エッソ石油とゼネラル石油の社員は、1999年7月から同じフロアで二つの会社の仕事を並行してこなし、相手の会社のために働いた時間を集計して相殺していた。名刺には二つのマークが並び、名乗るときも社名を二つ告げた。合併という手続きを踏む前に、実務だけが先に一つになっていた。2000年7月の合併は新たな決断というより、先に動いた実態へ法人の形を合わせる手続きであった。
合併後最初の通期に512億円あった経常利益は、翌2002年12月期には83億円まで減少した。両社が2,400人の27%にあたる650人を減らし、四つ並んでいた法人を二つへ整理してもなお、業績は原油と製品市況に振られた。飽和した国内市場で規模と機能を組み替える手は、コストの下限を押し下げることはできても、値決めの主導権までは取り戻せなかった。