坂本幸雄前社長は破綻の1年半後、支援の規模そのものを敗因に挙げた。シャープやルネサスエレクトロニクスのように1000億円規模の借入があれば、銀行は潰せなかったという見立てである。300億円は、危機を先送りするには足り、銀行を当事者にするには足りない額であった。公的資金が入ったことで、かえって民間の主力行が現れる余地が塞がれたと推察される。
ただ、金額を大きくすれば救えたとも言い切れない。2009年の時点でDRAMは、首位のサムスン電子以外は各国の政府や銀行に支えられて生き残る産業になっていた。支援を厚くすれば、その消耗戦に長く留まる。実際、認定時に織り込まれた台湾連合は実現せず、支援の前提は初年度から崩れていた。