あおぞら銀行資本再構成プラン完済:公的資金の分割返済と、期限を待たない一括での前倒し完済
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- 概要
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2009年3月期に純損失2,425億円を計上したあおぞら銀行は、政府に残る優先株1,794億円の大半が2012年10月に普通株への強制転換期限を迎える前に、2012年8月に資本再構成プランを公表した。減資と優先株の買い戻し・特別優先配当で最長10年かけて返す枠組みを組み、2015年6月に残額を一括返済して完済した。
- 背景
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サーベラス期に積み上げた海外クレジット投資がリーマン・ショックで崩れ、2009年3月期はヘッジファンド投資で476億円、GMAC向け投資で358億円の損失を計上した。与信関連費用は1,345億円に膨らみ、公的資金の追加投入も金融当局内では慎重論が根強く、返済の道筋を自力で示す必要があった。
- 内容
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2012年9月27日の臨時株主総会で減資を承認し、資本金を約4,200億円から1,000億円へ引き下げた。同年10月に優先株の一部を227億円で買い戻して償却し、以後は毎年約205億円の特別優先配当で返す設計で、要返済額は2,276億円とされた。普通株転換による希薄化は避けられた。
- 含意
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2015年3月27日に前倒し返済の方針を公表し、6月29日に残額1,434億円を一括返済した。注入総額3,200億円に対し最終的な返済額は3,550億円となった。同じ長信銀出自の新生銀行は完済のめどを立てられず、公的資金を受けた大手行で残るのは同行のみとなった。
筆者の見解
2012年10月という期限が、この判断のかたちを決めた。1,553億円を返せなければ政府保有の優先株は普通株に変わり、国が普通株主として経営に加わる。あおぞら銀行が選んだのは、資本金を4,200億円から1,000億円へ削って原資を作り、227億円の買い戻しと毎年205億円の特別優先配当という現金の形で返す道であった。減資は聞こえのよい施策ではないが、希薄化と国の関与を同時に避けられる手立ては、当時ほかに見えていなかったとみられる。
もっとも、3年で完済できたのは自力だけの成果ではない。株価の回復という前提が満たされ、筆頭株主のサーベラスが約1,500億円で持分を降りたことも、返済と資本構成の整理を同時に進める条件になった。新生銀行が優先株を普通株に転換されていたために相対での分割返済に持ち込めなかった事実を並べると、完済の差は経営努力の差というよりも、破綻処理の時に公的資金を優先株で入れたか普通株で入れたかという設計の差でもあったといえる。
Yutaka Sugiura, 2026年7月
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