1980年10月、愛知県の中古車買取販売業者が複数集まり、服部太氏らが愛知自動車総合サービス株式会社を設立した。1980年当時の日本の中古車市場は粗悪品が混在し、相場形成・支払い・引き渡しの各プロセスが業者間で標準化されておらず、ディーラー同士の個別取引には取引リスクとコストが乗っていた。同社が掲げたオートオークション事業は、複数の売り手と買い手を一会場へ集めて競りで取引する仕組みで、価格決定・決済・名義変更・引き渡しの各工程を会場側が一手に引き受けることで、業界の非効率を吸収する設計である。公正な取引を業界へ持ち込む目的が、創業者団の動機であった。 [1][2][3]
1982年8月、愛知県東海市にUSS名古屋会場を開設、中古車オートオークション会場の第一号を立ち上げた。会場稼働と同時にホストコンピュータを導入、紙伝票の落札集計と各種税金の手計算を自動化、事務処理面のスケーラビリティを早期に確立した。中古車オークション業界では当時、紙ベースの落札集計が一般的だったなか、コンピュータによる売買管理を業界に先行して持ち込んだ。1989年7月に株式会社ユー・エス・エス九州を設立、1990年1月にUSS九州会場(佐賀県鳥栖市)を開設、愛知拠点から九州への地域展開を開始した。1991年12月にユー・エス・エス静岡、1993年11月にユー・エス・エス東京を設立、地域子会社を母体に各地へ会場を増やす構造を整えた。 [4][5][6][7]
1994年5月、千葉県野田市にUSS東京会場を新設した。広大な平地に駐車スペースを敷くことで品揃えを業界トップ水準へ引き上げ、1997年時点でオークション実施日に1日6,000台のセリを処理する能力を備えた。続く1995年3月、株式会社ユー・エス・エス九州を吸収合併、本体の商号を愛知自動車総合サービスから株式会社ユー・エス・エスへ変更、グループ統合と社名統一でUSSブランドを全国規模へ展開する体制へ揃えた。 [8]
1995年7月、株式会社ユー・エス・エス・ジャパンが衛星TVオートオークションを始めた。システム構築は日本タンデムコンピューターズに外注し、全国2,000社のディーラーが保有するパソコンへNTT回線経由で画像とデータを配り、各地から同時に入札する設計を取った。出品車両を物理的に1会場へ集めなくても、買い手側は遠隔から映像で車両を確認して入札できる構造で、現地集合を不要にした遠隔参加型オークションの先行例となった。1996年4月にUSS名古屋会場を愛知県東海市新宝町へ収容台数を増やす目的で新築移転、同時に同時2レーン・セリシステムを導入した。1996年10月にはUSS東京会場へ全車映像・完全同時2レーン・セリシステムを導入、セリの並行処理と映像化を組み合わせて1セッション当たりの処理台数を引き上げた。 [9][10][11][12]
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|---|---|---|---|---|
| 1980〜1998年中古車流通の非効率に挑む──愛知発の専業オークション事業者として | 愛知自動車総合サービス設立 | ★ | ||
| 服部太 | USS名古屋会場を開設 | ★★ | ||
| 服部太 | USS名古屋会場にポスコンピュータシステムを導入 | ★ | ||
| 服部太 | USS名古屋会場で2レーン方式オークションを開始 | ★ | ||
| 服部太 | ユー・エス・エス九州設立 | ★ | ||
| 服部太 | USS九州会場を開設 | ★ | ||
| 服部太 | USS東京会場を開設 | ★ | ||
| 服部太 | 九州子会社を吸収合併、商号をユー・エス・エスに変更 | ★ | ||
| 服部太 | 衛星TVオートオークション開始 | ★★ | ||
| 1999〜2010年名証2部・東証1部上場と全国展開・処理能力拡張期 | 服部太 | 地方オートオークション会社の連続買収と、買収会場のUSS方式への作り替え 1999年9月の名古屋証券取引所第2部への上場を機に、ユー・エス・エスは中古車オートオークションの会場網を買収で広げた。2000年4月のサールオートオークション東北の完全子会社化を皮切りに、アールエーエィ、ケーユーエィ北陸、藤岡インター・オートオークションと地方の運営会社を相次いで傘下に収め、いずれもUSSの商号へ改めたうえで会場そのものを建て直した。 詳細を読む | ★★★ | |
| 服部太 | USS大阪会場を開設 | ★ | ||
| 服部太 | アールエーエィを完全子会社化しUSS流通オートオークションに商号変更 | ★ | ||
| 安藤之弘 | 藤岡インター・オートオークションを子会社化(USS藤岡)、USS新潟会場を開設 | ★ | ||
| 安藤之弘 | カークエスト・ワールド自動車を完全子会社化 | ★ | ||
| 安藤之弘 | USS東京会場で同時10レーン・セリシステム導入 | ★ | ||
| 2011年〜デジタル化への自己定義の作り替えとJAA買収減損の整理(2011〜現在) | 安藤之弘 | アイケイコーポレーションと資本業務提携 | ★ | |
| 安藤之弘 | ジャパンバイクオークションの出資比率を66.2%へ引き上げ子会社化 | ★ | ||
| 安藤之弘 | ジェイ・エー・エーの株式66.0%を取得し子会社化 | ★★ | ||
| 安藤之弘 | 中古車AIに関する取り組み開始 | ★ | ||
| 安藤之弘 | アビヅがSMFLみらいパートナーズと合弁でSMARTを設立 | ★ | ||
| 瀬田大 | 代表取締役社長兼COO に瀬田大氏が就任 | ★ | ||
| 瀬田大 | アールエスシー(USS流通AA)の再編 | ★ | ||
| 瀬田大 | ジェイ・エー・エーの完全子会社化と、HAA神戸会場の減損188億円の計上 ユー・エス・エスは2017年8月に同業のジェイ・エー・エーを子会社化し、2018年3月に完全子会社として東京・神戸の2会場を取り込んだ。だが買収会場をUSS方式へ揃えるほど自社の他会場との差別化が薄れて利用者が分かれ、取扱台数が減った。2020年3月期にJAA会場ののれんを、2021年3月期にはHAA神戸会場ののれんを減損損失188億円として計上している。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 瀬田大 | USSサポートサービスでオートローン事業に参入 | ★★ |
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事実根拠:出所(ユー・エス・エス)