決断
危機のたびに、抱える事業の構成そのものを入れ替えてきた。1950年の争議と人員整理を経て、火力で後れを取っていた日立は1952年から3年続けてRCA・GE・WEと提携し、創業以来の国産技術主義を撤回した。二度目の危機は2009年3月期の7,873億円の最終赤字である。子会社から本体へ戻った川村隆氏は増資で資本を立て直し、社内カンパニー制で不採算事業の売却に着手した。このとき総合電機の品揃えを守る前提を外したことで、事業の入れ替えが平時の経営判断になった。2019年の英国原発の凍結と火力からの撤退も、その延長にある。
2022年 日立金属株式の譲渡
日立金属株式の譲渡川村改革以降の選択と集中を延長し、60年続いた親子上場を順次解体して事業会社型グループへ移行した面的な構造改革同じ経営論点に直面した企業 | 事業売却・撤退連結子会社と持分法適用会社2022 2023 2025 連結子会社(社) 853 696 618 持分法適用会社(社) 287 267 376 持分法適用会社の比率(%) 25.2 27.7 37.8 2021年3月 米GlobalLogicの買収
のれんとその他の無形資産2020 2021 2025 のれん(億円) 6,359 11,612 24,868 その他の無形資産(億円) 4,798 9,648 12,000 2021年 日立Astemoへのホンダ3社統合
オートモティブシステム事業の外部顧客に対する売上収益2021 2024 外部顧客に対する売上収益(億円) 9,823 11,600 2020年 ABBパワーグリッド買収
のれんとその他の無形資産2020 2021 2025 のれん(億円) 6,359 11,612 24,868 その他の無形資産(億円) 4,798 9,648 12,000 2020年 三菱日立パワーシステムズ解消
持分法で会計処理されている投資2019 2020 2025 持分法で会計処理されている投資(億円) 7,245 4,804 8,362 2019年1月 「ホライズンプロジェクト」撤退
減損損失の推移2018 2019 2024 減損損失(億円) 487 3,450 297 2015年2月 アンサルド鉄道2社の買収
のれんと総資産に占める比率2014 2015 2021 のれん(億円) 3,271 4,381 11,612 のれん率(%) 2.9 3.5 9.8 2009年4月 社会イノベーション事業への集中
社会イノベーション事業への集中787,337百万円の当期純損失を受け、川村隆氏の下で事業の新設分割と社内カンパニー制、上場子会社5社の完全子会社化、公募増資と転換社債による資本増強を同時に進め、社会イノベーション事業へ経営資源を集中させた再建。同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ長期性資産の減損と事業構造改善費用2009 2010 2014 長期性資産の減損(億円) 1,284 252 338 事業構造改善費用(百万円) 22,927 25,154 28,284 2007年1月 ガス絶縁開閉装置の課徴金取消訴訟
経緯と対応課徴金納付命令 2007年1月 対象となった製品 変電設備に用いるガス絶縁開閉装置(GIS) 取消訴訟の提起 2007年4月 課徴金の引当計上 2007年3月期 1953年 GE・RCA・WEと技術提携
1910年 日立鉱山からの創業