NTTドコモ の歴史

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創業 1991年
創業地 東京都
創業 1991年8月、日本電信電話の出資でエヌ・ティ・ティ・移動通信企画が東京に設立さ
1991年8月、日本電信電話の出資でエヌ・ティ・ティ・移動通信企画が東京に設立された。同年11月には北海道から九州まで地域8社を置き、1992年4月にエヌ・ティ・ティ移動通信網へ商号を変更、同年7月にNTTから携帯・自動車電話や無線呼出の営業を譲り受けて開業した。開業時の社長は日本電信電話取締役だった大星公二氏。商号は2000年にエヌ・ティ・ティ・ドコモ、2013年にNTTドコモへ改まる。公正競争の促進を目的とした政府措置による分社で、顧客も設備も技術者も親会社から引き継いでおり、ゼロから創業したのではない。
決断 回線を貸すだけでなく、その上へ自社のサービスを載せて客を囲い込む。判断はこの一点
回線を貸すだけでなく、その上へ自社のサービスを載せて客を囲い込む。判断はこの一点で貫かれている。1999年2月のiモードで、通信網に何を載せるかを自社で決める仕組みを構築する。同じ設計を世界へ広げようと2000年前後に欧米アジアの通信事業者へ相次いで出資したが、取ったのは経営権に及ばない15〜24%の持分で、2002年3月期に6,246億円、翌期に3,196億円の減損を強いられる。2018年10月には「会員を軸とした事業運営」を掲げ、囲い込む相手を回線契約者からdポイント会員へ移した。上へ載せる設計は自社の網では効き、他社の網の上では効かなかった。
現況 NTTの完全子会社として、グループの移動通信を一手に担っている。2020年9月、
NTTの完全子会社として、グループの移動通信を一手に担っている。2020年9月、親会社のNTTは1株3,900円で3分の1を占めていた一般株主の持分を取得し、同年12月に東証一部の上場は廃止された。上場最終期の2020年3月期の営業収益は4兆6,513億円で、うち通信事業が3兆6,870億円と8割弱を占める。営業利益8,547億円のうち通信事業が7,065億円、dポイントやd払いを集約したスマートライフ事業は収益5,437億円に対し利益325億円だった。回線の外へ広げた分は費用に食われ、上場廃止のときも稼ぎ手は携帯電話の回線料のままだった。
競合 決着をつけたのは料金だった。2020年3月末で国内の携帯電話契約数の44.1%、
決着をつけたのは料金だった。2020年3月末で国内の携帯電話契約数の44.1%、8,033万契約を握り、同じ全国網を持つKDDI・ソフトバンクとの3社競争で首位を保ったが、サブブランドとMVNOの格安スマホに低価格帯を侵食されていた。2018年12月、総務省の緊急提言と楽天の携帯電話事業への参入を前に最大4,000億円の顧客還元を決める。翌2019年度は新料金で2,000億円、端末と回線を分ける分離プランで800億円の減益を抱えた。日本で最初に全国へ電波を敷いた事業者は、いちばん多くの回線を抱えるがゆえに、値下げの痛みを最も重く負う側へ回った。
長期業績の推移 1991〜2020年
NTTドコモ:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円)純利益率(%)
2002年3月期〜2020年3月期

第1章 1991年〜 営業譲受で始まり売り切り制とiモードで契約を積んだ創業期

1991年〜分離政策がつくった会社と、親会社から受け取った事業

1991年8月14日、日本電信電話の出資によってエヌ・ティ・ティ・移動通信企画が設立された。公正競争の促進を目的とした政府の措置に沿った分社であり、事業そのものは親会社が既に営んでいたものである。同年11月には北海道から九州までの八地域に移動通信企画を置き、1992年4月にエヌ・ティ・ティ移動通信網へ商号を改め、同年7月に日本電信電話から携帯・自動車電話、無線呼出、船舶電話、航空機公衆電話の営業を譲り受けて開業した。譲り受けたのは営業権だけではない。事業は親会社が積み上げてきた契約と設備の上に立っており、創業の元手にあたるものを、この会社は市場からではなく政策から受け取ったことになる。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1991年8月 日本電信電話㈱の出資によりエヌ・ティ・ティ・移動通信企画㈱を設立
    • [2]公正競争の促進を目的とした政府措置により日本電信電話から移動通信事業を分離して設立された
    • [3]1991年11月 北海道・東北・東海・北陸・関西・中国・四国・九州の各地域移動通信企画㈱8社を設立
    • [4]1992年4月 エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱へ商号変更、同年7月 日本電信電話㈱より移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出、船舶電話、航空機公衆電話)の営業譲受

全国を九つの会社に割る体制は、開業の翌年に整えられた。1993年4月に地域企画会社8社が各地域移動通信網へ商号を変え、同年7月にそれぞれの地域における携帯・自動車電話と無線呼出の営業を譲り受けている。同年10月にはエヌ・ティ・ティ中央移動通信を吸収合併し、あわせて地域の8社も各地域の移動通信会社と合併した。1998年に上場した時点でも、営業は全国九つのグループ会社が分担する形で続いていた。分けた理由は需要の違いではなく、地域ごとに事業者を置くという通信行政の枠組みにあった。網は全国で一つでありながら、それを運営する法人は九つに割れていた。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [5]1993年4月 地域企画会社8社が各地域移動通信網㈱へ商号変更、同年7月 各地域における移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出)の営業譲渡
    • [6]1993年10月 エヌ・ティ・ティ中央移動通信㈱と合併、同時に地域ドコモ8社が各地域移動通信㈱と合併
  • 証券 1998年12月号
    • [7]1998年時点で全国を九つのグループ会社で営業を行っていた

競争は分離の直後に始まった。携帯電話のシェアは、1993年度末の62%から2、3年のうちに48%まで14ポイント下がっている。同じ市場には日本移動通信とセルラー系各社が入り、契約の奪い合いが起きていた。シェアが急落したとき、会社が選んだのは値引きではなく設備だった。『シェア回復につながる投資ではなく、ネットワークを充実させる設備投資を着々と続けたのが幸いしました』。回線が切れにくくなって通話品質が高まった結果シェアは戻り、1998年末には5割を超えている。値引きの効き目ではなく、かけたいときにつながるかという通信の基本で優位を取り直したことになる。

  • 日経ビジネス 1999年3月8日号
    • [8]1993年度末に62%あった携帯電話のシェアが2、3年で48%まで14ポイント低下した
    • [10]1998年末時点でNTTドコモの携帯電話シェアは50%を超えていた
  • 日経ビジネス 1994年2月7日号
    • [9]移動体通信では日本移動通信(IDO)とセルラー系各社が競合していた
参考文献[1]-[10]
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1991年8月 日本電信電話㈱の出資によりエヌ・ティ・ティ・移動通信企画㈱を設立
    • [2]公正競争の促進を目的とした政府措置により日本電信電話から移動通信事業を分離して設立された
    • [3]1991年11月 北海道・東北・東海・北陸・関西・中国・四国・九州の各地域移動通信企画㈱8社を設立
    • [4]1992年4月 エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱へ商号変更、同年7月 日本電信電話㈱より移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出、船舶電話、航空機公衆電話)の営業譲受
    • [5]1993年4月 地域企画会社8社が各地域移動通信網㈱へ商号変更、同年7月 各地域における移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出)の営業譲渡
    • [6]1993年10月 エヌ・ティ・ティ中央移動通信㈱と合併、同時に地域ドコモ8社が各地域移動通信㈱と合併
  • 証券 1998年12月号
    • [7]1998年時点で全国を九つのグループ会社で営業を行っていた
  • 日経ビジネス 1999年3月8日号
    • [8]1993年度末に62%あった携帯電話のシェアが2、3年で48%まで14ポイント低下した
    • [10]1998年末時点でNTTドコモの携帯電話シェアは50%を超えていた
  • 日経ビジネス 1994年2月7日号
    • [9]移動体通信では日本移動通信(IDO)とセルラー系各社が競合していた

1994年〜端末を貸す商売から売る商売へ移した売り切り制

端末を貸す商売から売る商売へ移ったのは1994年4月である。会社は同月、携帯・自動車電話の「端末お買上げ制度」を導入している。移動電話の自由化にあわせて新規加入料は4万5,000円前後から1万円程度へ下げられ、月額基本料も引き下げられた。アナログ方式では、この会社の基本料が月額1万6,000円から9,500円になり、日本移動通信とセルラー系各社は8,500円とした。入口の負担を薄くしたことで、事業者各社の1994年度の新規加入見込みは合計80万から90万台に達し、前年度予想の35万台の2倍を超えた。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [11]1994年4月 携帯・自動車電話「端末お買上げ制度」を導入
  • 日経ビジネス 1994年2月7日号
    • [12]移動電話自由化による1994年4月からの端末売り切り制導入に伴い、新規加入料を4万5,000円前後から1万円程度へ値下げ、月額基本料金も引き下げ
    • [13]アナログ方式の月額基本料はNTT移動通信網が1万6,000円から9,500円へ、日本移動通信とセルラー系各社は8,500円へ
    • [14]各社の1994年度新規加入見込みの合計は80万〜90万台で、1993年度予想の35万台の2倍以上

売り切り制は、通信料とは別の売上を会社に与えた。1998年3月期の単体の営業収益1兆2,759億円のうち、電気通信事業が1兆176億円で79.8%、携帯電話機器やポケットベル機器の販売などの附帯事業が2,583億円で20.2%を占めている。電話サービスだけを取り出すと8,783億円で、全体の68.9%にあたる。端末は販売代理店を通じて売られ、会社は代理店へ手数料を支払っており、その一要素が端末販売奨励金だった。のちに会社自身が、奨励金による安価な端末の販売は成長期の契約者拡大に適した仕組みだったと書いている。売上の5分の1が端末から立つ構造は、契約を取るための費用をそのまま売上の形で抱える構造でもあった。

  • 証券 1998年12月号
    • [15]1998年3月期の単体営業収益1,275,955百万円の内訳は電気通信事業1,017,608百万円(79.8%)、附帯事業258,347百万円(20.2%)
    • [16]1998年3月期の電話サービス(携帯・自動車電話、船舶電話、航空機電話)の営業収益は878,325百万円で構成比68.9%
  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [17]端末販売奨励金は代理店に支払う手数料の一要素であった
    • [18]端末販売奨励金による安価な端末の販売を通じた契約者の獲得は成長期における契約者の拡大に適したビジネスモデルであった

契約は積み上がるものであり、積み上がった分だけ基本料と通話料が毎月立つ。携帯電話の加入者数は1995年度に1,000万を超え、その後も年に1,000万ずつ増えていった。1998年度末に累計4,000万を超えることは、1999年初めの時点で確実視されていた。連結の営業収益は1996年3月期の1兆2,371億円から1997年3月期に1兆9,628億円、1998年3月期に2兆6,261億円へ伸び、経常利益は766億円から3,116億円になった。1999年3月期は営業収益3兆60億円、経常利益2,820億円が利益計画に置かれていた。1998年3月末の携帯・自動車電話の契約者数はグループ全体で2,000万を超え、この時点で世界最大の移動通信会社グループとなっていた。

  • 日経ビジネス 1999年3月8日号
    • [19]携帯電話の加入者数は1995年度に1,000万を超え、その後も年間1,000万ずつ増加した
    • [20]1998年度末に携帯電話の累計加入者数が4,000万を超えることは確実との社長発言
  • 証券 1998年12月号
    • [21]連結営業収益は1996年3月期1,237,176百万円、1997年3月期1,962,850百万円、1998年3月期2,626,119百万円。連結経常利益は76,658百万円から311,640百万円へ
    • [22]1999年3月期の連結予想は営業収益3,006,000百万円、経常利益282,000百万円(利益計画による)
    • [23]携帯・自動車電話サービスの契約者数は2,000万を超えて増加を続けており、世界最大の移動通信会社グループであった
参考文献[11]-[23]
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [11]1994年4月 携帯・自動車電話「端末お買上げ制度」を導入
  • 日経ビジネス 1994年2月7日号
    • [12]移動電話自由化による1994年4月からの端末売り切り制導入に伴い、新規加入料を4万5,000円前後から1万円程度へ値下げ、月額基本料金も引き下げ
    • [13]アナログ方式の月額基本料はNTT移動通信網が1万6,000円から9,500円へ、日本移動通信とセルラー系各社は8,500円へ
    • [14]各社の1994年度新規加入見込みの合計は80万〜90万台で、1993年度予想の35万台の2倍以上
  • 証券 1998年12月号
    • [15]1998年3月期の単体営業収益1,275,955百万円の内訳は電気通信事業1,017,608百万円(79.8%)、附帯事業258,347百万円(20.2%)
    • [16]1998年3月期の電話サービス(携帯・自動車電話、船舶電話、航空機電話)の営業収益は878,325百万円で構成比68.9%
    • [21]連結営業収益は1996年3月期1,237,176百万円、1997年3月期1,962,850百万円、1998年3月期2,626,119百万円。連結経常利益は76,658百万円から311,640百万円へ
    • [22]1999年3月期の連結予想は営業収益3,006,000百万円、経常利益282,000百万円(利益計画による)
    • [23]携帯・自動車電話サービスの契約者数は2,000万を超えて増加を続けており、世界最大の移動通信会社グループであった
  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [17]端末販売奨励金は代理店に支払う手数料の一要素であった
    • [18]端末販売奨励金による安価な端末の販売を通じた契約者の獲得は成長期における契約者の拡大に適したビジネスモデルであった
  • 日経ビジネス 1999年3月8日号
    • [19]携帯電話の加入者数は1995年度に1,000万を超え、その後も年間1,000万ずつ増加した
    • [20]1998年度末に携帯電話の累計加入者数が4,000万を超えることは確実との社長発言

1998年〜上場とiモードが定めた網の上を自社で握る設計

1998年10月22日、東京証券取引所市場第一部に上場した。公募・売出価格は1株390万円、上場時の発行済株式総数は1,915,200株だった。ただし支配の所在は動いていない。上場直前の同年8月17日時点で日本電信電話が1,503,720株、発行済株式総数の94.68%を保有しており、1999年7月に親会社が純粋持株会社体制へ移ったあとも出資比率は67%だった。市場に出た株式は少なく、2001年時点の流動性は4%以下とみられていた。資金は市場から取り、決定権は親会社に残す。上場はこの会社にとって資金調達の手段であって、独立の手続きではなかった。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [24]1998年10月 東京証券取引所市場第一部に上場
  • 証券 1998年12月号
    • [25]公募・売出価格390万円、上場時の発行済株式総数1,915,200株
    • [26]1998年8月17日現在の大株主は日本電信電話㈱1,503,720株・94.68%
  • 日経ビジネス 2000年4月24日号
    • [27]日本電信電話のNTTドコモに対する出資比率は67%
  • 日経ビジネス 2001年4月2日号
    • [28]日本電信電話の保有によりNTTドコモ株の流動性は4%以下にとどまっていた

1999年2月に始まった「iモード」は、回線を貸す商売の上に、何を載せるかを自社で決める層を重ねたものだった。前提にあったのは1997年3月に始めたパケット通信で、送った情報量に応じて課金する仕組みがあって初めて、つなぎっぱなしで使う料金が成り立つ。海外ではパケット通信網が整備されておらず、情報量に応じた安価な料金で使えるというiモードの魅力を生かせなかった。サービスは1年余りで600万人近くを集めた。会社にとってiモードは次世代サービスの前段にあたり、音声以外のやり取りが支持を得ることの確認でもあった。上に載せる層の強さは、その下にある自社の網の作りに縛られていた。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [29]1999年2月 「iモード」サービスの開始
    • [30]1997年3月 パケット通信サービスの開始
  • 日経ビジネス 2000年4月24日号
    • [31]海外ではパケット通信網が整備されていないため、情報量に応じた安価な料金で済むというiモードの魅力を生かせないとの社長発言
    • [32]iモードは1年余りで600万人近い利用者を集めた
    • [33]iモードは次世代携帯電話のリハーサルの目的もあり、音声以外のデータのやり取りが利用者の支持を得られることが分かったとの社長発言

設備の元手は二方向から来ていた。会社は2001年2月、1兆円規模の公募増資を行った。株価が1年前の半値に落ちていたこともあり、なぜこの時期なのかと疑う投資家もいた。もっとも、事業のもう一つの元手である周波数は市場調達に頼っておらず、欧米の携帯電話会社が落札におよそ1兆円を投じたのに対し、この会社は国内で事実上無償の割り当てを受けていた。2001年5月に試験サービスとして始まった第3世代の「FOMA」は、10月に本格サービスへ移った。需要が育たないうちに設備投資を先行させれば過剰設備を招くという見方も出るなか、立川社長は1番手にこだわり抜く姿勢を示した。

  • 日経ビジネス 2001年4月2日号
    • [34]2001年2月に1兆円規模の公募増資を実施
    • [35]株価は1年前と比べて半値の水準で、投資家から増資時期への疑問が出ていた
    • [36]欧米の携帯電話会社は電波の落札に1兆円近い資金を費やしたが、NTTドコモは周波数を日本で事実上無償で割り当てられた
    • [38]次世代携帯電話で1番手にこだわるとの社長発言に対し、需要のないまま新サービスに踏み切れば過剰設備を積み増すとの指摘があった
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2001年5月 「FOMA」試験サービスの開始、同年10月 「FOMA」本格サービスの開始
参考文献[24]-[38]
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [24]1998年10月 東京証券取引所市場第一部に上場
    • [29]1999年2月 「iモード」サービスの開始
    • [30]1997年3月 パケット通信サービスの開始
    • [37]2001年5月 「FOMA」試験サービスの開始、同年10月 「FOMA」本格サービスの開始
  • 証券 1998年12月号
    • [25]公募・売出価格390万円、上場時の発行済株式総数1,915,200株
    • [26]1998年8月17日現在の大株主は日本電信電話㈱1,503,720株・94.68%
  • 日経ビジネス 2000年4月24日号
    • [27]日本電信電話のNTTドコモに対する出資比率は67%
    • [31]海外ではパケット通信網が整備されていないため、情報量に応じた安価な料金で済むというiモードの魅力を生かせないとの社長発言
    • [32]iモードは1年余りで600万人近い利用者を集めた
    • [33]iモードは次世代携帯電話のリハーサルの目的もあり、音声以外のデータのやり取りが利用者の支持を得られることが分かったとの社長発言
  • 日経ビジネス 2001年4月2日号
    • [28]日本電信電話の保有によりNTTドコモ株の流動性は4%以下にとどまっていた
    • [34]2001年2月に1兆円規模の公募増資を実施
    • [35]株価は1年前と比べて半値の水準で、投資家から増資時期への疑問が出ていた
    • [36]欧米の携帯電話会社は電波の落札に1兆円近い資金を費やしたが、NTTドコモは周波数を日本で事実上無償で割り当てられた
    • [38]次世代携帯電話で1番手にこだわるとの社長発言に対し、需要のないまま新サービスに踏み切れば過剰設備を積み増すとの指摘があった

第2章 2002年〜 海外出資の減損と国内市場の飽和、地域8社合併とiPhone導入

2002年〜他社の網の上では効かなかった持分出資

自社の網の上へサービスを載せる設計は、他社の網の上へは移せなかった。2000年11月、会社は米AT&Tワイヤレスへ株式の16%、約1兆792億円を出資すると発表している。経営権に及ばない持分にとどめたのは、出資額を抑えたうえで役員を送り込み、第3世代の方式とiモードを採らせれば足りるという読みによる。読みは外れた。2002年3月期、営業収益は5兆1,715億円、経常利益は8,533億円に達しながら、当期純利益は8億6,200万円にとどまっている。米国会計基準では出資先の減損6,246億円を計上した。本業の利益がほぼ丸ごと海外の持分に吸われた期だった。

  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート2001(2001年3月期・米国会計基準)
    • [39]2000年11月 米AT&Tワイヤレスへ株式16%・約1兆792億円(約98億ドル)の出資を発表
    • [40]海外出資は経営権を取らない15〜20%のマイノリティ出資を軸とし、iモードの輸出とW-CDMA方式の採用を共同事業の主力に据えた
  • NTTドコモ 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】(2006年3月期)
    • [41]2002年3月期(第11期・日本会計基準・連結)の営業収益5,171,546百万円、経常利益853,373百万円、当期純利益862百万円
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート(2002年度版)
    • [42]2002年3月期に海外出資先の減損6,246億円を計上

損失の処理には3年を要した。2003年3月期にも3,196億円の減損を計上し、同期の売上高は4兆8,091億円、当期純利益は2,125億円だった。2004年10月、シンギュラーによるAT&Tワイヤレスの買収にあわせて保有株式を約64億9,500万米ドルで売却し、海外の持分は整理へ向かう。2004年3月期の当期純利益は6,500億円、2005年3月期は営業収益4兆8,446億円に対し営業利益7,842億円、当期純利益7,476億円まで戻った。数字の上では回復したが、この3年で確かめられたのは、他社の網の上に自社の仕組みを載せる権利は、15%や16%の持分では買えないということだった。

  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート(2002年度版)
    • [43]2003年3月期に海外出資先の減損3,196億円を計上
  • NTTドコモ 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】(2006年3月期)
    • [44]2003年3月期(連結・米国会計基準)の売上高48,091億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,125億円
    • [46]2004年3月期の当期純利益6,500億円、2005年3月期は売上高48,446億円・営業利益7,842億円・当期純利益7,476億円
  • ITmedia 2004年10月27日
    • [45]2004年10月 シンギュラーによるAT&Tワイヤレス買収に伴い保有株式を約64億9,500万米ドルで売却

海外で損を出している間に、国内では契約の純増数で首位を明け渡していた。2003年10月からの8か月、純増数はKDDIのauに及ばず、第3世代向けの定額制データ通信でも先を越されている。2004年6月、社長に就いた中村維夫氏は、技術偏重と海外投資による多額の損失を過去の失政として認めたうえで、顧客第一を最初の方針に掲げた。就任会見で中村氏が述べたのは、携帯電話の普及期には事業者の主導で業績を拡大できたが、もはやその時代ではないという認識だった。会社の側が何を出すかを決められる局面が、この時期に終わっていた。

  • 日経ビジネス 2004年7月26日号
    • [47]2003年10月から8カ月連続で契約純増数の首位をKDDIのauに譲り、3G向けの定額制データ通信サービスでも先を越された
    • [48]2004年6月18日にNTTドコモ社長へ就任した中村維夫氏は、技術偏重や海外投資による多額の損失といった過去の失政を認め、「お客様第一」を最初の方針として掲げた
    • [49]携帯電話の普及期には携帯電話会社の主導で業績を拡大できたが今はその時代ではないとの社長発言
参考文献[39]-[49]
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート2001(2001年3月期・米国会計基準)
    • [39]2000年11月 米AT&Tワイヤレスへ株式16%・約1兆792億円(約98億ドル)の出資を発表
    • [40]海外出資は経営権を取らない15〜20%のマイノリティ出資を軸とし、iモードの輸出とW-CDMA方式の採用を共同事業の主力に据えた
  • NTTドコモ 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】(2006年3月期)
    • [41]2002年3月期(第11期・日本会計基準・連結)の営業収益5,171,546百万円、経常利益853,373百万円、当期純利益862百万円
    • [44]2003年3月期(連結・米国会計基準)の売上高48,091億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,125億円
    • [46]2004年3月期の当期純利益6,500億円、2005年3月期は売上高48,446億円・営業利益7,842億円・当期純利益7,476億円
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート(2002年度版)
    • [42]2002年3月期に海外出資先の減損6,246億円を計上
    • [43]2003年3月期に海外出資先の減損3,196億円を計上
  • ITmedia 2004年10月27日
    • [45]2004年10月 シンギュラーによるAT&Tワイヤレス買収に伴い保有株式を約64億9,500万米ドルで売却
  • 日経ビジネス 2004年7月26日号
    • [47]2003年10月から8カ月連続で契約純増数の首位をKDDIのauに譲り、3G向けの定額制データ通信サービスでも先を越された
    • [48]2004年6月18日にNTTドコモ社長へ就任した中村維夫氏は、技術偏重や海外投資による多額の損失といった過去の失政を認め、「お客様第一」を最初の方針として掲げた
    • [49]携帯電話の普及期には携帯電話会社の主導で業績を拡大できたが今はその時代ではないとの社長発言

2007年〜成熟期に合わせて解いた販売奨励金の仕組み

国内の契約数は2007年12月に1億に達し、市場は成熟期へ入った。会社はこの局面を、携帯電話を使っていない潜在契約者を新規獲得の推進力にはできず、競合他社の契約者を取るほかない段階と捉えている。最大の市場シェアを持つ事業者にとって、他社から取る競争は取られる競争でもある。そのため会社は既存契約者の維持を重視する方針へ移った。2007年8月と9月には、2年間の継続利用を条件に月額基本使用料を半額とする割引を導入し、2009年3月時点でこれらへの契約率は6割を超えている。契約が積み上がるほど収益が積み上がる構造は変わらないが、積み上げる方法は、新しい客を増やすことから、いま抱えている客を逃がさないことへ置き換わった。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [50]日本の携帯電話市場の契約数は2007年12月に1億契約に達し、既に成熟期に入っていた
    • [51]成熟期においては潜在契約者を新規契約獲得の推進力とするのは困難で、競合他社の契約者を獲得する必要がある
    • [52]最大の市場シェアを持つ第一人者として既存契約者の維持を重視した
    • [53]2007年8月及び9月に2年間の継続利用を条件に月額基本使用料を半額にする割引サービス「ファミ割MAX50」「ひとりでも割50」「オフィス割MAX50」を導入し、2009年3月におけるこれらへの契約率は6割を超えた

2007年11月、会社は代理店へ支払う手数料の一要素だった端末販売奨励金を廃止した。奨励金には、負担の所在が見えにくく、端末を長く使う契約者と短く使う契約者のあいだで負担が不公平になり、販売手数料が事業者の利益を圧迫するという難点があった。代わりに置いたのが、端末代金を契約者が負担する分だけ月額基本使用料を下げる「バリューコース」と料金プラン「バリュープラン」である。端末代金は割賦払いを選べ、会社が代理店へ立て替えたうえで毎月の通信料とあわせて請求する形とした。選択率は9割を超え、バリュープランの契約は2009年3月に2,000万を上回っている。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [54]2007年11月に代理店に支払う手数料の一要素である端末販売奨励金を廃止した
    • [55]端末販売奨励金には、コスト負担の透明性に欠ける、端末の利用期間により契約者間にコスト負担の不公平が生じる、販売手数料が移動通信事業者の利益を圧迫するという問題点があった
    • [56]「バリューコース」は奨励金で値引きされていない端末購入費用を契約者が負担する一方、月額基本使用料を減額した料金プラン「バリュープラン」が適用される販売方式
    • [57]端末代金は割賦払いを利用でき、会社が販売代理店へ立て替えて支払い、割賦期間にわたり毎月の通話料金とあわせて契約者へ請求する
    • [58]新販売モデルにおける「バリューコース」の選択率は9割以上を維持し、「バリュープラン」の契約者数は2009年3月時点で2,000万契約を超えた

同じ時期、全国を九つに割ってきた体制も畳んでいる。2008年7月、会社は地域ドコモ8社を吸収合併した。狙いは顧客サービスの充実と強化、グループ経営の効率化、意思決定の速さに置かれた。売り方と料金の組み替えは数字に表れた。2009年3月期の営業収益は割引サービスの普及により前期比2,638億円減の4兆4,480億円となる一方、端末販売数の減少で調達費用が下がり、営業利益は226億円増の8,310億円になっている。携帯電話サービスの解約率は0.50%まで下がった。収入を削って利益を残す形へ、収益の作りそのものが変わった。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [59]2008年7月 地域ドコモ8社と合併、あわせてコーポレートブランドロゴを変更
  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [60]地域ドコモ8社の統合はお客様サービスの充実・強化、グループ経営の効率化、スピード経営の実現を目的とした
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2009年3月期)
    • [61]2009年3月期の営業収益は新たな割引サービスの普及などにより前期比2,638億円減の4兆4,480億円、営業利益は端末調達費用の減少などにより226億円増の8,310億円
    • [62]2009年3月期の携帯電話サービスの解約率は前期を大きく下回る0.50%
参考文献[50]-[62]
  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
    • [50]日本の携帯電話市場の契約数は2007年12月に1億契約に達し、既に成熟期に入っていた
    • [51]成熟期においては潜在契約者を新規契約獲得の推進力とするのは困難で、競合他社の契約者を獲得する必要がある
    • [52]最大の市場シェアを持つ第一人者として既存契約者の維持を重視した
    • [53]2007年8月及び9月に2年間の継続利用を条件に月額基本使用料を半額にする割引サービス「ファミ割MAX50」「ひとりでも割50」「オフィス割MAX50」を導入し、2009年3月におけるこれらへの契約率は6割を超えた
    • [54]2007年11月に代理店に支払う手数料の一要素である端末販売奨励金を廃止した
    • [55]端末販売奨励金には、コスト負担の透明性に欠ける、端末の利用期間により契約者間にコスト負担の不公平が生じる、販売手数料が移動通信事業者の利益を圧迫するという問題点があった
    • [56]「バリューコース」は奨励金で値引きされていない端末購入費用を契約者が負担する一方、月額基本使用料を減額した料金プラン「バリュープラン」が適用される販売方式
    • [57]端末代金は割賦払いを利用でき、会社が販売代理店へ立て替えて支払い、割賦期間にわたり毎月の通話料金とあわせて契約者へ請求する
    • [58]新販売モデルにおける「バリューコース」の選択率は9割以上を維持し、「バリュープラン」の契約者数は2009年3月時点で2,000万契約を超えた
    • [60]地域ドコモ8社の統合はお客様サービスの充実・強化、グループ経営の効率化、スピード経営の実現を目的とした
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [59]2008年7月 地域ドコモ8社と合併、あわせてコーポレートブランドロゴを変更
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2009年3月期)
    • [61]2009年3月期の営業収益は新たな割引サービスの普及などにより前期比2,638億円減の4兆4,480億円、営業利益は端末調達費用の減少などにより226億円増の8,310億円
    • [62]2009年3月期の携帯電話サービスの解約率は前期を大きく下回る0.50%

2010年〜回線収入の比率を下げたスマートフォンとiPhone

高速通信の網は自前で敷き続けた。2010年12月にLTEによる「Xi」を始め、2012年3月には1993年から続いたmovaとパケット通信のDoPaを終えている。一方で端末の品揃えのほうは、自前で揃える方針を解くことになった。2013年9月にiPhoneの販売を始め、同年10月に商号をNTTドコモへ改めた。スマートフォンの販売数は2014年3月期に1,378万台となり、代理店への卸売単価が上がったことで、端末機器販売収入は前期の7,581億円から1,139億円、15.0%増えて8,720億円になった。網の仕様は自社で決め、端末は他社の製品を並べる形へ移ったことになる。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [63]2010年12月 Xi(クロッシィ)サービスの開始
    • [64]2012年3月 movaサービス及びパケット通信サービス(DoPaサービス)の終了。movaは1993年3月開始
    • [66]2013年10月 ㈱NTTドコモへ商号変更
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2014年3月期)
    • [65]2013年9月にiPhoneの販売を開始した
  • NTTドコモ 有価証券報告書【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(2014年3月期)
    • [67]2014年3月期のスマートフォン販売数は1,378万台。端末機器販売収入は前期の7,581億円から1,139億円(15.0%)増加して8,720億円

端末が伸びた分だけ、回線の収入は痩せた。2014年3月期の営業収益は前期比89億円減の4兆4,612億円で、このうちモバイル通信サービス収入は2,127億円減の2兆9,558億円となり、営業収益に占める比率は70.9%から66.3%へ下がっている。音声収入は1兆2,746億円から1兆652億円へ2,094億円減り、1契約当たりの月間平均収入でみると音声は1,730円から1,370円になった。代わりに伸びたのは端末と付加サービスである。子会社の売上やdマーケットの関連収入を含むその他の営業収入は5,436億円から6,334億円へ899億円増えた。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(2014年3月期)
    • [68]2014年3月期の営業収益は前期比89億円減の4兆4,612億円、モバイル通信サービス収入は2,127億円減の2兆9,558億円で営業収益に占める割合は70.9%から66.3%へ低下
    • [69]音声収入は前期の1兆2,746億円から1兆652億円へ2,094億円(16.4%)減少し、音声ARPUは1,730円から1,370円へ360円(20.8%)減少
    • [70]その他の営業収入は前期の5,436億円から6,334億円へ899億円(16.5%)増加。子会社売上、ケータイ補償サービス等による収入、「dマーケット」から得られる収入などを含む

端末を安く見せるための負担は、値引きの名を変えて残った。端末代金を毎月の通信料から差し引く「月々サポート」による減収は、2014年3月期に前期より2,536億円増えている。営業利益は連結業績予想の8,400億円に届かず、前期比180億円減の8,192億円となった。設備の負担も軽くはならなかった。同期の設備投資額は7,031億円で、うち55.2%がXiの網に向かい、翌期もLTEへ資源を集中して基地局を4万局増やす計画が置かれた。奨励金を廃して透明にしたはずの値引きは、通信料から引く形で戻り、設備は毎年7,000億円規模で積み増す事業のままだった。

  • NTTドコモ 有価証券報告書【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(2014年3月期)
    • [71]「月々サポート」による減収影響は2014年3月期に前連結会計年度より2,536億円増加した
    • [73]2014年3月期の設備投資額は7,031億円(前期7,537億円)で、うち55.2%がXiネットワーク構築目的
    • [74]翌連結会計年度の設備投資額はLTEにリソースを集中し基地局4万局の増加を進める一方、投資の効率化により6,900億円に微減する見込み
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2014年3月期)
    • [72]2014年3月期の営業利益は連結業績予想8,400億円を下回り、前期比180億円減の8,192億円
参考文献[63]-[74]
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
    • [63]2010年12月 Xi(クロッシィ)サービスの開始
    • [64]2012年3月 movaサービス及びパケット通信サービス(DoPaサービス)の終了。movaは1993年3月開始
    • [66]2013年10月 ㈱NTTドコモへ商号変更
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2014年3月期)
    • [65]2013年9月にiPhoneの販売を開始した
    • [72]2014年3月期の営業利益は連結業績予想8,400億円を下回り、前期比180億円減の8,192億円
  • NTTドコモ 有価証券報告書【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(2014年3月期)
    • [67]2014年3月期のスマートフォン販売数は1,378万台。端末機器販売収入は前期の7,581億円から1,139億円(15.0%)増加して8,720億円
    • [68]2014年3月期の営業収益は前期比89億円減の4兆4,612億円、モバイル通信サービス収入は2,127億円減の2兆9,558億円で営業収益に占める割合は70.9%から66.3%へ低下
    • [69]音声収入は前期の1兆2,746億円から1兆652億円へ2,094億円(16.4%)減少し、音声ARPUは1,730円から1,370円へ360円(20.8%)減少
    • [70]その他の営業収入は前期の5,436億円から6,334億円へ899億円(16.5%)増加。子会社売上、ケータイ補償サービス等による収入、「dマーケット」から得られる収入などを含む
    • [71]「月々サポート」による減収影響は2014年3月期に前連結会計年度より2,536億円増加した
    • [73]2014年3月期の設備投資額は7,031億円(前期7,537億円)で、うち55.2%がXiネットワーク構築目的
    • [74]翌連結会計年度の設備投資額はLTEにリソースを集中し基地局4万局の増加を進める一方、投資の効率化により6,900億円に微減する見込み

第3章 2014-2020 (気が向いたら執筆します!) 値下げ圧力とdポイント経済圏への転換、NTTによる完全子会社化

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歴史年表 1991〜2020年

NTTドコモの沿革1991〜2020年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1991〜2001年営業譲受で始まり売り切り制とiモードで契約を積んだ創業期日本電信電話の出資により設立★★
各地域移動通信企画8社を設立★
大星公二エヌ・ティ・ティ移動通信網に商号変更★
大星公二日本電信電話から移動通信事業を営業譲受★★
大星公二地域企画会社8社が各地域移動通信網に商号変更★
大星公二地域ドコモ8社に移動通信事業を営業譲渡★
大星公二エヌ・ティ・ティ中央移動通信を吸収合併★
大星公二端末の売り切り制を導入★★
大星公二公正取引委員会が携帯電話各社に立入検査★
大星公二首都圏の新規契約シェアが89%に到達★★
立川敬二立川敬二氏が社長に就任★
立川敬二東京証券取引所市場第一部に上場★
立川敬二エヌ・ティ・ティ中央パーソナル通信網からPHS事業を営業譲受★
立川敬二「iモード」のサービスを開始★★★
立川敬二日本電信電話が純粋持株会社体制に移行★★
立川敬二ハチソンテレフォンに資本参加★
立川敬二エヌ・ティ・ティ・ドコモに商号変更★
立川敬二KPNモバイルに出資★★
立川敬二iモード・W-CDMAの世界展開を狙った海外通信事業者への約1.9兆円出資

1999年末から2001年にかけて、NTTドコモがiモードとW-CDMAの世界展開を掲げ、香港ハチソンテレフォン・蘭KPNモバイル・米AT&Tワイヤレス・英ハチソン3G UKなど海外の通信事業者へ累計約1.9兆円を出資した経営判断。立川敬二社長が主導し、出資が集中した2000年に対外的に明確化した。

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★★★
立川敬二第3世代サービス「FOMA」を開始★★
2002〜2013年海外出資の減損と国内市場の飽和、地域8社合併とiPhone導入立川敬二ロンドン証券取引所・ニューヨーク証券取引所に上場★
立川敬二売上高5兆円・営業利益1兆円を突破★★
立川敬二海外出資先の減損6246億円を計上★★
立川敬二海外出資先の減損3196億円を計上★
中村維夫中村維夫氏が社長に就任★
中村維夫AT&T Wireless株を売却★★
中村維夫PHSの新規受付を終了★
中村維夫番号ポータビリティ制度が開始★
中村維夫マルチメディア放送の準備会社を設立★
山田隆持山田隆持氏が社長に就任★
山田隆持地域ドコモ8社を吸収合併★★★
山田隆持LTEサービスを開始★★
山田隆持スマートフォン向け放送「NOTTV」を開局★
加藤薰加藤薰氏が社長に就任★
加藤薰自前の端末ラインアップで囲い込む方針を解き、AndroidとiOSの二本立てへ転じた

2013年9月、NTTドコモはiPhone 5s及び5cを端末ラインナップに加え、Android端末とiOS端末の双方を取り扱う体制へ転じた。国内メーカーの端末をそろえて自社仕様のサービスで顧客を囲い込むという、iモード以来の端末戦略を改めた判断である。加藤薰社長のもとで、5期続いた契約数シェアの低下と番号持ち運び制度による転出に歯止めをかけにいった。

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加藤薰「ツートップ戦略」を開始★
加藤薰iPhoneの取り扱いを開始★★★
加藤薰NTTドコモに商号変更★
加藤薰1株を100株に分割★
2014〜2020年値下げ圧力とdポイント経済圏への転換、NTTによる完全子会社化加藤薰売上高4兆3834億円・営業利益6439億円に減少★
加藤薰「NOTTV」からの撤退を決定★★
吉澤和弘吉澤和弘氏が社長に就任★
吉澤和弘営業利益1兆966億円・純利益7908億円を計上★
吉澤和弘ニューヨーク証券取引所の上場を廃止★
吉澤和弘最大4000億円の顧客還元を発表★★★
吉澤和弘売上高4兆6513億円・営業利益8546億円を計上★
吉澤和弘日本電信電話が公開買付けによる完全子会社化を発表★★★
井伊基之井伊基之氏が社長に就任★★
井伊基之東京証券取引所市場第一部の上場を廃止★★
出典・参考 15件
出典・参考
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート2001(2001年3月期・米国会計基準)
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ アニュアルレポート(2002年度版)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】(2006年3月期)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【対処すべき課題】(2009年3月期)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2009年3月期)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【業績等の概要】(2014年3月期)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(2014年3月期)
  • NTTドコモ 有価証券報告書【沿革】
  • 日経ビジネス 1994年2月7日号
  • 証券 1998年12月号
  • 日経ビジネス 1999年3月8日号
  • 日経ビジネス 2000年4月24日号
  • 日経ビジネス 2001年4月2日号
  • 日経ビジネス 2004年7月26日号
  • ITmedia 2004年10月27日

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