第4章 年〜年

モスフードサービス:O121食中毒事故と全店の衛生総点検

2018年〜O121食中毒の公表と全店衛生総点検、FC営業補償金11億27百万円

2018年8月、関東・甲信地方のモスバーガー19店舗を利用した28人が腸管出血性大腸菌O121に感染した。本部は9月10日、加盟店が運営するアリオ上田店の営業自粛と、同店が保健所から受けた3日間の営業停止処分を公表した。4日後には感染者数をチェーン全体で集計し直して示し、本部から納入した食材が病因となった可能性が極めて高いとの見方を添えた。この時点で感染源と感染経路はまだ突き止められておらず、会社は原因の確定を待たずに、供給元としての関与を先に認めたことになる。全国の加盟店へ同じ食材を配る本部にとって、特定を待つあいだに被害が広がる危険のほうが重いと判断したとみられる。

  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関する再発防止の対策について」(2018年9月14日)
    • [1]2018年8月に関東・甲信地方の19店舗を利用した28人が腸管出血性大腸菌O121に感染した
    • [3]チェーン全体で28人の感染を確認し、本部から納入した食材が病因となった可能性が極めて高いとした。感染源は特定に至っていなかった
    • [4]チェーン全体で28人の感染を確認し、本部から納入した食材が病因となった可能性が極めて高いとした。感染源は特定に至っていなかった
  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関するお詫びとお知らせ」(2018年9月10日)
    • [2]加盟店が運営するモスバーガー アリオ上田店の営業自粛と3日間の営業停止処分を公表した

パティ、加工野菜、生鮮野菜の検査項目にO121を加え、生鮮野菜の洗浄と除菌の方法を選び直した。本部は外部有識者の意見を入れた衛生管理安全対策プロジェクトを設け、サプライチェーン強化と店舗オペレーション強化の2チームに分けて、原材料から店舗までの全工程と衛生マニュアルを点検した。商品流通、アグリ事業、品質保証の3部門には外部有識者による二者監査を行い、野菜加工工場や物流倉庫にも業務監査を広げた。2019年1月から3月には全国25箇所で本部社員と店舗スタッフの意見交換会を開き、衛生管理マニュアルの変更点を共有した。非加熱の生鮮野菜を売り物にしてきたチェーンでは、調達と店舗作業の双方が疑われる以上、点検を産地の側まで遡らせるほかなかったのだろう。

  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関する再発防止の対策について」(2018年9月14日)
    • [5]パティ・加工野菜・生鮮野菜の検査項目にO121を追加し、生鮮野菜の洗浄・除菌方法を選び直した
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
    • [6]外部有識者の意見を取り入れた衛生管理安全対策プロジェクトを設け、サプライチェーン強化チームと店舗オペレーション強化チームで全工程を見直した
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
    • [7]商品流通・アグリ事業・品質保証の3部門に外部有識者による二者監査を実施し、2019年1〜3月に全国25箇所で「安全安心・笑顔キャラバン」を開いた
    • [8]商品流通・アグリ事業・品質保証の3部門に外部有識者による二者監査を実施し、2019年1〜3月に全国25箇所で「安全安心・笑顔キャラバン」を開いた

事故は2019年3月期の業績を大きく押し下げた。既存店売上高は前年度比92.5%に落ち、客足を失った加盟店への営業補償としてFC営業補償金11億27百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は9億7百万円となった。既存店売上高が前年同月の水準を取り戻したのは2019年3月度である。2016年度から掲げた既存店売上前年比101%の目標は3年とも届かず、中村栄輔社長は株主向けの報告書で事故の影響を認めたうえで、『それ以前からも、商品やサービスの価値とお客様のニーズに微妙なずれがあったことは否めません。』と書いた。売上の落ち込みを事故だけに帰さず、事故前から続いた客数の減少に目を向けたことが、次の中期経営計画の出発点になったと推察される。

  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)
    • [9]2019年3月期は売上高662億64百万円(前期比7.2%減)、営業利益5億17百万円(同86.1%減)となった
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
    • [10]FC加盟店への営業補償金11億27百万円を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は9億7百万円。既存店売上前年比は2016年度100.0%、2017年度100.3%、2018年度92.5%で、目標の101%に届かなかった
    • [12]FC加盟店への営業補償金11億27百万円を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は9億7百万円。既存店売上前年比は2016年度100.0%、2017年度100.3%、2018年度92.5%で、目標の101%に届かなかった
  • モスフードサービス 2019年3月期 決算説明会資料(2019年5月)
    • [11]2018年8月の食中毒事故による買い控えの影響から、2019年3月度に既存店前年比100%を回復した
参考文献[1]-[12]
  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関する再発防止の対策について」(2018年9月14日)
    • [1]2018年8月に関東・甲信地方の19店舗を利用した28人が腸管出血性大腸菌O121に感染した
    • [3]チェーン全体で28人の感染を確認し、本部から納入した食材が病因となった可能性が極めて高いとした。感染源は特定に至っていなかった
    • [4]チェーン全体で28人の感染を確認し、本部から納入した食材が病因となった可能性が極めて高いとした。感染源は特定に至っていなかった
    • [5]パティ・加工野菜・生鮮野菜の検査項目にO121を追加し、生鮮野菜の洗浄・除菌方法を選び直した
  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関するお詫びとお知らせ」(2018年9月10日)
    • [2]加盟店が運営するモスバーガー アリオ上田店の営業自粛と3日間の営業停止処分を公表した
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
    • [6]外部有識者の意見を取り入れた衛生管理安全対策プロジェクトを設け、サプライチェーン強化チームと店舗オペレーション強化チームで全工程を見直した
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
    • [7]商品流通・アグリ事業・品質保証の3部門に外部有識者による二者監査を実施し、2019年1〜3月に全国25箇所で「安全安心・笑顔キャラバン」を開いた
    • [8]商品流通・アグリ事業・品質保証の3部門に外部有識者による二者監査を実施し、2019年1〜3月に全国25箇所で「安全安心・笑顔キャラバン」を開いた
    • [10]FC加盟店への営業補償金11億27百万円を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は9億7百万円。既存店売上前年比は2016年度100.0%、2017年度100.3%、2018年度92.5%で、目標の101%に届かなかった
    • [12]FC加盟店への営業補償金11億27百万円を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は9億7百万円。既存店売上前年比は2016年度100.0%、2017年度100.3%、2018年度92.5%で、目標の101%に届かなかった
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)
    • [9]2019年3月期は売上高662億64百万円(前期比7.2%減)、営業利益5億17百万円(同86.1%減)となった
  • モスフードサービス 2019年3月期 決算説明会資料(2019年5月)
    • [11]2018年8月の食中毒事故による買い控えの影響から、2019年3月度に既存店前年比100%を回復した

2019年〜中期経営計画「Nothing is impossible」とフィリピン1号店、コロナ禍での計画の取り下げ

2019年度に始まる3か年の中期経営計画は、国内モスバーガー事業の収益性改善を最優先に置き、2021年度に売上高785億円、営業利益37億円を目標とした。策定にあたって経営陣は、経営理念と創業の心を変えないことを全社員と確かめ合い、その理由を中村社長は『数字だけを追うと、当社がもっとも大切にする価値観を置き去りにしかねないからです。』と説明した。国内では立地や店の形態ごとにメニューを見直し、独立を望む人を雇って次の加盟店オーナーに育てる仕組みも取り入れた。海外ではタイで新たな現地パートナーと提携し、2018年度末に8店だった店舗を5年で45店まで増やす計画を示した。数値目標と並べて理念の確認を先に置いたのは、事故のあとで本部と加盟店の足並みを揃え直す必要があったためと思われる。

  • モスフードサービス 2019年3月期 決算説明会資料(2019年5月)
    • [13]2019-21年度中期経営計画は国内モスバーガー事業の収益性改善を最優先とし、2021年度に売上高785億円・営業利益37億円を目標とした
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
    • [14]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した
    • [15]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した
    • [16]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した

新型コロナウイルスの流行は、2020年2月にフィリピンの1号店「ロビンソンガレリア店」が開業したすぐ後に広がり、国内外の多くの店が休業や時短営業を強いられて外食の需要は大きく揺れた。それでも2020年度の国内既存店は、郊外の立地が多い加盟店がテイクアウトやドライブスルー、宅配で売上を支えたことで、前年の同じ月を下回った月が一つもなかった。苦しんだのは店内で食べる客の比率が高い首都圏の直営店で、上半期の数字が伸び悩み、商業施設への出店が多いその他飲食事業は採算の合わない店を閉めた。台湾とシンガポールを軸とした海外出店も止まらず、2021年3月にはフィリピンで3号店が開業し、2021年3月末の海外店舗数は421店に届いた。ロードサイドに厚い加盟店網が、店内飲食の落ち込みを持ち帰りの需要で埋める受け皿になったのだろう。

  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
    • [17]2020年2月、フィリピンにおけるモスバーガー1号店「ロビンソンガレリア店」をオープンした
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第49期 報告書」(2021年)
    • [18]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
    • [19]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
    • [21]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
  • モスフードサービス 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
    • [20]郊外に多い加盟店はテイクアウト中心に売上を確保し、店内飲食比率の高い首都圏の直営店は上半期に苦戦した。その他飲食事業は不採算店舗を整理した

2019年度からの中期経営計画は期間の途中で取り下げられたが、掲げた課題への取り組みは続けられた。国内の既存店売上高は2019年度104.9%、2020年度108.8%、2021年度108.7%と3年続けて前年を上回り、改装は206店舗に及んだ。店舗数は国内が3年間で68店舗減って1,251店となる一方、海外は82店舗増えて450店に達した。2021年4月には総額表示の義務化に合わせ、主力の「モスバーガー」などを20円から30円引き上げ、店内飲食と持ち帰りの価格を揃えた。主力商品の価格改定は2015年5月以来で、低い価格帯の「ハンバーガー」は据え置いた。既存店の伸びが店舗数の減少を埋め、2021年度の連結売上高は784億円まで回復した。

  • モスフードサービス 2022年3月期 決算説明会資料(2022年5月)
    • [22]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [23]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [24]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [27]2021年度(2022年3月期)の連結売上高は784億円で過去最高となった
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第49期 報告書」(2021年)
    • [25]2021年4月の総額表示義務化に合わせ、「モスバーガー」などを20円〜30円値上げし店内飲食と持ち帰りの価格を統一した。主力商品の価格改定は2015年5月以来で、「ハンバーガー」は据え置いた
    • [26]2021年4月の総額表示義務化に合わせ、「モスバーガー」などを20円〜30円値上げし店内飲食と持ち帰りの価格を統一した。主力商品の価格改定は2015年5月以来で、「ハンバーガー」は据え置いた
参考文献[13]-[27]
  • モスフードサービス 2019年3月期 決算説明会資料(2019年5月)
    • [13]2019-21年度中期経営計画は国内モスバーガー事業の収益性改善を最優先とし、2021年度に売上高785億円・営業利益37億円を目標とした
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
    • [14]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した
    • [15]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した
    • [16]新中期経営計画の策定で経営理念・創業の心は不変と全社員で確認した。立地・形態ごとのメニュー最適化、次世代オーナーを育てる「サンライズシステム」、タイで2018年度末8店舗から5年で45店舗とする計画を示した
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
    • [17]2020年2月、フィリピンにおけるモスバーガー1号店「ロビンソンガレリア店」をオープンした
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第49期 報告書」(2021年)
    • [18]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
    • [19]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
    • [21]コロナ禍で多くの店舗が一時休業や時短を強いられるなか、テイクアウト・ドライブスルー・宅配の強化で国内既存店売上高は全月で前年同月を上回った。フィリピンは2021年3月に3号店を開き、2021年3月末の海外店舗数は421店舗
    • [25]2021年4月の総額表示義務化に合わせ、「モスバーガー」などを20円〜30円値上げし店内飲食と持ち帰りの価格を統一した。主力商品の価格改定は2015年5月以来で、「ハンバーガー」は据え置いた
    • [26]2021年4月の総額表示義務化に合わせ、「モスバーガー」などを20円〜30円値上げし店内飲食と持ち帰りの価格を統一した。主力商品の価格改定は2015年5月以来で、「ハンバーガー」は据え置いた
  • モスフードサービス 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
    • [20]郊外に多い加盟店はテイクアウト中心に売上を確保し、店内飲食比率の高い首都圏の直営店は上半期に苦戦した。その他飲食事業は不採算店舗を整理した
  • モスフードサービス 2022年3月期 決算説明会資料(2022年5月)
    • [22]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [23]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [24]2019-2021中期経営計画は取り下げたが課題への取組みは継続した。国内既存店売上前年比は2019年度104.9%・2020年度108.8%・2021年度108.7%、改装206店舗、国内店舗数1,251店(3カ年△68店舗)、海外店舗数450店(3カ年+82店舗)
    • [27]2021年度(2022年3月期)の連結売上高は784億円で過去最高となった

2022年〜「Challenge & Support」の売上1,000億円未達と出店50、新中期経営計画とモスクレジットの吸収合併

2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、上場先は市場第一部からプライム市場へ移った。同じ月に始まった中期経営計画「Challenge & Support」は、2024年度に売上高1,000億円、営業利益50億円を掲げ、3年間で出店と改装に130億円、海外事業とIT・生産性向上にそれぞれ50億円を投じるとした。初年度の2022年度は、円安と原材料高が7月の価格改定後も収まらず、営業利益は41百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は3億17百万円となった。会社は減益要因を仕入れコスト21億円、販管費率の上昇13億円、海外の回復遅れ5億円に分解し、価格の最適化と販管費の抑制、不採算店の見極めで29億円を取り戻す対策を示した。

  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
    • [28]2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行した
  • モスフードサービス 2022年3月期 決算説明会資料(2022年5月)
    • [29]2022-24年度中期経営計画「Challenge & Support」は2024年度に売上高1,000億円・営業利益50億円を目標とし、出店・改装投資130億円、海外事業投資50億円、IT・生産性向上投資50億円を計画した
  • モスフードサービス 第51回定時株主総会招集ご通知 事業報告(2023年6月)
    • [30]2023年3月期は仕入れ価格の高騰が2022年7月の価格改定以降も続き、営業利益41百万円、親会社株主に帰属する当期純損失3億17百万円となった
  • モスフードサービス 2023年3月期 決算説明会資料(2023年5月12日)
    • [31]減益要因を国内の仕入れコスト上昇△21億円、販管費率の増加△13億円、海外のコロナ禍からの回復遅れ△5億円とし、対策の効果額を+29億円と見込んだ

2024年度は計画の最終年度にあたり、営業利益は52億円と当初の計画を超えた。売上の伸びで固定費を吸収でき、プレミアム価格帯の商品も寄与した結果である。連結売上高も961億円で過去最高を更新したが、目標に掲げた1,000億円との差は埋まらなかった。国内モスバーガー事業では約10年続いた店舗数の純減が止まり、「出店50」と呼ぶ出店策のもとで3年間いずれも純増となった。海外では管理費の抑制、不採算店の閉店、一部の国や地域からの撤退を進め、2024年度上期にセグメント利益を黒字に戻した。値上げの進め方について、2026年の株主総会で千原上席執行役員は『安易な値上げは顧客離れに直結するため、仕入れ努力を継続するとともに「価値」を感じてもらえる価格設定を重視している。』と答え、価格帯を3段に分けて利用機会を広げる考えを示した。

  • モスフードサービス「MOS REPORT 2025(モスグループ統合報告 2025)」社長メッセージ
    • [32]営業利益は固定費の吸収と高付加価値商品による利益率の向上で52億円となった。約10年間純減が続いていた国内モスバーガー事業の店舗数は「出店50」により3年間毎年純増した
    • [34]営業利益は固定費の吸収と高付加価値商品による利益率の向上で52億円となった。約10年間純減が続いていた国内モスバーガー事業の店舗数は「出店50」により3年間毎年純増した
  • モスフードサービス 2025年3月期決算および中期経営計画 説明会資料(2025年5月15日)
    • [33]前中期経営計画の最終年度(2024年度)の連結売上高は961億円で、当初計画には届かなかったものの過去最高となった。営業利益は当初計画を上回る52億円
  • モスフードサービス 2025年3月期第2四半期 決算説明会資料(2024年11月8日)
    • [35]海外事業は管理コストの抑制、不採算店舗の閉店、一部の国や地域からの撤退を進め、セグメント利益は黒字回復した
  • モスフードサービス 第54回定時株主総会 質疑応答(2026年)
    • [36]レギュラー・プレミアム・超プレミアムの3つの価格帯を用意する「価格のグラデーション化戦略」を進めている

2025年5月の新しい中期経営計画は、2027年度に売上高1,080億円、営業利益63億円を目標に据えた。海外について中村社長は『2025年から2026年を移行期間と位置付け、海外拠点におけるガバナンス強化を進め、2027年までには確立されたマネジメント体制を構築します。』と記し、出店の再拡大より統治の整備を先に置いた。2025年度の連結売上高は初めて1,000億円を超える1,027億円となり、営業利益65億円は最終年度の目標を早くも上回った。ただし海外の店舗数は1年で422店から411店に減り、フィリピンは7店から5店となった。2026年の株主総会で海外の不振を問われた中村社長は『現在の中期経営計画では、2027年度までを期限として基盤を整備し、少しでも早く展開できるように努める。』と答え、同じ年の4月には子会社モスクレジットを吸収合併した。

  • モスフードサービス「MOS REPORT 2025(モスグループ統合報告 2025)」社長メッセージ
    • [37]2025年5月に新中期経営計画を発表し、2027年度までに売上高1,080億円・営業利益63億円・営業利益率5.8%・ROE6.6%を目標とした。海外は2025〜2026年を移行期間としてガバナンス強化を進める
    • [38]2025年5月に新中期経営計画を発表し、2027年度までに売上高1,080億円・営業利益63億円・営業利益率5.8%・ROE6.6%を目標とした。海外は2025〜2026年を移行期間としてガバナンス強化を進める
  • モスフードサービス 2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月15日)
    • [39]2025年度の連結売上高は1,027億円で初の1,000億円超え、営業利益65億円は中計目標63億円に対し進捗率104.1%。海外店舗数は2024年12月末422店から2025年12月末411店、フィリピンは7店から5店
    • [40]2025年度の連結売上高は1,027億円で初の1,000億円超え、営業利益65億円は中計目標63億円に対し進捗率104.1%。海外店舗数は2024年12月末422店から2025年12月末411店、フィリピンは7店から5店
  • モスフードサービス 第54回定時株主総会 質疑応答(2026年)
    • [41]海外事業の業績について問われ、2027年度までを基盤強化の期間とする方針を答えた
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
    • [42]2026年4月1日付で当社を存続会社、株式会社モスクレジットを消滅会社とする吸収合併を行った
参考文献[28]-[42]
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
    • [28]2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行した
    • [42]2026年4月1日付で当社を存続会社、株式会社モスクレジットを消滅会社とする吸収合併を行った
  • モスフードサービス 2022年3月期 決算説明会資料(2022年5月)
    • [29]2022-24年度中期経営計画「Challenge & Support」は2024年度に売上高1,000億円・営業利益50億円を目標とし、出店・改装投資130億円、海外事業投資50億円、IT・生産性向上投資50億円を計画した
  • モスフードサービス 第51回定時株主総会招集ご通知 事業報告(2023年6月)
    • [30]2023年3月期は仕入れ価格の高騰が2022年7月の価格改定以降も続き、営業利益41百万円、親会社株主に帰属する当期純損失3億17百万円となった
  • モスフードサービス 2023年3月期 決算説明会資料(2023年5月12日)
    • [31]減益要因を国内の仕入れコスト上昇△21億円、販管費率の増加△13億円、海外のコロナ禍からの回復遅れ△5億円とし、対策の効果額を+29億円と見込んだ
  • モスフードサービス「MOS REPORT 2025(モスグループ統合報告 2025)」社長メッセージ
    • [32]営業利益は固定費の吸収と高付加価値商品による利益率の向上で52億円となった。約10年間純減が続いていた国内モスバーガー事業の店舗数は「出店50」により3年間毎年純増した
    • [34]営業利益は固定費の吸収と高付加価値商品による利益率の向上で52億円となった。約10年間純減が続いていた国内モスバーガー事業の店舗数は「出店50」により3年間毎年純増した
    • [37]2025年5月に新中期経営計画を発表し、2027年度までに売上高1,080億円・営業利益63億円・営業利益率5.8%・ROE6.6%を目標とした。海外は2025〜2026年を移行期間としてガバナンス強化を進める
    • [38]2025年5月に新中期経営計画を発表し、2027年度までに売上高1,080億円・営業利益63億円・営業利益率5.8%・ROE6.6%を目標とした。海外は2025〜2026年を移行期間としてガバナンス強化を進める
  • モスフードサービス 2025年3月期決算および中期経営計画 説明会資料(2025年5月15日)
    • [33]前中期経営計画の最終年度(2024年度)の連結売上高は961億円で、当初計画には届かなかったものの過去最高となった。営業利益は当初計画を上回る52億円
  • モスフードサービス 2025年3月期第2四半期 決算説明会資料(2024年11月8日)
    • [35]海外事業は管理コストの抑制、不採算店舗の閉店、一部の国や地域からの撤退を進め、セグメント利益は黒字回復した
  • モスフードサービス 第54回定時株主総会 質疑応答(2026年)
    • [36]レギュラー・プレミアム・超プレミアムの3つの価格帯を用意する「価格のグラデーション化戦略」を進めている
    • [41]海外事業の業績について問われ、2027年度までを基盤強化の期間とする方針を答えた
  • モスフードサービス 2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月15日)
    • [39]2025年度の連結売上高は1,027億円で初の1,000億円超え、営業利益65億円は中計目標63億円に対し進捗率104.1%。海外店舗数は2024年12月末422店から2025年12月末411店、フィリピンは7店から5店
    • [40]2025年度の連結売上高は1,027億円で初の1,000億円超え、営業利益65億円は中計目標63億円に対し進捗率104.1%。海外店舗数は2024年12月末422店から2025年12月末411店、フィリピンは7店から5店

2018年〜2026年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率 億円
2018年03月期 連結 714 n/a 37 39 5.5% 24 n/a
2019年03月期 連結 663 ▲7.1% 5 7 1.1% ▲9 n/a
2020年03月期 連結 690 +4.1% 11 12 1.7% 4 n/a
2021年03月期 連結 720 +4.3% 14 14 1.9% 10 n/a
2022年03月期 連結 784 +8.9% 35 36 4.6% 34 n/a
2023年03月期 連結 851 +8.5% 0 4 0.5% ▲3 n/a
2024年03月期 連結 931 +9.4% 42 44 4.7% 26 n/a
2025年03月期 連結 962 +3.3% 52 56 5.8% 32 n/a
2026年03月期 連結 1,028 +6.9% 66 71 6.9% 46 n/a

出典・参考

17件
出典・参考
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第47期(2019年3月期)
  • モスフードサービス 2019年3月期 決算説明会資料(2019年5月)
  • モスフードサービス 2021年3月期 決算説明会資料(2021年5月)
  • モスフードサービス 2022年3月期 決算説明会資料(2022年5月)
  • モスフードサービス 2023年3月期 決算説明会資料(2023年5月12日)
  • モスフードサービス 2025年3月期第2四半期 決算説明会資料(2024年11月8日)
  • モスフードサービス 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)【沿革】
  • モスフードサービス 2026年3月期 決算説明会資料(2026年5月15日)
  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関する再発防止の対策について」(2018年9月14日)
  • モスフードサービス 適時開示「食中毒事故に関するお詫びとお知らせ」(2018年9月10日)
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第47期 報告書」(2019年)
  • モスフードサービス「モスの株主通信 第49期 報告書」(2021年)
  • モスフードサービス 第51回定時株主総会招集ご通知 事業報告(2023年6月)
  • モスフードサービス「MOS REPORT 2025(モスグループ統合報告 2025)」社長メッセージ
  • モスフードサービス 2025年3月期決算および中期経営計画 説明会資料(2025年5月15日)
  • モスフードサービス 第54回定時株主総会 質疑応答(2026年)

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