2017年〜 アパレルで挫折した大学生が借金返済のアルバイトから見つけた不便
- 2017年東京都国立市において、株式会社Recolle(レコレ)を設立
- 2018年スキマバイトサービス「タイミー」の提供開始
- 2018年未来の時間を売り、働く前にお金を得ることができる「マッチング支援サーバ、マッチング支援システム、マッチング支援方法及びプログラム」の特許を取得(特許第6474089号)
- 2018年社名を株式会社タイミーに変更
- 2018年事業拡大のため、本社を東京都渋谷区恵比寿に移転
- 2019年株式会社セブン銀行と恒常的な銀行振込サービスに関する業務提携を開始
- 2019年初のテレビCMを放映
タイミーの業績推移:単体
出所:有価証券報告書等
一年で畳んだ最初の会社と残った三十万円
タイミーの前身は、スキマバイトとは何の関係もない会社だった。2017年8月、立教大学経営学部の学生だった小川嶺氏が東京都国立市に株式会社Recolleを設立し、自分の体形と好みを入力すると似合う服の提案を受けられるアパレル向けサービスを立ち上げた。投資家の助言を受けて内容は二転三転し、最後は試着すると割引になる女性向けの仕組みに落ち着いている。エンジェル投資家から出資が決まりかけたところで、小川氏は他人の資金を預かって数年やり遂げる覚悟が自分にないと判断し、起業そのものを畳んだ。 [1][2][3]
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [1]2017年8月、東京都国立市において株式会社Recolle(レコレ)を設立
- 週刊東洋経済 2024年8月31日号「タイミーが宣戦布告」
- [2]小川嶺は1997年生まれ、立教大学経営学部卒業。20歳のときにファッション事業を起業したが自ら畳んだ
- [3]当初のサービスは体形と好みを入力すると似合う服の提案を受けられるバーチャル接客ツールで、その後試着で割引になる女性向けサービスに着地した
会社を畳んだあとに残ったのは、三十万円の借金だった。返済のため小川氏はアルバイトに追われる。そこで感じたのが「何で応募にメールを使うのか。アプリで完結すればいいのに」という不満である。履歴書を書き、面接に出向き、報酬は後日振り込まれる。この三つの手間を働き手の側から数えたことが、次の事業の原型になった。求人サービスの発想としては珍しく、企業の採用課題からではなく、自分が払わされた手間から出発している。高校生のころから起業に関心を持ち、リクルートやサイバーエージェントでインターンを経験していた小川氏にとって、失敗のあとに残ったこの実体験が唯一の元手だった。 [4][5][6]
- 週刊東洋経済 2024年8月10日号「ユニコーン上場『タイミー』27歳創業者の素顔と手腕」
- [4]事業を畳んだ後に残った借金30万円の返済のためアルバイトにいそしみ、その中で「何で応募にメールを使うのか。アプリで完結すればいいのに」という不満を抱いた
- [5]履歴書提出・面接・報酬受け取りの3つの煩わしさを課題として着想した
- 週刊東洋経済 2024年8月31日号「タイミーが宣戦布告」
- [6]高校生の頃から起業に関心を持ち、リクルートやサイバーエージェントなどでインターンを経験した
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [1]2017年8月、東京都国立市において株式会社Recolle(レコレ)を設立
- 週刊東洋経済 2024年8月31日号「タイミーが宣戦布告」
- [2]小川嶺は1997年生まれ、立教大学経営学部卒業。20歳のときにファッション事業を起業したが自ら畳んだ
- [6]高校生の頃から起業に関心を持ち、リクルートやサイバーエージェントなどでインターンを経験した
- [3]当初のサービスは体形と好みを入力すると似合う服の提案を受けられるバーチャル接客ツールで、その後試着で割引になる女性向けサービスに着地した
- 週刊東洋経済 2024年8月10日号「ユニコーン上場『タイミー』27歳創業者の素顔と手腕」
- [4]事業を畳んだ後に残った借金30万円の返済のためアルバイトにいそしみ、その中で「何で応募にメールを使うのか。アプリで完結すればいいのに」という不満を抱いた
- [5]履歴書提出・面接・報酬受け取りの3つの煩わしさを課題として着想した
皿洗いだけを切り出す飛び込み営業と即日払いの設計
2018年6月に社名をタイミーへ変え、同年8月にスキマバイトサービス「タイミー」の提供を始めた。アプリの原型は小川氏が自作し、働き手は学生の友人経由で集めている。事業者側の開拓は飲食店への飛び込み営業だった。このとき小川氏が使った売り込み方が「ランチタイムの皿洗いだけ」という切り出し方である。一日単位でも半日単位でもなく、店がもっとも忙しい二時間分の一業務だけを外に出させる。仕事を細かく割るほど、履歴書も面接もない働き手で埋められる隙間が増えた。求人媒体が扱ってきた「週三日以上」の枠を、その手前で分解する売り方である。 [7][8]
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [7]2018年6月に社名を株式会社タイミーに変更、2018年8月にスキマバイトサービス「タイミー」の提供を開始
- [8]アプリ原型を自作し、学生の友人経由で登録者を集め、飲食店への飛び込み営業で「ランチタイムの皿洗いだけ」と業務を細分化して提案した
働き手を集めたのは即日払いだった。2018年5月には、働く前に報酬を得られる仕組みについて特許を取得している。翌2019年6月にはセブン銀行と恒常的な銀行振込サービスで業務提携し、働いたその日のうちに賃金が口座へ入る流れを整えた。2019年5月には二次元コードで雇用契約と出退勤を処理する特許も取っている。履歴書と面接を省いたぶん、誰がいつ本当に働いたかを確かめる仕組みが要る。手間を削る仕組みと、削ったぶんを埋める仕組みを、同じ時期に並べて用意した。2019年10月には英語表記を「Taimee」から「Timee」へ改め、11月には初のテレビCMを流している。 [9][10][11]
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [9]2018年5月、「マッチング支援サーバ、マッチング支援システム、マッチング支援方法及びプログラム」の特許を取得(特許第6474089号)
- [10]2019年6月、株式会社セブン銀行と恒常的な銀行振込サービスに関する業務提携を開始
- [11]2019年5月、雇用契約と出退勤について二次元コードを活用して行う特許を取得(特許第6667918号)。2019年10月に会社英語表記名を「Taimee」から「Timee」へ変更、2019年11月に初のテレビCMを放映
拠点も同時に増やした。2019年7月に大阪と福岡、2020年2月に名古屋、2021年に仙台と広島、2022年に札幌と長野へオフィスを置いている。当時の登録者数からすれば過剰にも見える配置だった。飲食店一軒ごとに業務を切り分けて提案する売り方は、電話とアプリだけでは完結しない。全国に散る中小の事業者を一軒ずつ訪ねる営業を前提にした以上、拠点を先に置くほかなかった。本社も事業拡大のたびに恵比寿・本郷・道玄坂・東池袋と移り、2023年2月に東新橋へ落ち着くまで、五年で五度移転している。 [12][13]
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [12]2019年7月に関西オフィス(大阪市北区)と九州オフィス(福岡市中央区)、2020年2月に東海オフィス(名古屋市中区)、2021年7月に東北オフィス(仙台市青葉区)、2021年9月に中四国オフィス(広島市中区)、2022年1月に北海道オフィス(札幌市中央区)、2022年12月に北信越オフィス(長野市)を新設
- [13]本社は2018年6月に渋谷区恵比寿、2018年12月に文京区本郷、2019年7月に渋谷区道玄坂、2020年7月に豊島区東池袋、2023年2月に港区東新橋へ移転
- タイミー 有価証券報告書【沿革】
- [7]2018年6月に社名を株式会社タイミーに変更、2018年8月にスキマバイトサービス「タイミー」の提供を開始
- [9]2018年5月、「マッチング支援サーバ、マッチング支援システム、マッチング支援方法及びプログラム」の特許を取得(特許第6474089号)
- [10]2019年6月、株式会社セブン銀行と恒常的な銀行振込サービスに関する業務提携を開始
- [11]2019年5月、雇用契約と出退勤について二次元コードを活用して行う特許を取得(特許第6667918号)。2019年10月に会社英語表記名を「Taimee」から「Timee」へ変更、2019年11月に初のテレビCMを放映
- [12]2019年7月に関西オフィス(大阪市北区)と九州オフィス(福岡市中央区)、2020年2月に東海オフィス(名古屋市中区)、2021年7月に東北オフィス(仙台市青葉区)、2021年9月に中四国オフィス(広島市中区)、2022年1月に北海道オフィス(札幌市中央区)、2022年12月に北信越オフィス(長野市)を新設
- [13]本社は2018年6月に渋谷区恵比寿、2018年12月に文京区本郷、2019年7月に渋谷区道玄坂、2020年7月に豊島区東池袋、2023年2月に港区東新橋へ移転
- [8]アプリ原型を自作し、学生の友人経由で登録者を集め、飲食店への飛び込み営業で「ランチタイムの皿洗いだけ」と業務を細分化して提案した