相思相愛と評された統合だが、二社の動機の重さは同じではなかった。INAXは衛生陶器でTOTOの64%に対し28%にとどまり、単独での展望を描けないまま伊奈輝三会長の側から電話をかけている。対するトステムは、創業者の潮田健次郎氏が10年来掲げた1兆円企業の悲願を、163万戸から120万戸への着工減で危うくしていた。売り手の閉塞と買い手の焦りが同じ時期に重なったところに成立の条件があっただろう。
もっとも、掲げた1兆円は2002年3月期の8,335億円から2006年3月期の1兆577億円まで5年近くを要しており、統合の翌年に届いた数字ではなかった。それでも潮田氏は、傘下30社の社長を唯一の株主として点検する仕組みを持株会社に組み込み、旧財閥の本社に統治の型を求めていた。持株会社を先に作り、そこへ傘下の会社を入れていく順序であったといえる。商号が住生活グループへ、事業会社がLIXILへと替わっても、この持株会社の仕組みは残った。