第2章 年〜年

セガサミーホールディングス:セガの機能別3社分割による選択と集中

セガの3社分割からセガ エンタテインメント譲渡へ

2015年〜構造改革として決めたセガの機能別3社への分割

2015年3月期、セガサミーホールディングスは連結売上高3,549億21百万円・営業利益176億9百万円を計上しながら、当期純損失112億58百万円を出した。減損損失、解体費用引当金繰入額、映画の自主製作中止に伴う損失、早期割増退職金などの特別損失が159億24百万円に上り、繰延税金資産の一部も取り崩している。前期の2014年3月期は営業利益385億33百万円であり、一年で利益が半分以下に減少したことになる。この期に会社は、各事業の収益力向上のための構造改革として、グループ内の組織再編と不採算事業・赤字事業の縮小撤退、それに伴う人員削減を決定した。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)
    • [1]2015年3月期の連結売上高3,549億21百万円(前期比6.1%減)・営業利益176億9百万円(前期比54.3%減)・当期純損失112億58百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)【業績等の概要】
    • [2]2015年3月期は減損損失・解体費用引当金繰入額・映画自主製作中止に伴う損失・早期割増退職金などの特別損失159億24百万円を計上し、繰延税金資産の一部を取崩した
    • [4]2015年3月期に各事業の収益力向上のため構造改革を実施し、グループ内の組織再編・不採算事業と赤字事業の縮小撤退・人員削減を決定
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2014年3月期・連結)
    • [3]2014年3月期の営業利益385億33百万円

再編の中身は、株式会社セガを機能別に割ることであった。2015年4月の新設分割により、家庭用ゲーム・アーケード機器・施設運営の三つへ分け、セガホールディングス、セガ・インタラクティブ、セガ・ライブクリエイションを設立している。既存のセガはセガネットワークスを吸収合併し、セガゲームスへ商号を変更した。三つの事業は必要な資産も投資の回収にかかる時間も違う。店舗の賃料と人件費は、家庭用ゲームの開発費やアーケード機器の製造原価とは性質が異なるが、一社に同居しているあいだは同じ決算書の中で混ざっており、分けたことで初めて、どこで稼ぎどこで失っているかが別々の決算書の上に現れた。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [5]2015年4月 新設分割によりセガを機能別3社(家庭用ゲーム・アーケード機器・施設運営)へ分割
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2016年3月期・連結)【沿革】
    • [6]既存のセガはセガネットワークスを吸収合併しセガゲームスへ商号変更

分社の直後から、遊技機の市場が縮んだ。一般財団法人保安通信協会での型式試験の運用が変わり、市場全体で新タイトルの投入数が減った結果、2015年3月期のパチスロ販売は207千台と前期を下回っている。遊技機事業の売上高と営業利益は、2016年3月期の1,410億37百万円・209億55百万円から、2018年3月期には1,056億49百万円・119億23百万円まで低下した。2年で利益が4割強減った計算になる。規則の改正で市場が縮む経験は2008年3月期にもあったが、このときは一期で底を打たず、縮小が数年にわたって続いた点が違っていた。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)【業績等の概要】
    • [7]保安通信協会におけるパチスロ遊技機の型式試験方法の運用変更に伴い、市場全体で新タイトルの投入数が減少
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)
    • [8]2015年3月期のパチスロ販売は207千台と前期実績を下回った
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2018年3月期・連結)セグメント情報
    • [9]遊技機事業は2016年3月期に売上高1,410億37百万円・営業利益209億55百万円、2018年3月期に売上高1,056億49百万円・営業利益119億23百万円
参考文献[1]-[9]
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)
    • [1]2015年3月期の連結売上高3,549億21百万円(前期比6.1%減)・営業利益176億9百万円(前期比54.3%減)・当期純損失112億58百万円
    • [8]2015年3月期のパチスロ販売は207千台と前期実績を下回った
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)【業績等の概要】
    • [2]2015年3月期は減損損失・解体費用引当金繰入額・映画自主製作中止に伴う損失・早期割増退職金などの特別損失159億24百万円を計上し、繰延税金資産の一部を取崩した
    • [4]2015年3月期に各事業の収益力向上のため構造改革を実施し、グループ内の組織再編・不採算事業と赤字事業の縮小撤退・人員削減を決定
    • [7]保安通信協会におけるパチスロ遊技機の型式試験方法の運用変更に伴い、市場全体で新タイトルの投入数が減少
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2014年3月期・連結)
    • [3]2014年3月期の営業利益385億33百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [5]2015年4月 新設分割によりセガを機能別3社(家庭用ゲーム・アーケード機器・施設運営)へ分割
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2016年3月期・連結)【沿革】
    • [6]既存のセガはセガネットワークスを吸収合併しセガゲームスへ商号変更
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2018年3月期・連結)セグメント情報
    • [9]遊技機事業は2016年3月期に売上高1,410億37百万円・営業利益209億55百万円、2018年3月期に売上高1,056億49百万円・営業利益119億23百万円

2017年〜韓国パラダイスシティの開業と海外ゲーミング機器への参入

2017年4月、韓国・仁川で統合型リゾート「パラダイスシティ」が開業した。2012年7月に出資比率45%でPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.を設立してから5年、2014年11月の着工から2年半が経っている。運営を担うPARADISE SEGASAMMYはセガサミーホールディングスの持分法適用関連会社であり、連結の売上高には現れない。会社はこの施設を通じて、日本国内のIR参入に向けた開発・運営ノウハウの取得に取り組むと有価証券報告書に記している。カジノを含む統合型リゾートを日本で開くには法制度の整備が要り、その時期を自社では決められない。海外で先に実物を動かすことが、待つあいだに取れる唯一の手段であった。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [10]2017年4月 韓国・仁川で統合型リゾート「パラダイスシティ」が開業
  • セガサミーホールディングス「PARADISE SEGASAMMY 社による Paradise Casino Incheon の取得に関するお知らせ」(2013年7月1日)
    • [11]2012年7月にPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.を出資比率45%で設立、2014年11月に建設着工
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)
    • [12]パラダイスシティを運営するPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.はセガサミーホールディングスの持分法適用関連会社
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [13]パラダイスシティを通じて日本国内におけるIR参入に向けた開発・運営ノウハウの取得に取り組んだ

同じ年の12月、セガサミーホールディングスは米国ネバダ州でゲーミング機器のライセンスを取得した。カジノ向け機器は2013年6月に設立したセガサミークリエイションが手がけており、遊技機で積んだ開発と製造の技術を、規制の異なる市場へ持ち込む試みにあたる。国内では2019年4月から特定複合観光施設区域整備法にかかる施行令等が順次施行され、2020年1月にカジノ管理委員会が発足した。ただし地方自治体によるIR事業者の公募が始まるのは2021年1月であり、2012年に振り向けた資金が国内で回収の道筋に乗るまでには、なお時間が要った。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [14]2017年12月 米国ネバダ州でゲーミング機器のライセンスを取得
    • [15]2013年6月 カジノ機器のセガサミークリエイションを設立
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [16]特定複合観光施設区域整備法にかかる施行令等が2019年4月より順次施行され、2020年1月にカジノ管理委員会が発足
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [17]2021年1月に一部の地方自治体でIR事業者の公募(RFP)が開始された

リゾート事業は営業損失を出し続けた。2019年3月期に24億12百万円、2020年3月期は36億67百万円の営業損失である。宮崎の「フェニックス・シーガイア・リゾート」では九州域を中心とした宿泊プランや25周年記念イベントなどの集客施策を実施したものの、日本国内のIR参入に向けた費用の増加が重なった。2019年の訪日外国人数は3,188万人と過去最多を更新しており、市場そのものが縮んでいたわけではない。買った資産が稼ぐまでの時間を、遊技機とゲームソフトの収益が肩代わりし続ける構図は、この時期も変わらなかった。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)セグメント情報
    • [18]リゾート事業の営業損失は2019年3月期24億12百万円、2020年3月期36億67百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [19]フェニックス・シーガイア・リゾートで九州域中心の宿泊プランや25周年記念イベント等の集客施策を実施し、国内IR参入に向けた費用が増加
    • [20]2019年の訪日外国人数は3,188万人と過去最多を更新
参考文献[10]-[20]
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [10]2017年4月 韓国・仁川で統合型リゾート「パラダイスシティ」が開業
    • [14]2017年12月 米国ネバダ州でゲーミング機器のライセンスを取得
    • [15]2013年6月 カジノ機器のセガサミークリエイションを設立
  • セガサミーホールディングス「PARADISE SEGASAMMY 社による Paradise Casino Incheon の取得に関するお知らせ」(2013年7月1日)
    • [11]2012年7月にPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.を出資比率45%で設立、2014年11月に建設着工
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)
    • [12]パラダイスシティを運営するPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.はセガサミーホールディングスの持分法適用関連会社
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [13]パラダイスシティを通じて日本国内におけるIR参入に向けた開発・運営ノウハウの取得に取り組んだ
    • [16]特定複合観光施設区域整備法にかかる施行令等が2019年4月より順次施行され、2020年1月にカジノ管理委員会が発足
    • [19]フェニックス・シーガイア・リゾートで九州域中心の宿泊プランや25周年記念イベント等の集客施策を実施し、国内IR参入に向けた費用が増加
    • [20]2019年の訪日外国人数は3,188万人と過去最多を更新
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [17]2021年1月に一部の地方自治体でIR事業者の公募(RFP)が開始された
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)セグメント情報
    • [18]リゾート事業の営業損失は2019年3月期24億12百万円、2020年3月期36億67百万円

2019年〜施設運営からの退出とゲームソフトへの収益源の移動

2020年3月期、セガサミーホールディングスの連結売上高は3,665億94百万円・営業利益276億43百万円となり、前期比で売上10.5%増・営業利益111.3%増と回復した。遊技機事業では『パチスロ北斗の拳 天昇』などを販売してパチスロが123千台、パチンコが104千台となり、売上高1,083億64百万円・営業利益249億29百万円を確保している。エンタテインメントコンテンツ事業もパッケージゲームの販売本数が2,676万本へ増えている。売上高は2,477億49百万円・営業利益148億74百万円となった。分けた三つの事業のうち二つが同時に上向いた期であり、分社から4年で数字の上の手応えが出た形であった。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)
    • [21]2020年3月期の連結売上高3,665億94百万円(前期比10.5%増)・営業利益276億43百万円(前期比111.3%増)・親会社株主に帰属する当期純利益137億75百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)セグメント情報
    • [22]2020年3月期の遊技機事業はパチスロ123千台・パチンコ104千台を販売し、売上高1,083億64百万円・営業利益249億29百万円
    • [24]2020年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業は売上高2,477億49百万円・営業利益148億74百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [23]2020年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業のパッケージゲーム販売本数は2,676万本(前期は2,344万本)

翌2021年3月期に、その二つは逆方向へ動いた。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて政府が緊急事態宣言を発し、第1四半期に全国のパチンコホールが休業した結果、旧規則機の撤去期限が延長され、ホールの購買意欲が著しく低下した。遊技機事業のパチスロ販売は35千台、パチンコは69千台まで落ち、売上高は531億98百万円と前期比51.0%減、経常損益は113億32百万円の損失となった。一方でコンシューマ分野は巣ごもり消費と家庭用ゲーム機のダウンロード販売の広がりを受け、フルゲームの販売本数が4,177万本へ増えている。連結売上高は2,777億48百万円へ24.2%減ったが、事業ごとの向きは正反対であった。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [25]2021年3月期は緊急事態宣言と休業要請で第1四半期に全国のパチンコホールが休業し、旧規則機の撤去期限延長もあってホールの購買意欲が低下
    • [27]2021年3月期のコンシューマ分野のフルゲーム販売本数は4,177万本(前期は2,857万本)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)セグメント情報
    • [26]2021年3月期の遊技機事業はパチスロ35千台・パチンコ69千台を販売し、売上高531億98百万円(前期比51.0%減)・経常損失113億32百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)
    • [28]2021年3月期の連結売上高2,777億48百万円(前期比24.2%減)・営業利益65億53百万円(前期比76.3%減)

この期に会社は構造改革を実行した。2020年12月30日、アミューズメント施設を運営する株式会社セガ エンタテインメントの株式の一部をGENDAへ譲渡し、第3四半期連結会計期間末に連結の範囲から除外している。1965年に旧セガが始めた直営ゲームセンターの運営から退く判断であった。固定資産の売却益152億58百万円と投資有価証券の売却益112億66百万円を特別利益に計上している。一方で、子会社の譲渡と希望退職者募集に伴う構造改革費用341億91百万円を特別損失に計上した。同じ期のエンタテインメントコンテンツ事業は経常利益279億17百万円と前期比71.6%の増益であり、遊技機が損失を出した年のグループの利益を、ゲームソフトが支える構造となった。

  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)
    • [29]2020年12月30日 セガ エンタテインメント株式の一部をGENDAへ譲渡し、第3四半期連結会計期間末に連結の範囲から除外
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [30]旧セガは1965年からアミューズメント施設の運営を開始していた
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [31]2021年3月期は固定資産売却益152億58百万円・投資有価証券売却益112億66百万円を特別利益に計上
    • [32]2021年3月期に子会社の譲渡と希望退職者募集に伴う構造改革費用341億91百万円を計上
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)セグメント情報
    • [33]2021年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業は売上高2,178億10百万円(前期比12.0%減)・経常利益279億17百万円(前期比71.6%増)
参考文献[21]-[33]
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)
    • [21]2020年3月期の連結売上高3,665億94百万円(前期比10.5%増)・営業利益276億43百万円(前期比111.3%増)・親会社株主に帰属する当期純利益137億75百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)セグメント情報
    • [22]2020年3月期の遊技機事業はパチスロ123千台・パチンコ104千台を販売し、売上高1,083億64百万円・営業利益249億29百万円
    • [24]2020年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業は売上高2,477億49百万円・営業利益148億74百万円
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [23]2020年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業のパッケージゲーム販売本数は2,676万本(前期は2,344万本)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
    • [25]2021年3月期は緊急事態宣言と休業要請で第1四半期に全国のパチンコホールが休業し、旧規則機の撤去期限延長もあってホールの購買意欲が低下
    • [27]2021年3月期のコンシューマ分野のフルゲーム販売本数は4,177万本(前期は2,857万本)
    • [31]2021年3月期は固定資産売却益152億58百万円・投資有価証券売却益112億66百万円を特別利益に計上
    • [32]2021年3月期に子会社の譲渡と希望退職者募集に伴う構造改革費用341億91百万円を計上
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)セグメント情報
    • [26]2021年3月期の遊技機事業はパチスロ35千台・パチンコ69千台を販売し、売上高531億98百万円(前期比51.0%減)・経常損失113億32百万円
    • [33]2021年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業は売上高2,178億10百万円(前期比12.0%減)・経常利益279億17百万円(前期比71.6%増)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)
    • [28]2021年3月期の連結売上高2,777億48百万円(前期比24.2%減)・営業利益65億53百万円(前期比76.3%減)
    • [29]2020年12月30日 セガ エンタテインメント株式の一部をGENDAへ譲渡し、第3四半期連結会計期間末に連結の範囲から除外
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
    • [30]旧セガは1965年からアミューズメント施設の運営を開始していた

筆者考察

この6年でセガサミーホールディングスが確かめたのは、遊技機が稼ぎ続ける事業ではないという一点であった。2016年3月期に遊技機事業は売上1,410億円・営業利益209億円を上げていたが、型式試験の運用が変わって新台の投入が細ると、2018年3月期には売上1,056億円・営業利益119億円まで低下する。規則の改正ごとに市場が縮む構造は、2008年3月期の新基準機への入替で一度経験していた。同じことが規模を変えて繰り返され、国内市場に閉じた収益源の上にグループ全体を載せ続ける前提が崩れた。

だから機能別に分けた意味は、事業を管理しやすくすることより、外す順番を決められるようにしたことにある。単独の決算書に載った事業は、そのまま切り離す候補になる。2020年12月にセガ エンタテインメントの株式をGENDAへ譲渡した判断は、店舗という最も資産の重い領域から先に手を離す動きであった。残ったのはゲームソフトで、2021年3月期のエンタテインメントコンテンツ事業は経常利益279億円と前期比71.6%の増益を計上している。遊技機が113億円の経常損失を出した年に、グループの利益を支えたのは分割の際に最も小さく見えた側であった。

エンタテインメントコンテンツ事業の売上高 2016年3月期〜2020年3月期(億円)

1,905 2016/3 2,057 2017/3 2,080 2018/3 2,196 2019/3 2,476 2020/3
  • 出所は有価証券報告書のセグメント情報(エンタテインメントコンテンツ事業の売上高)。連結・日本基準。
  • 同じ5期に遊技機事業の売上高は1,410億円から1,085億円へ減っている。

2015年〜2020年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率 億円
2015年03月期 連結 3,668 n/a 175 169 4.6% ▲114 n/a
2016年03月期 連結 3,480 ▲5.1% 176 164 4.7% 54 n/a
2017年03月期 連結 3,669 +5.4% 295 285 7.8% 276 n/a
2018年03月期 連結 3,237 ▲11.8% 177 146 4.5% 89 n/a
2019年03月期 連結 3,316 +2.4% 131 75 2.3% 26 n/a
2020年03月期 連結 3,666 +10.6% 276 253 6.9% 138 n/a

出典・参考

13件
出典・参考
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2014年3月期・連結)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2015年3月期・連結)【業績等の概要】
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2016年3月期・連結)【沿革】
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2018年3月期・連結)セグメント情報
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期・連結)セグメント情報
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)【経営成績等の状況の概要】
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)セグメント情報
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書(2021年3月期・連結)
  • セガサミーホールディングス 有価証券報告書 第21期(2025年3月期)【沿革】
  • セガサミーホールディングス「PARADISE SEGASAMMY 社による Paradise Casino Incheon の取得に関するお知らせ」(2013年7月1日)

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