ジェットストリームの発売(2006年・三菱鉛筆の決断)2006年 | 三菱鉛筆の決断

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何をなぜ決めたか:低い筆記抵抗を打ち出した油性ボールペンの国内発売と、ボール径・機能・色の品目追加によるシリーズ化

概要
概要

2006年7月、三菱鉛筆は油性ボールペン「ジェットストリーム」を国内で発売した。海外では2003年に先に売り出していた。筆記の荷重や速度にかかわらず筆記抵抗が低く、描線が濃く乾きが速いことを売りにして「なめらかボールペン」という分野をつくり、軸の機能・ボール径・インク色の品目を足し続けて、シリーズの世界販売本数は年間1億本以上に達した。

背景
背景

連結売上高は2004年12月期の559億円から2005年12月期の540億円へ減少していた。会社は文具業界の環境を、市場の成熟化に官公庁などの法人需要の減退が重なった厳しいものとみていた。2005年の主力の新製品は、世界最小の0.18mmボールを載せたゲルインクボールペン「シグノ・ビット」だった。

内容
内容

発売した2006年12月期、ジェットストリームは日本経済新聞の優秀製品賞を受け、連結売上高は576億円と前期比6.7%増加した。経常利益55億円・当期純利益32億円はいずれも過去最高を更新した。翌2007年12月期は新製品を追加して全国規模の認知キャンペーンを打ち、海外でも販売の軸と定めた。品目は2008年の極細0.5mmボール、2009年のカラーインク、2013年の0.38mmボールとプライムシリーズへ広がった。

沿革:意思決定前後の出来事6件
考察:物差しを替えても、数字はすぐには動かなかった
考察

考察:物差しを替えても、数字はすぐには動かなかった

ジェットストリームは、ペン先の細さを詰めていた筆記具の競争に、書くときの抵抗の低さという別の尺度を持ち込んだ製品である。前年の主力が世界最小0.18mmボールの「シグノ・ビット」だったことを並べると、同じ会社が細さの先端と書き味の新分野を続けて出したことになる。

ただ、発売期の増収と過去最高益のあと、連結売上高は3期続けて減少し、発売期の水準を超えたのは8年後の2014年12月期だった。その間も会社は品目の追加と販促を続け、単品の年間販売本数は2010年に約6,500万本まで伸びている。商品の浸透と全社の売上高の回復には、長い時間差があったと読める。

Yutaka Sugiura, 2026年8月
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参考文献

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