ZOZO:マザーズ上場とZOZOへの商号変更
受託販売モールの複利成長からプライベートブランドZOZOへの投資まで
2007年〜マザーズ上場と、商品取扱高と売上高の分離
2007年12月、スタートトゥデイは東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。同年10月にはEC事業と各種情報サービスをまとめたZOZORESORTを立ち上げており、ZOZOTOWNの出店は約680ブランド、常時およそ2万アイテムを並べる規模に育っていた。毎日500点から1,000点の新着が並び、完売する商品も多かった。従業員は200人弱。2007年3月期の年商は約60億円、モールを通った商品取扱高は112億円ほどであった。物流部門のZOZOBASEも外部へ委ねず、手狭になった本社から切り離して新習志野で自ら運営していた。上場の日に東証から表彰されたことを、前澤友作氏は活動の社会性が認められた出来事として挙げている。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- [1]2007年12月、東京証券取引所マザーズ市場に上場した
- ドリームゲート起業家インタビュー 2007年10月26日「株式会社スタートトゥデイ 代表取締役 前澤友作」
- [2]2007年10月、ECサービスと各種情報サービスを展開するオンラインリゾート「ZOZORESORT」を開始した
- [3]2007年時点でZOZORESORTには約680ブランドが出店し、常時2万アイテムを取り扱っていた
- [4]毎日500点から1,000点の最新アイテムがサイトに掲載され、すぐに完売する商品も多かった
- [5]事業の拡大に伴い、2007年時点のスタッフ数は約200人弱まで増えていた
- [6]2007年3月期の年商は約60億円、商品取扱高は112億円ほどであった
- [7]本社機能と物流機能が同じフロアでは手狭になったため、物流部門のZOZOBASEだけを新習志野へ移して自社で運営していた
- [8]前澤友作は2007年12月11日の上場日に東京証券取引所へ呼ばれて表彰されたことを挙げ、自分たちの活動の社会性が認められたと述べている
上場によって外から見えるようになったのは、モールを通る流通額と会計上の売上高が別物だという構造であった。受託ショップで売上高に立つのは販売された商品の受託販売手数料だけで、預かった商品の代金そのものは売上高に計上されない。2008年3月期のEC事業の商品取扱高は17,095百万円、売上高は8,584百万円。うち受託分は取扱高11,323百万円に対し、売上高は2,685百万円であった。差額はそのまま出店ブランド側の売上になる。同じ商品を自ら仕入れて売れば代金の全額が売上高に立つが、受託では手数料しか立たない。会計上の売上が細る形を引き受けた代わりに、在庫を負わずに品揃えを広げる余地を得ていた。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【事業の内容】
- [9]受託ショップ事業では商品取扱高と売上高が分離し、売上高には受託販売手数料だけが計上される
- [10]受託ショップ事業は各ブランドの掲載商品を自社の物流拠点に受託在庫として預かる形態であり、在庫リスクを負担せず、販売された商品の手数料を受託販売手数料として売上高に計上する
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【生産、受注及び販売の状況】
- [11]2008年3月期のEC事業の商品取扱高は17,095百万円、売上高は8,584百万円であった
- [12]2008年3月期のストア運営管理事業(受託販売)は商品取扱高11,323百万円に対し売上高2,685百万円であった
会員数は上場を挟んで加速した。ZOZOTOWNの会員数は2008年9月に100万人、2010年3月に200万人、2011年2月に300万人、2011年12月に400万人を突破している。2010年3月期の商品取扱高は37,054百万円、売上高は17,160百万円となり、総会員数は2,028,707人に達した。2008年5月にはスタートトゥデイコンサルティングを設立し、2009年3月にはビームスが運営する公式ECサイトの支援を第一号案件として引き受けている。2010年11月にはヤフーとECショッピングサイトの連携等に関する業務提携を開始し、2012年1月には創業来初めて月間の商品取扱高が100億円を超えた。翌2月、東京証券取引所市場第一部への上場を果たしている。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第12期(2010年3月期)【業績等の概要】
- [13]総会員数は2008年3月末818,448人から2010年3月末2,028,707人へ増加した
- [15]2010年3月期の商品取扱高は37,054百万円、売上高は17,160百万円であった
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- [14]「ZOZOTOWN」の会員数は2008年9月に100万人、2010年3月に200万人、2011年2月に300万人、2011年12月に400万人を突破した
- [16]2008年5月に株式会社スタートトゥデイコンサルティングを設立し、2009年3月にはメーカー自社EC支援業務の第一号案件として株式会社ビームスが運営する公式ECサイトの支援を開始した
- [17]2010年11月、Yahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社とECショッピングサイトの連携等に関する業務提携を開始した
- [18]2012年1月、創業来初の月商(商品取扱高)100億円を突破した
- [19]2012年2月、東京証券取引所市場第一部に上場した
参考文献[1]-[19]
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- [1]2007年12月、東京証券取引所マザーズ市場に上場した
- [14]「ZOZOTOWN」の会員数は2008年9月に100万人、2010年3月に200万人、2011年2月に300万人、2011年12月に400万人を突破した
- [16]2008年5月に株式会社スタートトゥデイコンサルティングを設立し、2009年3月にはメーカー自社EC支援業務の第一号案件として株式会社ビームスが運営する公式ECサイトの支援を開始した
- [17]2010年11月、Yahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社とECショッピングサイトの連携等に関する業務提携を開始した
- [18]2012年1月、創業来初の月商(商品取扱高)100億円を突破した
- [19]2012年2月、東京証券取引所市場第一部に上場した
- ドリームゲート起業家インタビュー 2007年10月26日「株式会社スタートトゥデイ 代表取締役 前澤友作」
- [2]2007年10月、ECサービスと各種情報サービスを展開するオンラインリゾート「ZOZORESORT」を開始した
- [3]2007年時点でZOZORESORTには約680ブランドが出店し、常時2万アイテムを取り扱っていた
- [4]毎日500点から1,000点の最新アイテムがサイトに掲載され、すぐに完売する商品も多かった
- [5]事業の拡大に伴い、2007年時点のスタッフ数は約200人弱まで増えていた
- [6]2007年3月期の年商は約60億円、商品取扱高は112億円ほどであった
- [7]本社機能と物流機能が同じフロアでは手狭になったため、物流部門のZOZOBASEだけを新習志野へ移して自社で運営していた
- [8]前澤友作は2007年12月11日の上場日に東京証券取引所へ呼ばれて表彰されたことを挙げ、自分たちの活動の社会性が認められたと述べている
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【事業の内容】
- [9]受託ショップ事業では商品取扱高と売上高が分離し、売上高には受託販売手数料だけが計上される
- [10]受託ショップ事業は各ブランドの掲載商品を自社の物流拠点に受託在庫として預かる形態であり、在庫リスクを負担せず、販売された商品の手数料を受託販売手数料として売上高に計上する
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【生産、受注及び販売の状況】
- [11]2008年3月期のEC事業の商品取扱高は17,095百万円、売上高は8,584百万円であった
- [12]2008年3月期のストア運営管理事業(受託販売)は商品取扱高11,323百万円に対し売上高2,685百万円であった
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第12期(2010年3月期)【業績等の概要】
- [13]総会員数は2008年3月末818,448人から2010年3月末2,028,707人へ増加した
- [15]2010年3月期の商品取扱高は37,054百万円、売上高は17,160百万円であった
2011年〜中国事業の清算と、売り場の内側への投資
国内で通った型を外へ広げる試みは、2年余りで畳まれた。国内の伸びが続くさなかの拡張である。2011年5月に海外顧客向けのグローバルサイトZOZOTOWN.comを開設し、6月には中国香港にソフトバンクとの合弁会社を、8月には中国上海に現地法人を設けている。ところが2013年3月開催の取締役会で、この二社の会社清算を決議した。2014年3月期には連結子会社の事業撤退の決定に伴って資産グループの回収可能価額が著しく低下し、減損損失を計上している。撮影と採寸と物流を自ら抱える型は、国内の拠点に強く結びついていた。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- [20]2011年5月、海外顧客向けのグローバルサイト「ZOZOTOWN.com」を開設した
- [21]2011年6月に中国香港でソフトバンク株式会社との合弁会社ZOZOTOWN HONGKONG CO.,LIMITEDを、同年8月に中国上海で走走城(上海)電子商務有限公司を設立した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【事業の内容】
- [22]ZOZOTOWN HONGKONG CO., LIMITEDおよび走走城(上海)電子商務有限公司について、2013年3月開催の取締役会において会社清算の決議を行った
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【連結財務諸表 減損損失】
- [23]連結子会社の事業撤退の決定に伴い、当該資産グループの回収可能価額が著しく低下したため減損損失を計上した
海外から退いた分、会社は売り場の内側へ資源を寄せた。伸ばす先を地理ではなく工程に求めた形である。2013年10月にファッションコーディネートサイトWEARの運営を始め、2014年3月には即日配送サービスを開始する。2014年10月にヤッパを、2015年7月にアラタナを、いずれも株式交換によって完全子会社とした。自社EC支援事業は、ZOZOTOWNの運営のために築いた自社システムと物流インフラを、アパレルメーカーが独自に運営するECサイトへ開くもので、売上高は受託ショップと同じく受託販売手数料として計上された。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【事業の内容】
- [24]自社EC支援事業は、ZOZOTOWN等の運営のために構築した自社システムと物流インフラを活用する事業である
- [28]自社EC支援事業はアパレルメーカーが独自に運営するECサイトのシステム開発、デザイン制作、物流請負、マーケティング支援など各種フルフィルメント関連業務を支援し、売上高は受託ショップ事業と同様に受託販売手数料として計上する
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第27期(2025年3月期)【沿革】
- [25]2013年10月、「WEAR」の運営を開始した
- [26]2014年3月、即日配送サービスを開始した
- [27]2014年10月に株式会社ヤッパを、2015年7月に株式会社アラタナを、いずれも株式交換により完全子会社化した
集客の側で効いたのは、値引きと決済の2つであった。多様化する需要に応えるため新規出店を積極的に募り、ブランドクーポン等のプロモーションを効率よく打っている。前期に入れ替えたCRMシステムを使い、利用者への働きかけも強めた。2016年11月には、支払い期限を注文日から2か月後とする後払い決済サービスのツケ払いを導入して決済手段を広げた。2017年3月期の商品取扱高は212,090百万円で前期比33.0%増、売上高は76,393百万円で同40.4%増。営業利益は26,284百万円と同48.0%増になり、商品取扱高に対する営業利益率は12.4%へ上がった。これを回す人員は、2017年3月末で連結従業員800名と、年間平均1,755名の臨時雇用者であった。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【業績等の概要】
- [29]ZOZOTOWNのユニークユーザー数拡大とコンバージョンレート向上のため、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに傾注した
- [30]多様化するユーザーのニーズに対応できるよう積極的に新規出店を行い、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的に実施した
- [31]前連結会計年度にリプレイスを行ったCRMシステムを活用し、ユーザーに対するコミュニケーションを積極的に行った
- [32]2016年11月、支払い期限を注文日から2か月後とする後払い決済サービス「ツケ払い」を導入し、決済手段の拡充に取り組んだ
- [33]2017年3月期の商品取扱高は212,090百万円(前年同期比33.0%増)、売上高は76,393百万円(同40.4%増)であった
- [34]2017年3月期の営業利益は26,284百万円(前年同期比48.0%増)となり、商品取扱高に対する営業利益率は12.4%と前年同期比1.3ポイント上昇した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【従業員の状況】
- [35]2017年3月末の連結従業員数は800名、臨時雇用者の年間平均人員は1,755名であった
参考文献[20]-[35]
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- [20]2011年5月、海外顧客向けのグローバルサイト「ZOZOTOWN.com」を開設した
- [21]2011年6月に中国香港でソフトバンク株式会社との合弁会社ZOZOTOWN HONGKONG CO.,LIMITEDを、同年8月に中国上海で走走城(上海)電子商務有限公司を設立した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【事業の内容】
- [22]ZOZOTOWN HONGKONG CO., LIMITEDおよび走走城(上海)電子商務有限公司について、2013年3月開催の取締役会において会社清算の決議を行った
- [24]自社EC支援事業は、ZOZOTOWN等の運営のために構築した自社システムと物流インフラを活用する事業である
- [28]自社EC支援事業はアパレルメーカーが独自に運営するECサイトのシステム開発、デザイン制作、物流請負、マーケティング支援など各種フルフィルメント関連業務を支援し、売上高は受託ショップ事業と同様に受託販売手数料として計上する
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【連結財務諸表 減損損失】
- [23]連結子会社の事業撤退の決定に伴い、当該資産グループの回収可能価額が著しく低下したため減損損失を計上した
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第27期(2025年3月期)【沿革】
- [25]2013年10月、「WEAR」の運営を開始した
- [26]2014年3月、即日配送サービスを開始した
- [27]2014年10月に株式会社ヤッパを、2015年7月に株式会社アラタナを、いずれも株式交換により完全子会社化した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【業績等の概要】
- [29]ZOZOTOWNのユニークユーザー数拡大とコンバージョンレート向上のため、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに傾注した
- [30]多様化するユーザーのニーズに対応できるよう積極的に新規出店を行い、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的に実施した
- [31]前連結会計年度にリプレイスを行ったCRMシステムを活用し、ユーザーに対するコミュニケーションを積極的に行った
- [32]2016年11月、支払い期限を注文日から2か月後とする後払い決済サービス「ツケ払い」を導入し、決済手段の拡充に取り組んだ
- [33]2017年3月期の商品取扱高は212,090百万円(前年同期比33.0%増)、売上高は76,393百万円(同40.4%増)であった
- [34]2017年3月期の営業利益は26,284百万円(前年同期比48.0%増)となり、商品取扱高に対する営業利益率は12.4%と前年同期比1.3ポイント上昇した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【従業員の状況】
- [35]2017年3月末の連結従業員数は800名、臨時雇用者の年間平均人員は1,755名であった
2017年〜プライベートブランドZOZOへの投資と、上場後初の減益
2017年、スタートトゥデイは預かって売る会社から自らつくる会社へ踏み出そうとした。ネット通販で服の寸法が体に合わないという難所を、自ら測ることで解こうという構想であった。同年11月に採寸用ボディースーツZOZOSUITの無料配布の予約受付を始め、2018年1月31日にプライベートブランドZOZOの販売を開始する。当初の品目はTシャツとデニムの2種で、翌期には10から20アイテムへ広げ、2018年7月からは世界72か国での販売を掲げた。会社はこれをプライベートブランドに係る事業の本格展開を始める第二の創業と位置づけ、2018年10月1日付で商号を株式会社ZOZOへ改めている。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【事業の内容】
- [36]2017年11月に採寸用ボディースーツZOZOSUITの無料配布の予約受付を開始した
- [37]2018年1月31日、計測した体型データに基づいて体型に合う商品を販売するプライベートブランド「ZOZO」の販売を開始した。当初の品目はTシャツとデニムの2種であった
- [39]プライベートブランド「ZOZO」に係る事業の展開を本格的に開始する「第二の創業」の年と位置づけた
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [38]プライベートブランドは翌期に10〜20アイテムへ品目を広げる計画とし、2018年7月より世界72か国での販売を掲げた
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【沿革】
- [40]2018年10月1日付で商号を株式会社スタートトゥデイから株式会社ZOZOへ変更した
本業は好調のままであった。2018年3月期の商品取扱高は270,543百万円で前期比27.6%増、売上高は98,432百万円、営業利益は32,669百万円で同24.3%増となり、商品取扱高に対する営業利益率は12.1%に達している。一方で自社商品の費用は先に立った。ZOZOSUITの無料配布に伴い、広告宣伝費は2018年3月期の1,552百万円から2019年3月期に6,065百万円へ膨らむ。自社で在庫を持つため、棚卸資産も積み上がった。2019年3月末の商品は4,533百万円、原材料は1,352百万円で、前期末の2,194百万円と195百万円から大きく増えている。
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [41]2018年3月期はZOZOTOWN事業が拡大し、商品取扱高・売上高・営業利益がいずれも前期を上回った
- [42]2018年3月期の商品取扱高は270,543百万円(前年同期比27.6%増)、売上高は98,432百万円、営業利益は32,669百万円(同24.3%増)で、商品取扱高に対する営業利益率は12.1%であった
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [43]広告宣伝費は2019年3月期に6,065百万円となり、前期の1,552百万円から増加した。ZOZOSUITの無料配布に伴う増加である
- [44]2019年3月末の棚卸資産は商品4,533百万円・原材料1,352百万円で、前期末の商品2,194百万円・原材料195百万円から増加した
それでも自社商品は規模に届かなかった。2019年3月期のプライベートブランド事業の商品取扱高は2,763百万円で、全社の商品取扱高に占める割合は0.9%にとどまる。2019年2月にはZOZO Germany GmbHの会社清算を取締役会で決議し、ZOZO Apparel USA, Inc.とあわせて海外事業から退いた。2019年3月期は減損損失1,407百万円、たな卸資産評価損876百万円、事業整理損失822百万円を含む特別損失3,394百万円を計上している。営業利益は25,654百万円で前期比21.5%減となり、上場後初めての減益に終わった。残ったのは100万件を超える体型データで、出店ブランドの商品を多サイズ展開するマルチサイズプラットフォーム事業として本業へ戻された。
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [45]プライベートブランド事業は計画した規模に達せず、2020年3月期以降に商品取扱高が縮小した
- [46]2019年3月期のプライベートブランド事業の商品取扱高は2,763百万円で、全社の商品取扱高に占める割合は0.9%であった
- [47]2019年2月にZOZO Germany GmbHの会社清算を取締役会で決議し、ZOZO Apparel USA, Inc.とあわせて海外事業から撤退した
- [48]2019年3月期は減損損失1,407百万円、たな卸資産評価損876百万円、事業整理損失822百万円を含む特別損失3,394百万円を計上した
- [49]2019年3月期の営業利益は25,654百万円で前期比21.5%減となった
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第22期(2020年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [50]ZOZOSUITで得た100万以上の体型データを出店ブランドへ開き、ブランドの商品を多サイズ展開するMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業として2019年9月6日に受注予約を開始した
参考文献[36]-[50]
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【事業の内容】
- [36]2017年11月に採寸用ボディースーツZOZOSUITの無料配布の予約受付を開始した
- [37]2018年1月31日、計測した体型データに基づいて体型に合う商品を販売するプライベートブランド「ZOZO」の販売を開始した。当初の品目はTシャツとデニムの2種であった
- [39]プライベートブランド「ZOZO」に係る事業の展開を本格的に開始する「第二の創業」の年と位置づけた
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [38]プライベートブランドは翌期に10〜20アイテムへ品目を広げる計画とし、2018年7月より世界72か国での販売を掲げた
- [43]広告宣伝費は2019年3月期に6,065百万円となり、前期の1,552百万円から増加した。ZOZOSUITの無料配布に伴う増加である
- [44]2019年3月末の棚卸資産は商品4,533百万円・原材料1,352百万円で、前期末の商品2,194百万円・原材料195百万円から増加した
- [45]プライベートブランド事業は計画した規模に達せず、2020年3月期以降に商品取扱高が縮小した
- [46]2019年3月期のプライベートブランド事業の商品取扱高は2,763百万円で、全社の商品取扱高に占める割合は0.9%であった
- [47]2019年2月にZOZO Germany GmbHの会社清算を取締役会で決議し、ZOZO Apparel USA, Inc.とあわせて海外事業から撤退した
- [48]2019年3月期は減損損失1,407百万円、たな卸資産評価損876百万円、事業整理損失822百万円を含む特別損失3,394百万円を計上した
- [49]2019年3月期の営業利益は25,654百万円で前期比21.5%減となった
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【沿革】
- [40]2018年10月1日付で商号を株式会社スタートトゥデイから株式会社ZOZOへ変更した
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [41]2018年3月期はZOZOTOWN事業が拡大し、商品取扱高・売上高・営業利益がいずれも前期を上回った
- [42]2018年3月期の商品取扱高は270,543百万円(前年同期比27.6%増)、売上高は98,432百万円、営業利益は32,669百万円(同24.3%増)で、商品取扱高に対する営業利益率は12.1%であった
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第22期(2020年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- [50]ZOZOSUITで得た100万以上の体型データを出店ブランドへ開き、ブランドの商品を多サイズ展開するMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業として2019年9月6日に受注予約を開始した
筆者考察
ZOZOTOWNの十年は、手数料の複利で伸びた十年であった。2008年3月期に17,095百万円だった商品取扱高は2018年3月期に270,543百万円へ達したが、会社の売上高はその3分の1ほどにすぎない。受託販売では預かった商品の代金が売上高に立たず、伸びの大半は出店ブランド側の売上として通り過ぎるからである。それでもスタートトゥデイが取り分を厚くできたのは、撮影・採寸・出荷という工程を自ら抱え、出店ブランドが自前では用意できない売り場を握っていたためであった。2011年に中国へ出て2013年3月に清算を決議したのは、この工程が国内の拠点と人に強く結びついていた証しでもある。
その強さが、自社商品への踏み出しを促した。他社の商品を預かるだけでは、売り上げの上限は出店ブランドの供給量で決まってしまう。2017年11月のZOZOSUIT配布と翌2018年1月のプライベートブランドZOZOは、採寸データという自社にしかない資産を使って、その天井を自分で外そうとした試みであった。だが2019年3月期のプライベートブランドの商品取扱高は2,763百万円、全社の0.9%にとどまり、広告宣伝費は6,065百万円へ膨らむ。特別損失3,394百万円を計上して上場後初の減益に終わったのは、在庫を負わない設計で伸びてきた会社が、在庫を負う商売の作法を持たなかったためであろう。
2007年〜2018年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | 億円 | |||
| 2007年03月期 | 連結 | 60 | n/a | 8 | 8 | 13.4% | 5 | n/a |
| 2008年03月期 | 連結 | 85 | +40.3% | 18 | 17 | 20.0% | 10 | n/a |
| 2009年03月期 | 連結 | 106 | +24.7% | 22 | 22 | 20.8% | 13 | n/a |
| 2010年03月期 | 連結 | 171 | +61.3% | 32 | 32 | 18.7% | 19 | n/a |
| 2011年03月期 | 連結 | 238 | +39.2% | 59 | 58 | 24.4% | 31 | n/a |
| 2012年03月期 | 連結 | 318 | +33.6% | 77 | 76 | 23.9% | 46 | ソフトバンクとの合弁会社ZOZOTOWN HONGKONGを設立(2011/06) |
| 2013年03月期 | 連結 | 350 | +10.1% | 85 | 85 | 24.3% | 54 | n/a |
| 2014年03月期 | 連結 | 385 | +10.0% | 124 | 124 | 32.2% | 78 | n/a |
| 2015年03月期 | 連結 | 411 | +6.8% | 151 | 151 | 36.7% | 90 | n/a |
| 2016年03月期 | 連結 | 544 | +32.4% | 178 | 178 | 32.7% | 120 | n/a |
| 2017年03月期 | 連結 | 763 | +40.3% | 263 | 264 | 34.6% | 170 | n/a |
| 2018年03月期 | 連結 | 984 | +29.0% | 327 | 327 | 33.2% | 202 | START TODAY USA(現ZOZO Apparel USA)を設立(2017/05) |
出所:有価証券報告書
出典・参考
15件
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【事業の内容】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第10期(2008年3月期)【生産、受注及び販売の状況】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第12期(2010年3月期)【業績等の概要】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第15期(2013年3月期)【沿革】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【事業の内容】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第16期(2014年3月期)【連結財務諸表 減損損失】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【業績等の概要】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第19期(2017年3月期)【従業員の状況】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【事業の内容】
- スタートトゥデイ 有価証券報告書 第20期(2018年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第21期(2019年3月期)【沿革】
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第22期(2020年3月期)【経営成績等の状況の概要】
- 株式会社ZOZO 有価証券報告書 第27期(2025年3月期)【沿革】
- ドリームゲート起業家インタビュー 2007年10月26日「株式会社スタートトゥデイ 代表取締役 前澤友作」