フェローテック:米フェローフルイディクスの日本法人設立と久保田鉄工の資本参加
1980年〜年商100万ドルの米社が港区に設立した日本法人と、八日市場市の千葉工場
1980年9月、米フェローフルイディクス社は東京都港区に日本フェローフルイディクスを設立した。事業はコンピュータシールと真空シール、磁性流体の輸入販売から始まった。米国の本社は、NASAで磁性流体の開発に携わった研究者たちが1969年にボストン郊外で興した会社。磁性流体は、無重力の宇宙で液体燃料を磁力で送るという発想から1960年代初めに米国で生まれた素材である。年商が100万ドル規模に達した1979年、米社は次の成長の場をアジア、とりわけ日本の市場に求めた。日本法人の設立を担ったのは1967年から米国に滞在していた山村章氏で、米社から協力を請われて帰国した。米社にとって日本法人は、自前の販路を持たない市場へ製品を届ける窓口だったとみられる。
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [1]有報沿革: 1980年9月 日本フェローフルイディクスを米社が東京都港区に設立、コンピュータシール・真空シール・磁性流体の輸入販売を開始
- [2]有報沿革: 1980年9月 日本フェローフルイディクスを米社が東京都港区に設立、コンピュータシール・真空シール・磁性流体の輸入販売を開始
- 証券アナリストジャーナル 1996年10月25日 別冊付録 フェローテック(山村章)
- [3]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [4]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [5]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [6]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
1982年12月、日本フェローフルイディクスは千葉県八日市場市(現匝瑳市)に千葉工場を建設した。翌1983年1月には、それまで輸入していたコンピュータシールと真空シールの製造を千葉工場で始めた。輸入販売の会社として創業してから、自社工場を持つまでに要した期間は2年3カ月。社長の山村章氏は工場の設立に続いて技術部門を強め、磁性流体を応用した製品のメーカーへと業態を移した。1996年の時点で山村章氏は、磁性流体の応用製品を半導体やコンピュータの製造に欠かせない部材と位置づけていた。輸入品の販売だけでは、顧客の装置に合わせてシールの仕様を変える余地が小さかったと推察される。
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [7]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- [8]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- [9]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- 証券アナリストジャーナル 1996年10月25日 別冊付録 フェローテック(山村章)
- [10]山村章氏の寄稿: 1982年12月に自社工場を設立し技術部門を強化して磁性流体応用製品メーカーに。応用製品は半導体・コンピュータに不可欠
- [11]山村章氏の寄稿: 1982年12月に自社工場を設立し技術部門を強化して磁性流体応用製品メーカーに。応用製品は半導体・コンピュータに不可欠
参考文献[1]-[11]
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [1]有報沿革: 1980年9月 日本フェローフルイディクスを米社が東京都港区に設立、コンピュータシール・真空シール・磁性流体の輸入販売を開始
- [2]有報沿革: 1980年9月 日本フェローフルイディクスを米社が東京都港区に設立、コンピュータシール・真空シール・磁性流体の輸入販売を開始
- [7]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- [8]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- [9]有報沿革: 1982年12月 千葉工場を八日市場市(現匝瑳市)に建設、1983年1月 コンピュータシール・真空シールの製造開始
- 証券アナリストジャーナル 1996年10月25日 別冊付録 フェローテック(山村章)
- [3]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [4]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [5]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [6]山村章氏の寄稿: 米社は1969年にNASA系研究者がボストン郊外で設立、1979年に年商約100万ドル、アジア特に日本への進出を図り1967年から滞米の山村氏に協力を要請。磁性流体は1960年代初めNASAで開発
- [10]山村章氏の寄稿: 1982年12月に自社工場を設立し技術部門を強化して磁性流体応用製品メーカーに。応用製品は半導体・コンピュータに不可欠
- [11]山村章氏の寄稿: 1982年12月に自社工場を設立し技術部門を強化して磁性流体応用製品メーカーに。応用製品は半導体・コンピュータに不可欠
1987年〜久保田鉄工の42.7%出資と、磁性流体の自製・釜石工場
1987年4月、久保田鉄工などが米フェローフルイディクス社から日本フェローフルイディクスの全株式を譲り受けた。久保田鉄工の取得分はこのうち42.7%。久保田鉄工では国内の農機需要が1977年の6030億円を頂点に約5000億円まで縮小した。経常利益は昭和50年代初めの60%の水準である。社長の三野重和氏は1982年7月の就任以来、新規事業の育成を進めた。1986年10月の米デーナ・コンピュータ社との提携を機に、ベンチャーへの出資を相次いで決めた。米国側は同じ1987年に日本法人をライセンス契約の相手へ位置づけ直し、別に子会社フェローフルイディスク・ジャパンを設けた。久保田鉄工にとって磁性流体は、農機と鋳鉄管に代わる収益源を探す試みの一つだったと思われる。
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [12]有報沿革: 1987年4月 久保田鉄工等がフェローフルイディクス社より全株式を譲受
- Decide 1988年 5(12)
- [13]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [14]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [15]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [16]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [17]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- 証券アナリストジャーナル 1993年3月22日 別冊付録 フェローフルイディクス(ロナルド・モスコウィッツ)
- [18]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 1987年に日本法人をライセンス契約会社とし、子会社フェローフルイディスク・ジャパンを設立。ライセンス契約の有効性を法廷で係争中
1988年4月、日本フェローフルイディクスはシール製品の素材である磁性流体の製造を始めた。米フェローフルイディクス社は流体の技術を特許より企業秘密として守る方針をとり、米国以外で持つ特許は100件程度だった。1993年3月の時点で、米国側と日本法人はライセンス契約の有効性をめぐり法廷で係争中である。1997年の時点で日本法人は岩手県釜石市と千葉の2工場を持ち、コンピュータ用シールの生産と磁性流体の技術の維持・応用を担った。シールは1983年から千葉工場で作っており、流体の自製によって素材から製品までを国内で一貫して手がける体制が整った。素材の供給を米社とのライセンスに依存し続ければ、契約の行方しだいで生産が止まりかねず、自製に踏み切ったのだろう。
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [19]有報沿革: 1988年4月 磁性流体の製造を開始
- [23]有報沿革: 1988年4月 磁性流体の製造を開始
- 証券アナリストジャーナル 1993年3月22日 別冊付録 フェローフルイディクス(ロナルド・モスコウィッツ)
- [20]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 米国以外の特許は約100、流体技術は企業秘密で保護。日本法人とのライセンス契約の有効性を係争中
- [21]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 米国以外の特許は約100、流体技術は企業秘密で保護。日本法人とのライセンス契約の有効性を係争中
- 日経ビジネス 1997年5月12日号
- [22]日経ビジネス1997: 国内の釜石・千葉工場はコンピューター用シール生産と磁性流体の技術保持・応用を担う
参考文献[12]-[23]
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- [12]有報沿革: 1987年4月 久保田鉄工等がフェローフルイディクス社より全株式を譲受
- [19]有報沿革: 1988年4月 磁性流体の製造を開始
- [23]有報沿革: 1988年4月 磁性流体の製造を開始
- Decide 1988年 5(12)
- [13]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [14]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [15]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [16]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- [17]Decide 1988: 久保田鉄工は1987年4月に米フェローフルイディクスの日本法人へ資本参加し42.7%取得。農機需要は1977年6030億円から約5000億円へ、経常利益は昭和50年代初の60%。三野重和社長(1982年7月就任)は1986年10月デーナ社提携を機に新規事業へ相次ぎ出資
- 証券アナリストジャーナル 1993年3月22日 別冊付録 フェローフルイディクス(ロナルド・モスコウィッツ)
- [18]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 1987年に日本法人をライセンス契約会社とし、子会社フェローフルイディスク・ジャパンを設立。ライセンス契約の有効性を法廷で係争中
- [20]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 米国以外の特許は約100、流体技術は企業秘密で保護。日本法人とのライセンス契約の有効性を係争中
- [21]米フェローフルイディクス社の説明会(1993年3月): 米国以外の特許は約100、流体技術は企業秘密で保護。日本法人とのライセンス契約の有効性を係争中
- 日経ビジネス 1997年5月12日号
- [22]日経ビジネス1997: 国内の釜石・千葉工場はコンピューター用シール生産と磁性流体の技術保持・応用を担う
出典・参考
5件
- 有価証券報告書 FY25【沿革】
- 証券アナリストジャーナル 1993年3月22日 別冊付録 フェローフルイディクス(ロナルド・モスコウィッツ)
- 証券アナリストジャーナル 1996年10月25日 別冊付録 フェローテック(山村章)
- 日経ビジネス 1997年5月12日号
- Decide 1988年 5(12)