第4章 年〜年

ミネベアミツミ:ミツミ電機との経営統合とユーシン・ホンダロックの買収

2017年〜ミネベアミツミへの商号変更と、ユーシンを買収した公開買付け

2017年1月27日、ミネベアはミツミ電機の株主へ自社株を1対0.59の比率で割り当て、同社を完全子会社にした。同じ日に商号をミネベアミツミへ改めた。旧ミツミが持っていた半導体デバイス、光デバイス、機構部品などは「ミツミ事業」として独立した報告セグメントに立てた。貝沼由久会長兼社長は、市場が大きい、ニッチで存在感を出せる、簡単に廃れないという3つの基準で選んだ「七本槍」を全従業員に示した。外径22ミリ以下のベアリングで築いた型を、センサー、コネクタ・スイッチ、電源、無線、アナログ半導体にも当てはめる構想であった。貝沼由久会長兼社長は『これらすべての投資が潤沢な利益を出すのは、今日、明日の話ではなく、比較的長丁場になるでしょう』とも記し、見返りに時間がかかることを先に認めていた。

  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2017「株主の皆様へ」
    • [1]2017年1月27日、ミツミ電機の株主に1:0.59の比率で当社株式を割り当て、同社を完全子会社にして経営統合した
    • [3]ミツミ電機の取得に伴い、2017年3月期から半導体デバイス・光デバイス・機構部品・高周波部品・電源部品を扱うミツミ事業を報告セグメントとして開示した
    • [4]市場規模が大きい・ニッチでコアコンピタンスを生かせる・永続性がある、の3基準で選んだ「ミネベアミツミ七本槍」を全従業員に示した
    • [5]ベアリングで外径22ミリ以内に絞った型を、センサー、コネクタ/スイッチ、電源、無線、アナログ半導体でも行うべきだと考えた
    • [6]七本槍への投資が利益を生むのは長丁場になるとの見方を示した
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [2]2017年1月、ミツミ電機を株式交換で完全子会社化し、商号をミネベアミツミ株式会社に変更した

ミネベアミツミは2018年11月、ユーシンの株式に対する公開買付けの開始予定を公表した。2019年4月に議決権の76.2%を握って子会社とし、8月には株式併合で完全子会社にした。ユーシンはドアハンドルやラッチなどのロック機構を得意とし、貝沼由久社長は自動車部品と住宅設備の領域が生産の垂直統合を含めて既存事業と重なると見ていた。一方のユーシンは電装化とIoTへの対応にモーター、センサー、無線の技術を要しており、貝沼由久社長は『ユーシンは当社と一緒になることで、必要な技術を一夜にして手に入れられたわけです』と語った。統合にあたり、10年後にユーシンの売上高を2倍の3,000億円にする目標を置き、欧州の赤字部門の再建を目先の課題に挙げた。

  • ミネベアミツミ株式会社「株式会社ユーシンとの経営統合に向けた同社株式に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(2018年11月7日)
    • [7]2018年11月7日、ユーシン株式に対する公開買付けの開始予定を公表した
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [8]2019年4月に公開買付けでユーシンの議決権の76.2%を取得して子会社化し、8月に株式併合で完全子会社化した
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2019「社長メッセージ」
    • [9]ユーシンはドアハンドル・ラッチ等のロック機構が得意で、自動車部品と住宅設備の領域は生産の垂直統合を含め既存事業と親和性が高いとした
    • [10]ユーシンは電装化・IoT対応のためモーター・センサー・無線の要素技術を必要としており、統合でそれを一度に得たとした
    • [11]10年後にユーシンの売上高を2倍の3,000億円にする目標を設定し、短期的課題を欧州の赤字部門の再建とした

2019年の統合報告書で貝沼由久社長は、社長就任後の10年に17件のM&Aを実行し、連結売上高で約5,000億円を上積みしたと総括した。そのうえで、従来の七本槍にユーシンを中心とするアクセス製品を加え、「新8本槍」とした。2029年3月期に売上高2.5兆円、営業利益2,500億円を掲げ、次の10年で5,000億〜8,000億円のM&Aは非現実的ではないとした。事業が広がるほど複合企業は割安に評価されやすいが、貝沼由久社長はすべての事業に相互のシナジーがあるとして「コングロマリット・プレミアム」を唱えた。2020年3月期の有報でも、8本槍を軸にした多角的な事業ポートフォリオでリスクを分散する方針を明記した。

  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2019「社長メッセージ」
    • [12]社長就任後の10年で国内外17件のM&Aを実行し、連結売上高で約5,000億円の増収に貢献した
    • [13]従来の7本槍戦略にユーシンを中心とするアクセス製品を加えた「新8本槍」製品の成長を基本戦略の1番目に置いた
    • [14]2029年3月期に売上高2.5兆円・営業利益2,500億円を目指し、次の10年で5,000億〜8,000億円のM&A実施はそれほど非現実的ではないとした
    • [15]コングロマリット・ディスカウントに対し、すべての事業にシナジーがあり相合できるとしてコングロマリット・プレミアムを付けるべきだとした
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2020年3月期【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
    • [16]8本槍戦略を軸とした多角的な事業ポートフォリオの構築とリスク分散体制の強化を基本戦略に掲げた
参考文献[1]-[16]
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2017「株主の皆様へ」
    • [1]2017年1月27日、ミツミ電機の株主に1:0.59の比率で当社株式を割り当て、同社を完全子会社にして経営統合した
    • [3]ミツミ電機の取得に伴い、2017年3月期から半導体デバイス・光デバイス・機構部品・高周波部品・電源部品を扱うミツミ事業を報告セグメントとして開示した
    • [4]市場規模が大きい・ニッチでコアコンピタンスを生かせる・永続性がある、の3基準で選んだ「ミネベアミツミ七本槍」を全従業員に示した
    • [5]ベアリングで外径22ミリ以内に絞った型を、センサー、コネクタ/スイッチ、電源、無線、アナログ半導体でも行うべきだと考えた
    • [6]七本槍への投資が利益を生むのは長丁場になるとの見方を示した
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [2]2017年1月、ミツミ電機を株式交換で完全子会社化し、商号をミネベアミツミ株式会社に変更した
    • [8]2019年4月に公開買付けでユーシンの議決権の76.2%を取得して子会社化し、8月に株式併合で完全子会社化した
  • ミネベアミツミ株式会社「株式会社ユーシンとの経営統合に向けた同社株式に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(2018年11月7日)
    • [7]2018年11月7日、ユーシン株式に対する公開買付けの開始予定を公表した
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2019「社長メッセージ」
    • [9]ユーシンはドアハンドル・ラッチ等のロック機構が得意で、自動車部品と住宅設備の領域は生産の垂直統合を含め既存事業と親和性が高いとした
    • [10]ユーシンは電装化・IoT対応のためモーター・センサー・無線の要素技術を必要としており、統合でそれを一度に得たとした
    • [11]10年後にユーシンの売上高を2倍の3,000億円にする目標を設定し、短期的課題を欧州の赤字部門の再建とした
    • [12]社長就任後の10年で国内外17件のM&Aを実行し、連結売上高で約5,000億円の増収に貢献した
    • [13]従来の7本槍戦略にユーシンを中心とするアクセス製品を加えた「新8本槍」製品の成長を基本戦略の1番目に置いた
    • [14]2029年3月期に売上高2.5兆円・営業利益2,500億円を目指し、次の10年で5,000億〜8,000億円のM&A実施はそれほど非現実的ではないとした
    • [15]コングロマリット・ディスカウントに対し、すべての事業にシナジーがあり相合できるとしてコングロマリット・プレミアムを付けるべきだとした
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2020年3月期【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
    • [16]8本槍戦略を軸とした多角的な事業ポートフォリオの構築とリスク分散体制の強化を基本戦略に掲げた

2019年〜エイブリックの半導体と、本多通信工業・ホンダロックの取得

アナログ半導体は、2017年に掲げた七本槍にすでに名を連ねていた。ミネベアミツミは2020年4月、アナログ半導体専業のエイブリックの株式を取得して完全子会社にした。直後の有報は、エイブリックとの統合によりアナログ半導体の成長の土台が完成したと位置づけた。ミツミとエイブリックの半導体技術を機械加工、電子機器、ユーシンの車載技術と融合させ、複合製品を広げる方針も併せて示した。2021年10月にはミツミ電機がオムロンから滋賀セミコンダクターを譲り受け、半導体工場とMEMS製品の開発機能を得た。2025年5月の決算説明会で会社側は、エイブリックが営業利益で30%以上を確保していると説明した。

  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2017「株主の皆様へ」
    • [17]七本槍の対象として、ベアリングに加えアナログ半導体などを挙げた
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [18]2020年4月、アナログ半導体専業メーカーのエイブリックの株式を取得し完全子会社化した
    • [21]2021年10月、ミツミ電機が半導体工場とMEMS製品開発機能の取得のため、オムロンから滋賀セミコンダクターの全株式を譲り受けた
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2020年3月期【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
    • [19]アナログ半導体はエイブリックとの経営統合により成長の土台が完成したとした
    • [20]機械加工製品技術・電子機器製品技術・ユーシンの車載技術・ミツミとエイブリックの半導体技術の融合で複合製品事業を拡大するとした
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年5月9日)
    • [22]現在の事業環境でもエイブリックは営業利益30%以上を確保できていると説明した

コネクタは8本槍の一つで、旧ミツミの精密部品事業部がセブ工場を中心に車載用と民生用を大量に作っていた。部門長は、価格競争力はあるが民生・車載ともに先行きは楽観できず、事業領域を広げる必要があると見ていた。ミネベアミツミは2022年9月、公開買付けで本多通信工業の議決権の86.1%を取得し、12月に株式併合で完全子会社とした。本多通信工業は小型で堅牢なコネクタを強みとし、車載カメラ向けで14〜16%のシェアを持つ一方、販売力と海外の販路に課題を抱えていた。11月にはミツミ電機が住友金属鉱山から住鉱テックを譲り受け、コネクタは3社の体制となった。統合後の3社は、防水機能を持つ車載用コネクタの開発や営業の一体化を成果に挙げた。

  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「PMIインタビュー(コネクタ部門・アクセスソリューションズ部門)」
    • [23]旧ミツミを母体とする精密部品事業部のコネクタは車載・民生用が中心で、主にセブ工場で大量生産していた
    • [24]精密部品事業部長は、垂直統合による価格競争力は強いが民生・車載とも先行きを楽観できず、事業領域を広げる必要があるとした
    • [26]本多通信工業は小型化・堅牢性・信頼性を強みとし車載カメラでシェア14〜16%を持つが、販売力、特に海外の販路に課題があった
    • [28]3社統合の成果として防水機能を持つ車載向けMini-FAKRAコネクタの開発と3社一体の営業活動を挙げた
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [25]2022年9月、公開買付けで本多通信工業の議決権の86.1%を取得して子会社化し、12月に株式併合で完全子会社化した
    • [27]2022年11月、ミツミ電機が住友金属鉱山から住鉱テックの全株式を譲り受け子会社化した

2023年1月、ミネベアミツミはホンダロックの株式を取得して子会社とした。アクセス製品の幹部は統合の背景として、製品群は揃っていてもTier2の立場では完成車メーカーの悩みをつかめなかったと説明した。ミネベアミツミは完成車メーカーと直接取引するTier1の立場を強め、四輪と二輪で顧客や進出地域を互いに補えるとも見込んだ。ただ貝沼由久会長は2023年の統合報告書で、アクセス製品は売上高3,000億円程度に対し、半導体不足やコロナ禍で十分な利益を出せていないと認めていた。2024年3月期にアクセスソリューションズは営業利益106億円を計上し、貝沼由久会長は『なぜアクセスソリューション事業に参入したのか、投資家の皆様によくご理解いただける時期が来たと認識しております』と記した。

  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [29]2023年1月、株式取得により自動車部品・住宅用キーレスシステムのホンダロックを子会社化した(現ミネベアアクセスソリューションズ)
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「PMIインタビュー(コネクタ部門・アクセスソリューションズ部門)」
    • [30]アクセス製品事業は製品群が充実していたが、自動車産業内でTier2の立場にありOEMメーカーの悩みを掴めないのが弱点だったとした
    • [31]経営統合でTier1の地位が強固になり、四輪と二輪の技術・顧客基盤・進出地域を相互補完できるとした
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「CEOメッセージ」
    • [32]アクセス製品は売上高3,000億円程度に対し、半導体不足や新型コロナの影響等で十分な利益を生み出せていないとした
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2024「CEOメッセージ」
    • [33]アクセスソリューションズは2024年3月期に営業利益106億円を出し、欧州の構造改革と経営統合のシナジーが実を結んだとした
参考文献[17]-[33]
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2017「株主の皆様へ」
    • [17]七本槍の対象として、ベアリングに加えアナログ半導体などを挙げた
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [18]2020年4月、アナログ半導体専業メーカーのエイブリックの株式を取得し完全子会社化した
    • [21]2021年10月、ミツミ電機が半導体工場とMEMS製品開発機能の取得のため、オムロンから滋賀セミコンダクターの全株式を譲り受けた
    • [25]2022年9月、公開買付けで本多通信工業の議決権の86.1%を取得して子会社化し、12月に株式併合で完全子会社化した
    • [27]2022年11月、ミツミ電機が住友金属鉱山から住鉱テックの全株式を譲り受け子会社化した
    • [29]2023年1月、株式取得により自動車部品・住宅用キーレスシステムのホンダロックを子会社化した(現ミネベアアクセスソリューションズ)
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2020年3月期【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
    • [19]アナログ半導体はエイブリックとの経営統合により成長の土台が完成したとした
    • [20]機械加工製品技術・電子機器製品技術・ユーシンの車載技術・ミツミとエイブリックの半導体技術の融合で複合製品事業を拡大するとした
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年5月9日)
    • [22]現在の事業環境でもエイブリックは営業利益30%以上を確保できていると説明した
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「PMIインタビュー(コネクタ部門・アクセスソリューションズ部門)」
    • [23]旧ミツミを母体とする精密部品事業部のコネクタは車載・民生用が中心で、主にセブ工場で大量生産していた
    • [24]精密部品事業部長は、垂直統合による価格競争力は強いが民生・車載とも先行きを楽観できず、事業領域を広げる必要があるとした
    • [26]本多通信工業は小型化・堅牢性・信頼性を強みとし車載カメラでシェア14〜16%を持つが、販売力、特に海外の販路に課題があった
    • [28]3社統合の成果として防水機能を持つ車載向けMini-FAKRAコネクタの開発と3社一体の営業活動を挙げた
    • [30]アクセス製品事業は製品群が充実していたが、自動車産業内でTier2の立場にありOEMメーカーの悩みを掴めないのが弱点だったとした
    • [31]経営統合でTier1の地位が強固になり、四輪と二輪の技術・顧客基盤・進出地域を相互補完できるとした
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「CEOメッセージ」
    • [32]アクセス製品は売上高3,000億円程度に対し、半導体不足や新型コロナの影響等で十分な利益を生み出せていないとした
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2024「CEOメッセージ」
    • [33]アクセスソリューションズは2024年3月期に営業利益106億円を出し、欧州の構造改革と経営統合のシナジーが実を結んだとした

2023年〜会長CEOと社長COO兼CFOの二頭体制と、芝浦電子を逃した公開買付け

2023年4月、貝沼由久氏は代表取締役会長CEOに移り、1984年入社で経営管理と経理財務を担ってきた吉田勝彦氏が社長執行役員COO兼CFOに就任した。貝沼由久会長は同年の統合報告書で、2023年3月期に4件のM&Aを実施し、8本槍の飛躍に向けた発射台を築き終えたと総括した。そのうえで、戦略から執行までを自分中心に回してきた体制を改め、自らは戦略の策定に軸足を移し、執行は徐々に吉田勝彦社長へ委ねる方針を示した。ただし必要があれば執行にも関与すると付け加えた。2025年7月の説明会で社外取締役は、急拡大に遅れていた管理部門の課題に、貝沼由久氏が会長兼CEOへ転じてから手がついたと評した。

  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【役員の状況】
    • [34]2023年4月、貝沼由久が代表取締役会長CEOに、1984年入社で経営管理・経理財務部門を担当してきた吉田勝彦が取締役社長執行役員COO & CFOに就いた
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「CEOメッセージ」
    • [35]2023年3月期はコネクタ、アクセスソリューション、半導体など4件のM&Aを実施し、コア事業「8本槍」の飛躍に向けた発射台の構築は完了したとした
    • [36]従来は経営戦略から執行アクションまで貝沼中心で行ってきたが、今後は経営戦略の策定に軸足を移し、執行は徐々にCOOの吉田に引き継ぐとした
    • [37]必要があれば今後も執行まで踏み込むとした
  • ミネベアミツミ株式会社 説明会「社外取締役と機関投資家との対話 質疑応答要旨」(2025年7月11日)
    • [38]社外取締役は、急速な規模拡大にバックオフィス・ミドルオフィスが追いついていない課題に、貝沼が会長兼CEOへ役割を転じて以降手がつけられるようになったと述べた

2024年5月、ミネベアミツミは日立パワーデバイスの株式を取得して子会社とし、日立製作所グループのパワーデバイス事業の海外販売も譲り受けた。貝沼由久会長は2024年の統合報告書で、ミツミやエイブリックとのシナジーにより、半導体をベアリングに次ぐ2番目の収益源に育てる見通しを示した。当時の半導体事業は回復の途上にあったが、装置産業で限界利益率が高いため、数量が戻れば収益性も大きく戻るという読みであった。取得に伴い、2025年3月期には11,303百万円ののれんが生じた。2025年2月の決算説明会で会社側は、統合の検討時からIGBTの勢いが変わり中国向けは厳しいものの、実績とガイダンスは計画どおりだと答えた。

  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [39]2024年5月、株式取得で日立パワーデバイスを子会社化し(現ミネベアパワーデバイス)、日立製作所グループのパワーデバイス事業の海外販売事業を譲り受けた
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2024「CEOメッセージ」
    • [40]2024年5月2日に経営統合したミネベアパワーデバイスが加わり、ミツミ・エイブリックとのシナジーで半導体をベアリングに次ぐ2番目の収益の柱として成長させる見込みとした
    • [41]半導体事業は回復途上だが、装置産業で限界利益率が高く、生産・販売数量が戻れば収益性も大きく回復するとした
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2025年3月期(第80期)【企業結合等関係】
    • [42]ミネベアパワーデバイスの企業結合で2025年3月期に11,303百万円ののれんが生じた
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期第3四半期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年2月5日)
    • [43]パワーデバイスは経営統合検討時からIGBTの勢いに変化があり中国のIGBTは厳しいが、実績値と今期ガイダンスはオントラックだと答えた

2025年4月10日、ミネベアミツミの取締役会は、温度センサーの芝浦電子の全株式を公開買付けで取得すると決めた。5月の決算説明会で会社側は『これからどのような事業に集中していくか、芝浦電子もそうですが、成長して、さらに他社との差別化ができる事業をどれだけ増やせるかということだと思います』と答え、差別化できる事業を増やす道筋に芝浦電子を置いた。買付価格は4,500円で決めたのち、先に買付けを表明していた台湾ヤゲオの引き上げに合わせて5,500円、6,200円へと二度上げた。社外取締役の片瀬裕文氏は、価格が従来の財政規律を超えるため、競争優位性、シナジー、ROICと格付けへの影響を取締役会で詰めたと説明した。9月の結果公表時、応募は3,564,382株で下限の7,539,900株に届かず、公開買付けは不成立となった。

  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付届出書(2025年5月2日)・同訂正届出書(2025年8月14日)
    • [44]2025年4月10日の取締役会で、サーミスタと温度センサ等を製造販売する芝浦電子の普通株式の全部を公開買付けで取得することを決議した
    • [46]先に公開買付けの開始予定を公表していた台湾ヤゲオが4,300円から5,400円へ上げたのに対し、買付価格を決議時4,500円から開始時5,500円、2025年8月14日に6,200円へ変更した
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年5月9日)
    • [45]これから集中する事業として芝浦電子を挙げ、成長して他社と差別化できる事業をどれだけ増やせるかだと答えた
  • ミネベアミツミ株式会社 説明会「社外取締役と機関投資家との対話 質疑応答要旨」(2025年7月11日)
    • [47]社外取締役片瀬は、買収価格が従来の財政規律を超え米国の関税措置で環境が不透明なため、競争優位性・シナジー・ROICと格付けへの影響の3点を取締役会で議論したと説明した
  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付報告書(2025年9月12日)
    • [48]応募株券等は3,564,382株で買付予定数の下限7,539,900株に満たず、公開買付けは不成立となった
参考文献[34]-[48]
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【役員の状況】
    • [34]2023年4月、貝沼由久が代表取締役会長CEOに、1984年入社で経営管理・経理財務部門を担当してきた吉田勝彦が取締役社長執行役員COO & CFOに就いた
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「CEOメッセージ」
    • [35]2023年3月期はコネクタ、アクセスソリューション、半導体など4件のM&Aを実施し、コア事業「8本槍」の飛躍に向けた発射台の構築は完了したとした
    • [36]従来は経営戦略から執行アクションまで貝沼中心で行ってきたが、今後は経営戦略の策定に軸足を移し、執行は徐々にCOOの吉田に引き継ぐとした
    • [37]必要があれば今後も執行まで踏み込むとした
  • ミネベアミツミ株式会社 説明会「社外取締役と機関投資家との対話 質疑応答要旨」(2025年7月11日)
    • [38]社外取締役は、急速な規模拡大にバックオフィス・ミドルオフィスが追いついていない課題に、貝沼が会長兼CEOへ役割を転じて以降手がつけられるようになったと述べた
    • [47]社外取締役片瀬は、買収価格が従来の財政規律を超え米国の関税措置で環境が不透明なため、競争優位性・シナジー・ROICと格付けへの影響の3点を取締役会で議論したと説明した
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
    • [39]2024年5月、株式取得で日立パワーデバイスを子会社化し(現ミネベアパワーデバイス)、日立製作所グループのパワーデバイス事業の海外販売事業を譲り受けた
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2024「CEOメッセージ」
    • [40]2024年5月2日に経営統合したミネベアパワーデバイスが加わり、ミツミ・エイブリックとのシナジーで半導体をベアリングに次ぐ2番目の収益の柱として成長させる見込みとした
    • [41]半導体事業は回復途上だが、装置産業で限界利益率が高く、生産・販売数量が戻れば収益性も大きく回復するとした
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2025年3月期(第80期)【企業結合等関係】
    • [42]ミネベアパワーデバイスの企業結合で2025年3月期に11,303百万円ののれんが生じた
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期第3四半期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年2月5日)
    • [43]パワーデバイスは経営統合検討時からIGBTの勢いに変化があり中国のIGBTは厳しいが、実績値と今期ガイダンスはオントラックだと答えた
  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付届出書(2025年5月2日)・同訂正届出書(2025年8月14日)
    • [44]2025年4月10日の取締役会で、サーミスタと温度センサ等を製造販売する芝浦電子の普通株式の全部を公開買付けで取得することを決議した
    • [46]先に公開買付けの開始予定を公表していた台湾ヤゲオが4,300円から5,400円へ上げたのに対し、買付価格を決議時4,500円から開始時5,500円、2025年8月14日に6,200円へ変更した
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年5月9日)
    • [45]これから集中する事業として芝浦電子を挙げ、成長して他社と差別化できる事業をどれだけ増やせるかだと答えた
  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付報告書(2025年9月12日)
    • [48]応募株券等は3,564,382株で買付予定数の下限7,539,900株に満たず、公開買付けは不成立となった

2017年〜2026年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率
2017年03月期 連結 6,389 n/a 490 411 6.4% n/a
2018年03月期 連結 8,791 +37.6% 689 593 6.7% n/a
2019年03月期 連結 8,847 +0.6% 720 601 6.8% n/a
2020年03月期 連結 9,784 +10.6% 586 459 4.7% n/a
2021年03月期 連結 9,884 +1.0% 512 387 3.9% n/a
2022年03月期 連結 11,241 +13.7% 921 689 6.1% n/a
2023年03月期 連結 12,922 +15.0% 975 731 5.7% n/a
2024年03月期 連結 14,021 +8.5% 735 540 3.9% n/a
2025年03月期 連結 15,227 +8.6% 945 594 3.9% n/a
2026年03月期 連結 16,644 +9.3% 1,040 990 5.9% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

15件
出典・参考
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2017「株主の皆様へ」
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2019「社長メッセージ」
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2020年3月期【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「PMIインタビュー(コネクタ部門・アクセスソリューションズ部門)」
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2023「CEOメッセージ」
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【沿革】
  • ミネベアミツミ株式会社 統合報告書 2024「CEOメッセージ」
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2024年3月期【役員の状況】
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年5月9日)
  • ミネベアミツミ株式会社 有価証券報告書 2025年3月期(第80期)【企業結合等関係】
  • ミネベアミツミ株式会社 2025年3月期第3四半期 決算説明会「質疑応答要旨」(2025年2月5日)
  • ミネベアミツミ株式会社「株式会社ユーシンとの経営統合に向けた同社株式に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(2018年11月7日)
  • ミネベアミツミ株式会社 説明会「社外取締役と機関投資家との対話 質疑応答要旨」(2025年7月11日)
  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付届出書(2025年5月2日)・同訂正届出書(2025年8月14日)
  • ミネベアミツミ株式会社 公開買付報告書(2025年9月12日)

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