コロワイド の歴史

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創業
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創業
1963年4月、神奈川県逗子市に飲食店・軽飲食店の営業を目的とする会社が設立された。転機は1977年9月、蔵人金男氏が『甘太郎食堂』を『手作り居酒屋 甘太郎』へ業態変更したことで、この逗子店が創業店となる。1981年11月の大船1号店からは、看板を貸すフランチャイズではなく直営だけで店を増やし、1987年には串焼きと釜飯の『三間堂』など業態そのものも自社で開発した。蔵人氏はこれを一地域で幅広い客層を集める『地域1番店商法』と呼び、一業態を広域へ薄く伸ばすチェーンとは逆の道をとった。
決断
ブランドは自分で育てるより買収し、そのかわり食材の調達と製造は自前で握る。この基準を貫いてきた。1994年9月に社名をコロワイドへ改めると、同年10月には逗子工場を閉じて鎌倉にキッチン配送センターを新設し、味の均質化と原価低減を自社の手に取り込んだ。2004年10月に持株会社制へ移ってからは買収が成長の主軸となり、2005年のアトム、2012年のレックス・ホールディングス、2014年のカッパ・クリエイトと続く。2020年9月には大戸屋ホールディングスを公開買付けで46.8%まで買い増し、居酒屋・焼肉・回転寿司に欠けていた定食を埋めた。
現況
多数のブランドを持株会社の下に並べ、その裏側の調達・製造・物流を1社へ集めた連邦型の企業集団である。連結子会社は107社、2026年3月期の売上収益は3,000億円、営業利益は94億円。報告セグメントの売上収益は『牛角』『温野菜』を運営するレインズインターナショナルが912億円で最大、かっぱ寿司が723億円、大戸屋が369億円と続く。ただし利益で並べ替えると、かっぱ寿司とアトムは赤字で、調達と製造を担う㈱コロワイドMDの51億円がどのブランド会社をも上回る。稼いでいるのは店ではなく、店へ食材を送る機能のほうになっている。
競合
同じ多業態化を、違う順序で進めた相手がいる。ゼンショーホールディングスはM&Aで多業態のフードチェーンを組み上げ、買収で業態を並べる点こそ重なるが、牛丼という自前の大量出店業態を核に持つ。すかいらーくは逆に客単価760円の『ガスト』へ全店を転換し、一つの看板へ寄せて規模の経済を獲得した。自前の看板で全国を取った両社に対し、コロワイドが並べる『牛角』『かっぱ寿司』『大戸屋』はいずれも他社が育てた屋号である。2025年6月に全株を取得したオーストラリアのステーキチェーンSeagrassも同じで、初年度から売上200億円・セグメント利益26億円をグループへ持ち込んだ。
コロワイド:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2006年3月期2026年3月期

創業ストーリー 逗子の飲食店から直営多店舗の居酒屋チェーンを築いた創業期 (1963年〜)

甘太郎への業態転換で定めた直営一貫の出発点

コロワイドの源流は、1963年4月に神奈川県逗子市で飲食店および軽飲食店の営業を目的として設立された[1]会社にさかのぼる。当初は逗子の小さな飲食店にすぎなかったが、1977年9月に『甘太郎食堂』を『手作り居酒屋 甘太郎』へ業態変更し[2]、この逗子店を後年まで創業店と位置づけた。居酒屋という大衆業態を主力に定めたこの転換が、その後の多店舗展開の出発点となった。当時社長を務めた蔵人金男氏は後年、昭和52年に逗子で30坪の甘太郎を出したのが始まりだと振り返り[3]、これを主力業態として一貫して直営で店舗を広げてきたと述べている。

  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1963年4月に神奈川県逗子市で飲食店・軽飲食店の営業を目的として会社設立
    • [2]1977年9月に「甘太郎食堂」を「手作り居酒屋 甘太郎」へ業態変更し逗子店が創業店となった
  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)
    • [3]蔵人金男社長は昭和52年(1977年)に逗子で30坪の手作り居酒屋甘太郎を出したのが始まりと述べた

甘太郎が掲げたのは、仕事帰りの時間帯に落ち着いて過ごせる場を提供するという発想であった。蔵人社長は後年、居酒屋という外食の一業態を通じてアフター5の快適なコミュニケーション空間を届けることを方針に据え[4]、差別化したメニュー、ゆったり食事のできる席、カラオケなどの装備をそろえてきたと説明している。安売り競争に走るのではなく、性別や年齢層、客単価の違いに応じて来店動機を細かくとらえる店づくりを、創業まもない時期から志向していた。この考え方が、後の複数業態の開発と、直営で地域を面として押さえる展開の下地になった。

  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)
    • [4]蔵人金男社長は居酒屋という一業態を通じてアフター5の快適なコミュニケーション空間を提供する方針を掲げた
  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1963年4月に神奈川県逗子市で飲食店・軽飲食店の営業を目的として会社設立
    • [2]1977年9月に「甘太郎食堂」を「手作り居酒屋 甘太郎」へ業態変更し逗子店が創業店となった
  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)
    • [3]蔵人金男社長は昭和52年(1977年)に逗子で30坪の手作り居酒屋甘太郎を出したのが始まりと述べた
    • [4]蔵人金男社長は居酒屋という一業態を通じてアフター5の快適なコミュニケーション空間を提供する方針を掲げた

直営ドミナントと自社セントラルキッチンで固めた多店舗網

甘太郎は当初から一貫して直営による店舗展開を貫いた。1981年11月に大船1号店を開いて直営のみの多店舗展開を本格化させ[5]、1986年には町田1号店で東京都へ進出した。同じ1986年には本社を藤沢市へ移し、逗子市に逗子工場を設けて[6]自前の食材加工体制づくりに着手した。単独の看板を広げるフランチャイズ方式ではなく、直営で面を押さえる出店手法が、この時期に土台として据えられた。店舗が増えるほど自前の加工・供給が効いてくる構造を、早い段階から意識していたことがうかがえる。

  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
    • [5]1981年11月に大船1号店を開店し直営のみによる多店舗展開を開始
    • [6]1986年6月に町田1号店を開店して東京都へ進出、同年11月に本社を藤沢市へ移転し逗子工場を設置

業態の幅も広げていった。1987年に串焼きと釜飯の『三間堂』、1992年に『ダイニングカラオケ デイ・トリッパー』を開くなど[7]、顧客層や客単価の違いに応じて複数の業態を自社で開発した。蔵人社長はこの方針を、1地域で幅広い年齢層を集める『地域1番店商法』と表現し[8]、1業態を広域に展開するチェーンとは逆の道をとったと説明している。差別化したメニューと複合出店を組み合わせ、直営ならではの機動的な業態開発で成長を重ねた時期であった。

  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
    • [7]1987年10月に新業態「三間堂」、1992年11月に「ダイニングカラオケ デイ・トリッパー」を開店
  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)
    • [8]蔵人金男社長は自社の戦略を1地域で幅広い年齢層を集める地域1番店商法と表現した
  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
    • [5]1981年11月に大船1号店を開店し直営のみによる多店舗展開を開始
    • [6]1986年6月に町田1号店を開店して東京都へ進出、同年11月に本社を藤沢市へ移転し逗子工場を設置
    • [7]1987年10月に新業態「三間堂」、1992年11月に「ダイニングカラオケ デイ・トリッパー」を開店
  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)
    • [8]蔵人金男社長は自社の戦略を1地域で幅広い年齢層を集める地域1番店商法と表現した

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コロワイドの沿革1963〜2026年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1963〜1993年逗子の飲食店から直営多店舗の居酒屋チェーンを築いた創業期会社設立
本社を移転
「甘太郎食堂」を「手作り居酒屋 甘太郎」に業態変更★★
創業店となる逗子店を開店
「手作り居酒屋 甘太郎」大船1号店を開店
直営による多店舗展開を開始
東京都に初出店
本社を移転。神奈川県逗子市に逗子工場を新設
新業態「日本料理 三間堂」(串焼きと釜飯)を開店
1994〜2004年社名をコロワイドと改め株式公開から持株会社制へ移った転換期コロワイドに商号変更
逗子工場の閉鎖と鎌倉キッチン配送センターの新設、セントラルキッチン網の構築

1994年10月、コロワイドが創業地の逗子工場を閉鎖し、セントラルキッチンの本格稼働と物流の強化を目指して神奈川県鎌倉市に鎌倉キッチン配送センターを設置した経営判断。統合報告書2025は、この月をもって自分達で作って、自分達で運んで、自分達で売るというマーチャンダイジング戦略が本格的に始まったと記している。

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★★★
鎌倉キッチン配送センターを新設
新業態「イタメシヤ ラ パウザ」を開店
日本証券業協会に株式を店頭登録
渡辺順寛平成フードサービスの発行済全株式を取得することにより、子会社化★★
渡辺順寛贔屓屋の株式の50.22%を取得することにより、子会社化
渡辺順寛持株会社制に移行★★
2005〜2015年外食M&Aを重ねブランド子会社群を束ねる連邦型の企業体へ渡辺順寛アトムを子会社化★★
渡辺順寛宮を子会社化
野尻公平レックス・HDを子会社化★★
野尻公平REINS INTERNATIONAL(THAILAND)CO.,LTD.を設立
野尻公平カッパ・クリエイトHDを子会社化★★
野尻公平レインズインターナショナルを完全子会社化
2016〜2026年大戸屋買収とコロナ禍を経て事業構成を組み替え規模を伸ばした近年野尻公平レインズインターナショナルがフレッシュネスを子会社化
野尻公平公開買付けにより大戸屋HDを子会社化★★
野尻公平ソシオフードサービスとクックサービス・ソシオMDを子会社化
野尻公平コロワイドMDがSeagrass Holdco Pty Ltd.を子会社化
野尻公平コロワイドMDがC-Unitedを子会社化
出典・参考
  • コロワイド 有価証券報告書【沿革】
  • 証券アナリストジャーナル 1999年37巻11号(蔵人金男)

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