計画IV(2012-2014)の目標である売上高600億円、経常利益27億円を達成した。
- [7]『KENKO Five Code』の2017年度目標は連結売上高750億円、連結経常利益率5%、自己資本比率50%をキープ、ROE8%以上。
- [8]2014年4月稼働の静岡富士山工場の全ライン稼働に加え、各生産拠点が高い稼働率を保ち、設備拡充を検討する段階にあった。
- [9]メーカー機能、連結子会社の総菜機能、サラダカフェによる情報収集・発信機能を結合させた三位一体経営を進めるとした。
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- [4]2015年、カナダのバンクーバーにVancouver Research Officeを開設した。
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- [5]2015-2017年度の中期経営計画として『KENKO Five Code 2015-2017』を実施した。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第61期・2018年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- [10]2018年3月期の連結売上高は72,759百万円。
- [11]2018年3月期の連結経常利益は4,149百万円。
- [14]2018年3月期の投資活動によるキャッシュ・フローは△11,811百万円。
- ケンコーマヨネーズ 会社説明会資料(2019年7月)
- [13]自己資本比率は2017年3月期55.3%、2018年3月期47.8%。
2018年〜4工場の新設・増設とコロナ禍、原料高で経常利益1億6900万円
2018年4月に始めた中期経営計画『KENKO Value Action ~価値の創造~』は、CSV経営を根幹に据え、地域貢献や環境・資源など5つのテーマを掲げた。重要施策に位置づけたのは、グループの生産拠点を組み直す4工場の新設・増設で、生産体制の強化と生産能力の平準化を狙いとした。2018年4月にダイエットクック白老の新工場、6月に関東ダイエットクックの神奈川工場が竣工し、2019年2月に静岡富士山工場の第2工場、4月に西日本工場の増築が続いた。2018年11月には米国にMKU Holdings,Inc.を設け、米国の中食メーカーへ出資した。新工場は立ち上げの費用がかさみ、2019年3月期の連結経常利益は25億7000万円と、前期の41億4900万円から4割近く減った。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2018年12月)
- [15]2018年4月開始の中期経営計画『KENKO Value Action ~価値の創造~』は、経営の根幹にCSV経営を掲げ、地域貢献・環境資源・サプライチェーン・ソリューション・働き方の5テーマを定めた。
- [16]4工場の新設・増設を伴うグループ生産拠点構想を重要施策とし、生産体制の強化と生産能力の平準化を目的の一つとした。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [17]2018年4月ダイエットクック白老新工場、6月関東ダイエットクック神奈川工場、2019年2月静岡富士山工場第2工場、4月西日本工場増築工事が竣工した。
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- [18]2018年11月にMKU Holdings,Inc.を設立し、同年に米国の中食メーカーへ出資した。
- ケンコーマヨネーズ 会社説明会資料(2019年7月)
- [19]新工場の立ち上げ関連費用の増加などで減益となり、連結経常利益は2018年3月期41.4億円から2019年3月期25.7億円となった。
新工場の稼働が埋まる前に、新型コロナウイルスの感染拡大が業務用の販路を直撃した。2021年3月期の連結売上高は685億200万円で8.0%減り、経常利益は20億5000万円で31.7%減った。減益を主に生んだのは外食向けで、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類のいずれも販売を減らした。一方で量販店の総菜を受け持つ子会社群は増収増益を保った。2021年4月に始めた『KENKO Transformation Plan』は、2024年3月期に連結売上高800億円、経常利益40億円を目標とした。テーマには、消費者に直接届く経路を増やすB to B to Cなど4つを立てた。外食に偏った販路の弱さを、店頭と消費者側から補う設計だったとみられる。
- ケンコーマヨネーズ 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
- [20]2021年3月期の連結売上高は68,502百万円(前期比△8.0%)、経常利益は2,050百万円(同△31.7%)。
- [21]調味料・加工食品事業は外食分野を中心に新型コロナウイルスの影響を大きく受け、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の各商材で販売が減少した。
- [22]総菜関連事業等は量販店における総菜類の需要が堅調で増収増益となった。
- [23]新中期経営計画(2021年度-2023年度)の2023年度業績目標は、連結売上高800億円、連結経常利益40億円。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.24(2023年12月)
- [24]中期経営計画『KENKO Transformation Plan』は、B to B to C、イノベーション、構造改革、グローバルの4つのテーマを掲げた。
計画の2年目にあたる2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、ケンコーマヨネーズはプライム市場へ移った。同じ時期に主原料の相場も上がり、大豆・菜種の食用油の相場は1kgあたり239円の水準から437円まで上がり、鶏卵の相場も2023年には1kg350円に達した。食用油と鶏卵は原材料費に占める割合の大きい順の1位と2位にあたる。2022年3月期から2024年3月期にかけ、マヨネーズとサラダでそれぞれ3回、ドレッシングやタマゴ加工品などで2回の価格改定を打った。それでも転嫁は相場の上昇に追いつかず、2023年3月期の連結経常利益は1億6900万円まで細った。業務用の取引先ごとに値上げを交渉する以上、価格の改定は原料高から遅れて効く。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [25]2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場に移行した。
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- [26]食用油相場(日経ローリー 大豆・菜種平均値)は1kg当たり239円から最高437円まで上昇し、鶏卵相場(全農東京Mサイズ)は2023年に1kg当たり350円に達した。
- [28]2022年3月期から2024年3月期にかけ、マヨネーズとサラダは3回、ドレッシング・ソース・たまご・和惣菜は2回、価格改定を開始した。
- [29]2023年3月期の連結経常利益は1億6,900万円。
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- [27]原材料価格の中で占める割合が多い順は、食用油、鶏卵である。
参考文献[15]-[29]
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2018年12月)
- [15]2018年4月開始の中期経営計画『KENKO Value Action ~価値の創造~』は、経営の根幹にCSV経営を掲げ、地域貢献・環境資源・サプライチェーン・ソリューション・働き方の5テーマを定めた。
- [16]4工場の新設・増設を伴うグループ生産拠点構想を重要施策とし、生産体制の強化と生産能力の平準化を目的の一つとした。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- [17]2018年4月ダイエットクック白老新工場、6月関東ダイエットクック神奈川工場、2019年2月静岡富士山工場第2工場、4月西日本工場増築工事が竣工した。
- [25]2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場に移行した。
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- [18]2018年11月にMKU Holdings,Inc.を設立し、同年に米国の中食メーカーへ出資した。
- [26]食用油相場(日経ローリー 大豆・菜種平均値)は1kg当たり239円から最高437円まで上昇し、鶏卵相場(全農東京Mサイズ)は2023年に1kg当たり350円に達した。
- [28]2022年3月期から2024年3月期にかけ、マヨネーズとサラダは3回、ドレッシング・ソース・たまご・和惣菜は2回、価格改定を開始した。
- [29]2023年3月期の連結経常利益は1億6,900万円。
- ケンコーマヨネーズ 会社説明会資料(2019年7月)
- [19]新工場の立ち上げ関連費用の増加などで減益となり、連結経常利益は2018年3月期41.4億円から2019年3月期25.7億円となった。
- ケンコーマヨネーズ 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
- [20]2021年3月期の連結売上高は68,502百万円(前期比△8.0%)、経常利益は2,050百万円(同△31.7%)。
- [21]調味料・加工食品事業は外食分野を中心に新型コロナウイルスの影響を大きく受け、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の各商材で販売が減少した。
- [22]総菜関連事業等は量販店における総菜類の需要が堅調で増収増益となった。
- [23]新中期経営計画(2021年度-2023年度)の2023年度業績目標は、連結売上高800億円、連結経常利益40億円。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.24(2023年12月)
- [24]中期経営計画『KENKO Transformation Plan』は、B to B to C、イノベーション、構造改革、グローバルの4つのテーマを掲げた。
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- [27]原材料価格の中で占める割合が多い順は、食用油、鶏卵である。
2023年〜島本国一社長の就任と12年計画『KENKO Vision 2035』の売上高1,250億円目標
2023年6月、2000年から社長を務めた炭井孝志氏に代わり、島本国一氏が代表取締役社長に就任した。島本氏は1988年に入社し、ロングライフサラダの「ファッションデリカフーズ」や外食向けサラダなど、総菜分野の商品開発を担ってきた人物である。2024年3月期は、高病原性鳥インフルエンザで鶏卵を確保できず、タマゴ加工品の販売制限と一部休売を強いられた。島本氏はこの年度に価格改定、商品統廃合、徹底した効率化の3点を利益回復の重点に据え、約100品目の統廃合を実施した。連結売上高は887億2400万円と計画の800億円を上回った一方、経常利益は30億9900万円で40億円を下回った。売上高の超過は数量ではなく値上げで生まれたもので、計画が想定した利益の厚みまでは戻らなかった。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第67期・2024年3月期)【役員の状況】
- [30]炭井孝志氏は2000年6月に代表取締役社長に就任し、2023年6月に代表取締役会長となった。島本国一氏は2023年6月に代表取締役社長に就任した。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.24(2023年12月)
- [31]島本国一氏は1988年に入社し、ロングライフサラダ「ファッションデリカフーズ」のパンプキンサラダや外食向け「レストラン」シリーズ、和惣菜など総菜分野を中心に商品開発を手がけた。
- [32]高病原性鳥インフルエンザの感染拡大で鶏卵の安定確保が難しく、タマゴ加工品の販売制限と一部休売を実施した。
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- [33]価格改定・商品の統廃合・徹底した効率化を最優先課題とし、約100の商品を統廃合した。
- [34]2024年3月期の連結売上高は過去最高の887億24百万円、連結経常利益は30億99百万円となった。
2024年5月に発表した『KENKO Vision 2035』は2036年3月期までの12年を見通す中長期経営計画で、中堅・若手の社員が2022年7月から原案を練った。3年計画では整備・実行・次期構想に1年ずつを費やし、工場の再編や老朽設備の更新のような大型投資が先へ送られてきたことを、12年とした理由に挙げた。最終年度の目標は連結売上高1,250億円以上、営業利益75億円以上、営業利益率6%以上とした。4年ごとの3段階に分け、最初のPhase1は事業構造の改革にあてる。Phase1の到達点である2027年度は売上高1,020億円、営業利益33億円にとどめ、利益の伸びをPhase2以降に置いた。掲げたビジョンは『サラダ料理で世界一になる』である。
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- [35]2024年5月、2036年3月期までの12年間の中長期経営計画『KENKO Vision 2035』を発表した。2022年7月に中堅・若手中心の策定プロジェクトを発足させて立案した。
- [36]3年計画では体制整備・実行・次期構想の1年ずつのサイクルが続き、工場再編や老朽設備更新などの大型投資が先送りされる傾向が続いたことへの反省から12年計画とした。
- [37]2035年度に連結売上高1,250億円以上、連結営業利益75億円以上、連結営業利益率6%以上を目標とした。
- [38]12年間を4年ずつPhase1「事業構造の改革」・Phase2「再成長」・Phase3「進化・発展」に分けた。
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- [39]2027年度目標は連結売上高1,020億円、連結営業利益33億円。Phase1は事業構造の改革として基幹システムや工場再編などに投資し、Phase2から利益を増やす計画とした。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.26(2025年12月)
- [40]ビジョン(目指すべきもの)を「サラダ料理で世界一になる」と定めた。
Phase1の投資で最も大きい60億円は事業拠点の強化に充て、稼働から数十年を経た工場の更新と再編を2035年度に向けて順に進める。2025年度中に関東ダイエットエッグ会津若松工場の生産品目を静岡富士山工場へ移すと決め、山梨工場の小型容器ソースを西日本工場との2拠点生産に改めた。業績は2025年3月期に連結経常利益49億9900万円まで戻したが、2026年3月期は43億2900万円に下がった。鶏卵相場の高止まりと、取引先ごとの価格改定の遅れ、商品統廃合で販売の機会が減ったことが重なった。2026年6月の株主総会では営業体制を問う質問が出たが、会社は営業専門の取締役を置かないと答えた。統廃合で工場の効率を上げる手が、同時に売上高を減らす局面に入った。
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- [41]中長期経営計画Phase1の資本配分で最大の「事業拠点の強化」60億円は、老朽化した工場の設備更新や製造ラインの合理化、工場再編に充て、2035年度に向けて順次進める。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.26(2025年12月)
- [42]関東ダイエットエッグ会津若松工場の生産品目の静岡富士山工場への移管を決定し、山梨工場の小型容器ソースラインを山梨工場と西日本工場の2拠点生産とした。
- [44]原材料費・人件費・物流費の上昇分に対する価格改定のタイムラグ、商品統廃合による販売機会の減少、鶏卵価格の高止まりにより、2026年3月期の業績予想を修正した。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- [43]連結経常利益は2025年3月期4,999百万円、2026年3月期4,329百万円。
- ケンコーマヨネーズ 第69回定時株主総会 質疑応答(2026年6月)
- [45]増収減益の業績報告を受けて営業担当取締役の配置を問う質問が出され、会社は営業を専門とする取締役の設置は予定していないと回答した。
参考文献[30]-[45]
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第67期・2024年3月期)【役員の状況】
- [30]炭井孝志氏は2000年6月に代表取締役社長に就任し、2023年6月に代表取締役会長となった。島本国一氏は2023年6月に代表取締役社長に就任した。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.24(2023年12月)
- [31]島本国一氏は1988年に入社し、ロングライフサラダ「ファッションデリカフーズ」のパンプキンサラダや外食向け「レストラン」シリーズ、和惣菜など総菜分野を中心に商品開発を手がけた。
- [32]高病原性鳥インフルエンザの感染拡大で鶏卵の安定確保が難しく、タマゴ加工品の販売制限と一部休売を実施した。
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- [33]価格改定・商品の統廃合・徹底した効率化を最優先課題とし、約100の商品を統廃合した。
- [34]2024年3月期の連結売上高は過去最高の887億24百万円、連結経常利益は30億99百万円となった。
- [35]2024年5月、2036年3月期までの12年間の中長期経営計画『KENKO Vision 2035』を発表した。2022年7月に中堅・若手中心の策定プロジェクトを発足させて立案した。
- [36]3年計画では体制整備・実行・次期構想の1年ずつのサイクルが続き、工場再編や老朽設備更新などの大型投資が先送りされる傾向が続いたことへの反省から12年計画とした。
- [37]2035年度に連結売上高1,250億円以上、連結営業利益75億円以上、連結営業利益率6%以上を目標とした。
- [38]12年間を4年ずつPhase1「事業構造の改革」・Phase2「再成長」・Phase3「進化・発展」に分けた。
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- [39]2027年度目標は連結売上高1,020億円、連結営業利益33億円。Phase1は事業構造の改革として基幹システムや工場再編などに投資し、Phase2から利益を増やす計画とした。
- [41]中長期経営計画Phase1の資本配分で最大の「事業拠点の強化」60億円は、老朽化した工場の設備更新や製造ラインの合理化、工場再編に充て、2035年度に向けて順次進める。
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.26(2025年12月)
- [40]ビジョン(目指すべきもの)を「サラダ料理で世界一になる」と定めた。
- [42]関東ダイエットエッグ会津若松工場の生産品目の静岡富士山工場への移管を決定し、山梨工場の小型容器ソースラインを山梨工場と西日本工場の2拠点生産とした。
- [44]原材料費・人件費・物流費の上昇分に対する価格改定のタイムラグ、商品統廃合による販売機会の減少、鶏卵価格の高止まりにより、2026年3月期の業績予想を修正した。
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- [43]連結経常利益は2025年3月期4,999百万円、2026年3月期4,329百万円。
- ケンコーマヨネーズ 第69回定時株主総会 質疑応答(2026年6月)
- [45]増収減益の業績報告を受けて営業担当取締役の配置を問う質問が出され、会社は営業を専門とする取締役の設置は予定していないと回答した。
筆者考察
2015年からの11年間、ケンコーマヨネーズは3か年の中期経営計画を3本回し、そのたびに売上高の目標と利益の目標のどちらかを取りこぼした。『KENKO Five Code』は利益率を満たして売上高750億円を達成できず、『KENKO Transformation Plan』は価格改定で売上高を800億円の上へ押し上げながら経常利益40億円を達成できなかった。あいだに挟まる4工場の新設・増設は、コロナ禍と鶏卵・食用油の高騰に重なり、固定費の重さとして利益を圧した。
2023年に社長を継いだ島本国一氏のもとで立てた12年計画『KENKO Vision 2035』は、この取りこぼしの原因を計画の短さに求めた。3年ごとに体制整備・実行・次期構想を回す周期では、工場の再編や老朽設備の更新のような長い投資が後回しになる。最初の4年を事業構造の改革にあて、利益の伸びを後半へ置いた配分は、その反省を数字の形にしたものだった。香港合弁から撤退して輸出と自社拠点へ海外の軸を移したことも、同じく持ち分を減らして手の届く範囲を固める選択だったとみられる。
2015年〜2026年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | 億円 | |||
| 2015年03月期 | 連結 | 603 | n/a | 30 | 28 | 4.6% | 16 | n/a |
| 2016年03月期 | 連結 | 669 | +10.9% | 34 | 34 | 5.1% | 21 | Vancouver Research Office(カナダ)を開設(2015/07)関東販売本部(現 高崎支店)を開設(2015/12) |
| 2017年03月期 | 連結 | 708 | +5.8% | 40 | 40 | 5.6% | 29 | n/a |
| 2018年03月期 | 連結 | 728 | +2.8% | 42 | 41 | 5.6% | 29 | n/a |
| 2019年03月期 | 連結 | 740 | +1.6% | 31 | 31 | 4.2% | 23 | ダイエットクック白老の新工場が竣工(2018/04)関東ダイエットクック神奈川工場が竣工(2018/06)MKU Holdings,Inc. を設立(2018/11)ほか1件 |
| 2020年03月期 | 連結 | 745 | +0.7% | 29 | 30 | 4.0% | 21 | 西日本工場の増築工事が竣工(2019/04) |
| 2021年03月期 | 連結 | 685 | ▲8.1% | 20 | 20 | 2.9% | 15 | n/a |
| 2022年03月期 | 連結 | 756 | +10.4% | 16 | 16 | 2.1% | 12 | n/a |
| 2023年03月期 | 連結 | 824 | +9.0% | 1 | 2 | 0.2% | 5 | n/a |
| 2024年03月期 | 連結 | 887 | +7.6% | 29 | 31 | 3.5% | 27 | n/a |
| 2025年03月期 | 連結 | 917 | +3.4% | 48 | 50 | 5.5% | 35 | n/a |
| 2026年03月期 | 連結 | 924 | +0.8% | 42 | 43 | 4.7% | 29 | n/a |
出典・参考
15件
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第57期・2014年3月期)【関連当事者情報】
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第61期・2018年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- ケンコーマヨネーズ 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
- ケンコーマヨネーズ 決算説明会資料「原料相場の動向と価格改定」(2023年10月)
- ケンコーマヨネーズ 統合報告書2024
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第67期・2024年3月期)【役員の状況】
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【沿革】
- ケンコーマヨネーズ 有価証券報告書(第69期・2026年3月期)【主要な経営指標等の推移】
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2015年6月)
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT(2018年12月)
- ケンコーマヨネーズ 会社説明会資料(2019年7月)
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.24(2023年12月)
- ケンコーマヨネーズ 第67回定時株主総会 質疑応答(2024年6月)
- ケンコーマヨネーズ 株主通信 KENKO REPORT vol.26(2025年12月)
- ケンコーマヨネーズ 第69回定時株主総会 質疑応答(2026年6月)