決断
事業の範囲を三つの加工に限り、その外へ出た一度で50億円を失った。1969年に米国で切断砥石だけを売ろうとしたが、それを使いこなす装置が現地に無く撤退した。この経験から1975年2月に半導体用ダイシングソーを自社開発し、砥石・装置・使い方を一社で抱える体制へ移している。ところが基軸の切断から外れた半導体拡散炉は量産に達しないまま、1992年3月に十年分の開発費約50億円を損失として確定させ撤退した。1997年のDisco Valuesで投資対象を切断・研削・研磨の3領域に限り、2007年には経費を営業利益率に連動させる経費管理レベルを入れ、市況の谷でも黒字を保つ構造へ作り替えた。範囲を狭めた規律が、四年周期で振れる半導体市況から利益を守った。
2011年 個人Will会計への移行
売上高と売上高経常利益率2010 2011 2016 売上高(億円) 617 997 1,278 経常利益率(%) 7.5 17.3 24.0 2007年6月 経費管理レベルと4年累計20%目標
経費管理レベルと4年累計20%目標単年の利益ではなく4年累計の売上高経常利益率で収益力を測る中期目標を設定し、配当性向の引き上げ条件と連動させたうえで、市況の急落時には経費管理レベルの段階を増やし不況対策本部で経費と報酬を削ることで、サイクルの谷でも利益を確保する収益構造へ転換した判断同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ売上高と売上高経常利益率2006 2007 2012 売上高(億円) 688 861 892 経常利益率(%) 20.9 22.9 12.6 1992年3月 拡散炉事業の打ち切り
拡散炉事業の打ち切り基軸技術である「切る」から外れた半導体前工程(拡散炉)の新規事業が量産化に届かず、半導体需要の低迷で本体も苦しくなるなかで開発を打ち切り、十年分の開発費約50億円を損失として確定させた事業撤退同じ経営論点に直面した企業 | 事業売却・撤退業績の推移1991 1992 1997 売上高(億円) 120 130 377 純利益率(%) − − 12.0 1968年 極薄砥石ミクロンカットの開発
極薄砥石ミクロンカットの開発客の相談に応じて薄さを詰める受注仕事を重ねてきた砥石メーカーが、国内にまだ市場の無い半導体用の切断砥石へ開発を向け、砥石の単体販売では需要が伸びない構造に踏み込んだ用途の選択同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化半導体用の切断砥石に取り組んだ条件開発の対象 半導体用の極薄切断砥石 着手の発端 家電メーカーからの持ち込み企画 求められた厚さ 70ミクロン(0.07ミリ) 到達した厚さ 0.05ミリ