この連続買収を、規模を買ってシェアを積み上げた話とだけ読むと、判断の芯を外す。ユー・エス・エスにとって会場の新設は、3,000台規模なら土地を含めて55億〜60億円を要する重い投資で、1999年3月期の連結当期純利益27億円の2倍を超えていた。既にその地域で営む会社を買えば、用地も建物も、そこへ通う販売業者の足も一度に手に入る。服部太社長が選んだのは、土地と時間をまとめて買う手段としての買収であった。
もっとも、買った会場がそのまま残ったわけではない。2005年に取得した流通オートオークションの会場は、2011年7月にUSS東京会場へ統合されて姿を消した。地域ごとに置いた運営会社も2012年10月に本体へ吸収され、買収のたびに増加した法人はかえって減少している。買って作り替え、要らなくなれば閉鎖する——この会社が続けてきたのは、会場を数えて増やす作業ではなく、出品台数の集まる場所を選び直す作業であったといえる。