- 創業
- 起点は1901年に操業を始めた官営八幡製鉄所で、個人の創業者はいない。1934年に一所五社が合同して日本製鐵となり、1950年の解体で八幡製鐵と富士製鐵に分かれ、1970年に両社が合併して新日本製鐵が生まれた。名簿は八幡製鐵初代社長の三鬼隆氏から始まり、創業家出身の社長は一人も出ていない。
- 登用
- 直近20年の5人はいずれも新卒入社の生え抜きで、入社から社長就任まで36年から41年かかっている。2012年に住友金属工業と統合したあとも、住金側からトップは出ていない。2024年就任の今井正氏は、旧新日本製鐵出身では初の技術系社長にあたる。
- 任期
- 合併を主導した稲山嘉寛氏が八幡製鐵と新日本製鐵で通算11年トップに立って以降、10年を超える政権は出ていない。直近3代は進藤孝生氏と橋本英二氏がそろって5年、今井正氏が2024年就任で3年目にある。副社長を数年務めてから昇格し、退任後は会長に残る順送りが効いていると思われる。
- 含意
- 後継を諮る役員人事・報酬会議は社外3名が過半を占めるが、会長と社長も委員に入り、議長は社長が務める。取締役15名のうち社外は5名にとどまる。2025年6月の総会では3Dインベストメント・パートナーズの反対推奨を受け、今井正氏の賛成率が87.11%と他候補を約10ポイント下回った。
1949〜1950年・2年/生え抜き
1951〜1954年・4年/生え抜き
1955〜1960年・6年/生え抜き
1961〜1971年・11年/生え抜き
1972〜1974年・3年/外部出身
1975〜1975年・1年/生え抜き
1976〜1979年・4年/生え抜き
1980〜1985年・6年/生え抜き
1986〜1991年・6年/生え抜き
1992〜1996年・5年/生え抜き
1997〜2001年・5年/生え抜き
2002〜2006年・5年/生え抜き
2007〜2012年・6年/生え抜き
2013〜2017年・5年/生え抜き
2018〜2022年・5年/生え抜き
今井正現任
2023年〜現在・4年/生え抜き
今井正
いまい ただし
生え抜き(1988年に新日本製鐵へ入社)。製鋼畑を歩み名古屋製鉄所長・常務取締役・副社長を経て、旧新日鐵出身では初の技術系社長となった
橋本英二
はしもと えいじ
生え抜き(1979年に新日本製鐵へ入社)。執行役員・常務執行役員・副社長を経て、日本製鉄への改称と同時に社長に就いた
進藤孝生
しんどう こうせい
生え抜き(1973年に新日本製鐵へ入社)。米国留学を経て経営企画部長、新日鐵住金の副社長を経て社長に就いた
宗岡正二
むねおか しょうじ
生え抜き(1970年に新日本製鐵へ入社)。厚板営業部長・秘書部長など営業畑と秘書部門を歩み、常務・副社長を経て社長に就いた
三村明夫
みむら あきお
生え抜き(1963年に富士製鐵へ入社)。自動車鋼板部長から取締役・常務・副社長を経て社長に就いた
千速晃
ちはや あきら
生え抜き(旧八幡製鉄へ入社)。秘書部長・取締役経営企画部長・常務・副社長を歴任し、営業総括や半導体事業など幅広く担当したのち社長へ就いた
今井敬
いまい たかし
生え抜き(1952年4月に富士製鉄へ入社)。本社鉱石部長などを歩み、「小さな本社」を掲げたリストラを進めた。社長退任後は経済団体連合会会長を務めた
斎藤裕
さいとう ひろし
生え抜き(1942年10月に日本製鉄へ入社)。円高不況による「鉄冷え」のさなかに社長へ就き、合理化と多角化を主導した
武田豊
たけだ ゆたか
生え抜き(1939年に日本製鐵へ入社)。1950年の企業再建整備法で富士製鐵に移り、専務・副社長を経て新日本製鐵社長に就いた
斎藤英四郎
さいとう えいしろう
1935年に三菱鉱業へ入社し、1941年6月に日本製鉄へ転じた。八幡製鐵の取締役、新日本製鐵の専務・副社長を経て、田坂輝敬社長の急逝を受けて社長に昇格した
田坂輝敬
たさか てるよし
富士製鐵から新日本製鐵へ。1976年6月に社長へ就いたが、在任7カ月の1977年1月に死去した
平井富三郎
ひらい とみさぶろう
外部出身(1956年に八幡製鉄入社)。商工省に入省し通商産業事務次官を務めたのち八幡製鐵へ移り、副社長を経て新日本製鐵社長に就いた
稲山嘉寛
いなやま よしひろ
生え抜き(1927年に官営八幡製鉄所へ入所)。日本製鐵・八幡製鐵を通じて販売畑を歩み、富士製鐵との合併を主導して新日本製鐵の初代社長となった
小島新一
おじま あらかず
日本製鐵から八幡製鐵へ引き継がれた経営陣の一人。社長退任後は会長を務めた
渡邊義介
わたなべ ぎすけ
日本製鐵の社長を務めたのち公職追放。追放解除を経て八幡製鐵社長に復帰した
三鬼隆
みき たかし
日本製鐵から継承(1934年の製鉄合同で日本製鐵へ)。釜石・八幡の製鉄所畑を歩み、日本製鐵社長から分割後の八幡製鐵初代社長へ