決断
稼げていた製品を先に落とし、そのあとで市場の見えない開発へ入った。2009年7月に第5代社長へ就任した岡林理氏は、リーマン・ショックによる赤字転落の直後に液晶事業を縮小して半導体検査へ資源を集中した。液晶用カラーフィルター修正装置は競合でも達成できる技術水準にとどまり、価格競争に沈んでいた。工場を持たない構造は売上が落ちれば即座に赤字へ転じる一方、撤退にあたって工場の閉鎖も設備の減損も生じない。2011年、売上118億円の同社はNEDOの国家プロジェクトへ参加し、市場が立ち上がる時期の読めないEUVマスク検査装置の独自開発に数十億円を投じ始めた。大手装置メーカーが採算の不確実さから見送ったことが、200人規模の会社に最先端の開発余地を残した。
2017年4月 ABICS E120を世界初開発
ABICS E120を世界初開発実用化が不確実なEUV検査という最難関の技術に中堅企業が集中投資し、世界初の装置群で唯一の供給者の地位を確立した先行開発同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移2016 2017 2022 売上高(億円) 152 172 903 営業利益率(%) 28.9 28.5 36.0 2009年7月 液晶撤退とEUV検査集中
液晶撤退とEUV検査集中リーマン後の赤字転落を機に、差別化できない液晶事業を畳み、技術で競争優位を築ける半導体検査へ資源を集中した構造改革同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ業績の推移2008 2009 2014 売上高(億円) 141 92 136 純利益率(%) 12.8 -6.5 14.0