第5章 年〜年

キヤノン:リーマンショックによる本業の頭打ちとオセ・Axis買収

2009年〜金融危機で減少した売上と、オランダのオセの公開買付け

2008年秋の予想修正のあと、2009年12月期の連結売上高は3兆2092億円となり、前期の4兆941億円から減少した。営業利益は4961億円から2171億円へ減少した。年報は減少率を売上高で21.6%、営業利益で56.2%と示し、世界景気の後退と円高を要因に挙げた。キヤノンは在庫の圧縮で現金収支を確保し、健全な財務を保った。そのうえで年報は『Canon, aiming to become one of the world’s top 100 companies, views 2010 as the first year in a new era of growth.』(訳:世界の上位100社入りを目指すキヤノンは、2010年を新たな成長の元年と位置づける)と記した。社長の内田恒二氏は、2010年がフェーズIIIの最終年にあたると記し、既存の主力事業すべてで世界首位を固める方針を示した。

  • キヤノン 有価証券報告書 2009年12月期
    • [1]2009年12月期の連結売上高3兆2092億円(2008年12月期4兆941億円)
    • [2]2009年12月期の連結営業利益2171億円(2008年12月期4961億円)
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [3]2009年は世界景気後退で減収減益。売上高21.6%減、営業利益56.2%減。円は対ドルで年平均10円上昇
    • [4]在庫圧縮などで健全な財務を維持し、2010年を新たな成長の元年と位置づけた
    • [5]在庫圧縮などで健全な財務を維持し、2010年を新たな成長の元年と位置づけた
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「MESSAGE FROM THE PRESIDENT」
    • [6]社長の内田恒二氏が、2010年はフェーズIIIの最終年であり、現行主力事業すべてで圧倒的世界No.1を目指すと記した

2009年11月16日、キヤノンはオランダのオセを連結子会社にする契約の締結を取締役会で決議した。狙いは、フェーズIIIの重要戦略である主力事業での世界首位を、プリンティング全般で実現することだった。キヤノンは2006年に独自技術で商業印刷市場へ参入していた。オセは売上の約4割を米国で上げ、業務用大判プリンターで欧米の高いシェアを持っていた。お知らせは製品の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網を効果に挙げた。日米欧の三極で進める国際多角化の第一歩とも位置づけた。買付価格は1株8.6ユーロで、11月13日の終値に70%を上乗せした。社長の内田恒二氏は年報で『We are also working to expand our commercial printing business through the merger with Océ N.V. as well as the Company’s digital production systems and large-format inkjet printers.』(訳:オセとの統合と、自社のデジタル印刷システムや大判インクジェットプリンターで、商業印刷事業の拡大にも取り組む)と記した。

  • キヤノン お知らせ 2009年11月16日「キヤノンによるOce N.V.の連結子会社化について」
    • [7]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [8]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [10]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [11]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [12]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [13]買付価格1株8.6ユーロ。2009年11月13日の終値に対し70%のプレミアム。資金は自己資金
  • プレスリリース 2009年11月16日(オセの公開買付け)
    • [9]キヤノンは2006年に独自技術で商業印刷市場へ参入していた
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「MESSAGE FROM THE PRESIDENT」
    • [14]内田恒二氏が、オセとの統合などで商業印刷事業を拡大すると記した

2010年3月4日、キヤノンはオセ株式を取得して子会社にすることを取締役会で決議した。取得は3652万160株、3億1400万ユーロで、所有割合は28.3%から71.3%に上がる計画だった。同年6月28日には、装置子会社のキヤノンマシナリーとトッキを株式交換で完全子会社にする契約を結んだ。キヤノンマシナリーについては、新興国の人件費上昇に備えて自動化・無人化の生産を急ぐことを理由に挙げた。トッキについては、有機ELと太陽電池の製造装置を産業機器事業の成長に欠かせない事業とみた。内田恒二氏は2009年の年報で、次世代の領域に知能化生産ロボットを挙げていた。オセで事務機の外の販路を得て、装置子会社で生産の効率と産業機器を固める二正面の手当てだったとみられる。

  • プレスリリース 2010年3月4日(オセ公開買付けの結果)
    • [15]2010年3月4日の取締役会でオセ株式の取得と子会社化を決議。36,520,160株を314百万ユーロで取得し、所有割合は28.3%から71.3%へ
    • [16]2010年3月4日の取締役会でオセ株式の取得と子会社化を決議。36,520,160株を314百万ユーロで取得し、所有割合は28.3%から71.3%へ
  • プレスリリース 2010年6月28日(キヤノンマシナリーの株式交換)
    • [17]2010年6月28日、キヤノンマシナリーを株式交換で完全子会社にする契約を締結。理由は新興国の人件費上昇に備えた自動化・無人化生産の早期展開と産業機器事業の強化
    • [18]2010年6月28日、キヤノンマシナリーを株式交換で完全子会社にする契約を締結。理由は新興国の人件費上昇に備えた自動化・無人化生産の早期展開と産業機器事業の強化
  • プレスリリース 2010年6月28日(トッキの株式交換)
    • [19]2010年6月28日、トッキを株式交換で完全子会社にする契約を締結。有機EL・太陽電池製造装置を産業機器事業の将来の成長に不可欠とした
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「MESSAGE FROM THE PRESIDENT」
    • [20]内田恒二氏が次世代の領域として医療画像、知能化生産ロボット、ディスプレイを挙げた
参考文献[1]-[20]
  • キヤノン 有価証券報告書 2009年12月期
    • [1]2009年12月期の連結売上高3兆2092億円(2008年12月期4兆941億円)
    • [2]2009年12月期の連結営業利益2171億円(2008年12月期4961億円)
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [3]2009年は世界景気後退で減収減益。売上高21.6%減、営業利益56.2%減。円は対ドルで年平均10円上昇
    • [4]在庫圧縮などで健全な財務を維持し、2010年を新たな成長の元年と位置づけた
    • [5]在庫圧縮などで健全な財務を維持し、2010年を新たな成長の元年と位置づけた
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「MESSAGE FROM THE PRESIDENT」
    • [6]社長の内田恒二氏が、2010年はフェーズIIIの最終年であり、現行主力事業すべてで圧倒的世界No.1を目指すと記した
    • [14]内田恒二氏が、オセとの統合などで商業印刷事業を拡大すると記した
    • [20]内田恒二氏が次世代の領域として医療画像、知能化生産ロボット、ディスプレイを挙げた
  • キヤノン お知らせ 2009年11月16日「キヤノンによるOce N.V.の連結子会社化について」
    • [7]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [8]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [10]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [11]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [12]2009年11月16日の取締役会でオセ連結子会社化の契約締結を決議。目的は現行主力事業の圧倒的世界No.1をプリンティング全般で実現すること。オセは売上の約4割が米国、業務用大判で欧米の高シェア。効果は製品・技術の補完、研究開発力、30以上の国の販売・サービス網。三極での国際多角化の第一歩
    • [13]買付価格1株8.6ユーロ。2009年11月13日の終値に対し70%のプレミアム。資金は自己資金
  • プレスリリース 2009年11月16日(オセの公開買付け)
    • [9]キヤノンは2006年に独自技術で商業印刷市場へ参入していた
  • プレスリリース 2010年3月4日(オセ公開買付けの結果)
    • [15]2010年3月4日の取締役会でオセ株式の取得と子会社化を決議。36,520,160株を314百万ユーロで取得し、所有割合は28.3%から71.3%へ
    • [16]2010年3月4日の取締役会でオセ株式の取得と子会社化を決議。36,520,160株を314百万ユーロで取得し、所有割合は28.3%から71.3%へ
  • プレスリリース 2010年6月28日(キヤノンマシナリーの株式交換)
    • [17]2010年6月28日、キヤノンマシナリーを株式交換で完全子会社にする契約を締結。理由は新興国の人件費上昇に備えた自動化・無人化生産の早期展開と産業機器事業の強化
    • [18]2010年6月28日、キヤノンマシナリーを株式交換で完全子会社にする契約を締結。理由は新興国の人件費上昇に備えた自動化・無人化生産の早期展開と産業機器事業の強化
  • プレスリリース 2010年6月28日(トッキの株式交換)
    • [19]2010年6月28日、トッキを株式交換で完全子会社にする契約を締結。有機EL・太陽電池製造装置を産業機器事業の将来の成長に不可欠とした

2011年〜フェーズIVの5カ年計画と、御手洗冨士夫氏の社長復帰

2011年、キヤノンは5カ年計画「グローバル優良企業グループ構想」のフェーズIVを始めた。目標は2015年に連結売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、当期純利益率10%以上だった。起点の2010年12月期の売上高は3兆7069億円だった。会長の御手洗冨士夫氏は年報のインタビューで、フェーズIIIは2008年の金融危機で事業規模が縮んだと振り返った。そのうえで既存製品を他分野へ展開し、医療と産業機器を新事業として育てる方針を示した。多角化を日本の外でも進めるため、米欧にも本社機能を置く三極本社体制を掲げ、その要にオセを置いた。御手洗冨士夫氏は『In Phase IV, we plan to complete the Three Regional Headquarters management system through the promotion of further M&A.』(訳:フェーズIVでは、さらなるM&Aを進めて三極本社体制を完成させる)とも記した。

  • CANON ANNUAL REPORT 2011「INTERVIEW WITH THE CEO」
    • [21]2011年にフェーズIV(2011–2015年)を開始。2015年の目標は連結売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、当期純利益率10%以上
    • [22]2011年にフェーズIV(2011–2015年)を開始。2015年の目標は連結売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、当期純利益率10%以上
    • [24]フェーズIIIは2008年の金融危機で事業規模が縮小した。フェーズIVでは既存製品の他分野への展開と医療・産業機器の新事業育成を進める
    • [25]フェーズIIIは2008年の金融危機で事業規模が縮小した。フェーズIVでは既存製品の他分野への展開と医療・産業機器の新事業育成を進める
    • [26]国際多角化のため米欧にも本社機能を置く三極本社体制を掲げ、オセを要と位置づけ、さらなるM&Aで完成させるとした
    • [27]国際多角化のため米欧にも本社機能を置く三極本社体制を掲げ、オセを要と位置づけ、さらなるM&Aで完成させるとした
  • キヤノン 有価証券報告書 2010年12月期
    • [23]2010年12月期の連結売上高3兆7069億円

2011年11月9日、子会社のキヤノンマーケティングジャパンは、JASDAQ上場の昭和情報機器への公開買付けを決めた。昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンター「SXシリーズ」を主力とし、競争力のある製品を持つ提携先を必要としていた。キヤノンマーケティングジャパンは2010年11月から、昭和情報機器とオセのオフィス向けプリンターの販売で提携していた。公開買付けは、印刷会社を中心とする商業印刷の顧客に、オセ製品を含めて接近する狙いを掲げた。買付けは12月20日に終わった。キヤノンとオセの共同開発製品は、2011年3月と9月に発売されていた。オセについては2013年に完全子会社にし、高速印刷システムで商業印刷と包装印刷の市場に参入した。

  • プレスリリース 2011年11月9日(子会社による公開買付けの開始)
    • [28]2011年11月9日、キヤノンマーケティングジャパンが昭和情報機器(JASDAQ)の株式と新株予約権の公開買付けを決議
    • [29]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [30]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [31]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [33]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
  • プレスリリース 2011年12月21日(子会社による公開買付けの結果)
    • [32]昭和情報機器への公開買付けは2011年11月10日に始まり、12月20日に完了した
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
    • [34]オセを2013年に完全子会社とし、高速印刷システムで商業印刷・包装印刷の市場へ参入した

2012年1月30日、キヤノンは代表取締役の異動を取締役会で内定した。3月29日付で会長CEOの御手洗冨士夫氏が会長兼社長CEOに就任し、社長COOの内田恒二氏は相談役に就任した。リリースは異動の理由を『To promote steady advancement towards achieving the Company’s goals in Phase IV of the Excellent Global Corporation Plan (2011 – 2015) amid the challenging business environment.』(訳:厳しい事業環境のもとで、フェーズIVの目標達成へ着実に前進するため)とした。連結売上高は2011年12月期に3兆5574億円、2012年12月期に3兆4797億円と2年続けて減少した。御手洗冨士夫氏は2012年の年報で、世界景気の減速と歴史的な円高を業績低下の要因に挙げた。同じ年報で、レーザープリンターとデジタルカメラの世界首位は保ったと記した。計画2年目で5兆円の目標から遠ざかったため、会長が執行も兼ねて改革を急ぐ体制に改めたと推察される。

  • プレスリリース 2012年1月30日(代表取締役の異動)
    • [35]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
    • [36]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
    • [37]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
  • キヤノン 有価証券報告書 2012年12月期
    • [38]連結売上高 2011年12月期3兆5574億円、2012年12月期3兆4797億円
  • CANON ANNUAL REPORT 2012「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [39]2012年は世界景気の減速と歴史的な円高で業績が低下したが、レーザープリンターとデジタルカメラで世界首位を維持した
    • [40]2012年は世界景気の減速と歴史的な円高で業績が低下したが、レーザープリンターとデジタルカメラで世界首位を維持した
参考文献[21]-[40]
  • CANON ANNUAL REPORT 2011「INTERVIEW WITH THE CEO」
    • [21]2011年にフェーズIV(2011–2015年)を開始。2015年の目標は連結売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、当期純利益率10%以上
    • [22]2011年にフェーズIV(2011–2015年)を開始。2015年の目標は連結売上高5兆円以上、営業利益率20%以上、当期純利益率10%以上
    • [24]フェーズIIIは2008年の金融危機で事業規模が縮小した。フェーズIVでは既存製品の他分野への展開と医療・産業機器の新事業育成を進める
    • [25]フェーズIIIは2008年の金融危機で事業規模が縮小した。フェーズIVでは既存製品の他分野への展開と医療・産業機器の新事業育成を進める
    • [26]国際多角化のため米欧にも本社機能を置く三極本社体制を掲げ、オセを要と位置づけ、さらなるM&Aで完成させるとした
    • [27]国際多角化のため米欧にも本社機能を置く三極本社体制を掲げ、オセを要と位置づけ、さらなるM&Aで完成させるとした
  • キヤノン 有価証券報告書 2010年12月期
    • [23]2010年12月期の連結売上高3兆7069億円
  • プレスリリース 2011年11月9日(子会社による公開買付けの開始)
    • [28]2011年11月9日、キヤノンマーケティングジャパンが昭和情報機器(JASDAQ)の株式と新株予約権の公開買付けを決議
    • [29]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [30]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [31]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
    • [33]昭和情報機器は連続帳票の漢字プリンターSXシリーズが主力で、競争力ある製品を持つ提携先を要していた。2010年11月からオセのオフィス向けプリンター販売で提携。狙いは印刷会社を中心とする商業印刷の顧客への接近。キヤノンとオセの共同開発製品は2011年3月と9月に発売
  • プレスリリース 2011年12月21日(子会社による公開買付けの結果)
    • [32]昭和情報機器への公開買付けは2011年11月10日に始まり、12月20日に完了した
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
    • [34]オセを2013年に完全子会社とし、高速印刷システムで商業印刷・包装印刷の市場へ参入した
  • プレスリリース 2012年1月30日(代表取締役の異動)
    • [35]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
    • [36]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
    • [37]2012年1月30日の取締役会で代表取締役の異動を内定。3月29日付で御手洗冨士夫氏(会長CEO)が会長兼社長CEO、内田恒二氏(社長COO)が相談役。理由はフェーズIVの目標達成へ着実に前進するため
  • キヤノン 有価証券報告書 2012年12月期
    • [38]連結売上高 2011年12月期3兆5574億円、2012年12月期3兆4797億円
  • CANON ANNUAL REPORT 2012「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [39]2012年は世界景気の減速と歴史的な円高で業績が低下したが、レーザープリンターとデジタルカメラで世界首位を維持した
    • [40]2012年は世界景気の減速と歴史的な円高で業績が低下したが、レーザープリンターとデジタルカメラで世界首位を維持した

2013年〜スマートフォンにシェアを侵食されたデジタルカメラと、スウェーデンのアクシスの買収

2013年12月期の連結売上高は3兆7313億円、2014年12月期は3兆7272億円だった。3年ぶりの増収増益は、大幅な円安の効果によるものだった。同じ年報で、スマートフォンの普及によりコンパクトデジタルカメラの販売台数が減ったと記した。2014年の売上高はほぼ横ばいで、キヤノンは売上より利益を重んじる方針のもと、売上総利益率を49.9%に上げた。コンパクトカメラでは操作性と画質を磨いてスマートフォンのカメラとの差を広げ、携帯機器との連携も高める方針を取った。事務機とカメラの2事業だけでは、2015年に売上高5兆円を達成する見通しが立たなくなっていたのだろう。

  • キヤノン 有価証券報告書 2014年12月期
    • [41]連結売上高 2013年12月期3兆7313億円、2014年12月期3兆7272億円
  • CANON ANNUAL REPORT 2013「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [42]2013年は円安に支えられ3年ぶりの増収増益。スマートフォン普及でコンパクトデジタルカメラの販売台数が減少した
    • [43]2013年は円安に支えられ3年ぶりの増収増益。スマートフォン普及でコンパクトデジタルカメラの販売台数が減少した
  • CANON ANNUAL REPORT 2014「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [44]2014年は売上より利益を重視する方針のもと、売上高はほぼ前年並み、売上総利益率は1.7ポイント改善して49.9%
  • CANON ANNUAL REPORT 2014(事業の概況)
    • [45]コンパクトカメラは操作性・画質などを高めてスマートフォンのカメラと差別化し、携帯機器との親和性も高める

2015年2月10日、キヤノンはスウェーデンのアクシスの全株式を対象とする公開買付けを取締役会で決議した。お知らせは、フェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」を背景に挙げた。映像監視システムの市場は拡大を続けており、キヤノンはネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた。アクシスは1984年創業のネットワークビデオの首位企業で、世界に7万5000社の販売パートナーを抱えていた。買付価格は1株340スウェーデンクローネ、総額は約3337億円で、自己資金を充当する計画だった。キヤノンは同じ分野で、マイルストーン・システムズもグループに加えていた。

  • キヤノン お知らせ 2015年2月10日「キヤノンによるアクシス社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」
    • [46]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [47]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [48]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [49]アクシスは1984年創業、ネットワークビデオソリューションのグローバルリーダーで、世界に75,000社のシステムインテグレーター等のパートナーを持つ
    • [50]買付価格1株340スウェーデンクローネ、総額約236億スウェーデンクローネ(約3,337億円)。資金は自己資金
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
    • [51]ネットワークカメラシステムの分野でマイルストーン・システムズとアクシスをグループに迎えた

フェーズIVの最終年の2015年12月期、連結売上高は3兆8002億円で、5兆円の目標を下回った。年報は、欧州の債務危機や新興国の減速を受け、規模拡大の方針を改めて財務体質の強化を優先したと記した。一方でキヤノンは、既存事業の横展開とM&Aで新しい事業を加えた。M&Aの対象は商業印刷、ネットワークカメラ、ナノインプリントの3分野だった。年報は『In these ways, Canon has initiated a shift from B2C to B2B, adding new business segments to such maturing core businesses as cameras and office equipment.』(訳:こうしてキヤノンは、カメラや事務機という成熟した主力事業に新たな事業を加え、B2CからB2Bへの転換に着手した)と総括した。新規事業が売上高に占める比率は、2014年の約10%から2015年に13%へ上がった。既存事業に大きな成長は見込めず、その利益で新規事業を立ち上げることが次の計画の前提となった。

  • キヤノン 有価証券報告書 2015年12月期
    • [52]2015年12月期の連結売上高3兆8002億円
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
    • [53]フェーズIV期間に欧州債務危機や新興国減速に直面し、当初の規模拡大の方針を改めて財務体質の強化に注力。既存事業の横展開とM&Aで新たな成長事業を獲得した
    • [54]フェーズIV期間に欧州債務危機や新興国減速に直面し、当初の規模拡大の方針を改めて財務体質の強化に注力。既存事業の横展開とM&Aで新たな成長事業を獲得した
    • [55]M&Aは商業印刷(オセ)、ネットワークカメラ(マイルストーン・アクシス)、ナノインプリント(モレキュラー・インプリンツ)の3分野。B2CからB2Bへの転換に着手したと総括
    • [56]M&Aは商業印刷(オセ)、ネットワークカメラ(マイルストーン・アクシス)、ナノインプリント(モレキュラー・インプリンツ)の3分野。B2CからB2Bへの転換に着手したと総括
  • キヤノン 2016年 決算説明会 質疑応答「A1. キヤノンは今年から新たな五カ年計画をスタートさせている」
    • [57]新規事業が全体に占める割合は2014年約10%、2015年13%。既存事業は収益源だが大きな成長は期待できず、その利益で新規事業を立ち上げることが重要とした
    • [58]新規事業が全体に占める割合は2014年約10%、2015年13%。既存事業は収益源だが大きな成長は期待できず、その利益で新規事業を立ち上げることが重要とした
参考文献[41]-[58]
  • キヤノン 有価証券報告書 2014年12月期
    • [41]連結売上高 2013年12月期3兆7313億円、2014年12月期3兆7272億円
  • CANON ANNUAL REPORT 2013「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [42]2013年は円安に支えられ3年ぶりの増収増益。スマートフォン普及でコンパクトデジタルカメラの販売台数が減少した
    • [43]2013年は円安に支えられ3年ぶりの増収増益。スマートフォン普及でコンパクトデジタルカメラの販売台数が減少した
  • CANON ANNUAL REPORT 2014「TO OUR STOCKHOLDERS」
    • [44]2014年は売上より利益を重視する方針のもと、売上高はほぼ前年並み、売上総利益率は1.7ポイント改善して49.9%
  • CANON ANNUAL REPORT 2014(事業の概況)
    • [45]コンパクトカメラは操作性・画質などを高めてスマートフォンのカメラと差別化し、携帯機器との親和性も高める
  • キヤノン お知らせ 2015年2月10日「キヤノンによるアクシス社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」
    • [46]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [47]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [48]2015年2月10日の取締役会でアクシス全株式への公開買付けを決議。背景はフェーズIVの重要戦略「グローバル多角化による新たな事業の獲得」。映像監視市場の成長を受け、ネットワーク監視カメラを成長の原動力となる新規事業と位置づけた
    • [49]アクシスは1984年創業、ネットワークビデオソリューションのグローバルリーダーで、世界に75,000社のシステムインテグレーター等のパートナーを持つ
    • [50]買付価格1株340スウェーデンクローネ、総額約236億スウェーデンクローネ(約3,337億円)。資金は自己資金
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
    • [51]ネットワークカメラシステムの分野でマイルストーン・システムズとアクシスをグループに迎えた
    • [53]フェーズIV期間に欧州債務危機や新興国減速に直面し、当初の規模拡大の方針を改めて財務体質の強化に注力。既存事業の横展開とM&Aで新たな成長事業を獲得した
    • [54]フェーズIV期間に欧州債務危機や新興国減速に直面し、当初の規模拡大の方針を改めて財務体質の強化に注力。既存事業の横展開とM&Aで新たな成長事業を獲得した
    • [55]M&Aは商業印刷(オセ)、ネットワークカメラ(マイルストーン・アクシス)、ナノインプリント(モレキュラー・インプリンツ)の3分野。B2CからB2Bへの転換に着手したと総括
    • [56]M&Aは商業印刷(オセ)、ネットワークカメラ(マイルストーン・アクシス)、ナノインプリント(モレキュラー・インプリンツ)の3分野。B2CからB2Bへの転換に着手したと総括
  • キヤノン 有価証券報告書 2015年12月期
    • [52]2015年12月期の連結売上高3兆8002億円
  • キヤノン 2016年 決算説明会 質疑応答「A1. キヤノンは今年から新たな五カ年計画をスタートさせている」
    • [57]新規事業が全体に占める割合は2014年約10%、2015年13%。既存事業は収益源だが大きな成長は期待できず、その利益で新規事業を立ち上げることが重要とした
    • [58]新規事業が全体に占める割合は2014年約10%、2015年13%。既存事業は収益源だが大きな成長は期待できず、その利益で新規事業を立ち上げることが重要とした

2009年〜2015年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率
2009年12月期 連結 32,092 n/a 2,171 1,316 4.1% n/a
2010年12月期 連結 37,069 +15.5% 3,876 2,466 6.7% n/a
2011年12月期 連結 35,574 ▲4.0% 3,781 2,486 7.0% n/a
2012年12月期 連結 34,797 ▲2.2% n/a 2,245 6.5% n/a
2013年12月期 連結 37,313 +7.2% n/a 2,304 6.2% n/a
2014年12月期 連結 37,272 ▲0.1% n/a 2,547 6.8% n/a
2015年12月期 連結 38,002 +2.0% n/a 2,202 5.8% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

23件
出典・参考
  • キヤノン 有価証券報告書 2009年12月期
  • プレスリリース 2009年11月16日(オセの公開買付け)
  • プレスリリース 2010年3月4日(オセ公開買付けの結果)
  • プレスリリース 2010年6月28日(キヤノンマシナリーの株式交換)
  • プレスリリース 2010年6月28日(トッキの株式交換)
  • キヤノン 有価証券報告書 2010年12月期
  • プレスリリース 2011年11月9日(子会社による公開買付けの開始)
  • プレスリリース 2011年12月21日(子会社による公開買付けの結果)
  • プレスリリース 2012年1月30日(代表取締役の異動)
  • キヤノン 有価証券報告書 2012年12月期
  • キヤノン 有価証券報告書 2014年12月期
  • キヤノン 有価証券報告書 2015年12月期
  • キヤノン 2016年 決算説明会 質疑応答「A1. キヤノンは今年から新たな五カ年計画をスタートさせている」
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「TO OUR STOCKHOLDERS」
  • CANON ANNUAL REPORT 2009「MESSAGE FROM THE PRESIDENT」
  • キヤノン お知らせ 2009年11月16日「キヤノンによるOce N.V.の連結子会社化について」
  • CANON ANNUAL REPORT 2011「INTERVIEW WITH THE CEO」
  • CANON ANNUAL REPORT 2012「TO OUR STOCKHOLDERS」
  • CANON ANNUAL REPORT 2013「TO OUR STOCKHOLDERS」
  • CANON ANNUAL REPORT 2014「TO OUR STOCKHOLDERS」
  • CANON ANNUAL REPORT 2014(事業の概況)
  • CANON ANNUAL REPORT 2015「TO OUR SHAREHOLDERS」
  • キヤノン お知らせ 2015年2月10日「キヤノンによるアクシス社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」

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