決断
販売と物流を、取り込むか外すかで正反対に動かしてきた。創業から半世紀のあいだ製造は食品工業、販売は中島董商店という分業が続いたが、1972年12月に中島董商店の得意先販売網を引き継いで自社販売へ切り替え、20営業所を開設して店頭と生産を直につないだ。主原料の卵でも同じ年代に動いており、1977年5月には素材品の販売部門をキユーピータマゴとして分離し、1981年12月には卵黄レシチンの製造からファインケミカル分野へ参入した。マヨネーズを作るほど生じる卵殻と卵黄が、そこで別の収益源へ変わった。対して1966年に倉庫部門から起こした物流会社は手元に残さず、2021年1月にキユーソー流通システムの株式の一部を譲渡して連結から外した。売る工程は自ら抱え、運ぶ工程は外したことが、現在の食品専業の姿を作った。
2021年1月 キユーソーの連結除外
業績の推移2020 2021 2025 売上高(億円) 5,311 4,070 5,134 営業利益率(%) 5.3 6.9 6.7 1981年12月 キユーピータマゴの設立
キユーピータマゴの設立主原料の卵を素材品と機能性素材の二方向で事業化し、マヨネーズの製造で生じる副産物を収益源へ転じた多角化同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移1980 1981 1984 売上高(億円) 1,170 1,266 1,384 経常利益率(%) 2.2 2.1 1.9 1972年12月 中島董商店の販売網継承
業績の推移1971 1972 1977 売上高(億円) 322 365 1,002 経常利益率(%) 2.3 2.2 3.2 1964年 年4万トンの割卵体制
年4万トンの割卵体制卵黄を多く使う製品設計を維持するため、4工場での割卵と全販連60%・3年契約・直営養鶏場によって鶏卵の調達網を自社の内側へ取り込んだ判断同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略鶏卵調達の条件割卵を行う工場 仙川・伊丹・挙母・鳥栖の4工場 年間の割卵量 約4万トン 仕入れの方法 3年単位の年間契約による定価買い入れ/時価による直接購入 購入先の構成 全販連関係が約60% 1950年 標準品70グラムの半値化
標準品70グラムの半値化交際費を持たない原価構造を原資に値下げを重ね、単純な製品ゆえに参入しやすいマヨネーズ市場で大資本の採算を成り立たなくさせた価格政策同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略価格政策の条件標準品70グラムの価格 110円 → 55円 戦後の値下げ回数 20数回 交際費 計上しない 代理店へのリベート 年1億円程度