ボードルア:マザーズ上場とZOSTEC・ONE-TECHなどの買収によるグループ拡大
2021年〜マザーズ上場と先端技術・大口顧客への重点化
2021年11月30日、ボードルアは東京証券取引所マザーズに株式を上場した。上場を挟む2022年2月期の売上高は3,922,944千円、営業利益は679,536千円で、営業利益率は17.3%。そのうち運用保守の月額報酬からなるストック型売上は2,280,410千円と過半を占め、2018年2月期の1,112,165千円から倍増していた。上場に際し、冨永重寛社長は『ネットワークインフラ技術分野のフロントランナー』を目指す方針を掲げた。
- ボードルア 公式サイト「トップメッセージ」(2022年1月)
- [1]2021年11月30日に東京証券取引所マザーズに新規上場。ITインフラストラクチャ専門の会社として、ネットワークインフラ技術分野のフロントランナーを目指す
- [4]2021年11月30日に東京証券取引所マザーズに新規上場。ITインフラストラクチャ専門の会社として、ネットワークインフラ技術分野のフロントランナーを目指す
- ボードルア 有価証券報告書 第15期(2022年2月期)【事業の内容】【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
- [2]2022年2月期 売上高3,922,944千円・営業利益679,536千円・営業利益率17.3%。ストック型売上 2018年2月期1,112,165千円・2022年2月期2,280,410千円
- [3]2022年2月期 売上高3,922,944千円・営業利益679,536千円・営業利益率17.3%。ストック型売上 2018年2月期1,112,165千円・2022年2月期2,280,410千円
成長戦略の重点領域は、先端技術と大口顧客の2つと定めた。ワイヤレス、ロードバランサー、ネットワーク仮想化、クラウド、セキュリティ、サーバー仮想化にかかわる売上は2022年2月期に1,905,849千円となり、前期から39.1%伸びた。顧客別では、大企業1社あたりの年間売上が113,358千円と、中堅・中小企業の23,387千円の約5倍にのぼる。研修も配属もインフラ領域に絞る育成方針は、上場後も競争優位の源泉として維持した。新卒中心の採用で入社2年未満の社員が304名に増え、専門人材の育成が経営課題となった。自社育成だけで事業規模を拡大する方式には速度の上限があり、翌年から始まる買収の伏線になったと思われる。
- ボードルア 有価証券報告書 第15期(2022年2月期)【事業の内容】【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
- [5]先端技術売上高 2022年2月期1,905,849千円・成長率39.1%。顧客セグメント別年次平均売上 エンタープライズ113,358千円(22社)・SMB23,387千円(60社)。入社2年未満の社員304名(2022年2月現在)
- [6]先端技術売上高 2022年2月期1,905,849千円・成長率39.1%。顧客セグメント別年次平均売上 エンタープライズ113,358千円(22社)・SMB23,387千円(60社)。入社2年未満の社員304名(2022年2月現在)
- [7]先端技術売上高 2022年2月期1,905,849千円・成長率39.1%。顧客セグメント別年次平均売上 エンタープライズ113,358千円(22社)・SMB23,387千円(60社)。入社2年未満の社員304名(2022年2月現在)
- [9]先端技術売上高 2022年2月期1,905,849千円・成長率39.1%。顧客セグメント別年次平均売上 エンタープライズ113,358千円(22社)・SMB23,387千円(60社)。入社2年未満の社員304名(2022年2月現在)
- ZUU online 2024年5月20日
- [8]研修も配属もITインフラばかりで経験を積み、ニッチな分野を一貫して専門としてきたことを強みとする
中期経営計画は、売上高に加えて人材の数を目標に設定した。高度専門人材は2023年2月期の135名から2027年2月期に370名へ、専門人材は247名から560名へ増やす計画で、子会社の希望者も2026年2月期から専門人材に数える。技術者の育成が売上を決めるという見立ては、冨永重寛社長が自社の強みを固有の技術ではなくチーム編成の効率に求めたことと重なる。育成速度を計画の前提としたことで、外部から人員を獲得する買収が計画を補完する手段になったとみられる。
- ボードルア 決算説明会資料(2024年2月期)「事業計画及び成長可能性に関する事項」
- [10]中期経営計画 人材の目標 高度専門人材 2023年2月期135名→2027年2月期370名、専門人材 247名→560名。子会社の人材も2026年2月期から専門人材に含める見込み
- [11]中期経営計画 人材の目標 高度専門人材 2023年2月期135名→2027年2月期370名、専門人材 247名→560名。子会社の人材も2026年2月期から専門人材に含める見込み
- ZUU online 2024年5月20日
- [12]当社固有の技術やサービスがあるわけではなく、他社と異なる効率的なチーム編成ができることが強み
2022年〜現金での子会社化から自己株式を使う株式交換へ
2022年4月、ボードルアは同じネットワーク・サーバー分野のZOSTECを現金250,000千円で取得し、初めて連結子会社化した。2023年3月にはALJOYを350,000千円で、2024年3月にはテスト・検証に強いFunClockを385,000千円で、いずれも現金による取得。取得目的はいずれも、ボードルアの先端技術の知見を子会社と共有し、グループの事業規模を拡大することだった。初めの2社の売上高は取得時の613,703千円から2024年2月期に1,339,199千円へ伸び、営業損益は△2,136千円から135,273千円の黒字に転じた。
- ボードルア 有価証券報告書 第16期(2023年2月期)【企業結合等関係】
- [13]2022年4月7日、ネットワーク・サーバーインテグレーション事業のZOSTECを取得。対価は現金250,000千円。先端技術のナレッジを共有しグループで事業拡大を図るため
- [15]2022年4月7日、ネットワーク・サーバーインテグレーション事業のZOSTECを取得。対価は現金250,000千円。先端技術のナレッジを共有しグループで事業拡大を図るため
- ボードルア 有価証券報告書 第17期(2024年2月期)【企業結合等関係】
- [14]2023年3月17日ALJOYを現金350,000千円で取得。2024年3月7日、テスト・検証領域に強いFunClockを現金385,000千円で完全子会社化
- [16]2023年3月17日ALJOYを現金350,000千円で取得。2024年3月7日、テスト・検証領域に強いFunClockを現金385,000千円で完全子会社化
- ボードルア 決算説明会資料(2024年2月期)「事業計画及び成長可能性に関する事項」
- [17]子会社2社合計 取得時 売上高613,703千円・営業利益△2,136千円、2024年2月期 売上高1,339,199千円・営業利益135,273千円
2024年からは、買収対価の一部に自己株式を充てる方式へ転換した。買収先の社長に持分を残し、創業者の立場でグループの企業価値に責任を負わせることで、統合後の連携を深める仕組みである。交付する株は、事前の自社株買いで手当てした。2024年6月には以前から出資していたアクティアスを株式交換で完全子会社とし、2025年5月にはSPIN TECHNOLOGY、悟空テクノロジーズ、ONE-TECHの3社とも株式交換を決めた。SPIN TECHNOLOGYの売上高は2022年7月期の111百万円から2024年7月期の910百万円へ伸びており、同社には自己株式115,000株を交付した。
- ボードルア 決算説明会資料(2024年2月期)「事業計画及び成長可能性に関する事項」
- [18]今後の買収では対価の一部に自己株式を使い、買収先の社長にオーナーシップを残して創業者目線でグループの企業価値拡大にコミットさせ、PMIでの連携を深める
- [19]今後の買収では対価の一部に自己株式を使い、買収先の社長にオーナーシップを残して創業者目線でグループの企業価値拡大にコミットさせ、PMIでの連携を深める
- ZUU online 2024年5月20日
- [20]株式交換の前に自社株買いを行い、金庫株にしてから株式交換を実施した。買収先の社長や幹部に間接保有させPMIを進めやすくした
- ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【企業結合等関係】
- [21]アクティアスは以前から出資していた会社。株式交換(交換比率1:160.0793)で完全子会社化
- ボードルア 臨時報告書(2025年5月16日・子会社取得の決定及び株式交換)
- [22]2025年5月15日、SPIN TECHNOLOGYと株式交換契約(比率1:50、自己株式115,000株を交付、効力発生日2025年6月6日)。売上高 2022年7月期111百万円・2024年7月期910百万円。悟空テクノロジーズ・ONE-TECHとも同日に決定
- [23]2025年5月15日、SPIN TECHNOLOGYと株式交換契約(比率1:50、自己株式115,000株を交付、効力発生日2025年6月6日)。売上高 2022年7月期111百万円・2024年7月期910百万円。悟空テクノロジーズ・ONE-TECHとも同日に決定
連結従業員は2023年2月期の908名から2026年2月期に3,704名へ増加。2026年2月期だけで1,466名増え、その主因はSPIN TECHNOLOGYなど3社と、2026年1月に取得したリクソルの連結だった。のれんは2026年2月期末に4,935,938千円となり、総資産14,024,929千円の3分の1を超えた。自社で育てた技術者を軸にしてきた会社が、人員の過半を買収で獲得した企業グループへ転換したことになる。
- ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【従業員の状況】
- [24]連結従業員数 2023年2月期908名・2026年2月期3,704名。前期末比1,466名増の主な理由はSPIN TECHNOLOGY・悟空テクノロジーズ・ONE-TECH・リクソルの連結子会社化
- [26]連結従業員数 2023年2月期908名・2026年2月期3,704名。前期末比1,466名増の主な理由はSPIN TECHNOLOGY・悟空テクノロジーズ・ONE-TECH・リクソルの連結子会社化
- ボードルア 有価証券報告書 第17期(2024年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [25]連結従業員数 2023年2月期908名
- ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【連結財政状態計算書】【主要な経営指標等の推移】
- [27]2026年2月期末 のれん4,935,938千円・総資産額14,024,929千円
2024年〜プライム市場への移行と非公開化の選択
2024年4月、ボードルアは中期経営計画が1年前倒しで進んでいるとして、計画を2027年2月期まで延ばした。計画期間中は買収の業績への寄与を小さく見込み、2028年2月期以降の利益成長のために買収を継続する方針を定めた。プライム市場への移行には流通株式比率35%の基準があり、当時はそこに届いていなかった。2025年3月10日に市場区分はグロースからプライムへ変わり、2026年2月期の売上収益は17,423,340千円、営業利益は3,391,334千円となった。
- ボードルア 決算説明会資料(2024年2月期)「事業計画及び成長可能性に関する事項」
- [28]中期経営計画は当初計画より1年前倒しで進捗し、2027年2月期までの新計画に更新。計画期間中のM&Aの業績寄与は限定的だが、2028年2月期以降の高い利益成長のためM&Aを継続
- [29]中期経営計画は当初計画より1年前倒しで進捗し、2027年2月期までの新計画に更新。計画期間中のM&Aの業績寄与は限定的だが、2028年2月期以降の高い利益成長のためM&Aを継続
- ZUU online 2024年5月20日
- [30]プライム市場への上場を目指すが、流通株式はプライムの基準35%にまだ足りていない
- ボードルア 意見表明報告書(2026年8月19日)
- [31]2025年3月10日に東京証券取引所プライム市場へ市場区分を変更
- ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【主要な経営指標等の推移】【連結損益計算書】
- [32]2026年2月期 売上収益17,423,340千円・営業利益3,391,334千円
2026年3月、冨永重寛社長は、積極的な投資が短期の収益と株価を損ねかねず単独での成長には制約があるとして、投資ファンド4社と協議を始めた。買収を進めるほど増資の必要が高まり、株価と市場の動向が資金調達を制約する点も理由の一つだった。8月18日に取締役会はベインキャピタルの公開買付けへの賛同を決議し、創業者3氏は所有割合54.65%の株を1株2,350円で譲渡する契約を結んだ。公開買付けは10月に成立し、議決権の85.68%を握る公開買付者が親会社となった。上場で手にした株式という買収の通貨を、5年足らずでファンドの資本に持ち替えた選択とみることができる。
- ボードルア 意見表明報告書(2026年8月19日)
- [33]2026年3月上旬、冨永氏は積極投資が短期的な収益・株価を悪化させかねず単独成長に制約があると考え、3月下旬にPEファンド4社と意見交換を開始。M&Aを積極化するほどエクイティ・ファイナンスが株価・市場動向に制約される。8月18日の取締役会で賛同を決議し、創業者3氏(所有割合計54.65%)と1株2,350円の株式譲渡契約
- [34]2026年3月上旬、冨永氏は積極投資が短期的な収益・株価を悪化させかねず単独成長に制約があると考え、3月下旬にPEファンド4社と意見交換を開始。M&Aを積極化するほどエクイティ・ファイナンスが株価・市場動向に制約される。8月18日の取締役会で賛同を決議し、創業者3氏(所有割合計54.65%)と1株2,350円の株式譲渡契約
- [35]2026年3月上旬、冨永氏は積極投資が短期的な収益・株価を悪化させかねず単独成長に制約があると考え、3月下旬にPEファンド4社と意見交換を開始。M&Aを積極化するほどエクイティ・ファイナンスが株価・市場動向に制約される。8月18日の取締役会で賛同を決議し、創業者3氏(所有割合計54.65%)と1株2,350円の株式譲渡契約
- ボードルア 臨時報告書(2026年10月6日・親会社及び主要株主の異動)
- [36]公開買付けが成立し、公開買付者の議決権割合は85.68%。2026年10月13日に親会社・主要株主が異動
業績の推移
売上構成 データなし
業績表
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 億円 | 利益率 | ||
| 2021年02月期 | 単体 | 31 | n/a | 5 | 5 | 4 | 12.9% |
| 2022年02月期 | 単体 | 39 | +25.8% | 7 | 7 | 5 | 12.8% |
| 2023年02月期 | 連結 | 52 | +33.3% | 10 | 10 | 8 | 15.4% |
| 2024年02月期 | 連結 | 73 | +40.4% | 16 | 16 | 12 | 16.4% |
| 2025年02月期 | 連結 | 116 | +58.9% | 25 | n/a | 18 | 15.5% |
| 2026年02月期 | 連結 | 174 | +50.0% | 34 | n/a | 25 | 14.4% |
経営陣 データなし
大株主 データなし
- [1]ボードルア 有価証券報告書 第15期(2022年2月期)【事業の内容】【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
- [2]ボードルア 有価証券報告書 第16期(2023年2月期)【企業結合等関係】
- [3]ボードルア 決算説明会資料(2024年2月期)「事業計画及び成長可能性に関する事項」
- [4]ボードルア 有価証券報告書 第17期(2024年2月期)【企業結合等関係】
- [5]ボードルア 有価証券報告書 第17期(2024年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [6]ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【企業結合等関係】
- [7]ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【従業員の状況】
- [8]ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【連結財政状態計算書】【主要な経営指標等の推移】
- [9]ボードルア 有価証券報告書 第19期(2026年2月期)【主要な経営指標等の推移】【連結損益計算書】
- [10]ボードルア 公式サイト「トップメッセージ」(2022年1月)
- [11]ZUU online 2024年5月20日
- [12]ボードルア 臨時報告書(2025年5月16日・子会社取得の決定及び株式交換)
- [13]ボードルア 意見表明報告書(2026年8月19日)
- [14]ボードルア 臨時報告書(2026年10月6日・親会社及び主要株主の異動)