第4章 年〜年

三洋電機:最終赤字の転落からパナソニックの完全子会社化へ

2002年〜ハイアールとの4項目の提携と「チャレンジ21」、2005年度3兆円の目標

青島の金型工場で見た原価

2001年9月24日、井植敏会長は中国・青島にあるハイアール(海爾集団)の工場を見学した。最新の欧米製設備が動く金型工場で、価格は日本の4分の1、設計にかかる時間は半分と聞き、井植会長は『5 年後には日本の大量生産の製造業はなくなる』と危機感を強めた。翌月に張瑞敏CEOらを守口の本社へ招いて提携を持ちかけ、2002年1月に技術・製造・販売にわたる包括契約を結んだ。中身は、三洋製品を中国でハイアールの販売網に乗せること、合弁の三洋ハイアールでハイアール製品を日本で売ること、冷蔵庫用コンプレッサーと二次電池・液晶などの基幹部品を納めることだった。三洋の家電が生む営業利益は2001年3月期に全体の1%にすぎなかった。利益の薄い国内の普及品市場を差し出し、伸びる顧客への部品供給を取りにいく交換だったとみられる。

  • 日経ビジネス 2002年1月21日号
    • [1]2001年9月24日、井植敏会長が青島のハイアール工場を訪問した
    • [2]金型工場で欧米の最新機器が稼働し、価格は日本の4分の1、設計時間は半分と聞いて井植会長の危機感が決定的になった
    • [4]提携は、三洋製品の中国での販売、合弁会社三洋ハイアールによるハイアール製品の日本での販売、コンプレッサーの供給、二次電池・液晶など基幹部品の販売の4点からなる
    • [5]三洋の家電製品が生む営業利益は2001年3月期に全体の1%だった
  • SANYO ANNUAL REPORT 2002「To Our Stockholders」(井植敏会長兼CEO・桑野幸徳社長兼COO、2002年7月)
    • [3]2002年1月、ハイアール・グループと技術・製造・販売を含む包括契約を締結した
首位を取る計画と薄い黒字

2001年4月に始めた中期経営計画「チャレンジ21」は、製品が標準化して世界共通の価格で競う局面への備えとされた。井植敏会長と桑野幸徳社長は2002年7月の株主あての書簡で、その前提を『We realize that, in this age of broadband communications, accelerated technological progress, and weeding out of weaker companies, we need to be the industry leader to survive.』(訳:ブロードバンド通信の時代に技術の進歩が速まり弱い企業がふるい落とされるなか、生き残るには業界の首位に立つ必要があると認識している)と記した。2002年3月期の連結売上高は2兆247億1,900万円に減り、営業利益は50.2%減の531億円、純利益は17億円にとどまった。書簡は同じ期を『While other companies in our industry began to bleed red ink, we managed to post net income.』(訳:同業他社が赤字に沈み始めるなか、当社は純利益を確保した)と総括した。設備投資627億円は電池と半導体、有機ELの研究設備に向けられた。首位を狙う領域を絞ると言いながら、投資先はなお複数の装置産業に分かれていた。

  • SANYO ANNUAL REPORT 2002「To Our Stockholders」(井植敏会長兼CEO・桑野幸徳社長兼COO、2002年7月)
    • [6]2001年4月に始めた中期経営計画チャレンジ21は、製品が標準化し世界規模で価格が決まる時代に備えるものと位置づけられた
    • [7]株主あての書簡は2002年7月付で、井植敏会長兼CEOと桑野幸徳社長兼COOの連名である
    • [9]2002年3月期の連結営業利益は50.2%減の531億円、純利益は95.9%減の17億円
    • [10]書簡は、同業他社が赤字に転じるなかで純利益を計上したと述べた
    • [11]2002年3月期の設備投資627億円は主に電池と半導体に向けられ、有機ELディスプレイの研究開発設備への投資も含んだ
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [8]2002年3月期の連結売上高は2,024,719百万円
提携の出足と617億円の赤字

日本でのハイアール製品の販売は2002年5月に始まったが、8月末に扱う量販店は予定の20社に対し9社だった。三洋ハイアールは国内販売の目標を3年後に300億円と置き、ハイアール経由で三洋ブランドとOEMを合わせ中国で1,000億円を売る構想を掲げた。その2003年3月期、三洋電機は616億7,100万円の連結当期純損失を計上した。井植会長は2003年に組織を小さな単位へ割るビジネスユニット制を入れ、リーダーには3年で目標に届かなければ経営職を外れる契約を課した。小刻みなリストラが結果として傷を広げたとの反省も示し、2005年度に連結売上高3兆円という目標を掲げた。赤字の翌年に売上を1.4倍にする目標は、組織の引き締めと拡大を同時に求めるものだった。

  • 日経ビジネス 2002年10月14日号
    • [12]三洋ハイアールの井植敏彰社長によれば、20社の量販店で扱う予定が8月末時点で9社にとどまった。ハイアール製品の日本販売は5月中旬に始まった
    • [13]三洋ハイアールは日本国内でのハイアール製品販売を3年後に300億円とする目標を置き、ハイアール経由で三洋ブランドとOEMを合わせ1,000億円の販売も可能とした
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [14]2003年3月期の連結当期純損失は61,671百万円
  • 日経ビジネス 2004年3月1日号
    • [15]前年に導入したビジネスユニット制では3年契約を取り入れ、リーダーは3年で目標を達成できなければ経営職から管理職に落ちる
    • [16]井植会長は小刻みなリストラが結果的に大きな傷になったと反省を述べた。2005年度に連結売上高3兆円を目標にしていた
参考文献[1]-[16]
  • 日経ビジネス 2002年1月21日号
    • [1]2001年9月24日、井植敏会長が青島のハイアール工場を訪問した
    • [2]金型工場で欧米の最新機器が稼働し、価格は日本の4分の1、設計時間は半分と聞いて井植会長の危機感が決定的になった
    • [4]提携は、三洋製品の中国での販売、合弁会社三洋ハイアールによるハイアール製品の日本での販売、コンプレッサーの供給、二次電池・液晶など基幹部品の販売の4点からなる
    • [5]三洋の家電製品が生む営業利益は2001年3月期に全体の1%だった
  • SANYO ANNUAL REPORT 2002「To Our Stockholders」(井植敏会長兼CEO・桑野幸徳社長兼COO、2002年7月)
    • [3]2002年1月、ハイアール・グループと技術・製造・販売を含む包括契約を締結した
    • [6]2001年4月に始めた中期経営計画チャレンジ21は、製品が標準化し世界規模で価格が決まる時代に備えるものと位置づけられた
    • [7]株主あての書簡は2002年7月付で、井植敏会長兼CEOと桑野幸徳社長兼COOの連名である
    • [9]2002年3月期の連結営業利益は50.2%減の531億円、純利益は95.9%減の17億円
    • [10]書簡は、同業他社が赤字に転じるなかで純利益を計上したと述べた
    • [11]2002年3月期の設備投資627億円は主に電池と半導体に向けられ、有機ELディスプレイの研究開発設備への投資も含んだ
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [8]2002年3月期の連結売上高は2,024,719百万円
    • [14]2003年3月期の連結当期純損失は61,671百万円
  • 日経ビジネス 2002年10月14日号
    • [12]三洋ハイアールの井植敏彰社長によれば、20社の量販店で扱う予定が8月末時点で9社にとどまった。ハイアール製品の日本販売は5月中旬に始まった
    • [13]三洋ハイアールは日本国内でのハイアール製品販売を3年後に300億円とする目標を置き、ハイアール経由で三洋ブランドとOEMを合わせ1,000億円の販売も可能とした
  • 日経ビジネス 2004年3月1日号
    • [15]前年に導入したビジネスユニット制では3年契約を取り入れ、リーダーは3年で目標を達成できなければ経営職から管理職に落ちる
    • [16]井植会長は小刻みなリストラが結果的に大きな傷になったと反省を述べた。2005年度に連結売上高3兆円を目標にしていた

2004年〜中越地震と二期で3,772億円の最終赤字、3,000億円の優先株式増資

3兆円の目標と二期の赤字

2004年3月期に134億円の純利益へ戻した直後、2004年10月の新潟県中越地震で被災した。半導体は新製品の開発が遅れ、受注は震災前の水準へ戻らなかった。当期純損失は2005年3月期に1,715億4,400万円、2006年3月期に2,056億6,100万円となり、二期の合計は3,772億円に及んだ。3兆円を掲げた2005年度の連結売上高は2兆3,970億2,600万円で、目標に6,000億円余り届かなかった。2005年6月、社外取締役だった野中ともよ氏が取締役会長兼CEOに就いた。7月には3カ年の構造改革「SANYO EVOLUTION PROJECT」を始め、11月に2005〜2007年度の中期経営計画をまとめた。この計画に沿って全事業と資産を洗い直し、構造改革費用と減損損失を2006年3月期に計上した。

  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [17]2004年3月期の連結当期純利益は13,400百万円
    • [20]連結当期純損失は2005年3月期171,544百万円、2006年3月期205,661百万円
    • [21]2006年3月期の連結売上高は2,397,026百万円
  • 三洋電機 お知らせ「第三者割当による新株式(優先株式)の発行に関するお知らせ」(2006年1月25日)
    • [18]ここ数年の収益力の低下に加え、新潟県中越地震で被災した
    • [23]2005年7月5日に3カ年の構造改革プロジェクトSANYO EVOLUTION PROJECTを始め、11月18日に2005〜2007年度の中期経営計画を策定した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [19]半導体は新潟県中越地震の影響で新製品開発が遅れ、顧客からの受注が震災前の水準まで戻らなかった
    • [24]構造改革プロジェクトに基づきすべての事業と資産の見直しに着手し、構造改革費用と固定資産の減損損失などを計上した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【役員の状況】
    • [22]野中ともよ氏は2002年6月に取締役、2005年6月に取締役会長兼CEOに就任した
3,000億円と議決権の半分

2006年1月25日、三洋電機は優先株式の第三者割当を発表し、理由として『事業を継続的に運営する基盤を取り戻すため、自己資本の増強および有利子負債の削減等による財務体質の強化が急務であると考えております』と記した。資金の使い道には、成長投資として2006年度に約2,200億円、2007年度に約2,300億円、構造改革の加速に約1,000億円を見込んだ。3月14日、大和証券SMBC、ゴールドマン・サックス、三井住友銀行の3グループに1株700円で優先株式を割り当て、総額3,000億円を払い込みで受けた。議決権を持つA種優先株式の議決権は182万5,422個で、総株主の議決権366万5,858個のほぼ半分にあたった。再建の資金と時間を得る代わりに、経営の決定権の半分近くを金融資本へ預けた構図だった。

  • 三洋電機 お知らせ「第三者割当による新株式(優先株式)の発行に関するお知らせ」(2006年1月25日)
    • [25]優先株式発行の理由として、中期経営計画の達成を確実にし、財務体質の強化が急務であるとした
    • [26]コア事業の設備投資・研究開発投資に2006年度約2,200億円、2007年度約2,300億円、構造改革の加速・推進に約1,000億円が必要となる見込みとした
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【発行済株式総数、資本金等の推移】
    • [27]払込期日2006年3月14日、発行価額1株700円、発行価額の総額300,000百万円。割当先は大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメンツ、ゴールドマン・サックス・グループのオーシャンズ・ホールディングス、三井住友銀行
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【議決権の状況】
    • [28]A種優先株式の議決権は1,825,422個、総株主の議決権は3,665,858個。B種優先株式は議決権を有しない
半導体の分社と携帯電話の売却

増資のお知らせは、集中するコア事業に冷熱・産業機器、二次電池、デジタルカメラ、携帯電話の4つを挙げ、「環境・エナジー先進メーカー」を目指す姿に置いた。半導体は2006年3月31日に分社を決め、7月に三洋半導体として切り出した。独立した資金調達の力を持たせ、増資に応じた3グループの協力も得る狙いだった。切り出した事業の2005年3月期の売上高は1,665億4,200万円で、全社の11.41%を占めた。2007年4月には総務人事の出身の佐野精一郎氏が社長執行役員に就いた。コアに挙げた4事業のうち携帯電話は、2008年4月に京セラへ譲渡した。2年前に柱と呼んだ事業を手放した点に、事業を選ぶ基準が成長性から資金の確保へ移っていたことがうかがえる。

  • 三洋電機 お知らせ「第三者割当による新株式(優先株式)の発行に関するお知らせ」(2006年1月25日)
    • [29]冷熱・産業機器、二次電池、デジタルカメラ、携帯電話などのコア事業への集中を進め、環境・エナジー先進メーカーとして発展を目指すとした
  • 三洋電機 お知らせ「会社分割による半導体事業の分社化に関するお知らせ」(2006年3月31日)
    • [30]2006年3月31日の取締役会で、7月1日を分割期日として半導体事業を新設の三洋半導体株式会社に承継させることを決議した
    • [31]新会社は独立した資金調達能力と財務基盤に基づき体制を築き、資本増強で提携した大和証券エスエムビーシーグループ、ゴールドマン・サックス・グループ、三井住友銀行グループの協力を得るとした
    • [32]半導体事業の2005年3月期の売上高は166,542百万円で、全社1,458,981百万円の11.41%
  • 三洋電機 有価証券報告書 第83期(2007年3月期)【役員の状況】
    • [33]佐野精一郎氏は総務・人事部長、総務人事本部長を経て2007年4月に社長執行役員、6月に代表取締役社長に就いた
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
    • [34]2008年4月、携帯電話事業を京セラ㈱に譲渡した
参考文献[17]-[34]
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [17]2004年3月期の連結当期純利益は13,400百万円
    • [20]連結当期純損失は2005年3月期171,544百万円、2006年3月期205,661百万円
    • [21]2006年3月期の連結売上高は2,397,026百万円
  • 三洋電機 お知らせ「第三者割当による新株式(優先株式)の発行に関するお知らせ」(2006年1月25日)
    • [18]ここ数年の収益力の低下に加え、新潟県中越地震で被災した
    • [23]2005年7月5日に3カ年の構造改革プロジェクトSANYO EVOLUTION PROJECTを始め、11月18日に2005〜2007年度の中期経営計画を策定した
    • [25]優先株式発行の理由として、中期経営計画の達成を確実にし、財務体質の強化が急務であるとした
    • [26]コア事業の設備投資・研究開発投資に2006年度約2,200億円、2007年度約2,300億円、構造改革の加速・推進に約1,000億円が必要となる見込みとした
    • [29]冷熱・産業機器、二次電池、デジタルカメラ、携帯電話などのコア事業への集中を進め、環境・エナジー先進メーカーとして発展を目指すとした
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [19]半導体は新潟県中越地震の影響で新製品開発が遅れ、顧客からの受注が震災前の水準まで戻らなかった
    • [24]構造改革プロジェクトに基づきすべての事業と資産の見直しに着手し、構造改革費用と固定資産の減損損失などを計上した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【役員の状況】
    • [22]野中ともよ氏は2002年6月に取締役、2005年6月に取締役会長兼CEOに就任した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【発行済株式総数、資本金等の推移】
    • [27]払込期日2006年3月14日、発行価額1株700円、発行価額の総額300,000百万円。割当先は大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメンツ、ゴールドマン・サックス・グループのオーシャンズ・ホールディングス、三井住友銀行
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【議決権の状況】
    • [28]A種優先株式の議決権は1,825,422個、総株主の議決権は3,665,858個。B種優先株式は議決権を有しない
  • 三洋電機 お知らせ「会社分割による半導体事業の分社化に関するお知らせ」(2006年3月31日)
    • [30]2006年3月31日の取締役会で、7月1日を分割期日として半導体事業を新設の三洋半導体株式会社に承継させることを決議した
    • [31]新会社は独立した資金調達能力と財務基盤に基づき体制を築き、資本増強で提携した大和証券エスエムビーシーグループ、ゴールドマン・サックス・グループ、三井住友銀行グループの協力を得るとした
    • [32]半導体事業の2005年3月期の売上高は166,542百万円で、全社1,458,981百万円の11.41%
  • 三洋電機 有価証券報告書 第83期(2007年3月期)【役員の状況】
    • [33]佐野精一郎氏は総務・人事部長、総務人事本部長を経て2007年4月に社長執行役員、6月に代表取締役社長に就いた
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
    • [34]2008年4月、携帯電話事業を京セラ㈱に譲渡した

2008年〜パナソニックとの提携、131円と138円の二度の公開買付けと完全子会社化

電池と太陽電池で組む提携

2008年12月19日、三洋電機はパナソニックと資本・業務提携の契約を結んだ。両社は金融危機に始まる世界景気の後退を前に、『既存戦略の加速に留まらず、成長性の更なる強化に向けた抜本的なアクションが今こそ必要との課題認識を共有しております』と連名で説明した。効果の筆頭に挙げたのはHIT太陽電池の事業拡大と、リチウムイオン電池を中心とする二次電池で、ハイブリッド車や電気自動車向けの電池にも投資を積むとした。公開買付けは普通株式1株131円を予定し、優先株式を持つ金融3社の持ち分は完全希薄化後の議決権の約70.5%にあたった。2009年12月、公開買付けによってパナソニックは三洋電機の親会社となった。3年前の増資で金融資本に預けた議決権は、そのまま事業会社への譲渡の束になった。

  • パナソニック・三洋電機 お知らせ「パナソニック株式会社および三洋電機株式会社の資本・業務提携契約締結のお知らせ」(2008年12月19日)
    • [35]2008年12月19日、両社の取締役会の承認に基づき資本・業務提携契約を締結した
    • [36]金融危機に端を発する世界的な景気後退局面に入っているとの認識を示した
    • [37]主要なシナジー効果として、HIT太陽電池の事業拡大と、リチウムイオン二次電池を中心とする二次電池事業、HEV・EV用電池への積極投資を挙げた
    • [38]買付価格は普通株式1株131円、A種・B種優先株式1株1,310円の予定。三社の保有株式は完全希薄化後の議決権の約70.5%に相当した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
    • [39]2009年12月、パナソニック㈱が公開買付けの方法により株式を取得し、当社の親会社となった
上場維持の方針から完全子会社へ

提携を発表した時点で、両社は公開買付けの後も三洋電機の上場を保つ方針を共通の認識としていた。その後も連結の当期純損失は2009年3月期に932億2,600万円、2010年3月期に487億8,900万円と続いた。2010年3月末のパナソニックの持株比率は50.05%だった。2010年7月29日、両社の取締役会は公開買付けと株式交換で2011年4月をめどに完全子会社とする方針を決めた。二度目の公開買付けは1株138円で、10月6日の終了時に保有割合は80.77%となった。交換比率は三洋電機株1株にパナソニック株0.115株とされ、2011年3月29日に上場を廃止して4月1日に完全子会社となった。赤字が続いた1年半のうちに、少数株主を残す前提は維持できないものになったのだろう。

  • パナソニック・三洋電機 お知らせ「パナソニック株式会社および三洋電機株式会社の資本・業務提携契約締結のお知らせ」(2008年12月19日)
    • [40]両社は公開買付けの成立後も三洋電機の普通株式の上場を維持する方針を共通認識とした
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [41]当社帰属当期純損失は2009年3月期93,226百万円、2010年3月期48,789百万円
  • 三洋電機 有価証券報告書 第86期(2010年3月期)【大株主の状況】
    • [42]2010年3月末のパナソニックの所有株式数は3,082,309千株で、発行済株式総数に対する割合は50.05%
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【経営上の重要な契約等】
    • [43]2010年7月29日、両社取締役会が公開買付けとその後の株式交換により2011年4月を目処に完全子会社化を進めることを決議した
    • [44]二度目の公開買付けは2010年8月23日から10月6日まで1株138円で実施され、保有割合は80.77%となった
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】【経営上の重要な契約等】
    • [45]株式交換比率は三洋電機株式1株に対しパナソニック株式0.115株。2011年3月29日に上場廃止、4月1日に株式交換で完全子会社となった
切り離された半導体と液晶

上場会社として最後の2011年3月期、売上高は1兆4,894億9,700万円、当期純損失は351億6,100万円で、当社株主資本は640億8,900万円まで減っていた。2005年3月期に2,882億6,800万円あった純資産の4分の1以下にあたる。液晶では、2006年12月に三洋エプソンイメージングデバイスの株式をセイコーエプソンへ譲渡していた。2010年7月には物流の三洋電機ロジスティクスを手放し、2011年1月には三洋半導体の全株式を米国の半導体会社へ譲渡した。1990年代に電池とともに育てた半導体と液晶は、いずれも完全子会社となる前に社外へ出た。

  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [46]2011年3月期の売上高は1,489,497百万円、当社帰属当期純損失は35,161百万円、当社株主資本は64,089百万円
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [47]2005年3月期の純資産額は288,268百万円
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
    • [48]2006年12月、三洋エプソンイメージングデバイス㈱の株式をセイコーエプソン㈱に譲渡した
    • [49]2010年7月に三洋電機ロジスティクス㈱の全株式を㈱LSホールディングスに、2011年1月に三洋半導体㈱の全株式をセミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・エルエルシーに譲渡した
参考文献[35]-[49]
  • パナソニック・三洋電機 お知らせ「パナソニック株式会社および三洋電機株式会社の資本・業務提携契約締結のお知らせ」(2008年12月19日)
    • [35]2008年12月19日、両社の取締役会の承認に基づき資本・業務提携契約を締結した
    • [36]金融危機に端を発する世界的な景気後退局面に入っているとの認識を示した
    • [37]主要なシナジー効果として、HIT太陽電池の事業拡大と、リチウムイオン二次電池を中心とする二次電池事業、HEV・EV用電池への積極投資を挙げた
    • [38]買付価格は普通株式1株131円、A種・B種優先株式1株1,310円の予定。三社の保有株式は完全希薄化後の議決権の約70.5%に相当した
    • [40]両社は公開買付けの成立後も三洋電機の普通株式の上場を維持する方針を共通認識とした
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
    • [39]2009年12月、パナソニック㈱が公開買付けの方法により株式を取得し、当社の親会社となった
    • [48]2006年12月、三洋エプソンイメージングデバイス㈱の株式をセイコーエプソン㈱に譲渡した
    • [49]2010年7月に三洋電機ロジスティクス㈱の全株式を㈱LSホールディングスに、2011年1月に三洋半導体㈱の全株式をセミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・エルエルシーに譲渡した
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [41]当社帰属当期純損失は2009年3月期93,226百万円、2010年3月期48,789百万円
    • [46]2011年3月期の売上高は1,489,497百万円、当社帰属当期純損失は35,161百万円、当社株主資本は64,089百万円
  • 三洋電機 有価証券報告書 第86期(2010年3月期)【大株主の状況】
    • [42]2010年3月末のパナソニックの所有株式数は3,082,309千株で、発行済株式総数に対する割合は50.05%
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【経営上の重要な契約等】
    • [43]2010年7月29日、両社取締役会が公開買付けとその後の株式交換により2011年4月を目処に完全子会社化を進めることを決議した
    • [44]二度目の公開買付けは2010年8月23日から10月6日まで1株138円で実施され、保有割合は80.77%となった
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】【経営上の重要な契約等】
    • [45]株式交換比率は三洋電機株式1株に対しパナソニック株式0.115株。2011年3月29日に上場廃止、4月1日に株式交換で完全子会社となった
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
    • [47]2005年3月期の純資産額は288,268百万円

2002年〜2011年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率
2002年03月期 連結 20,247 n/a 531 13 0.1% n/a
2003年03月期 連結 21,825 +7.8% 783 ▲616 ▲2.8% n/a
2004年03月期 連結 25,080 +14.9% n/a 134 0.5% n/a
2005年03月期 連結 24,846 ▲0.9% 352 ▲1,715 ▲6.9% n/a
2006年03月期 連結 23,970 ▲3.5% ▲172 ▲2,056 ▲8.6% n/a
2007年03月期 連結 19,499 ▲18.7% 496 ▲453 ▲2.3% n/a
2008年03月期 連結 19,181 ▲1.6% 761 287 1.5% n/a
2009年03月期 連結 17,706 ▲7.7% 83 ▲932 ▲5.3% n/a
2010年03月期 連結 15,946 ▲9.9% 323 ▲487 ▲3.1% n/a
2011年03月期 連結 14,894 ▲6.6% 336 ▲351 ▲2.4% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

18件
出典・参考
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【主要な経営指標等の推移】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【業績等の概要】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【役員の状況】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【発行済株式総数、資本金等の推移】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第82期(2006年3月期)【議決権の状況】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第83期(2007年3月期)【役員の状況】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第86期(2010年3月期)【大株主の状況】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【主要な経営指標等の推移】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【経営上の重要な契約等】
  • 三洋電機 有価証券報告書 第87期(2011年3月期)【沿革】【経営上の重要な契約等】
  • 日経ビジネス 2002年1月21日号
  • 日経ビジネス 2002年10月14日号
  • 日経ビジネス 2004年3月1日号
  • SANYO ANNUAL REPORT 2002「To Our Stockholders」(井植敏会長兼CEO・桑野幸徳社長兼COO、2002年7月)
  • 三洋電機 お知らせ「第三者割当による新株式(優先株式)の発行に関するお知らせ」(2006年1月25日)
  • 三洋電機 お知らせ「会社分割による半導体事業の分社化に関するお知らせ」(2006年3月31日)
  • パナソニック・三洋電機 お知らせ「パナソニック株式会社および三洋電機株式会社の資本・業務提携契約締結のお知らせ」(2008年12月19日)

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