成功報酬型からの収益源分散を、新しい収益源を次々に立てた多角化の成功物語として読むのは早い。2016年に投入したHRMOSは7年を経ても累計86.1億円の営業赤字を抱え、物流やセキュリティといった飛び地は主力に育たず、ビズヒントやキャリトレは途中で撤退された。南壮一郎社長が蒔いた種の多くは、単体では黒字の収益源になっていない。分散が形になったのは、BizReachと切り離した別の収益源としてではなく、その周りにHRMOSを集約した採用基盤の一体化としてであったとみられる。
もっとも、景気連動の成功報酬に解約されにくい月額のSaaSを重ねる設計そのものは、上場後の連続増収を支えたと推察される。売上高は287億円から802億円へ伸び、その大半をHRMOSを含むHR Tech事業が担った。収益源の分散とは、従来の主力事業に代わる新しい主力事業を立てる作業である以上に、既存の主力事業の周りに定期収益を織り込み、一本足の揺れを薄める作業だったといえる。花開かなかった種の多さは、その難しさの裏返しかもしれない。