- 1934年創業から創業家・池谷家(池谷太郎・池谷正成)が経営を継承し、戦後の電炉メーカーから国内最大の電炉鋼メーカーへの拡張を主導した。2006年6月にプロパー・西本利一氏が17年間(FY05-FY21)の長期在任で田原工場(愛知県田原市、約1,700億円投資)の建設・稼動・収益化を主導、2023年6月に総務畑のプロパー・奈良暢明氏(FY22-現任)へ17年ぶりに社長交代した。
- 西本利一氏は1960年5月生まれ、1984年4月入社のプロパー。岡山工場製鋼部長・圧延部長、高松工場長を経て2006年6月に46歳で代表取締役社長就任。在任17年は東京製鐵史上最長級で、リーマンショック直撃で田原工場の減損処理を経験しながら、その後の鋼材市況回復で同工場を収益の柱に育てた。「鉄鋼業界の暴れん坊」と称される独自の価格発表姿勢と無借金経営が経営姿勢の特徴で、2017年策定(2021年改定)の長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision 2050」で電炉鋼の脱炭素優位性を打ち出した。
- 奈良暢明氏は1970年8月生まれ、1993年4月入社のプロパー。総務部長代理・総務部長を経て2012年6月に取締役総務部長、2021年6月に常務執行役員(総務部長)、2023年6月に52歳で代表取締役社長就任。営業・工場系ではなく総務系からの社長昇格は同社では珍しい人事で、「アップサイクル」戦略の前面化と低CO2鋼材ブランド「ほぼゼロ」(2024年7月発表)・海外グリーンスチール「enso®」(2024年6月欧州市場立ち上げ)の二枚看板で電炉鋼の環境価値訴求を本格化した。