飯野海運の決断社史:経営の意思決定を振り返る

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決断

市況が沈む年に賃料が入る構えを、1955年に用意している。外航海運の収益は運賃市況に連動して振れ、船隊だけでは期ごとの落差を吸収できない。飯野海運は1955年8月に千代田土地建物を取得して不動産事業へ参入し、1960年10月には完成した飯野ビルディングとともに本社を東京都千代田区内幸町へ移した。賃料収入は運賃の振れをならし、1997年10月には飯野不動産を合併して不動産を自社の勘定へ戻している。2007年11月に建替えへ入り、2011年10月に新しい飯野ビルディングを開業した。2026年3月期の不動産業は売上141億円・利益44億円、利益率30.9%で、外航海運業の8.6%を大きく上回る。船を持たない収益源を先に確保したことが、1964年に定期航路を手放しても独立を保てる条件を作った。

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