三越伊勢丹ホールディングス の歴史

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創業 2008年
母体 三越+伊勢丹
創業地 東京都
創業
2008年4月1日、三越と伊勢丹が共同株式移転で持株会社の三越伊勢丹ホールディングスを設立し、2社は上場を廃止した。母体は1673年に三井高利氏が江戸で開いた越後屋の系譜を継ぐ三越と、1886年に小菅丹治氏が神田で開いた伊勢屋丹治呉服店を起点とする伊勢丹である。格式の三越と編集力の伊勢丹を一つの資本の下へ置いたのは、1990年代以降の市場縮小で単独では全国の店舗網を維持できなくなったためだった。合算売上高1兆4,000億円で業界首位に立ったものの、統合前年の三越の営業利益は期初計画154億円から85億円へ落ち、両社の収益力の差は開いたままだった。
決断
店の数ではなく、基幹3店へ資源を集中する方向で一貫している。2012年に就任した大西洋社長は自主編集売場の拡大を進めたが、業績不振と機関決定前の情報発信への反発が重なり、2017年3月に在任5年で退任した。後任の杉江俊彦体制は新宿本店・銀座店・日本橋本店の3店へ投資を絞り、伊勢丹松戸店や三越千葉店など地方店の閉鎖で固定費を圧縮した。2021年に就任した細谷敏幸社長は、クレジットカード・アプリ・外商の顧客IDを一つに集約し、来店を前提とする売場の商売から、購買履歴に基づく個別提案へ設計を移した。
現況
収益はもう売場の面積ではなく、名前のわかる顧客から出ている。2026年3月期の連結売上高は5,456億円、営業利益は800億円で、いずれも統合後の最高となった。報告セグメントは百貨店業・クレジット・金融・友の会業・不動産業の3つで、百貨店業が売上4,468億円・利益655億円と大半を占め、クレジット・金融・友の会業が210億円・63億円、不動産業が222億円・47億円で続く。店舗数を減らしながら顧客あたりの購入額を上げたことが、2021年3月期の営業赤字209億円から統合後最高益への反転を生んだ。
競合
百貨店は数を競う産業から、一店の売上を競う産業に変わった。1990年代以降の市場縮小に対し、各社は統合で規模を確保する。2007年に大丸と松坂屋が共同持株会社J.フロント リテイリングを設立し、翌2008年に三越と伊勢丹が続いた。高島屋は1991年に35年越しの新宿への旗艦店出店を決め、日本橋と二核で東京のシェアを広げている。そごう・西武はセブン&アイの下で非中核となり、2023年に投資ファンドへ譲渡された。立地の数を減らしても、都心の一店に集まる購買が全体を支える構造へ変わった。
三越伊勢丹ホールディングス:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2009年3月期2026年3月期
三越伊勢丹ホールディングスにおける経営の転換点(その1) Q なぜ2008年の統合初年度は、利益が減る計画から始まったのか
A 2008年4月に発足した三越伊勢丹ホールディングスが初年度の営業利益計画を340億円、前年度の両社見通し合計の82%にとどめたのは、統合の柱である情報システムの一本化が完了するのが2010年度で、それまでを基盤固めに充てる工程だったからである。統合発表時の目標は5年後に営業利益750億円だった。準備期間中も三越の2007年度営業利益は期初計画154億円から2度の下方修正を経て85億円へ落ち、両社の収益力の格差は開いたままだった
三越伊勢丹ホールディングスにおける経営の転換点(その2) Q なぜ2008年に三越と伊勢丹は経営統合したのか
A 2008年4月に三越と伊勢丹が共同持株会社へ統合したのは、1990年代以降の市場縮小で単独の全国網維持が両社とも限界に近づき、互いの弱みを相手の資産で補う必要があったからである。銀座・日本橋に基幹店を持つ三越と新宿本店に依存する伊勢丹は、格式と編集力を1社に束ねた。伊勢丹の武藤信一社長は「規模の力を持つ必要がある」と語り、合算売上1兆4,000億円で業界首位に立った
三越伊勢丹ホールディングスにおける経営の転換点(その3) Q なぜ2021年以降、来店前提の百貨店モデルを識別顧客戦略へ転換したのか
A 細谷敏幸社長が2021年以降に来店前提の百貨店モデルを識別顧客戦略へ転換したのは、コロナ禍で店舗休業とインバウンド消失が重なり、FY20に営業赤字209億円を計上して来店依存の限界が露呈したからである。カード・アプリ・外商の顧客IDを横串で束ね、館業から個客業へ移した。識別顧客とインバウンドの回復が重なり、2024年3月期の営業利益は過去最高の543億円となった

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三越伊勢丹ホールディングスの沿革2007〜2025年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
2007〜2008年共同株式移転による発足と、5年後750億円という設計三越と伊勢丹の経営統合と三越伊勢丹ホールディングスの設立

2007年8月23日、三越と伊勢丹が共同持株会社の設立による経営統合で合意し、翌2008年4月1日に三越伊勢丹ホールディングスが発足した。当時業界4位の三越と5位の伊勢丹が一つになり、売上高で国内最大の百貨店グループが生まれた。存続持株会社(証券コード3099)の形成につながった判断である。

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★★★
武藤信一伊勢丹と三越の経営統合・三越伊勢丹ホールディングス発足(2008年成立)

2007年8月、百貨店4位の三越と5位の伊勢丹が経営統合で合意し、2008年4月に共同持株会社『三越伊勢丹ホールディングス』を設立。売上高約1兆5000億円の業界首位グループが誕生した案件。

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2009〜2011年統合初年度の純損失と、持株会社の下で進んだグループ再編武藤信一初の純損失計上★★
武藤信一百貨店事業の地域会社化を実施
武藤信一三越と伊勢丹が合併し「三越伊勢丹」を発足★★
2012〜2016年大西洋の自主編集主義の徹底と、突然の社長交代までの5年大西洋三越新宿アルコット店の営業を終了
大西洋大西洋が代表取締役社長に就任
2017〜2021年構造改革優先からコロナ禍の営業赤字の底まで大西洋三越千葉店・三越多摩センター店の営業を終了
大西洋大西洋社長の電撃辞任と杉江俊彦専務の昇格

2017年3月7日、三越伊勢丹ホールディングスが大西洋社長の同月末での辞任と、杉江俊彦専務執行役員の社長昇格を発表した経営判断。訪日客の爆買い一巡で業績不振が表面化するなか、独断専行との批判を浴びた大西洋社長が求心力を失い、統合の象徴だったカリスマ経営者が退場した。

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杉江俊彦杉江俊彦が代表取締役社長に就任
杉江俊彦伊勢丹松戸店の営業を終了
杉江俊彦純損失に転落
杉江俊彦伊勢丹相模原店・伊勢丹府中店の営業を終了
杉江俊彦純損失に転落
杉江俊彦監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行
杉江俊彦中期経営計画(2019-2021年度)取り下げ
杉江俊彦初の営業赤字計上★★
細谷敏幸細谷敏幸が代表執行役社長CEOに就任
細谷敏幸営業利益が過去最高水準に回復
細谷敏幸営業利益763億円と再び最高益更新
出典・参考
  • 有価証券報告書(三越伊勢丹ホールディングス)【沿革】
  • 有価証券報告書
  • 有価証券報告書(三越伊勢丹ホールディングス)
  • 決算説明会
  • PRESIDENT Online(2025年8月8日)

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