第5章 年〜年

住友重機械工業:Demag Ergotech・Hansen買収と新造船事業からの撤退

2008年〜Demag Ergotechの買収と、SENの完全子会社化・Hansenの買収

住友重機械工業は2008年3月、ドイツの射出成形機メーカーDemag Ergotechなど3社を、取得原価127億79百万円で買った。同年5月の決算説明会資料は買収の根拠として、世界市場でのブランドと販売力の強化、欧州とBRICsでの拡販、事業規模での首位を並べた。住友重機械の成形機は電動式の精密・高速成形を得意としたが、2008年度見込みの売上は9割近くを日本とアジアで占めていた。デマーグの側は欧州と北米でブランドを持ち、ロシアの販路と、自動車部品や包装容器の顧客を抱えていた。同年のアニュアルレポートも、国内シェア首位の成形機に、ドイツの老舗の販売力を加える買収と位置づけた。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2008年3月期)【企業結合等関係】
    • [1]2008年3月3日にDEMAG ERGOTECH・VAN DORN DEMAG・MARMOR 220の3社を取得、取得原価12,779百万円
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「FY2007 Financial Summary」(2008年5月14日)
    • [2]Demag買収の根拠=世界市場でのブランド力・販売力の強化、欧州・BRICsでの拡販、事業規模で世界首位
    • [3]住友重機械の強み=アジアの販売力と電動機・精密高速成形技術、2008年度の成形機売上は日本43%・アジア45%
    • [4]Demagの強み=欧州・北米でのブランド力、ロシアの既存販路、自動車・包装市場での存在感
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2008
    • [5]2008年3月にドイツの老舗メーカー、デマーグ・プラスチックス・グループを買収し、世界市場でのブランド力と販売力を強化。成形機は国内メーカーのシェアトップ

イオン注入装置を担うSENは1983年4月の設立で、2008年の時点では米Axcelis Technologiesとの合弁会社だった。住友重機械工業は2008年2月、合弁相手のAxcelisそのものに買収を持ちかけ、1株5.20ドル、総額5億4,400万ドルを示した。半導体メーカーの大型化で設備投資の額が膨らみ、開発の速さも求められるなか、両社の顧客と技術を一体にする狙いだった。Axcelisは2月25日に拒否を公表し、住友重機械は3月10日に提示を1株6.00ドルへ引き上げた。最終的には2009年3月に株式を取得してSENを完全子会社とし、合弁の形を解いた。米国の会社ごと取り込む案が実らず、手の届く合弁の持分へ的を絞り直したと推察される。

  • 住友重機械工業 決算説明会資料「FY2007 Financial Summary」(2008年5月14日)
    • [6]SEN Corporation, an SHI and Axcelis Company、設立1983年4月
    • [7]2008年2月4日、Axcelis Technologiesへ買収を提案(1株5.20ドル、総額5億4,400万ドル)
    • [8]買収の根拠=半導体メーカーの大型化と設備投資額の増大、開発の速さへの対応のため、AxcelisとSENの顧客基盤・技術・製品開発力を統合
    • [9]2月25日にAxcelisが提案拒否を公表、3月10日に提示額を1株6.00ドル(総額6億3,000万ドル)へ引き上げ
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [10]2009年3月、株式取得により株式会社SEN-SHI・アクセリスカンパニーを完全子会社化

2011年3月、住友重機械工業はベルギーのギヤボックスメーカーHansen Industrial Transmissionsを買収した。その前年のアニュアルレポートでは、「グローバル21」最終年度の売上高8,500億円・営業利益1,000億円を実現困難と認めていた。それでも経営陣は、『この不況を次の成長へのチャンスと受け止め、提供する製品およびサービスの変革と、市場の拡大を進めていかなければなりません。』と記した。買収額は約100億円で、資源国の設備投資で伸びるギヤボックス需要を、南アフリカや豪州に強いHansenの販路で取る狙いだった。1973年から約20年、旧親会社から技術供与を受けた縁があり、製品面の相乗効果も早く出せると見込んだ。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [11]2011年3月、ベルギーの産業用ギヤボックスメーカーHansen Industrial Transmissions NVを買収
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2010
    • [12]「グローバル21」の2010年度目標 売上高8,500億円・営業利益1,000億円は実現困難
    • [13]不況を次の成長の機会と受け止め、製品・サービスの変革と市場拡大を進める(新興国へ積極投資)
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2011
    • [14]2011年3月にHIT社を子会社化、買収額約100億円。資源国の設備投資でギヤボックス市場が伸びる見込み、HIT社は南アフリカ・豪州に強い販売チャネル、世界6カ国に組立工場
    • [15]1973年から約20年間、HIT社の旧親会社から技術供与を受けており、製品面で早期のシナジーを期待
参考文献[1]-[15]
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2008年3月期)【企業結合等関係】
    • [1]2008年3月3日にDEMAG ERGOTECH・VAN DORN DEMAG・MARMOR 220の3社を取得、取得原価12,779百万円
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「FY2007 Financial Summary」(2008年5月14日)
    • [2]Demag買収の根拠=世界市場でのブランド力・販売力の強化、欧州・BRICsでの拡販、事業規模で世界首位
    • [3]住友重機械の強み=アジアの販売力と電動機・精密高速成形技術、2008年度の成形機売上は日本43%・アジア45%
    • [4]Demagの強み=欧州・北米でのブランド力、ロシアの既存販路、自動車・包装市場での存在感
    • [6]SEN Corporation, an SHI and Axcelis Company、設立1983年4月
    • [7]2008年2月4日、Axcelis Technologiesへ買収を提案(1株5.20ドル、総額5億4,400万ドル)
    • [8]買収の根拠=半導体メーカーの大型化と設備投資額の増大、開発の速さへの対応のため、AxcelisとSENの顧客基盤・技術・製品開発力を統合
    • [9]2月25日にAxcelisが提案拒否を公表、3月10日に提示額を1株6.00ドル(総額6億3,000万ドル)へ引き上げ
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2008
    • [5]2008年3月にドイツの老舗メーカー、デマーグ・プラスチックス・グループを買収し、世界市場でのブランド力と販売力を強化。成形機は国内メーカーのシェアトップ
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [10]2009年3月、株式取得により株式会社SEN-SHI・アクセリスカンパニーを完全子会社化
    • [11]2011年3月、ベルギーの産業用ギヤボックスメーカーHansen Industrial Transmissions NVを買収
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2010
    • [12]「グローバル21」の2010年度目標 売上高8,500億円・営業利益1,000億円は実現困難
    • [13]不況を次の成長の機会と受け止め、製品・サービスの変革と市場拡大を進める(新興国へ積極投資)
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2011
    • [14]2011年3月にHIT社を子会社化、買収額約100億円。資源国の設備投資でギヤボックス市場が伸びる見込み、HIT社は南アフリカ・豪州に強い販売チャネル、世界6カ国に組立工場
    • [15]1973年から約20年間、HIT社の旧親会社から技術供与を受けており、製品面で早期のシナジーを期待

2013年〜別川俊介社長の中期経営計画2016と、三菱重工のクレーン事業譲受

2013年4月、副社長兼CFOだった別川俊介氏が社長兼CEOに就任した。翌年5月に別川俊介社長が示した「中期経営計画2016」は、前計画「イノベーション21」の目標と実績を並べるところから始まった。2013年度の売上高は目標7,300億円に対し6,153億円、営業利益は730億円に対し343億円にとどまった。地域別の分析では『海外への積極的な投資が成長に結びついていない。』と総括し、欧州は投資の規模に売上が見合っていないとした。残る課題には、減速機と射出成形機で買った子会社との統合と、相乗効果の実現を挙げた。新計画は2016年度の売上高を7,000億円と前計画より低く置き、営業利益率7.5%とROIC7%以上を目標の軸にした。営業利益率は2015・2016年度とも7.2%となり、目標の水準にほぼ到達した。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2019年3月期)【役員の状況】
    • [16]別川俊介 2012年4月 代表取締役兼執行役員副社長・CFO、2013年4月 代表取締役社長兼CEO
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2016」(2014年5月9日)
    • [17]社長 別川俊介、2014年5月9日。冒頭に前中計「イノベーション21」の総括
    • [18]2013年度 計画→実績 売上高7,300億円→6,153億円、営業利益730億円→343億円、ROIC10%以上→4.8%
    • [19]エリア別:海外への積極的な投資が成長に結びついていない、欧州は投資に対して伸び悩み
    • [20]残された課題=買収子会社との統合・シナジーの実現(PTC、プラスチック機械)、PTC・プラスチック機械・建設機械の収益性向上
    • [21]2016年度財務目標 売上高7,000億円、営業利益率7.5%、ROIC7%以上、配当性向30%
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2017
    • [22]営業利益率は2015・2016年度とも7.2%で中計16の目標水準にほぼ到達、売上高は1年前倒しで目標達成

2015年10月、子会社の住友重機械搬送システムが、三菱重工マシナリーテクノロジーから産業用クレーン事業を譲り受けた。受け皿の住友重機械搬送システムには、2013年4月に本体の物流システムと機械式駐車場の事業を移していた。この譲受は運搬機械の事業基盤を強化し、「高収益への反転」を図る施策だった。中計16の設備投資は3年500億円から700億円へ積み増され、産業用クレーンは国内設備を更新する側に入った。海外に振り向けてきた投資の一部を、老朽化の進んだ国内工場へ戻す判断だった。2017年3月には建設用クレーンの日立住友重機械建機クレーンも子会社とし、クローラクレーンまで品揃えを広げた。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [23]2015年10月、吸収分割により住友重機械搬送システムが三菱重工マシナリーテクノロジーの産業用クレーン事業を譲受
    • [24]2013年4月、吸収分割により物流システム事業・機械式駐車場事業を住友重機械搬送システムへ移管
    • [28]2017年3月、株式取得により日立住友重機械建機クレーンを子会社化(クローラクレーン等の建設機械)
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2017
    • [25]Return to Higher Levels of Profitabilityの施策として三菱重工マシナリーテクノロジーの産業用クレーン事業を引き取り、運搬機械の事業基盤を強化
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2016
    • [26]中計16の設備投資計画を3年500億円から700億円へ増額。主要設備投資に産業用クレーン等の国内生産設備増強・更新(成長&高収益)
    • [27]海外中心に投資してきたが、海外市場の先行き不透明感が増す一方、業績堅調な国内工場で老朽化が進んでいた

2017年6月、住友重機械工業は英Amec Foster Wheelerから、循環流動層ボイラの事業会社FW Energieを買い取った。3月の説明資料は取得の目的に、エネルギー分野の成長と海外展開に加え、2021年12月以降に切れる技術ライセンスの確保を挙げた。競合に先に買われるのを防ぐことも、目的の一つに数えていた。納入実績は住友重機械が日本とアジアの小型缶、相手方が世界の中・大型缶で、地域と容量を互いに補えると説明した。取得原価は228億38百万円で、のれん126億45百万円の償却期間は20年とした。提携先の技術に依存したまま契約が切れれば、ボイラの事業そのものを続けられなくなるおそれがあったのだろう。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [29]2017年6月、オランダの循環流動層ボイラメーカーFW Energie B.V.を買収
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「循環流動層ボイラ事業取得について」(2017年3月2日)
    • [30]買収の目的=エネルギー分野での成長戦略、CFBボイラ事業の海外展開拡充、現行技術ライセンス契約失効後(2021年12月以降)の技術・ブランド確保
    • [31]買収の目的の4番目=競合による買収阻止
    • [32]住友重機械は日本・アジア(中印除く)と小規模容量、AFWは全世界と中〜大規模容量で互いに補完
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2018年3月期)【企業結合等関係】
    • [33]FW Energieの取得原価22,838百万円、のれん12,645百万円を20年で均等償却
参考文献[16]-[33]
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2019年3月期)【役員の状況】
    • [16]別川俊介 2012年4月 代表取締役兼執行役員副社長・CFO、2013年4月 代表取締役社長兼CEO
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2016」(2014年5月9日)
    • [17]社長 別川俊介、2014年5月9日。冒頭に前中計「イノベーション21」の総括
    • [18]2013年度 計画→実績 売上高7,300億円→6,153億円、営業利益730億円→343億円、ROIC10%以上→4.8%
    • [19]エリア別:海外への積極的な投資が成長に結びついていない、欧州は投資に対して伸び悩み
    • [20]残された課題=買収子会社との統合・シナジーの実現(PTC、プラスチック機械)、PTC・プラスチック機械・建設機械の収益性向上
    • [21]2016年度財務目標 売上高7,000億円、営業利益率7.5%、ROIC7%以上、配当性向30%
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2017
    • [22]営業利益率は2015・2016年度とも7.2%で中計16の目標水準にほぼ到達、売上高は1年前倒しで目標達成
    • [25]Return to Higher Levels of Profitabilityの施策として三菱重工マシナリーテクノロジーの産業用クレーン事業を引き取り、運搬機械の事業基盤を強化
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [23]2015年10月、吸収分割により住友重機械搬送システムが三菱重工マシナリーテクノロジーの産業用クレーン事業を譲受
    • [24]2013年4月、吸収分割により物流システム事業・機械式駐車場事業を住友重機械搬送システムへ移管
    • [28]2017年3月、株式取得により日立住友重機械建機クレーンを子会社化(クローラクレーン等の建設機械)
    • [29]2017年6月、オランダの循環流動層ボイラメーカーFW Energie B.V.を買収
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2016
    • [26]中計16の設備投資計画を3年500億円から700億円へ増額。主要設備投資に産業用クレーン等の国内生産設備増強・更新(成長&高収益)
    • [27]海外中心に投資してきたが、海外市場の先行き不透明感が増す一方、業績堅調な国内工場で老朽化が進んでいた
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「循環流動層ボイラ事業取得について」(2017年3月2日)
    • [30]買収の目的=エネルギー分野での成長戦略、CFBボイラ事業の海外展開拡充、現行技術ライセンス契約失効後(2021年12月以降)の技術・ブランド確保
    • [31]買収の目的の4番目=競合による買収阻止
    • [32]住友重機械は日本・アジア(中印除く)と小規模容量、AFWは全世界と中〜大規模容量で互いに補完
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2018年3月期)【企業結合等関係】
    • [33]FW Energieの取得原価22,838百万円、のれん12,645百万円を20年で均等償却

2019年〜下村真司社長の造船撤退と、渡部敏朗社長の希望退職を含む構造改革

2019年4月、建設機械子会社の社長を務めた下村真司氏が、住友重機械工業の社長兼CEOに就任した。同年11月には英国のインバータメーカーInvertek Drivesを買収し、前年6月に取ったイタリアのモータメーカーLafertに続けた。Invertekの取得原価は126億31百万円で、取得の理由にはLafertのモータ技術と組み合わせることが挙げられた。これで減速機にモータとインバータが加わり、駆動装置を欧州の拠点から一式で販売する体制が整った。ただ2019年度に終えた前計画の利益目標は、欧州経済の停滞や米中の貿易摩擦で未達に終わった。FW Energie、Lafert、Invertekの3件の買収は、事業拡大の施策に位置づけられていた。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
    • [34]下村真司 2016年4月 住友建機代表取締役社長、2019年4月 住友重機械工業代表取締役社長兼CEO
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [35]2018年6月イタリアの産業用モータメーカーLafert S.p.A.を買収、2019年11月英国のインバータメーカーInvertek Drives Ltd.を買収
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2020年3月期)【企業結合等関係】
    • [36]Invertek Drivesの取得原価12,631百万円、Lafertのモータ技術との融合を取得理由に挙げる
    • [37]ギヤ・モータ・制御製品を欧州の拠点から一体で提供する体制づくりが、FW Energie以降の取得に共通する理由
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2020
    • [38]中計2019の最終年度に利益目標を達成できず、要因は欧州経済の停滞・米中貿易摩擦・台風被害
    • [39]成長のためのM&Aとして2017年Sumitomo SHI FW Energie、2018年Lafert、2019年Invertek Drivesを連結

決算期を12月へ移した2022年12月期の9カ月決算で、住友重機械工業は263億54百万円の特別損失を計上した。中心はSHI FWの減損で、固体燃料ボイラの市場縮小を理由に、のれん102億3百万円と無形資産75億41百万円を落とした。当時CFOだった渡部敏朗氏は、2026年の統合報告書で、過去の投資を洗い直した末の減損だったと振り返った。その上で『we should have recognized it earlier』(訳:もっと早く認識すべきだった)と書いている。造船では、下村真司社長が2024年2月に示した「中期経営計画2026」で、一般商船の新規受注を2024年度から止めると決めた。同月の説明会で渡部敏朗氏は、2012年ごろからの船価低迷で建造隻数を絞り、新造船は実質赤字で修理船の利益でも補えなくなったと答えた。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2022年12月期)【連結損益計算書関係】
    • [40]2022年12月期(決算期変更による9か月決算)の特別損失26,354百万円、うち減損損失21,182百万円
    • [41]Sumitomo SHI FW Energieののれん10,203百万円・無形固定資産7,541百万円を減損、固体燃料焚ボイラ市場が大幅に縮小
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2026
    • [42]CFO就任後、過去の投資を率直かつ厳格に見直した結果として大きな減損を計上した
    • [43]振り返れば、もっと早く認識し、ROEの改善に早く取り組むべきだった
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2026」(2024年2月14日)
    • [44]新造船事業からの撤退:一般商船建造は2024年度以降の新規受注を停止し、受注残の引き渡しをもって終了(社長 下村真司、2024年2月14日)
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2024年2月14日)
    • [45]渡部CFO:2012〜2013年以降の船価低迷で受注・建造隻数を絞り、新造船は実質赤字。修理船の収益でもカバーしきれず赤字が続いた。中計策定のポートフォリオ見直しで決断

2026年1月、CFOの渡部敏朗氏が社長兼CEOに就任し、下村真司氏は会長となった。欧州の買収事業では、2025年2月の説明会でLafertとDEMAGの2024年度の大幅な赤字を認め、人員と生産能力の削減を示していた。社長として臨んだ2026年2月の説明会では500名規模の希望退職が話題となり、加算金など25億〜30億円を特別損失に見込むと答えた。改革の中心は油圧ショベルで、渡部敏朗社長は『油圧ショベルは、まずは規模を追わなくても利益が出る体質に変えるということを、考えていきます。』と語った。成長事業は次の中計で3つ程度の「骨太事業」に絞るとし、半導体関連をその1つに加えるかは今後決めるとした。減損の計上が遅れた反省から、先に不採算事業の整理を終え、そのあとで成長の筋書きを示す順番を選んだとみられる。

  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
    • [46]渡部敏朗 2026年1月 代表取締役社長兼CEO、下村真司 2026年1月 代表取締役会長
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2025年2月14日)
    • [47]欧州事業の構造改革ロードマップ(Lafert・DEMAG・SHI FW)。LafertとDEMAGは2024年度に大きな赤字、人員削減と生産能力の圧縮でコスト削減
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2026年2月10日)
    • [48]500名規模の希望退職。一時費用(加算金)25〜30億円を特別損失として2026年度予想に織り込み
    • [49]渡部社長:油圧ショベルは売上が落ちると利益が上がらない体質で、まず規模を追わなくても利益が出る体質に変える
    • [50]次期中計で骨太事業を3つプラスアルファで明確にする。メカトロニクスは一つ、半導体関連を打ち出すかは中計策定の中で決める
参考文献[34]-[50]
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
    • [34]下村真司 2016年4月 住友建機代表取締役社長、2019年4月 住友重機械工業代表取締役社長兼CEO
    • [46]渡部敏朗 2026年1月 代表取締役社長兼CEO、下村真司 2026年1月 代表取締役会長
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
    • [35]2018年6月イタリアの産業用モータメーカーLafert S.p.A.を買収、2019年11月英国のインバータメーカーInvertek Drives Ltd.を買収
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2020年3月期)【企業結合等関係】
    • [36]Invertek Drivesの取得原価12,631百万円、Lafertのモータ技術との融合を取得理由に挙げる
    • [37]ギヤ・モータ・制御製品を欧州の拠点から一体で提供する体制づくりが、FW Energie以降の取得に共通する理由
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2020
    • [38]中計2019の最終年度に利益目標を達成できず、要因は欧州経済の停滞・米中貿易摩擦・台風被害
    • [39]成長のためのM&Aとして2017年Sumitomo SHI FW Energie、2018年Lafert、2019年Invertek Drivesを連結
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2022年12月期)【連結損益計算書関係】
    • [40]2022年12月期(決算期変更による9か月決算)の特別損失26,354百万円、うち減損損失21,182百万円
    • [41]Sumitomo SHI FW Energieののれん10,203百万円・無形固定資産7,541百万円を減損、固体燃料焚ボイラ市場が大幅に縮小
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2026
    • [42]CFO就任後、過去の投資を率直かつ厳格に見直した結果として大きな減損を計上した
    • [43]振り返れば、もっと早く認識し、ROEの改善に早く取り組むべきだった
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2026」(2024年2月14日)
    • [44]新造船事業からの撤退:一般商船建造は2024年度以降の新規受注を停止し、受注残の引き渡しをもって終了(社長 下村真司、2024年2月14日)
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2024年2月14日)
    • [45]渡部CFO:2012〜2013年以降の船価低迷で受注・建造隻数を絞り、新造船は実質赤字。修理船の収益でもカバーしきれず赤字が続いた。中計策定のポートフォリオ見直しで決断
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2025年2月14日)
    • [47]欧州事業の構造改革ロードマップ(Lafert・DEMAG・SHI FW)。LafertとDEMAGは2024年度に大きな赤字、人員削減と生産能力の圧縮でコスト削減
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2026年2月10日)
    • [48]500名規模の希望退職。一時費用(加算金)25〜30億円を特別損失として2026年度予想に織り込み
    • [49]渡部社長:油圧ショベルは売上が落ちると利益が上がらない体質で、まず規模を追わなくても利益が出る体質に変える
    • [50]次期中計で骨太事業を3つプラスアルファで明確にする。メカトロニクスは一つ、半導体関連を打ち出すかは中計策定の中で決める

2008年〜2026年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 億円 利益率
2008年03月期 連結 6,607 n/a 778 755 429 6.5% n/a
2009年03月期 連結 6,429 ▲2.7% 569 503 136 2.1% 韓国水原市に極低温冷凍機およびクライオポンプの拠点を開設(2008/10)住友重機械(唐山)有限公司が生産開始(2009/02)
2010年03月期 連結 5,161 ▲19.7% 283 263 132 2.6% n/a
2011年03月期 連結 5,480 +6.2% 458 443 279 5.1% n/a
2012年03月期 連結 6,241 +13.9% 471 446 194 3.1% n/a
2013年03月期 連結 5,858 ▲6.1% 313 310 58 1.0% n/a
2014年03月期 連結 6,152 +5.0% 343 330 178 2.9% n/a
2015年03月期 連結 6,670 +8.4% 460 451 243 3.6% n/a
2016年03月期 連結 7,008 +5.1% 506 491 331 4.7% n/a
2017年03月期 連結 6,743 ▲3.8% 484 483 336 5.0% n/a
2018年03月期 連結 7,910 +17.3% 699 675 346 4.4% n/a
2019年03月期 連結 9,030 +14.2% 752 726 456 5.0% n/a
2020年03月期 連結 8,644 ▲4.3% 568 526 328 3.8% n/a
2021年03月期 連結 8,490 ▲1.8% 513 495 267 3.1% n/a
2022年12月期 連結 8,540 +0.6% 448 433 57 0.7% n/a
2023年12月期 連結 10,815 +26.6% 744 702 327 3.0% n/a
2024年12月期 連結 10,711 ▲1.0% 551 492 77 0.7% n/a
2025年12月期 連結 10,668 ▲0.4% 515 473 309 2.9% n/a
2026年 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

21件
出典・参考
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「FY2007 Financial Summary」(2008年5月14日)
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2008年3月期)【企業結合等関係】
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2008
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2010
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2011
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2016」(2014年5月9日)
  • 住友重機械工業 アニュアルレポート2016
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「循環流動層ボイラ事業取得について」(2017年3月2日)
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2018年3月期)【企業結合等関係】
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2019年3月期)【役員の状況】
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2020年3月期)【企業結合等関係】
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2022年12月期)【連結損益計算書関係】
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2024年2月14日)
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【沿革】
  • 住友重機械工業 有価証券報告書(2025年12月期)【役員の状況】
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2025年2月14日)
  • 住友重機械工業 決算説明会資料「中期経営計画2026」(2024年2月14日)
  • 住友重機械工業 決算説明会 質疑応答(2026年2月10日)
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2017
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2020
  • 住友重機械工業 Integrated Report 2026

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